~【まおうすくい】~

八咫烏

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第40話『敵地』

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4月18日に第39話『狙い』を加筆いたしました。
よろしければご確認ください。

それでは引き続き、本編をお楽しみください。




ユーカたち3人は新たにカレンとファナのふたりを加え、5人の集団となっていた。

決行日の前日、ユーカたち5人は最後の確認を行い、本番に備えた。
そして、時計の針がちょうど頂点に来るか来ないかの、外が暗闇で満たされている頃、ユーカたち5人はフェリスの居城を後にし、敵の本拠地であるニャールタカ城へと向かった。
とは言っても、一直線に向かった訳では無く、前回の偵察で誤ってユーカが跡形も無く消し飛ばしてしまった敵勢力の前線にある砦の近くに寄り道をした。
砦自体はユーカが消し飛ばしてしまったが、ユーカの扱う魔法が規格外すぎる為、人的被害は一切出さなかったので、砦に詰めていた兵士たちは、更地になったその場所で、元気良く訓練に励んでいた。

「おかしいわね…。」

「何がですかぁ?」

気の抜けた声の主はファナで、最初に見せていた敵意はすっかりとその鳴りを潜めていた。

「あれだけの騒ぎを起こしたのに、警戒を強めておらぬ。」

頭を使うのが苦手なヴェルも、戦闘やそれに付随する行為については別で、今回もしっかりと核心を突いていた。

「うん…確かに妙だね。」

フェリスは周囲の気配を探り、警戒を強める。

「先行して偵察して来ましょうか?」

「大丈夫、その必要はないわ。」

カレンは持ち前の優秀さを発揮して、この先に探りを入れて来るかを尋ねたが、ユーカは首を横にふって、ありがたい申し出を断った。

「向こうにもキレ者が居るようね。」

「む?」

ユーカは軽く握った右手を顎に添えて、ひとり呟くように言った。
ヴェルには聞こえていたが、それが何を意味しているのか判断できなかったので、ユーカが警戒する人物が居ると云う事実を、頭の片隅の方にメモ書きしておいた。

「みんな、ちょっと良い?」

しばらく固まっていたユーカが、再び動き始めると、開口一番フェリスたち4人を近くに呼び寄せた。

「ニャールタカ城の警備の厚さを上方修正する必要がありそうなの。」

「それは…本当なのかい?」

「まぁ、ユーカが言うのじゃから真の事なのじゃろう。」

ユーカが伝えたのは悪いニュースだったが、フェリスたち4人の反応に、ユーカを疑うモノは無かった。

「作戦に変更はないけど、みんなも気をつけてね。」

ユーカは顔には出さないものの、少しこそばゆい気持ちになった。
その影響か、いつもよりも少しだけ声のトーンが高かったが、それを指摘する様な野暮な性格の持ち主はひとりも居なかった。
ヴェルでさえ空気を読んだのだ。

敵の狙いがはっきりした以上、ユーカも下手な小細工を打つ必要が無くなり、作戦自体はシンプルになったが、求められる行動の質は格段に上がってしまった。
しかしヴェルをはじめとした脳筋軍団にとっては逆に都合が良いのかも知れない。

ヴェルの背に乗ったユーカたち4人は、ヴェルのパワーにモノをいわせた高速飛翔で一直線にニャールタカ城を目指す。
実際はニャールタカ城が所在するローユ地方の手前で大きく迂回し、敵勢力の防空圏に引っかからない様にする必要があるが、その地点まではほとんど一直線に移動する。
流石のヴェルも、曲芸飛行をしてユーカを驚かそう等と云う事はしなかったし、ユーカの方も、いつもよりも飛翔のスピードが速い程度で、騒ぎ立てたりする事もなかった。

ユーカの狙いがバレてしまった以上、作戦成功のカギはどれだけ早くにニャールタカ城にたどり着けるかにかかっていた。
なぜなら、いくら何でも狙いが分かっただけの事で対策を取るのは難しく、その対策自体を講じるのにも時間が掛かると思われるからだ。
ユーカは向こう側に対策を講じる時間を与えない為にも、ワザと敵の仕掛けた罠に飛び込む事に決めていた。
だから、ヴェルがスピードを出しすぎていても騒がなかったし、4人の内で一番ユーカと付き合いの長いヴェルも、ユーカの考えを直感で理解した為、速く翔ぶ事だけに集中していた。

事前に決めていた迂回ポイントに到着すると、目の前には巨大な岩の壁が姿を現わす。
この岩山の向こう側に、敵勢力の本拠地であるニャールタカ城が存在する。
長大な山脈を背にした要害の地は、その山を越えて攻め入られた事はただの一度もなく、背後を警戒する必要がないニャールタカ城は、これまで一度たりとも落ちた事がない最強の城塞として王国中にその名を轟かせている。
しかし、一度も山側から攻められた事がないからと云って、警戒を怠っていいはずは無く、逆に今回の場合は、いつもよりも警備が強化されているであろう事が予想されていた。
その為、ユーカは敢えて、ニャールタカ城を正面から攻略するつもりでいた。
とは言っても、奇襲作戦と銘打っているのだから、バカ正直に正面から仕掛けるつもりは毛頭無かった。

「ヴェル、お疲れ様。」

「ウム。フェリスノシロニカエッタラ、タラフクニクヲクライタイノジャ!」

「あぁともさ!」

ユーカたち5人は、しばらく休息を取ったあと、ニャールタカ城の背後にそびえる山脈を大きく迂回して、城を正面から見据えることのできる場所まで移動した。

「あれが、ニャールタカ城…。」

「フェリスノシロトニテオルノ。」

うっすらと遠くに確認できる程ではあるが、城のフォルムがフェリスの居城に酷似している事は、簡単にわかった。

「それじゃ、手筈通りに行きましょう。」

ユーカはパンパンとかしわ手を打って、注意を引くと、いつもの様に淡々と告げる。

「みんな…よろしく頼む。」

フェリスは神妙な面持ちで頭を下げた。
ヴェルはヒト型に戻ると、フェリスの肩にポンっと手を置き、何も言わずにそばに佇む。
カレンとファナはその場で片方の膝をつき、最敬礼を取る。

「フェリス、顔を上げなさい。」

最後にユーカがそれだけを言うと、フェリスはおずおずと顔を上げた。

「ありがとう。」

「それはまだ早いのじゃ。」

「そうよ、全部終わってから改めて聞くわ。」

フェリスが作戦の前に辛気臭い事を言い始めたので、ヴェルとユーカは早めに会話を切り上げ、必ず作戦を成功させると心に誓った。



ニャールタカ城は背後に5千メートル級の山脈がそびえ立っており、東方は湖が、当方から南方にかけては湖から流れ出る大河が横切っている。
西方から南方一帯は水田地帯が広がっていて、のどかで牧歌的な風景が城を取り囲んでいる。

そんな場所に位置するニャールタカ城に、けたたましい警戒音が鳴り響く。


カンカンカンカンカンカンカーン!


城内に詰めていた兵士たちが、蜂の巣を突いた様に、大騒ぎをして外に駆け出してきた。

「な、なんだあの大軍は!?」

「どこから現れたんだ!」

「警戒網はどうなっているんだ!」

飛び出してきた兵士たちは、水田地帯を埋め尽くさんばかりの大軍を確認し、騒ぎ立てる。
いきなり城の懐に魔王軍がやって来たのだがから、仕方ない事なのだろう。

「ユーカ、こっちは今のところ上手くいってるよ。」

フェリスは誰にも届かない呟きを発する。

ユーカが立てた作戦案の中で、フェリスの役割はとても重要な第一フスェーズを当てられていた。
その内容は、フェリスの扱う邪術で水田地帯に大軍の魔王軍を出現させ、敵勢力の幹部と接触する事だった。

フェリスは振るう手に力を込めながら、邪術を制御して浮かび上がらせた大軍の幻を、ゆっくりとニャールタカ城に向けて進め始めた。
フェリスは慎重に進軍の速度をコントロールして、ニャールタカ城を取り囲む結界に衝突する前に、敵の幹部を引きずり出す。
最前列の幻影で映し出した兵士たちはが結界に衝突するその直前、ようやく待ち望んでいた声が聞こえた。

「貴様、目的は何だ!」

結界の内側で展開されている敵勢力の兵力はおよそ3百人と云ったところだろうか。
その集団の指揮官なのだろうか、無精ヒゲを生やした男性が声をあげていた。

「人にモノを訪ねる際は、先に名乗るのが礼儀ってものじゃないのかな?」

「そ、その声は!怨敵フェリックス!」

「うん?人の話聞いて無いの?」

フェリスは結界の外側に建てられた見張り櫓を吹き飛ばす。
ユーカ率いる脳筋集団は、やはり戦闘狂が基本パックで付いてくるらしい。

「おいおまえ、将軍に報告しに行くんだ!」

「はっ!」

最前線に位置する砦の結界が破られた事は、組織の下の方には伝わっていないのか、無精ヒゲを生やした兵士は、結界の内側にいるからと、フェリスの脅威が無いものだと判断し、フェリスの事を無視して行動を取っていた。

「やれやれ…舐められたモノだな。」

どちらが悪役か分からない程に、フェリスはスイッチが入ってしまっていた。
しかし、僅かに残っていた理性が、ユーカの立てた作戦を破綻させずに済んだ。

しばらくその場で待っていると、明らかに他の兵士たちとは違う装飾を身に纏った男性がやって来る。

「こ、これは将軍…わざわざお越し下さったのですか。」

しかし、将軍と呼ばれた男はそれを無視して、ユーカに話しかけた。

「お久しぶりです、女王フェリックス。」

「君の事など知らないよ。」

「おや、これは申し訳ない。しかし、名乗る必要など無いでしょう。」

男はあご髭を撫でながら、楽しそうに嗤う。

「ふん、まぁ確かにな。」

ニヤリとフェリスが笑った直後、城の東側で大きな爆発音が聞こえる。




「お姉ちゃん、本当にコレだけでいいの?」

「えぇ、あの人を信じましょう。」

爆発音の正体は、カレンとファナの姉妹が湖の水を爆発させた音だった。

カレンとファナがユーカから伝えられたのは、作戦の第2フェーズであり、フェリスが敵の幹部を引きずり出したところで、湖の水を爆発させ、相手の注意を分散させる役割であった。
カレンとファナは、それからしばらくの間、湖上で騒音を撒き散らした後、その場から急速に離脱してフェリスの元へと向かった。



「む!爆発音が止んだのじゃ。」

「えぇ、私たちも急ぎましょう。」

ユーカとヴェルは、岩山を中腹まで登り、眼下にニャールタカ城を捉えていた。

「うむ!」

ヴェルは力を解放し、ハネを顕現させると、ユーカを抱えて岩山から跳び降りた。

「っんんんーっ…!」

押し殺したユーカの悲鳴が、空へと吸い込まれていく。
しばらく重力に身を任せ、自由落下した後、ハネを広げブワリと浮き上がる。
グライダーのように降下していき、ニャールタカ城の裏側に着地したユーカとヴェル。
目を瞑って声を押し殺しながらも、結界に当たる直前に、それを無効化していたユーカを、ヴェルは労わる。

「さすがユーカ、完璧じゃ。」

「えぇ、ありがとう。」

ユーカの顔色は少し青白くなっていたが、休憩は取らずに、先を急いだ。

「平気かや?」

「大丈夫よ。」

ヴェルはユーカを気遣いながら、城の中へと侵入する。
第1フェーズは陽動、第2フェーズで分散、そして、第3フェーズがユーカとヴェルが担っている侵入。
それが、ユーカの立てた作戦だった。

城内へと侵入したユーカとヴェルは、ニャールタカ城の破壊工作を進める。
フェリスやカレン、ファナが各自の役割をしっかりと果たしてくれたお陰か、城内を巡回している兵士は限りなく少なく、ユーカやヴェルは、ほとんど敵兵とすれ違う事はなかった。

「外観は似てるけど、中身は別物ね。」

「うむ。我はフェリスの城の方が好きじゃな。」

「同感ね。」

血色が良くなったユーカは、ヴェルに任せっきりにしていた警戒や探知を交代する。
後方の警戒だけをヴェルに任せていたが、そのヴェルが突然、ユーカの服を掴む。

「どうしたの?」

「分からぬ。」

「そう…。」

ヴェルが捉えた存在を、ユーカも遅れて把握する。
感知能力に限定して言えば、ユーカよりも野性的なヴェルの方が優れていた。

「ヴェル、戦闘態勢。」

「うむ…。」

ユーカは右手を体の前にかざし、膝を少し曲げていつでも動けるように警戒態勢をとる。
ヴェルは、城内に侵入した際に邪魔となったので変身を解いていたが、改めてツノとしっぽ、ハネを顕現させて、戦闘態勢を整える。
この間、僅か1秒の出来事だったが、それは確かな隙となった。





「フェリス様、遅くなりました。」

「こっちは完了しましたぁ。」

「お疲れ様。」

ところ変わって、フェリスと合流を果たしたカレンとファナは、敵の大軍と相対していた。
フェリスの邪法を知っている者はごく少数であり、当然の事だが、敵の中にそのことを知っている者は誰ひとりとして居なかった。
その為、相手は、フェリスが大軍を率いて攻めてきたと勘違いし、それに対応する為に、同じかそれ以上の大軍を繰り出してきたのだ。

「壮観ですね。」

「ひょぇえー。」

ヴェルと模擬戦をする程の度胸を持ち合わせているカレンは、敵の大軍を前にしても、のんきなことを言っていたが、妹のファナは、あまりにも多い敵の数に、上手く言葉を発せずにいた。

「ユーカとヴェルはそろそろ侵入した頃かな…。」

フェリスはいつも通り、自分の事より他人の事を心配していた。

「フェリス様、如何致しますか?」

「相手の隙を突きたいね。あと、私の魔法もバレないようにしたい。」

忘れてはいけないのが、ここは敵の本拠地であり、最も警備が厳重な場所だと云う事だ。
流石に準備は整っていなかったみたいで、作戦自体は上手く進んでいたが、ユーカの狙いがある程度読まれていた以上、通常時よりも城に詰めている兵士の数は多くなっていた。
ユーカの立てた作戦では、フェリスは敵の注意を惹き付ける事が役目だったが、フェリスは少しでも作戦の成功率を上げるため、目の前を塞いでいる敵の大軍を、どうにかして無力化しようと考えていた。
しかし、なかなか良い案は浮かばない。

そんな時、ファナが何気なく呟いたひと言がヒントになり、フェリスの頭の中にひとつの案が浮かぶ。

「さっきの湖、綺麗だったなぁ。泳ぎたぁい!」

「それだわ!」

「はわっ!?」

フェリスにガシッと肩を掴まれたファナは、驚いて間抜けな声をあげ、フリーズする。
しかしフェリスは、思い浮かんだ作戦を頭の中でシミュレートするのに忙しく、フリーズしたままのファナを気にとめる余裕がなかった。
フェリスは両手で掴んだファナの肩を前後に揺すり、最も成功率が高い方法を導き出す。

「よしっ!」

答えが出る頃には、ファナの魂はすっかり肉体から離れてしまっていた。
それもそのはず、自分の国の王が至近距離で凛とした顔をして考え事をしているのだから、これに見惚れない王国の民は殆どいないだろう。
しかも、フェリスはファナの憧れでもあったのだ。

「あら…ファナ、どうしたんだ?」
 
フェリスはようやく、満足そうな顔で放心しているファナに気づいたが、気づくのが少し遅かった。
肉体を離れたファナの魂は、空中遊泳を満喫しており、21グラムほどファナの体重を軽くしていた。
すると、ファナに向かって姉のカレンが近づいてきて、彼女の頭をチョップした。
カレンの魔法なのか、それとも愛の鞭なのかは判らないが、命の危険を感じたファナの身体は、瞬時に家出していた魂を呼び戻した。

「はぅあっ!」

「平気…かい?」

ファナのことを心配したフェリスだったが、どうやらこのいつも通りの出来事の様で、ファナはにへへと笑いながら、笑顔を向けてきた。

「ファナ、君のお陰で浮かんだ作戦だ、ありがとう。」

「い、いえいえいえいえっ!」

ファナはぶんぶんと首と手を高速で振った。
そして、フェリスはカレンとファナに思いついた作戦を伝える。

「質問はある?」

『ありません。』

「それじゃあ、さっそく行動に移ろう。」



ファナの何気ないひと言で、フェリスの頭の中に浮かんだ作戦は、単純で大胆。
しかし、単純だからこそ誰も思いつかない様な、言い換えれば敵の不意を突く作戦だと言えよう。
もしかすると、作戦などとは形容できないほどに単純な、ただの行動なのかもしれない。

フェリスは新たに自分の幻影を創り出し、フェリス自身は陰に隠れるようにして姿を消す。
カレンとファナも同じ様に、大軍同士で睨み合っているその場から、フェリスに続いて姿を消した。
フェリスたち3人が向かった先にあるのは、先ほどまでカレンとファナが騒音の発生に勤しんでいた湖がある。

「ふたりとも、援護は頼んだよ。」

カレンとファナもユーカの立てた作戦を上手くやり遂げた様で、湖のほとりにも沢山の兵士が並んでいた。
しかし、今は爆発音が聞こえてないので、湖のほとりにいる兵士たちは、すっかり気を緩めてしまっていた。

「好都合!行くわよファナ!」

「ん!」

カレンとファナは先行すると、次々と兵士を無力化していく。
いきなりの襲撃に驚いた兵士たちは、すぐにパニックを起こし、まともな集団行動が取れなくなる。
その影で、フェリスは湖の中まで誰にも見つかる事なくひっそりと移動すると、目を閉じて集中し、数分をかけて魔力を練り上げる。

再びフェリスが目を開く頃、湖の水は殆どが、フェリスの支配下に置かれていた。








次回:第41話『接触』
お楽しみにお待ちください。

4月28日 21時を更新予定にしております。
感想や誤字脱字の指摘などなど
よろしければお願いし申し上げます。


少し加筆したいので、後日もう一度ご確認頂けると幸いです。
今日中には作業を完了させる予定です。
これからもよろしくお願い致します。

予定より遅くなり申し訳有りません。
4月22日8:50頃、加筆作業を完了致しました。

重要な部分が抜けていた事を確認致しましたので、4月22日22:30頃修正致しました。
申し訳有りませんが、ご確認下さい。

今後とも『まおうすくい』をよろしくお願い致します。
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