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嫌な予感?
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「ただいま戻った。すまない、遅くなったエミリオ。」
「隊長!おかえりなさい!」
駐屯所に帰って執務室のドアを開けると、満面の笑みでエミリオが出迎えた。
「何か変わったことはなかったか?」
「ええ、特には。隊長こそ、宮殿まで報告お疲れ様でした。あ、何かありましたか?」
「ああ。国境の警備を強化するそうだ。明日には警備隊からの応援が来る。彼らの部屋の準備をしないと。」
「分かりました。何人ですか?」
「15人だ。」
「では、手分けして準備しておきますね!」
「私も準備を……」
「隊長は座っててください!大人しくしててくださいね!ね!」
圧を掛けられながらエミリオに椅子に座らせられる。
「怪我は怪我ですから。訓練とかもダメですよ!体動かさないでくださいね。じゃあ、僕は失礼します。」
そう言って部屋を出ていくエミリオ。
執務室に取り残されたリュードは大人しくしていることにした。
机の上に地図を広げて今日の件と関係ありそうな報告書を探し出す。
体を動かすな、とは言われたが、頭を動かすなとは言われていない。
明日の作戦も立てなければいけない。国を守るためにも、部下を守るためにもあらゆる危険を考えておきたかった。
(今日は誰かを襲う前に見つけて捕まえられたから良かったものの…。というかなぜ残りの薬を持っていなかったんだ?先日捕まった親玉の敵討ちなら、自我を失うまで飲むか?それに知っている薬の中で身体能力をあそこまで向上させる効能を持つ薬を見たことがない。それに所持金がフルーウェ国の金貨数枚とは。一番考えたくはないが、やはり隣国に金で買収された線が濃厚か。だがなんのために?戦争か?だが今戦争を仕掛けるメリットなど何もないだろう。新しい薬の実験台か?)
そこまで考えるとリュードは明日の作戦と、メンツを組み始めた。
敵と出会って即刃を交えるとなると、実践経験豊富なものを分散させて全ての体に組み込んだ方が良さそうだ。
リュードがそうやって、明日の作戦とメンツを組み終わった頃にエミリオが帰ってきた。
「気を引き締めていこう。エミリオ。」
「はい!」
それから1ヶ月後。
リュードはまた宮殿の会議室に来ていた。
というのも1ヶ月間の間、驚くほどに何もなかったのである。
人員の増員と臨時の予算を申告したリュードは貴族たちからの矢面に立たされていた。
「リュード君、だからあれほどの金はいらないと言ったでしょうに。」
「臨時で増員した騎士達の食費など、必要最低限の経費です。」
「だが増員した意味もなかった。この損害をどうするつもりかね?」
「微々たるものかと思いますが、損害を埋められるまで私の給与は要りません。早急にお金が必要とあらば、私の全財産を差し出します。」
「リュード…!」
流石にルペルがリュードを止めた。
「騎士達もただ働きをしているわけではありませんし、この増員で警備を強化したことによって、手を出してこなかったという側面も考えられると思いますが。そこら辺は皆様どうお考えで?」
ルペルがギロリと睨みつけると貴族たちは黙ってしまった。
「しかし、何もなかったのもまた事実。これは損害ではないが、これ以上続ける必要もない。そうは思わないかい、リュード?防衛隊はいつもしっかりと働いてくれている。いつもの警備に戻しても問題ないと思うが。」
騎士団長ジェイドが口を開いた。
「あと1ヶ月様子を見た方が安心だと私は思います。リュード君はどう思いますか?」
宰相シュベルクも口を開く。
二人に意見を求められたリュードは堂々と意見を述べた。
「私もあと1ヶ月様子を見た方が安心だとは思います。しかし、ずっと気を張り詰めていますので。騎士達にも疲れが見え始めています。ここは一度いつもの状態に戻して、何か不穏な動きがあればまた警備の強化を検討するというのがよろしいかと思います。」
リュードが宰相をはっきりと言うと、宰相シュベルクはゆっくりと頷いた。
「ありがとう、リュード君。皆さん、彼らが使っていた薬の研究も進んでいます。国境の警備はいつもの状態に戻しましょう。しかし、いつでも警備が強化できるように騎士団内で連携をお願いします。警備の強化に伴い資金が必要とあればすぐに連絡を、早急に資金は用意しましょう。今回のことは必要経費です。リュード君の給料を減らすようなことはしません。異論がある方は?」
宰相が辺りを見回す。
紅蓮の子に給料なんてとボソボソ呟く声が聞こえるが、手を上げる気配は無い
「では、今回の会議は以上です。皆さんありがとうございました、では解散。」
そうして会議はお開きとなった。
会議が終わった後、「給料は要らない」という発言に関して、ルペルにしこたま怒られたのは言うまでもない。
「隊長!おかえりなさい!」
駐屯所に帰って執務室のドアを開けると、満面の笑みでエミリオが出迎えた。
「何か変わったことはなかったか?」
「ええ、特には。隊長こそ、宮殿まで報告お疲れ様でした。あ、何かありましたか?」
「ああ。国境の警備を強化するそうだ。明日には警備隊からの応援が来る。彼らの部屋の準備をしないと。」
「分かりました。何人ですか?」
「15人だ。」
「では、手分けして準備しておきますね!」
「私も準備を……」
「隊長は座っててください!大人しくしててくださいね!ね!」
圧を掛けられながらエミリオに椅子に座らせられる。
「怪我は怪我ですから。訓練とかもダメですよ!体動かさないでくださいね。じゃあ、僕は失礼します。」
そう言って部屋を出ていくエミリオ。
執務室に取り残されたリュードは大人しくしていることにした。
机の上に地図を広げて今日の件と関係ありそうな報告書を探し出す。
体を動かすな、とは言われたが、頭を動かすなとは言われていない。
明日の作戦も立てなければいけない。国を守るためにも、部下を守るためにもあらゆる危険を考えておきたかった。
(今日は誰かを襲う前に見つけて捕まえられたから良かったものの…。というかなぜ残りの薬を持っていなかったんだ?先日捕まった親玉の敵討ちなら、自我を失うまで飲むか?それに知っている薬の中で身体能力をあそこまで向上させる効能を持つ薬を見たことがない。それに所持金がフルーウェ国の金貨数枚とは。一番考えたくはないが、やはり隣国に金で買収された線が濃厚か。だがなんのために?戦争か?だが今戦争を仕掛けるメリットなど何もないだろう。新しい薬の実験台か?)
そこまで考えるとリュードは明日の作戦と、メンツを組み始めた。
敵と出会って即刃を交えるとなると、実践経験豊富なものを分散させて全ての体に組み込んだ方が良さそうだ。
リュードがそうやって、明日の作戦とメンツを組み終わった頃にエミリオが帰ってきた。
「気を引き締めていこう。エミリオ。」
「はい!」
それから1ヶ月後。
リュードはまた宮殿の会議室に来ていた。
というのも1ヶ月間の間、驚くほどに何もなかったのである。
人員の増員と臨時の予算を申告したリュードは貴族たちからの矢面に立たされていた。
「リュード君、だからあれほどの金はいらないと言ったでしょうに。」
「臨時で増員した騎士達の食費など、必要最低限の経費です。」
「だが増員した意味もなかった。この損害をどうするつもりかね?」
「微々たるものかと思いますが、損害を埋められるまで私の給与は要りません。早急にお金が必要とあらば、私の全財産を差し出します。」
「リュード…!」
流石にルペルがリュードを止めた。
「騎士達もただ働きをしているわけではありませんし、この増員で警備を強化したことによって、手を出してこなかったという側面も考えられると思いますが。そこら辺は皆様どうお考えで?」
ルペルがギロリと睨みつけると貴族たちは黙ってしまった。
「しかし、何もなかったのもまた事実。これは損害ではないが、これ以上続ける必要もない。そうは思わないかい、リュード?防衛隊はいつもしっかりと働いてくれている。いつもの警備に戻しても問題ないと思うが。」
騎士団長ジェイドが口を開いた。
「あと1ヶ月様子を見た方が安心だと私は思います。リュード君はどう思いますか?」
宰相シュベルクも口を開く。
二人に意見を求められたリュードは堂々と意見を述べた。
「私もあと1ヶ月様子を見た方が安心だとは思います。しかし、ずっと気を張り詰めていますので。騎士達にも疲れが見え始めています。ここは一度いつもの状態に戻して、何か不穏な動きがあればまた警備の強化を検討するというのがよろしいかと思います。」
リュードが宰相をはっきりと言うと、宰相シュベルクはゆっくりと頷いた。
「ありがとう、リュード君。皆さん、彼らが使っていた薬の研究も進んでいます。国境の警備はいつもの状態に戻しましょう。しかし、いつでも警備が強化できるように騎士団内で連携をお願いします。警備の強化に伴い資金が必要とあればすぐに連絡を、早急に資金は用意しましょう。今回のことは必要経費です。リュード君の給料を減らすようなことはしません。異論がある方は?」
宰相が辺りを見回す。
紅蓮の子に給料なんてとボソボソ呟く声が聞こえるが、手を上げる気配は無い
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