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56. 放たれた想いの刃-1
しおりを挟む何故、どうして───。
人目を避ける為に訪れたホテルのラウンジに一人。話が終わっても茫然として直ぐには動けなかった。
今日一日で様々な事があり過ぎて、それを理解し処理するには、あまりにも大きく、そして残酷だった。
だからと言って、このままではいられない。
手首に巻かれた時計に目を遣れば、時刻は夜の八時を回ろうとしている。
何をすれば良いのかなんて分からない。それでも近くにいたい。その思いに改めて気付き、走りだした。
奈央、ごめんな。今行くから。
ホテルの地下駐車場を目指し、少しでも早くその声が聞きたくて、走りながらスマホをタップする。
何で出ねぇんだよ!
呼び出し音が鳴っては、留守電へと切り替わる。何度掛けてもその繰り返しだ。
わざと出ねぇのか? それとも出掛けたとか? あれほど、家にいろっつったのに!
電話の向こうの相手には繋がらず、不安が加速度をつけて増す。
車に乗り込むと、当たり散らすように助手席にスマホを投げつけた。
走り出した車は、地下の駐車場内で曲がる度にキィーッとタイヤを軋きしませている。悲鳴のようにも聞こえるその音に引きずられ、俺の胸はドクドクと激しく鼓動した。
……ごめん、奈央。
何度も胸の中で謝りながら、抜け道と言う道を抜け先を急ぐ。
やっとマンションに辿り着つくと、車庫入れする時間も惜しくて、路上に停めたまま奈央の部屋へと向かい、何度も鳴らすインターフォン。
呑気な高音に苛つき、反応のない部屋のドアを何度も殴り叩いた。
「奈央! いるんだったら開けてくれ! 奈央!」
マジでいねぇのかよ。どこ行った、あの馬鹿!
アイツが行きそうな場所といえば、と、あのバーが頭を過るも、わざわざ俺が来るのを知っていて出掛けた奈央のことだ。そんな見つかり易い場所にいるはずがない。
俺は自分の部屋へと駆け込み、棚のファイルをめくって電話を手にした。
「もしもし。夜分に申し訳ありません。私、由香さんの担任をしております沢───」
『はっ、沢谷?』
受話器の向こうから聞こえる驚いた声。掛けた相手は、緊急連絡網で調べた林田宅だ。
頼るは林田しかいなかった。
「林田か? 頼む! 奈央の行きそうな場所教えてくれ!」
『は? 何いきなり、何かあったの?』
奈央についておおよその事情は知っているであろう林田に、今日の面談での奈央の暴挙を、簡潔、且つ早口で伝える。
「林田頼む! もう逃げないから知ってるなら教えてくれ!」
『沢谷、今どこ?』
「自宅だ」
『……〇〇ビル前に来て。それまでに、奈央の行き先調べておくから』
「悪い、林田。ありがとな」
電話を切り、鞄からメモ帳を取り出してジャケットのポケットに忍ばせると、部屋を飛び出し路駐してあった車を再び走らせた。
待ち合わせ場所の直ぐ手前、丁度よく空きの出た路上パーキングに車を停める。
飛ばして来たせいか俺の方が早く着いたようで、林田の姿はまだ見当たらない。
その間にも何度か奈央に電話をかけてはみたが、やはり空振りに終わった。
煙草を咥え、車の中からビルの方へ目を凝らし見ること約十分。スマホを耳に押し当てながら、俺を探すように辺りに目を配る林田を見つけた。
「林田!」
車を降り手を挙げると、気付いた林田が駆け寄って来たが、誰かと電話をしているようで、待つようにと手の平を差し向けてくる。
「間違いない? うん、分かった。何かあったらすぐ連絡して」
スマホを切った林田が「ごめん、待った?」と、俺の顔を見た。
「いや大丈夫だ。こっちこそ急に悪い。しかもこんな時間に」
「そんなの構わない。それより奈央だけど、行きそうな店にはどこにも顔出してないみたい」
「間違いないか?」
「うん、間違い無い。見張りさせてる後輩からそう報告受けてる」
見張りとは気になるワードだが、今はそんなことどうでもいい。
「他に心当たりは?」
「残るとしたら、多分奈央ん家の別宅だと思う。親がこっちに来るとき使ってるし、うちの高校来るまで奈央もそこに住んでたから」
「場所分かるか?」
「うん」
「車に乗ってくれ。ナビ頼む」
「分かった」
素早く二人で車に乗り込む。
「何でそっち? 前座れよ」
「遠慮しとく」
何故だか林田が迷わず開けたのは、後部座席のドアだった。
どうして後部座席なんだ? と思いつつも、不思議な謎は横に置き、奈央の元へと逸る気持ちを抑えて、林田からの道順を受けながら車を発進させた。
「ねぇ、沢谷……」
「うん?」
林田にしては珍しく言い難そうに、次に口を開くまで時間を要している。
「…………あのさ、同情じゃないよね?」
前にもバーで林田に言われたその言葉。
「あぁ、違う」
「でもさ。私が言う事じゃないけど、大丈夫なの? あっちの方は」
林田の指す“あっち”とは、恐らく里美のことだ。
「アイツなら旦那いるぞ?」
「えーっ! 沢谷不倫?」
「ちげーよ! アイツとは何でもない」
過去の付き合いまでは、丁寧に答えはしない。褒められたものじゃない黒歴史だけに、詳細は割愛するに限る、と逃げを打つ。
「昔からの知り合いで、元気ないからって俺を励ましてくれてたんだよ」
「その割には楽しそうだったじゃん」
「そう見えたか? 奈央の話をしてただけなんだけどな」
「そうだったの?」
喉の痞えが取れたのか、林田は息を吐き出しながら、乗り出し気味だった体をシートの背もたれに預け、呆れたような声を出した。
「だったら最初からそう言えばいいじゃん。心配して損した。奈央だってきっと……」
「そう思ってんだろうな」
誤解されているのは間違いない。
「でも、その方がいいと思ったんだ。奈央と距離を置く為に」
「奈央を裕樹の所へ行かせる為?」
返事の代わりにフッと笑うと「裏目に出たね」と、呟かれた。
暫くして会話が途切れたところで、先程、林田が言ってた事が気になり問いかけてみる。
「なぁ、見張らせてたって本当か?」
「うん、ホント」
走り行く車の中で、林田は揺れる街並みを眺めながら、ポツリポツリと話し出した。
それは、関わるなと忠告を受けても変わってしまった奈央が心配で、気付かれないよう、行きつけの店などに後輩を忍ばせ見張らせていた。そんな内容だった。
だから、奈央から近づいた男の存在も知っていたし、それを境に奈央の遊びがピタリと止まったと後輩から報告を受けた時、その男が影響していると直感的に思った、そう語る。
「まさか、それが沢谷だとは、すぐには気付かなかったけどね」
と付け加えて。
「そこまでしてたとはな」
「バカな男に恨みかうんじゃないかって心配でさ。でも実際は、あまり揉めずに冷静な奈央が綺麗に後始末してたけど。その冷静な奈央が今日はそんなこと言ったなんて……」
林田が言葉を詰まらせた。
俺がそうだったように、予想だにしない振る舞いは、驚きの煽りを受けて言葉をなくす。それ程、今日の奈央はいつもの姿と掛け離れていたということだ。
冷静沈着が常の奈央だ。それが感情が先行しての、あの言動。
もう余裕がなかったんだよな?……奈央。
「ニ年以上も前になるけど、奈央と裕樹が別れた日。裕樹から、奈央の様子を見てきて欲しいって直ぐに連絡受けて、私、急いで駆け付けたんだ」
声のトーンは下がり、か細くなった林田の声だが、音楽もかけていない車内では、一つ一つの言葉がはっきりと響いて胸に突き刺さる。
「奈央、別れたその場所で身動きせずに突っ立ってた。夕立ちでスコールみたいな雨が降って来たのに、声掛けてもまるで聞こえないみたいに、ずぶ濡れになったまま動かなかった」
ルームミラー越しに見る林田は、俯いて唇をギュッと一度噛むと、また静かに言葉を紡ぐ。
「それから何日も誰とも喋らなくて。部屋に引きこもって……」
止まったままの過去を思い出すのが辛いんだろう。「奈央が消えてなくなる気がした」と、締めくくった林田の声もまた、消え入るようだった。
林田は林田で幼い頃からの親友を思い、何も出来ない自分にジレンマさえ抱え、この数年間を過ごして来たのかもしれない。
「林田。俺が言うのも変だけど、ずっと奈央を見守ってくれてありがとな」
「何もしてないよ。裕樹から、奈央は復讐するつもりでいたらしいって聞いた時だって、本人に打ち明けたからには、もうそのつもりがないんだって思ったら向き合いたくてさ。沢谷と会ったバーに、あの日奈央を呼び出したけど、余計混乱させちゃったみたいだしね」
里美との関係を誤解されたのは、結果論でしかない。あの時、奈央に里美と一緒にいるところを見られていなかったとしても、俺は奈央の傍を離れるつもりでいたのだから、辿る結末は同じだ。
「それは林田が気にすることじゃねぇよ。今までお前も辛かったな」
「沢谷、奈央はまた壊れたりしないよね? ねぇ、大丈夫だよね?」
信号が赤となり静かに停車する。
縋るように身を乗り出して来た林田を振り返り、安心させるように笑みを作った。
「アイツは馬鹿じゃない。大丈夫だ」
「でも──」
「でももし、またアイツが心に壁を作ったんなら……、」
俺は自分自身の覚悟を示すよう、言葉を重ねた。
「そんなもん、ぶっ壊すだけだ」
「……沢谷」
「じゃねぇと俺困るだろ? つけ入る隙なくなるじゃん?」
不安に揺れる瞳で見る林田に、ふざけた口調で更に笑って見せる。
「……そうだね」
泣き笑いで頷きながら
「応援してあげるよ。それより信号変わったよ? さっさと進みなよね!」
無理して大きな声を出した林田は、バシッと俺の肩を遠慮なしに叩いた。
「いてっ! バカ力」
「奈央ほどじゃないから」
さっきまでの声音が嘘のような林田の笑い声は、この先の不安を掻き消そうとしているようだった。
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