~【まおうすくい】~

八咫烏

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第45話『手記』

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陽の光がまぶたの裏で輝きを増し、瞳を閉じているのが辛くなった頃、フェリスはようやく目を覚ました。
執務室の中は暖かい陽の光と、ヴェルのいびきで満たされており、そこに時々、ユーカが紙にペンを走らせる音がする。

「お…おはよ、ぅ。」

フェリスは昨日の事を思い出し、似合わない事をしたと悔やみつつも、気持ちのいい朝を迎えられていた。
その反面、ユーカやヴェルと顔を合わせるのが少し恥ずかしく感じられ、ただの挨拶すらも躊躇ってしまった。

「おはよう。」

ユーカは特に気にする事もなく、淡々と応えてみせた。
ユーカとヴェルからすると、すでに恒例のイベントになっているのかも知れない。

「今度は何をしているの?」

今日も今日とて、毎日のように紙にペンを走らせているユーカを見て、呆れが半分で尊敬が残りの半分と云った口調で尋ねて見た。

「団長さんが昨日くれたやつ。」

ユーカは第3軍団の団長が昨日ここへ訪れた際に置いて行った土産物を指で差して、ペンを持つ手を休めた。
フェリスはボロボロの本を遠目で眺め、今にも朽ちて果てそうな本について考えてみた。
しかし、答えが出そうにも無いので、フェリスは本の内容をユーカに聞いた。

「何が書いてあるんだい?」

ユーカはペンを持っていた手の手首を回したり、掌を揉んでマッサージをしている様子から、徹夜で作業を行なっていた可能性が高く、フェリスは質問した後に少しだけ後ろめたく思った。
手のマッサージが終わると、眉間を揉みしだいてから、フェリスの質問に答えた。

「分からないのよ…。暗号になってるの。」

疲れた表情を見せてソファーにぐったりと体重を預けるユーカを見て、フェリスは自身の力の不足を嘆いた。

「力にはなれそうにないなぁ。」

「こればっかりは仕方ないわ…。一応ヴェルにも聞こうと思うど。」

ユーカはぐーすかといびきをかいて寝ているヴェルを一瞥し、フェリスの方に向き直る。

「ヴェルが起きたら皇帝領に戻ろうと思うの。」

ユーカは、第3軍団の兵士たちも殆どが魔王城に帰還し、継承戦争も終結したので、ヴェルと一緒にこれ以上ここに居ても、フェリスの力になれる事はないと判断した。

「そう、なんだ…。」

フェリスはあまりにも唐突すぎるユーカの出立の予定に、驚きを隠せずにいる。
ユーカはそれを見て、いたずらが成功した様な笑顔を作ると、驚いたまま固まってるフェリスに言葉を投げかけた。

「追いかけてくれるのでしょ?」

ユーカはニヤリと嗤い、フェリスの時間が再び動き出す。

「もちろんだよ。」

「ピンチの時に駆けつけてくれたらカッコ良いわね。」

「ははっ…。君たちがピンチだなんて想像がつかないよ。」

ユーカはクスリと笑いながら、フェリスの感じているプレッシャーをほぐす。フェリスも笑い返して、ユーカとヴェルの安全を祈念した。

「ゆっくりで良いから。魔王量を一番に考えて。」

「あぁ。」

最後にユーカは本当に伝えたい事を言うと、フェリスも神妙な面持ちで頷いた。

「そんな訳だから、そろそろ行くわよ。」

ユーカはヴェルの方に顔を向けて、話しかける。

「むぅ…。朝飯も無しかや?」

ヴェルは渾身の寝たふりがユーカに見破られてしまったので、つまらなさそうに返事をした。
フェリスは気が付いていなかったので、ユーカが寝ているヴェルに話しかけた事を不思議に思っていたが、ヴェルが先ほどの会話を理解した上で返事をした事に驚きを隠せなかった。

「起きてた、の?」

「うむ。」

フェリスはヴェルの寝たふりを見破れなかった事に気を落としつつ、改めてユーカの凄さに感心した。

「それじゃ、行きましょうか。」

ヴェルは朝食を摂りたがっていたが、ユーカは昨日の晩餐で食べ過ぎたので、当分の間は食べ物を見たくもなかった。
ヴェルは不承不承ユーカに従って、フェリスに貸してもらっていた部屋に戻り、帰り支度を始めた。
とは言っても、ヴェルは殆どものを持っておらず、ユーカもヴェルに貰った、ドラゴンの胃袋を素材にしたカバンをひとつ持っているだけなので、僅かな時間で支度は終わった。
ドラゴンの胃袋でできたカバンは、見かけよりもたくさん入れる事ができるの不思議アイテムであり、ユーカも意外と気に入って使っている。
そのカバンの中に、第3軍団の団長から渡されたボロボロの本と、フェリスから貸してもらった終末の砂時計を丁寧に梱包してから入れる。その後に、ユーカが書き記した大量の紙を無造作に突っ込み、すべての準備が整った。
カバンは荷物を入れたにも関わらず、入れる前と全く同じ姿をしている。

「さて…。」

「うむ。」

ユーカとヴェルの交わす言葉は少ないが、その中には想像がつかないほど膨大な量の意味が含まれていた。



ユーカとヴェルのふたりは支度を終えると、執務室に寄ってフェリスに会いに行った。

「またね。」

「あぁ…。」

「ピンチの時は頼んだぞ!」

「あぁ!」

最初は少し俯き加減だったフェリスも、ヴェルからのひと言で顔を上げて、元気に応えてみせた。

「庭まで送るよ。」

一国の王が、だだの帝国の使者に対しては些かやり過ぎなのかも知れないが、その行動を咎める者は誰もいなかった。
それどころか、ユーカとヴェルが城を出ると、庭の方までびっしりと魔王軍の兵士たちが敬礼したまま立っていた。
流石のユーカとヴェルもこれには驚き、目を丸くしているが、一番驚いているのはユーカとヴェルの後ろにいるフェリスだった。

「これじゃああなたにドラゴンになって貰う訳にもいかないわね…。」

「む?我は別に良いがの。」

ヴェルの正体がドラゴンだと知っている者は少なく、ユーカも安全の観点からなるべく秘密にしておきたかった。
しかし、当の本人であるヴェルは難しく考える事がニガテなので、格好良く城を後にする為にも、大勢の前でドラゴンの姿に変身する事はやぶさかではなかった。

「ヴェルの姿はカッコ良いからね…。」

フェリスもフォローになっていない支援をするが、あまり効果は無く、むしろ逆効果であった。

「む?やはりフェリスは分かっておるな!」

「トラブルに構う時間が無いからダメよ。」

ユーカは早々に諦めて、歩いて城の敷地の外へと向かい始めた。
ヴェルも時間がないと言われたら反論のしようも無く、唇を尖らせながらもユーカに続いた。




しばらく歩くと、最初に魔王城を訪れた際にガルグイユと戦闘した門が見えてくる。
門の辺りはすっかり修繕され、ガルグイユの像も門の左右に配置されていた。

「じゃ。」

最後までユーカの口調は冷たく、淡々としていた。
それに対して、ヴェルは名残惜しそうな雰囲気を醸し出しながらフェリスと別れの言葉を交わしていた。

「ユーカ!ヴェルっ!あとでねーっ!」

フェリスはブンブンと両手を頭の上で振りながら、ユーカとヴェルが見えなくなるギリギリのところで叫んだ。
ユーカとヴェルは返事こそしなかったが、右手を高く上げて応答した。
そしてふたりは、一切として後ろを振り返る事なく樹海の中へと入って行った。



そのまま歩き続けてしばらくすると唐突にユーカは立ち止まる。
それを不思議に思って、ヴェルはユーカに話しかけた。

「どうしたのじゃ?忘れ物かや?」

ユーカは立ち止まった後に、ゴソゴソとカバンの中を漁っていたので、ヴェルはユーカが何か忘れ物をしてきたのかと思った。

「まぁ、そんなとこかしら?」

ユーカはカバンの中から紙切れを取り出し、ヴェルはその紙切れを覗き込んだ。

「地図?」

「そ。」

ユーカは手書きの地図を見ながら、感覚で適当に進んで行った。
ヴェルは地図が示すモノに興味をそそられたが、しばらく歩けば分かる事だと納得して、黙ってユーカについて行った。

しばらく歩いていると、ヴェルは誰かの気配を察知して、眉をひそめた。
それを伝えようと、前を歩くユーカの服をちょいちょいと摘んだところ、ユーカは振り返って頷き返してきた。
ヴェルが感じた気配の方にユーカはどんどん近づいて行き、気配の主も一向に逃げるそぶりすら見せなかった。

「来たけど?」

ユーカは気配の漂う方を向きながら、きつめの口調で声をかけた。

「待っていた。」

ぶっきらぼうな声でユーカの問いに答えた後に、ようやく気配の主は動き、のそりと木の陰から姿を現わす。

「む?お主は…。」

ヴェルは戦闘体制を整えようと思ったが、相手の方からはまったく敵意が感じられなかったので、その考えを変えて警戒を解いた。
しかし、ユーカの方は警戒をさらに強めて、完全に戦闘体制を整え終わっていた。

「私たちが帰る事は突然決まったはず。それなのに、城の外にはあれだけ沢山の兵士がいた。」

ユーカは樹海の中をのんびりと歩き始め、自分の立てた推理を語る。

「そして、あのボロボロの本の中に挟まっていた地図の書かれた紙切れ。」

ユーカはくるりと向き直り、木の陰から現れた人物を正面に捉える。

「あなた、先代?」

すると、第3軍団の団長だった男の姿が一瞬だけブレて、刹那の間だけ違う姿が見えた。

「さぁな…。」

第3軍団の団長はその事についてはそれ以上は語らないと話を断ち切った。
ヴェルは完全に話について行けず、ひとり蚊帳の外で待機していた。
ユーカはもう少し自分の立てた推理の根拠を話したかったが、目の前の男がそれを望んでいないのは明白だったので、その事については心の奥底に封印した。

「それで?」

「あの本…手記だが、読めたか?」

「いいえ。」

やはりあのボロボロの本は、誰かが纏めたモノであったらしい。
しかし、せっかく何処かの誰かが遺してくれたモノも、読めなければ意味がなかった。

「そうか…。」

第3軍団の団長のリアクションから、彼もこの手記の解読には成功しなかった事が判り、ユーカは少しだけ期待していたばかりに肩を落とした。

「アレはどこで?」

「城だ。」

発見した場所に何かヒントがないかと、藁にもすがる思いで聞いてみたが、結果はユーカでも予想できたものであった。

「手詰まりね。」

そこへ、蚊帳の外で待機していたはずのヴェルが、網を破いて中へと入って来た。

「アレって、ボロボロの本の事かや?」

ヴェルは、先日の団長が執務室を訪問した時の事を思い出しながら問いかける。

「そうだけど。」

ユーカはカバンに手を突っ込み、梱包されたボロボロの本を取り出してヴェルに見せた。

「むぅ、やはり獣王のところの文字に似ておるの。」

「本当!?」

フェリスには、あとでヴェルにも尋ねてみると言ってたいたが、実際は特に必要性を感じなかったので聞くのをやめていた。
しかし、その考えが間違っていた事が明らかになり、ユーカは少しだけ申し訳なく思った。

「うむ。しかし…これは大昔に使われてたやつじゃな。」

「どれくらい?」

「我が『勇者』と旅をしていたよりも前なのは確かじゃの。」

ユーカは改めて、エンペラードラゴンと云う種族の凄さを思い知り、ヴェルに少しだけ敬意を表した。

「凄いわね。」

今度は第3軍団の団長が蚊帳の外に待機していたらしく、彼はわざとらしく咳払いをすると、ヴェルに話しかけた。

「君は何者なんだ?」

「む?」

ヴェルは、先ほどユーカの考えを聞いていたので、どう答えて良いかわからず、ユーカの方に視線を向けて助けを求めた。

「あなたと似たような感じかしらね。」

「そうか…。」

そう切り返されては聞くに聞けない、そんな思いを含んだ返事をした後、第3軍団の団長は姿を消そうとした。

「待って。」

「なんだ?」

その背中をユーカは呼び止めて、最後に聞きたかった事を尋ねた。

「あなたはこれからどうするの?」

「どうもしないさ。俺には見届ける義務がある。」

「そう。」

今度こそ樹海の中に消えていった第3軍団の団長は、途中まで気配を追う事ができたが、突然ぷっつりと途絶えてしまった。

「誰だったんじゃ?」

「フェリスのお姉さんと一緒にナニモノかの企てを阻止しようとした。」

「うむ。」

「さらには魔王城の執務室に細工が出来る程の権力者。」

「うむ?」

「何者だったんでしょうね?」

ユーカの答えは決まっていたが、彼が濁した答えを勝手に言う訳にはいかなかったので、ユーカも明言する事は避けた。
ヴェルも察しが良い時と悪い時があるが、今回は察しが悪かった様で、難しそうに唸りながら首をひねっていた。
その様子を横目に、ユーカはカバンの中に手記をしまうと、再び歩き出した。

「獣王領に行くしかなさそうね。」

「む?あそこに行くのかや?」

ヴェルは舌をベェーっと出して、獣王領と云う場所に対して不快感を露わにする。

「嫌なの?」

「肉が無いからの。」

「あっそ…。」

遠い昔の記憶の中に、嫌な出来事でもあったのかと思い、珍しく心配したユーカであったが、ヴェルのいつも通りの回答に、自分の心配を返せと叫びたかった。
呆れているユーカを尻目に、ヴェルは懐かしい思い出を語り始める。

「彼奴らは獣じゃからな。基本的に獣の肉は食べぬのじゃ。」

獣の肉の他にも肉があるのであればそれは果たして肉を名乗って良いのか聞きたくなったが、それを聞いてしまうと負けの様な気がして、ユーカは口が挟めなかった。
結果的に、30分にも及ぶヴェルの愚痴を聞かされた訳だが、要約すると獣王領はお肉が食べれないので悲しい、と云う事であった。

「そろそろ翔んでくれても良いのよ…。」

「む、そうかや?」

ムムムムムーーーーーっ!
ーーーーーーーーーーポンっ!

「ウム、ヒトリノリヨウジャ。」

ニャールタカ城を急襲した時は、フェリスとファナ、カレンの姉妹も一緒だったので、ヴェルの背には4人も乗っていた。
しかし、今はユーカひとりなので、ヴェルはそれほどサイズを大きくする必要がなかった。

「ねぇヴェル、ニャールタカ城に寄っても良い?」

「ベツニカマワヌガ、ギャクホウコウデアルゾ?」

ユーカの問いに対してヴェルも問いで返したが、ユーカのお願いをヴェルが拒否する訳も無く、ただの確認作業に過ぎなかった。

「それじゃあお願い。」

「ウム、ココロエタ。」

ばさりと羽根を広げ、ふわりと身体を浮かばせると、力強く羽ばたいて一気に雲の上まで昇った。
ユーカは第3軍団が魔王城に帰還するまでの一週間を使って様々な事を行なっていたが、結界の改良もそのひとつであった。
その成果が、ヴェルの背中で展開されている隔絶結界であり、世界の情報を全てシャットアウトできる空間の中にユーカは居た。
その為、どれだけヴェルがスピードを上げようと、どんなに危険な曲芸飛翔をしようと、ユーカは何も感じなかった。さらに、結界の中は任意で環境を変える事ができるので、ユーカは春先のポカポカ日和を再現した空間の中に身を置いていた。
しかし、デメリットももちろん存在していて、外の情報をシャウトアウトしてしまうので、敵の気配を探知したり、襲い掛かってきた敵に魔法を放つ事も出来ない。
だが、背中を気にせずに翔べるのであれば、エンペラードラゴンであるヴェルは最強の部類に入り、スピードや機動力、ブレスを駆使して存分に力を発揮する事ができた。
したがって、飛翔中はユーカの力を借りなくても余程の事が無い限り、どうにでもなり、さらにはユーカを気にせずに翔べるので、ヴェルにはメリットしかなかった。
ヴェルは久々の全力飛翔に夢中になり、途中で目的地を忘れて翔びまわってしまったので、ユーカには内緒にしておこうと心に決めた。

ニャールタカ城が見えてくると、ヴェルは事前に教えられていた解除コードを隔絶結界に入力して、外側からユーカの結界を無効化した。

「着いたの?」

「モウスグジャノ。」

そう言ってヴェルは、首をニャールタカ城の方へクイっと伸ばした。
ユーカが隔絶結界から外に出たので、ヴェルは安全運転に注力して、なるべくスムースな動きでニャールタカ城付近の開けた場所に着地した。

「お疲れ様。」

「う、うむぅ…。」

珍しくユーカがヴェルの事を労うので、ヴェルは己の心が痛む感覚に襲われた。
ヴェルはそれを隠すために素早くヒト型に変身すると、ユーカから服を受け取っていそいそと着た。
着替え終えると、ユーカの横に移動して彼女を真似る様にニャールタカ城を見上げた。

ふたりは肩を並べて、約10日ぶりにニャールタカ城と対面したのであった。

「行くわよ。」

「うむ。」

そして、ふたりは崩れかけのニャールタカ城に再び足を踏み入れた。








次回:第46話『』
お楽しみにお待ちください。

6月3日 21時を更新予定にしております。
感想や誤字脱字の指摘などなど
よろしければお願いし申し上げます。

先日は更新予定日を延期してしまい、
申し訳ありませんでした。

これからもよろしくお願いします。
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