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序章
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どのくらい眠っただろう。
たしか、小屋に入って……
「っ!?」
小屋じゃない!
石造りのベッド。その上に丁寧に編み上げられた藁の敷き布団。
その上に眠っていたのだ。
体の上にも、羽毛の布団が掛けられている。
「ここはどこ?」
辺りは暗闇に包まれている。
窓は一つもない。
唯一、部屋の中ほどの壁にある飾台に灯された灯かりだけが、辺りをチラチラと照らす。
そのゆらゆらと揺れる灯かりに映し出された部屋は、まるで地下牢のようである。
いや、実際、地下牢に幽閉でもされたのだろうか?と、ソフィアは思わずにはいられなかった。
しかし、それにしては、非常に丁寧な扱いではある。
そしてまた、空気は驚くほど澄んでいる。
ぎいぃぃぃ―――
ゆっくりと入り口の大きな扉が開く。
ソフィアは、とっさに息を潜め、身構える。
扉はさらに開く。
外からの灯かりが零れる。
そしてっ!!
「そろそろ目が覚めたかの?」
優しく、和やかな、聴く人すべてをほっとさせるような老翁の声が、辺りに小さくこだまする。
声とともに姿を現したのは、小さな老翁の姿であった。
手には、グラスと干し肉やスープの入った器がある。
白髪の髪は頭の周囲を覆い、額が叩頭部まである。全体的にぽっちゃりした容姿であり、服装は、農民そのものである。
身体中の力が一気に抜ける。
ソフィアの警戒心は、一瞬にして解けた。
ここは、さすがと言うべきであろう。
一瞬にして、本能的に人物を見極めることが出来る。
もっとも、この老翁を目の当たりにして、警戒心を解かぬ人はいないだろうが。
「驚かせてすまんのう」
「上はいろいろと善からぬ輩が多いからの。済まぬとは思いながらも、わしの家までお連れしたというわけじゃ」
そう言いながら、手にした器を傍らにある、木製の丸いテーブルにのせる。
灯かりに照らし出されたスープからは、食欲をそそる香りとともに湯気が立ち上っている。
「わしらもこれから食事じゃ。どうじゃ?夕食を共にせんかの。いろいろ話さねばならぬ事もあるじゃろうし。」
「これは?」
器を指さし、やっと出た一言。
あまりにも素っ気無いものであった。
警戒心は解けたものの、初対面の相手である。しかも、自分がどこにいるのか、全く解らない状況なのだ。
当然といえば、当然の対応ではある。
「なあに。犬の餌にでもするわい」
そう言うと、満面の笑みを浮かべながら、よしよしと頷くのであった。
「ささ、さぞ長旅でお疲れでしょう。腰掛けて召し上がって下さいな」
案内され部屋に入ると、これまた優しい眼差しで見つめるおばあさん。
言葉からも、声からも優しさが溢れ出している。
四人掛けのテーブルには、まるでソフィアがここへ来ることを知っていたかのように、三人分用意されている。
いつ以来だろうか。
こんなにも暖かな世界……
自然と涙が溢れ、身体が小刻みに震える。
「おや、どうなさったんじゃ?どこか傷めておるのか?」
「それは困りしたねぇ。おじいさん、薬草でも採ってきましょうかね。」
などと、優しくしてくれるのだが。
優しくされればされるほど、その暖かさに胸がいっぱいになるのである。
「話して頂けますか?」
澄んだ瞳で真っ直ぐ見つめ返してくる少女に対し、長老はゆっくりと話始めた。
「ベオグラードとグラッセルは、存じておる通り全くの異民族じゃ。この二つの民族対立はすでに何百年と続いておる。もちろん我々の民族だけが、他民族と対立しておる訳ではない。世界にはまだまだ多くの民族がおるのじゃからな。この地方では、ベオグラード、グラッセル、そして西に位置するダルシオ。この三つの民族対立じゃ。」
もともとは一つの国であった。三つの民族が暮らす多民族国家。国家の中心はグラッセル民族が握っていた。
今から千年近くも昔のことである。ベオグラード民族の間で武装蜂起が起こった。彼らは革命と称していたが。
略奪や暴行。街は混乱を極めた。当時、国政を握っていたグラッセル民族の中心人物達は、ダルシオ民族に助けを求めた。それは混乱を静めるという表向きな目的の他に、この期にダルシオ民族が独立するのを防いだわけである。言わば一時的な同盟行為である。ダルシオがグラッセルに決して好意を抱いていたわけではない。しかし、街の混乱はそれを許さなかった。武装蜂起はすでに、方々の街々で起こっている。このままでは、国が崩壊しかねない。一時的に手を結ぶことを承知した。が、結局はダルシオ民族も離反し、ここに三つの民族による戦国時代が訪れた。
それも、先代の指導者達によって、長い戦線に一端は終息を迎えた。その時のベオグラードの指導者であったディオンは、紛争を引き起こした主要人物であるとして、民衆の目前で処刑された。
三民族の間で、話し合いが行われ、それぞれの民族で国を創ることで和解。農耕民族である我々の王は、海・山の天産に恵まれたこの地を新たな基盤とした。ダルシオ民族もこれによって西に国を構えた。今から六百年程前のことである。
確かに、ベオグラードの新たな指導者は、信用が置ける人物であった。が、指導者の力が弱まれば、いつまた紛争が起きるともしれぬ状態であった。常に危険に晒されていることに変わりはなかった。互いにそれは感じ取っていたであろう。
どの国もそれなりの備えは怠らなかった。我々の王は、その後民衆の武器所持を一切認めなかった。武装蜂起や紛争の種を自ら絶ったと言える。それも国が分裂する原因がそこにあったからであろう。ただし、国境への兵の配置や警備体制には余念がなかった。
それからは、小さな衝突はあったものの、平穏な時代が続いた。
しかし、今から二百三十年程前。西の地方に大きな天災が起こった。ダルシオ民族は指導者と共に、領地と民族の大半を失うという、瀕死に近い打撃を受けた。その天災については、全てが謎に包まれている。火山噴火だとも、隕石の衝突とも言われている。ベオグラードはその期を待っていたかのように、一気に西方へ領地を拡大した。再起不能となったダルシオ民族は、西の端に小さく領地を持つのみとなった。
現在のベオグラードの指導者が誰か。処刑されたディオンの子孫その人である。今回の紛争の種は、おそらく奴の一族の復讐のためであろう。元々民族同士の中は非常に悪い。互いが常に睨みを利かせている状態である。城内では微塵も感じなかったはずである。衝突はいつも国境付近で行われていたのだから。とにもかくにも、そのような状態にあるわけである。ましてや闘争心高いベオグラード民族である。民衆を賛同させるのも、そう難しいものでもない。
それだけではない。ベオグラード王が病のため床に伏せると、一室に匿い、外からの情報を一切遮断した。そのままバズラロードが公務を執行し、僅か数十年で現在の巨大都市を確立した。それも見たこともない素材でである。魔力でない、その実力は計り知れないものがある。全てが謎に包まれたままなのだ。
警備体制が万全であり、他民族を全く近づけない。それが、あのような巨大都市を許してしまった最大の要因である。なにしろほとんどが霧によって包まれていたのだから。霧が解けたのと同時に巨大都市が姿を現したようなものである。王の崩御によって全勢力を完全に掌中に治めたバズラロードはこれを期とばかりに、我々グラッセルに戦争を仕掛けてきた。そして国の中央から一気に潰してきたのだ。
記憶に新しい出来事である。
グラッセルが再起不能となったこの期をついて、指導者を失い混乱状態となったダルシオ民族に対し、今ベオグラードは戦線を西へと展開している。
知っての通りグラッセルに残された地は辺境の地。このバンガロー一つである。
このバンガローの地は、グラッセルの先代王によって確立された、秘地である。先のキャラバンは、この地の者であり、残った者達に再起を知らしめるために各地を廻っている。機会を覗うことと、武装の準備を訴えるために。もともとこの地の存在を知っておるのは、王族のみである。
この村の長老は、先代王の弟の末裔である。この村の者たちも先代王の息のかかった者達の末裔である。いわば、この村自体が王宮に連なる者達の末裔なのだ。
この地は地下に街の中心があり、地上は見せかけのものである。もっとも、平穏な時代は地上で生活を営んでいたが。この地の民は先代王の意向によって、反乱、紛争等王国の危機に備え、特殊な技術と能力を秘めている特殊部隊である。
そして、今がまさにその時であるのだ。
コリドラス長老は、だいたいこのようなことを述べた。
そして、最後にこう言ったのだ。
「ソフィア殿。どうか、我らの新たな指導者として立っては頂けぬか?」
「わたしは、戦線の一部に加えて頂ければ幸いであります。とても人の上へ立つ力は備えておりません」
無理だ。
瞬時にそう応えている自分がいることに、彼女は少々の苛立ちを覚えた。
本来ならば、ダトニオ王の一人娘である自分が指導者として上に立つのは当然である。
しかし、力がなかった。
ジェラヌスやセルシオ、その他多くの人々。その誰一人として守れなかった。
それどころか、守られていたのである。
ここへ辿り着くまでに、嫌というほど思い知らされた。
とても、上に立つ身ではないのだ。
「・・・そうじゃな。すぐにとは申しませぬ。しばらくここへ留まりなされませ。」
彼女の心境を察したのであろう。すまなそうに、言葉を続ける。
そのまま静かに時は流れ・・・。
たしか、小屋に入って……
「っ!?」
小屋じゃない!
石造りのベッド。その上に丁寧に編み上げられた藁の敷き布団。
その上に眠っていたのだ。
体の上にも、羽毛の布団が掛けられている。
「ここはどこ?」
辺りは暗闇に包まれている。
窓は一つもない。
唯一、部屋の中ほどの壁にある飾台に灯された灯かりだけが、辺りをチラチラと照らす。
そのゆらゆらと揺れる灯かりに映し出された部屋は、まるで地下牢のようである。
いや、実際、地下牢に幽閉でもされたのだろうか?と、ソフィアは思わずにはいられなかった。
しかし、それにしては、非常に丁寧な扱いではある。
そしてまた、空気は驚くほど澄んでいる。
ぎいぃぃぃ―――
ゆっくりと入り口の大きな扉が開く。
ソフィアは、とっさに息を潜め、身構える。
扉はさらに開く。
外からの灯かりが零れる。
そしてっ!!
「そろそろ目が覚めたかの?」
優しく、和やかな、聴く人すべてをほっとさせるような老翁の声が、辺りに小さくこだまする。
声とともに姿を現したのは、小さな老翁の姿であった。
手には、グラスと干し肉やスープの入った器がある。
白髪の髪は頭の周囲を覆い、額が叩頭部まである。全体的にぽっちゃりした容姿であり、服装は、農民そのものである。
身体中の力が一気に抜ける。
ソフィアの警戒心は、一瞬にして解けた。
ここは、さすがと言うべきであろう。
一瞬にして、本能的に人物を見極めることが出来る。
もっとも、この老翁を目の当たりにして、警戒心を解かぬ人はいないだろうが。
「驚かせてすまんのう」
「上はいろいろと善からぬ輩が多いからの。済まぬとは思いながらも、わしの家までお連れしたというわけじゃ」
そう言いながら、手にした器を傍らにある、木製の丸いテーブルにのせる。
灯かりに照らし出されたスープからは、食欲をそそる香りとともに湯気が立ち上っている。
「わしらもこれから食事じゃ。どうじゃ?夕食を共にせんかの。いろいろ話さねばならぬ事もあるじゃろうし。」
「これは?」
器を指さし、やっと出た一言。
あまりにも素っ気無いものであった。
警戒心は解けたものの、初対面の相手である。しかも、自分がどこにいるのか、全く解らない状況なのだ。
当然といえば、当然の対応ではある。
「なあに。犬の餌にでもするわい」
そう言うと、満面の笑みを浮かべながら、よしよしと頷くのであった。
「ささ、さぞ長旅でお疲れでしょう。腰掛けて召し上がって下さいな」
案内され部屋に入ると、これまた優しい眼差しで見つめるおばあさん。
言葉からも、声からも優しさが溢れ出している。
四人掛けのテーブルには、まるでソフィアがここへ来ることを知っていたかのように、三人分用意されている。
いつ以来だろうか。
こんなにも暖かな世界……
自然と涙が溢れ、身体が小刻みに震える。
「おや、どうなさったんじゃ?どこか傷めておるのか?」
「それは困りしたねぇ。おじいさん、薬草でも採ってきましょうかね。」
などと、優しくしてくれるのだが。
優しくされればされるほど、その暖かさに胸がいっぱいになるのである。
「話して頂けますか?」
澄んだ瞳で真っ直ぐ見つめ返してくる少女に対し、長老はゆっくりと話始めた。
「ベオグラードとグラッセルは、存じておる通り全くの異民族じゃ。この二つの民族対立はすでに何百年と続いておる。もちろん我々の民族だけが、他民族と対立しておる訳ではない。世界にはまだまだ多くの民族がおるのじゃからな。この地方では、ベオグラード、グラッセル、そして西に位置するダルシオ。この三つの民族対立じゃ。」
もともとは一つの国であった。三つの民族が暮らす多民族国家。国家の中心はグラッセル民族が握っていた。
今から千年近くも昔のことである。ベオグラード民族の間で武装蜂起が起こった。彼らは革命と称していたが。
略奪や暴行。街は混乱を極めた。当時、国政を握っていたグラッセル民族の中心人物達は、ダルシオ民族に助けを求めた。それは混乱を静めるという表向きな目的の他に、この期にダルシオ民族が独立するのを防いだわけである。言わば一時的な同盟行為である。ダルシオがグラッセルに決して好意を抱いていたわけではない。しかし、街の混乱はそれを許さなかった。武装蜂起はすでに、方々の街々で起こっている。このままでは、国が崩壊しかねない。一時的に手を結ぶことを承知した。が、結局はダルシオ民族も離反し、ここに三つの民族による戦国時代が訪れた。
それも、先代の指導者達によって、長い戦線に一端は終息を迎えた。その時のベオグラードの指導者であったディオンは、紛争を引き起こした主要人物であるとして、民衆の目前で処刑された。
三民族の間で、話し合いが行われ、それぞれの民族で国を創ることで和解。農耕民族である我々の王は、海・山の天産に恵まれたこの地を新たな基盤とした。ダルシオ民族もこれによって西に国を構えた。今から六百年程前のことである。
確かに、ベオグラードの新たな指導者は、信用が置ける人物であった。が、指導者の力が弱まれば、いつまた紛争が起きるともしれぬ状態であった。常に危険に晒されていることに変わりはなかった。互いにそれは感じ取っていたであろう。
どの国もそれなりの備えは怠らなかった。我々の王は、その後民衆の武器所持を一切認めなかった。武装蜂起や紛争の種を自ら絶ったと言える。それも国が分裂する原因がそこにあったからであろう。ただし、国境への兵の配置や警備体制には余念がなかった。
それからは、小さな衝突はあったものの、平穏な時代が続いた。
しかし、今から二百三十年程前。西の地方に大きな天災が起こった。ダルシオ民族は指導者と共に、領地と民族の大半を失うという、瀕死に近い打撃を受けた。その天災については、全てが謎に包まれている。火山噴火だとも、隕石の衝突とも言われている。ベオグラードはその期を待っていたかのように、一気に西方へ領地を拡大した。再起不能となったダルシオ民族は、西の端に小さく領地を持つのみとなった。
現在のベオグラードの指導者が誰か。処刑されたディオンの子孫その人である。今回の紛争の種は、おそらく奴の一族の復讐のためであろう。元々民族同士の中は非常に悪い。互いが常に睨みを利かせている状態である。城内では微塵も感じなかったはずである。衝突はいつも国境付近で行われていたのだから。とにもかくにも、そのような状態にあるわけである。ましてや闘争心高いベオグラード民族である。民衆を賛同させるのも、そう難しいものでもない。
それだけではない。ベオグラード王が病のため床に伏せると、一室に匿い、外からの情報を一切遮断した。そのままバズラロードが公務を執行し、僅か数十年で現在の巨大都市を確立した。それも見たこともない素材でである。魔力でない、その実力は計り知れないものがある。全てが謎に包まれたままなのだ。
警備体制が万全であり、他民族を全く近づけない。それが、あのような巨大都市を許してしまった最大の要因である。なにしろほとんどが霧によって包まれていたのだから。霧が解けたのと同時に巨大都市が姿を現したようなものである。王の崩御によって全勢力を完全に掌中に治めたバズラロードはこれを期とばかりに、我々グラッセルに戦争を仕掛けてきた。そして国の中央から一気に潰してきたのだ。
記憶に新しい出来事である。
グラッセルが再起不能となったこの期をついて、指導者を失い混乱状態となったダルシオ民族に対し、今ベオグラードは戦線を西へと展開している。
知っての通りグラッセルに残された地は辺境の地。このバンガロー一つである。
このバンガローの地は、グラッセルの先代王によって確立された、秘地である。先のキャラバンは、この地の者であり、残った者達に再起を知らしめるために各地を廻っている。機会を覗うことと、武装の準備を訴えるために。もともとこの地の存在を知っておるのは、王族のみである。
この村の長老は、先代王の弟の末裔である。この村の者たちも先代王の息のかかった者達の末裔である。いわば、この村自体が王宮に連なる者達の末裔なのだ。
この地は地下に街の中心があり、地上は見せかけのものである。もっとも、平穏な時代は地上で生活を営んでいたが。この地の民は先代王の意向によって、反乱、紛争等王国の危機に備え、特殊な技術と能力を秘めている特殊部隊である。
そして、今がまさにその時であるのだ。
コリドラス長老は、だいたいこのようなことを述べた。
そして、最後にこう言ったのだ。
「ソフィア殿。どうか、我らの新たな指導者として立っては頂けぬか?」
「わたしは、戦線の一部に加えて頂ければ幸いであります。とても人の上へ立つ力は備えておりません」
無理だ。
瞬時にそう応えている自分がいることに、彼女は少々の苛立ちを覚えた。
本来ならば、ダトニオ王の一人娘である自分が指導者として上に立つのは当然である。
しかし、力がなかった。
ジェラヌスやセルシオ、その他多くの人々。その誰一人として守れなかった。
それどころか、守られていたのである。
ここへ辿り着くまでに、嫌というほど思い知らされた。
とても、上に立つ身ではないのだ。
「・・・そうじゃな。すぐにとは申しませぬ。しばらくここへ留まりなされませ。」
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