12 / 41
Jitoh-12:開闢タイ!(あるいは、盤面工面/シンゴロフォギォディカータ)
しおりを挟む
J2……(ジトー第二投目)
彼我距離があったため、残念ながら意思の疎通は図れなかった(例えゼロ距離でも無理だったかも知れないが)J藤君がはたしてどのような戦術を考えているのかは計り知れなかったが。
スローイングボックス内で右肩を執拗に回してほぐしているサマを見やると、次もあのパワーボールを直で的球含め他の球にぶつけてくるだろうことは窺い知れた。うぅん……
盤面を一気に変えることが出来る荒業ではある。集約した場のエントロピーを即座に増大させると言うか。そして意外といいコントロール持ってたよな……初見初体験でこの微妙な大きさ重さ材質の球を、五メートル先の目標に向けて結構な球速でぶち当てた。
……こいつはこいつで好きにやらせておいた方が、鉄腕の奴を翻弄し続けることが出来るのかも知れねえ。
厄介なのは俺も翻弄されっぱなしになるだろうってことだが、元より初の場だ。セオリー通りに進んだとして「分からない」という点ではさほど変わらねえ。それよりも鉄腕を同じ「未知」のステージまで引きずりおろせた方が効果は高いと見た。
てことで存分にやってくれよ……みたいに割といい開き直り方が出来たと内心自賛していた俺の眼前で、
「!!」
またも何の前触れもタメも無く、青い残像が横切ったのだった……まあいいけどなェ……
再び投擲された迷いの無さそうな吹っ切れ剛球はしかし、
奴の奥面から白・赤・緑と三つ並んでいた球列の、赤と緑の接している辺りに着弾するとその場で軽く上空へと舞い上がったのであった。
どんな縦回転をかけてりゃそんな挙動を示すのかは分からねえ。が、赤・緑をそれぞれ左右に器用に弾き分かれ散らせたその青球は、
「……!!」
十字に配されたままほぼ動いていない的球の、その五時六時方向の中間くらいの、つまりは南南東くらいの方角の所に、真正面にいる俺と鉄腕から視界を遮るように、ぽとりと素っ気なく落ちて止まったのであったが。こ、こいつ……!!
野生の勘なのか、培った何らかなのかは不明だったが、ジトーはジトーで無策なわけでは決して無え……修正してきたぞ、てめえの手球を場に残すように……!!
乾坤一擲と形容してもいいようなクリティカルショットを放った相方は、相変わらず審判役の方を見て顔の片側を引きつらせウインクをしているばかりであったが、それをされている当の天使は別の意味で驚いているように見えた。それも賞賛含みの。気に入らねえ。
「……」
傍らの鉄腕も黙っちまったな。てことは今のJ次郎の投擲は、玄人から見ても会心だったと。ぐう……なんだこの敗北感は……!!
いや落ち着け。感情より先に思考だろ。三者全員が二投を放ち終えた現段階の盤面状況は、十字印上に鎮座する白球を中心に、その右斜め前の直近、ギリギリ接してはいなさそうな位置に青球、それらよりかなり手前の左方向に弾かれた俺の赤球は七時方向くらいで白との距離は五十センチくらいか? 一方の鉄腕緑球は斜め奥面へと転がされていったようで、白球と縦座標は同じくらいになったが、その距離は一メートルほどは隔てられている。つまり、
「……緑の投球で、お願いします」
滑らかに車椅子を操り、角度を変えつつその球間距離を目測していたエビノ氏が告げたように、鉄腕の球が的から最も離れている状態というわけだ。これで優位に立ったとか図に乗るほど楽天的では無えが、混沌には落とし込めているような気はするぜ。奴の次の投球に注目だ。
<……んん……なるほど? これがこうしてこうで……んん? おかしいな。ええとここがこうしてこうなるから、こうしておけばこう入っての四手で詰み……>
とか考えてたら、野郎は左手指をまた忙しなく動かしてダンディーボイスを呟き出してきたよどうした? まるきり意味為してねえように聞こえるその音声の群れに、ついにバグっちまったかと危惧してしまったが。
「腕坂」を何やら微細に動かして調整してから、またも全身を震えさす挙動にて、鉄腕は緑球を掲げ移していく。が、
「!!」
なんか、奴の左肩が不随意にビクついた、ように見えた。そしてその掌からこぼれ落ちた球は、運よく「坂」の軌道には乗っかったものの、何の作為も無さそうにただ滑り降りていったかのように、見えた。
的球目指し直進……もしなかった。右方向へとどんどん寄れていく軌道は、あれよあれよと言う間に勢いも殺しきれずにずるずると、白球の横軸も越えて転がっていき、
奴の弾かれた第一投の緑球とそう変わらない位置まで進んでいってしまったのであった。ボール一個分くらい的球には近づいたものの、それでも全然俺の赤球よりは遠くに位置する場所。これは……はっきり失投なんじゃねえか?
降って湧いた好機。しかし、慌てた様子で次弾を必死に装填しようとしている野郎を見下ろしていると、何て言うか気の毒にすら思えてもきたわけで。
いや、そいつぁ失礼ってもんだ。万人に平等なんだろ? 俺も平等に叩き潰すまでだ。手加減とか忖度は無しで。
「……!!」
しかし審判の投球合図も待たずに放たれた鉄腕の第三投もまた、先ほどの二投と同じく、右に右に曲がる軌道を取ってしまったようで。っていうか慌て過ぎて勾配具の調整をせずにさっきと同じ設定のままだったんじゃねえか? おいおい落ち着けって。
「……」
緑球だけが仲良く固まって盤面の右側に固まっている……逆「く」の字を描くように。うん……こうまで打たれ弱いとは思わなかったぜ、鉄腕さんよぉ。よっぽどJのイレギュラーさにペースを乱されたか? それともこの競技自体がそこまで繊細なのかも知れねえが。
あるいは体力的なところ、身体的なところもあるのかもな……小憎らしい文句を叩きながらも、こいつはこいつでままならねえ自身を何とかやりくりしてんだろう。だが何度も言うがそれを意に介すわけにはいかねえ。
厳然たる決意を固め、ひょっとしたら予期してなかったJマンとの一騎打ちになるかもと頭の中で想定局面をいろいろ繰り広げ始めた俺の横から、
<……勝ったとか思っているのだろうなあ……いいか? 私の使命はエビノ氏とのデートの次に、ボッチャの深淵をキサマらに突きつけることにある……なかなかのモノを二人共持っている……ゆえに私も全て出す。『のち』の為にもな……>
野郎の何か含んだかのようなそれでいて意味不明な言葉……いよいよおかしくなったんじゃねえか的な心配が俺の脳裡をよぎるが、実際に俺の目の前をよぎったのは、キュィィィ音を鳴らす野郎の金属質の「腕」であったわけで。あっるぇ~これそんなに伸びるもんなのかよぉ……
するするとまるで細長い生き物のようにうねり伸びていくその「腕」は、いったん俺の前を行き過ぎたかと思ったら、急カーブして正面方向にその鎌首を向けた。本当に獲物を狙うように。何だこいつぁ……?
ふぐううう、と殊更いきみ始めた鉄腕の左手がゆっくりと、緑球を「坂」まで運ぶ。いやいや重力使うとか言ってたが、この自在勾配具を操れれば射出角は思いのままじゃねえかよ汚えぞ……ッ!!
とか抗議をしようとした眼前を結構な勢いで緑球が右から左へと流れるように転がっていき、
坂の最後でくるりと方向転換すると、凄まじい速度で射出されていったのであった……
目指す的球向けて一直線に。けど勢い殺しきれてねえぞ? このままぶち当たったら白球ごと奥面へと転がり押されていっちまう。それが狙いか? 距離を離すことで俺らの狙いをブレさせる……?
全然違った。
白球に勢いよく襲い掛かったかに見えたその緑球は、その左側を本当に紙一重ではすると、白球に右方向への直角移動を促したわけで。正にビリヤードのような感じで的球は受け取った力を運動の力に変えていき……
「!!」
待ち構えるようにして「そこ」にいた、先ほどのミスショットと思われた緑球三つのスクラムの中に迎え入れられるようにして、すっぽりと嵌まり止まったのであった……!!
ぐうの音も出ないくらいの鮮やかな逆転劇を目の前で見せられて、しかして驚きや焦りや困惑や絶望に先駆けて俺の中に沸き起った感情は、
……面白え、だったわけだが。
彼我距離があったため、残念ながら意思の疎通は図れなかった(例えゼロ距離でも無理だったかも知れないが)J藤君がはたしてどのような戦術を考えているのかは計り知れなかったが。
スローイングボックス内で右肩を執拗に回してほぐしているサマを見やると、次もあのパワーボールを直で的球含め他の球にぶつけてくるだろうことは窺い知れた。うぅん……
盤面を一気に変えることが出来る荒業ではある。集約した場のエントロピーを即座に増大させると言うか。そして意外といいコントロール持ってたよな……初見初体験でこの微妙な大きさ重さ材質の球を、五メートル先の目標に向けて結構な球速でぶち当てた。
……こいつはこいつで好きにやらせておいた方が、鉄腕の奴を翻弄し続けることが出来るのかも知れねえ。
厄介なのは俺も翻弄されっぱなしになるだろうってことだが、元より初の場だ。セオリー通りに進んだとして「分からない」という点ではさほど変わらねえ。それよりも鉄腕を同じ「未知」のステージまで引きずりおろせた方が効果は高いと見た。
てことで存分にやってくれよ……みたいに割といい開き直り方が出来たと内心自賛していた俺の眼前で、
「!!」
またも何の前触れもタメも無く、青い残像が横切ったのだった……まあいいけどなェ……
再び投擲された迷いの無さそうな吹っ切れ剛球はしかし、
奴の奥面から白・赤・緑と三つ並んでいた球列の、赤と緑の接している辺りに着弾するとその場で軽く上空へと舞い上がったのであった。
どんな縦回転をかけてりゃそんな挙動を示すのかは分からねえ。が、赤・緑をそれぞれ左右に器用に弾き分かれ散らせたその青球は、
「……!!」
十字に配されたままほぼ動いていない的球の、その五時六時方向の中間くらいの、つまりは南南東くらいの方角の所に、真正面にいる俺と鉄腕から視界を遮るように、ぽとりと素っ気なく落ちて止まったのであったが。こ、こいつ……!!
野生の勘なのか、培った何らかなのかは不明だったが、ジトーはジトーで無策なわけでは決して無え……修正してきたぞ、てめえの手球を場に残すように……!!
乾坤一擲と形容してもいいようなクリティカルショットを放った相方は、相変わらず審判役の方を見て顔の片側を引きつらせウインクをしているばかりであったが、それをされている当の天使は別の意味で驚いているように見えた。それも賞賛含みの。気に入らねえ。
「……」
傍らの鉄腕も黙っちまったな。てことは今のJ次郎の投擲は、玄人から見ても会心だったと。ぐう……なんだこの敗北感は……!!
いや落ち着け。感情より先に思考だろ。三者全員が二投を放ち終えた現段階の盤面状況は、十字印上に鎮座する白球を中心に、その右斜め前の直近、ギリギリ接してはいなさそうな位置に青球、それらよりかなり手前の左方向に弾かれた俺の赤球は七時方向くらいで白との距離は五十センチくらいか? 一方の鉄腕緑球は斜め奥面へと転がされていったようで、白球と縦座標は同じくらいになったが、その距離は一メートルほどは隔てられている。つまり、
「……緑の投球で、お願いします」
滑らかに車椅子を操り、角度を変えつつその球間距離を目測していたエビノ氏が告げたように、鉄腕の球が的から最も離れている状態というわけだ。これで優位に立ったとか図に乗るほど楽天的では無えが、混沌には落とし込めているような気はするぜ。奴の次の投球に注目だ。
<……んん……なるほど? これがこうしてこうで……んん? おかしいな。ええとここがこうしてこうなるから、こうしておけばこう入っての四手で詰み……>
とか考えてたら、野郎は左手指をまた忙しなく動かしてダンディーボイスを呟き出してきたよどうした? まるきり意味為してねえように聞こえるその音声の群れに、ついにバグっちまったかと危惧してしまったが。
「腕坂」を何やら微細に動かして調整してから、またも全身を震えさす挙動にて、鉄腕は緑球を掲げ移していく。が、
「!!」
なんか、奴の左肩が不随意にビクついた、ように見えた。そしてその掌からこぼれ落ちた球は、運よく「坂」の軌道には乗っかったものの、何の作為も無さそうにただ滑り降りていったかのように、見えた。
的球目指し直進……もしなかった。右方向へとどんどん寄れていく軌道は、あれよあれよと言う間に勢いも殺しきれずにずるずると、白球の横軸も越えて転がっていき、
奴の弾かれた第一投の緑球とそう変わらない位置まで進んでいってしまったのであった。ボール一個分くらい的球には近づいたものの、それでも全然俺の赤球よりは遠くに位置する場所。これは……はっきり失投なんじゃねえか?
降って湧いた好機。しかし、慌てた様子で次弾を必死に装填しようとしている野郎を見下ろしていると、何て言うか気の毒にすら思えてもきたわけで。
いや、そいつぁ失礼ってもんだ。万人に平等なんだろ? 俺も平等に叩き潰すまでだ。手加減とか忖度は無しで。
「……!!」
しかし審判の投球合図も待たずに放たれた鉄腕の第三投もまた、先ほどの二投と同じく、右に右に曲がる軌道を取ってしまったようで。っていうか慌て過ぎて勾配具の調整をせずにさっきと同じ設定のままだったんじゃねえか? おいおい落ち着けって。
「……」
緑球だけが仲良く固まって盤面の右側に固まっている……逆「く」の字を描くように。うん……こうまで打たれ弱いとは思わなかったぜ、鉄腕さんよぉ。よっぽどJのイレギュラーさにペースを乱されたか? それともこの競技自体がそこまで繊細なのかも知れねえが。
あるいは体力的なところ、身体的なところもあるのかもな……小憎らしい文句を叩きながらも、こいつはこいつでままならねえ自身を何とかやりくりしてんだろう。だが何度も言うがそれを意に介すわけにはいかねえ。
厳然たる決意を固め、ひょっとしたら予期してなかったJマンとの一騎打ちになるかもと頭の中で想定局面をいろいろ繰り広げ始めた俺の横から、
<……勝ったとか思っているのだろうなあ……いいか? 私の使命はエビノ氏とのデートの次に、ボッチャの深淵をキサマらに突きつけることにある……なかなかのモノを二人共持っている……ゆえに私も全て出す。『のち』の為にもな……>
野郎の何か含んだかのようなそれでいて意味不明な言葉……いよいよおかしくなったんじゃねえか的な心配が俺の脳裡をよぎるが、実際に俺の目の前をよぎったのは、キュィィィ音を鳴らす野郎の金属質の「腕」であったわけで。あっるぇ~これそんなに伸びるもんなのかよぉ……
するするとまるで細長い生き物のようにうねり伸びていくその「腕」は、いったん俺の前を行き過ぎたかと思ったら、急カーブして正面方向にその鎌首を向けた。本当に獲物を狙うように。何だこいつぁ……?
ふぐううう、と殊更いきみ始めた鉄腕の左手がゆっくりと、緑球を「坂」まで運ぶ。いやいや重力使うとか言ってたが、この自在勾配具を操れれば射出角は思いのままじゃねえかよ汚えぞ……ッ!!
とか抗議をしようとした眼前を結構な勢いで緑球が右から左へと流れるように転がっていき、
坂の最後でくるりと方向転換すると、凄まじい速度で射出されていったのであった……
目指す的球向けて一直線に。けど勢い殺しきれてねえぞ? このままぶち当たったら白球ごと奥面へと転がり押されていっちまう。それが狙いか? 距離を離すことで俺らの狙いをブレさせる……?
全然違った。
白球に勢いよく襲い掛かったかに見えたその緑球は、その左側を本当に紙一重ではすると、白球に右方向への直角移動を促したわけで。正にビリヤードのような感じで的球は受け取った力を運動の力に変えていき……
「!!」
待ち構えるようにして「そこ」にいた、先ほどのミスショットと思われた緑球三つのスクラムの中に迎え入れられるようにして、すっぽりと嵌まり止まったのであった……!!
ぐうの音も出ないくらいの鮮やかな逆転劇を目の前で見せられて、しかして驚きや焦りや困惑や絶望に先駆けて俺の中に沸き起った感情は、
……面白え、だったわけだが。
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる