異世界に勇気と未来は必要なのだろうか

めると

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プロローグ

五話

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《上原先生side》

「...祐樹くんと未来さん行ってしまいましたね。さて、私も動くとしましょうか」

そう呟くと上原は階段から放送室に向かって走り出す。
そして放送室に付くと手慣れたようにスイッチを入れ、放送を開始する。

〈教師の皆さん、これより緊急会議を行います。速やかに職員室まで来てください〉

そしてスイッチを切ると、職員室に向かうのだった。
 




「...揃いましたね、これより緊急会議を行います」

「一体何なんですか、上原先生。貴方らしくない」

熱血体育先生こと城島先生。

「城島先生の言う通り、確かに上原先生らしくないですね。何があったんですか?それとも今後何か起こるんですか?」

話が長いことで有名な松林校長。

「はい、来夏山が1時間しないうちに噴火します」

「「「「!!??」」」」

全教師が驚く中、上原は話を続ける。


「簡単に言いますと、核兵器を積んだアメリカ・中国の戦闘機らしきものが来夏山に墜落し、噴火すると言うわけです。
詳しい説明は飛ばし、時間がない為生徒達の避難を優先させるべきと判断しました。
城島先生と松林校長には、私と他の近辺の学校全てに連絡をしてもらいます。
他の先生方は生徒達の避難を任せます。
では、良いですね?」

上原の真剣な表情で悟った教師らは今の自分達が出来ることを行動しだした。

「それで上原先生、全ての学校に連絡するにはかなり時間が掛かるのですが」

「そうですね、私達の避難の時間も含めて40分で終わらせるとしましょうか。
全部で167校。余裕ですね」

「かなりキツイですよね...!?」

「電話でする必要なんて無いですよ?
全校に纏めてFAXで送ります。
ですがイタズラと思われる可能性がありますね。松林校長の判子や城島先生の熱意が必要なんです」

「判子は兎も角、熱意は必要ですかね!?」

「...松林校長、頼みますね」

「分かりました」

「私の熱意はどうすれば!?」

珍しく長話をしない松林校長。
緊急時と言うことを1番に理解してるのは彼なのかもしれない。取り敢えず城島先生は一旦ほっといて、私は彼に電話をするとしますかね...。

そう上原は思うと、ある人物に電話を掛ける事にした。
スマートフォンの画面をタップし、耳に当てる

「...もしもし、私です。これは貴方の仕業ですか?ゼウス」

「さぁね~、ま。ボクがした事はたった1つだよ、ジェルミ大統領ってのを運命通り殺しただけ。
なんだけど、何故か生きてるんだよねぇ、彼。不思議だよねぇ~、死体を悪魔にでも乗っ取られたのかなぁ?」

「ふざけるな、他の人間が何人 死のうが正直私は構わない。だが私の教え子達を傷付けるのならゼウス、貴様を殺すぞ」

「おっと怖い怖い~。ま、ボクは本当に運命に従っただけだからねぇ~。
それじゃ、今こっちは忙しいからまた今度ねぇ~」

電話が切られたのを確かめると上原は睨んだ表情で言った。

「ゼウス、お前は何がしたいんだ...?」

そして暫くして松林校長が近づいて来るのを感じてスマートフォンをポケットにしまい、元通りの表情に戻す。

「上原先生、FAXの方終わりました!
全部の学校から返答のFAXを貰ったので間違い無いです、さぁ逃げましょう」

「ご苦労様です、私は少し寄るところが有りますので先に避難なさって下さい。
お元気で、また会いましょう」

そう言うと上原は歩きだした。
確か祐樹くんの話だと私の教え子達は避難誘導をしているそうですね...。
最終確認をして私も避難するとしましょうか。

そう思うと上原は靴を履き、外に出る。
そしてポケットからバイクの鍵を取り出し、真っ黒なバイクに差し込む。
そしてエンジンをかける。

「...行くとしましょうか」

そう言うと上原の乗ったバイクは住民街などを走り回り、周囲の逃げ遅れた人を確認する。そして祐樹の高校から自衛隊に行く道を通る際にある人影を目に捉えた。
それは松葉杖で自衛隊の前に立ち止まる少年だった。


「---祐樹達のことを守ってやってくれ」


聞き覚えのある声。この声は...

「...晴人くん。晴人くん」

目を開けこちらを見る少年。
やはり自分の教え子の晴人だ。

「どうして此処に...!?」

「祐樹くんに頼まれごとをされましてね。それが全部終わったので教え子達の避難確認に来たんですよ」

「ははっ、祐樹の奴スゲぇよ。
こんなに人を動かせるなんて、お前は最高のダチだぜ...」

そして気を失う少年。

「疲れていたんですね、もう大丈夫です」

上原は晴人を抱え上げると、ヘルメットを被せバイクの後ろに乗せる。
その際松葉杖は自分と晴人を固定するための道具として使った。と言っても松葉杖と紐で固定しただけであるが、計算上簡単には外れないだろう。

「さてと、噴火の被害が出るまであと10分程ですかね。
...急ぎますか」

そしてバイクを走らせる上原。

目的地はそうですね、恐らく自衛隊のヘリは風見山国立公園にでも行くのでしょうかね。
彼処は広くて自然が豊かですし、何より山頂辺りで人が少ないですから。


そうして上原と晴人の二人は風見山国立公園を目指すのだった。
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