悪役令嬢のレベル100の奴隷に転生した。

ハンスの提案

「助けて！アッシュ！！」

その声と共にアッシュがハンスを殴ろうとした。だが、アッシュの拳をハンスは避ける。

「っ！ルナの元奴隷……！」

「アッシュ！」

アッシュはルナを守るようにルナに背を向ける。

「よくも！ルナを！」

「はっ！黙れ！元奴隷が！」

「ルナをこんな目に合わせるなんて……お前を許さない！！」

ハンスは少し考えているような素振りを見せて、あることを提案した。

「いい提案がある。元奴隷。」

「？」
「？！」

アッシュもルナも何を言い出すのかと思った。それは惨いものだった。

「お前を私がルナの家から買おう。そして、自由にしてやる。もちろん財産も与えてやるぞ？どうだ？悪い話しじゃないだろう？」

「！？」
ルナは少し焦った。もうルナの奴隷ではない。それにこんな美味しい話しに食いつかない輩はそうそういない。ルナは焦燥した。ハンスは言葉を続ける。

「だからさ、そいつ……殺してくれよ？」

「「！？」」

「考えたら売るなんて甘かった。殺してしまえばいい。」

ハンスはアッシュに剣を投げる。

「さあ、早くその女を殺してくれ！」

アッシュはその剣手に取った。

「アッシュ？ねえ、うそ、よね？アッシュ？」

アッシュはルナへと近づいてゆく。そして、剣を振りかぶった。

「アッシュー！？」