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第35話『結界』
しおりを挟むユーカの攻撃を必死に対処していたヴェルと、強固な結界の内側に退避したユーカを、フェリスの邪法が包み込む。
フェリスの邪法は、発動と同時にあたり一面を黒く染め上げ、ふたりの視界を遮った。
ユーカは無意識のうちに感じ取った恐怖の様なナニカに、危機感を覚え、握っていた掌にじっとりと汗を滲ませた。
ヴェルは、三つ巴のルール上、フェリスの攻撃の標的が自分ではないと分かっていたので、暗闇に包まれながらも、自分から目を閉じて感覚を研ぎ澄ませるために精神を落ち着かせていた。
鋭く研ぎ澄まされたヴェルの感覚は、ユーカと、それに近づくフェリスの影を克明に捉える事ができていた。
しかし、フェリスがユーカの張った結界を破壊しようとしたその時、大きな爆発音が聞こえる。
ヴェルは、フェリスの攻撃がユーカの結界に衝突した音だと思ったが、それにしては音がした方向が少し違う様な気もしていた。
ヴェルが異変を感じたのはその直後で、フェリスがユーカの結界の前に立ち止まったまま、急に視界を遮っていた闇が晴れたからだった。
ユーカは目の前で突然消失した闘気に戸惑いを覚えながらも、次第に晴れていく闇の中で、目の前に立っているであろうフェリスの方を見つめながら、結界を解いていた。
闇が完全に晴れる頃には、フェリスが攻撃を中止した意味について、おおよその見当がついていたので、そのまま黙って爆発音が発生した方向へと目を向けた。
しばらくするとふわりと風が舞い、ユーカとフェリスの間に、ヴェルがそっと着地する。
3人の視線がちょうど同じ方を向いた頃、再び大きな爆発音がする。
「アレは…ドラゴン?」
「ふむ…低俗な半端者と云ったところじゃな。」
「そ、それより!城が襲われてるんだけど!」
「む?あれだけ強固な結界を張ったのじゃ、心配はいらぬじゃろう。」
「そうね。それに、もう引き揚げるみたいよ。」
フェリスの住まう城を襲っていたドラゴン達は、攻撃が結界に阻まれて成果が挙げられないと知ると否や、その大きな翼を翻し、さっさとその場を後にしようとしていた。
そのため、今から急いで城に戻ったとしても、補足して撃破する事は非常に難しかったので、ユーカ達3人は、今の襲撃の意味を考えながら、ゆっくりと城に戻ることにした。
「むぅ…闘い足りぬ。」
「とんだ邪魔が入ったわね。」
「いやいや…気にするところがズレてないかな?」
「む?」
「そうかしら?」
「いや…いいんだ。」
フェリスは、ふたりの余裕がどこから来ているのか心底不思議に思ったが、先ほどふたりが張っていた結界の力の入れようを思い出して、自分で張った結界に自信を持ってるのだろうと、ひとり納得していた。
「それにしても…あれだけ魔力を込めて真っ暗にするだけなんて…。」
「うむ、流石に我も焦ったのじゃ。」
「私に結界を張らせて、その場に足止めしようとした訳ね。」
「ははは…実際はバレバレだったから、失敗かなぁ。」
フェリスは、今の戦闘をふたりに褒められて少しこそばゆそうに背中をもじもじとさせていた。
「しかし!我はまだ一度も大規模魔法を放っておらぬ!欲求不満じゃ!」
「仕方無いじゃない。第二波が来るかもしれないから、きょうのところは帰りましょ。」
「ご、ごめんよ…ヴェル。」
いいところで闘いに水を差されたヴェルは、納得がいかない様子で低いうなり声をあげていたが、悪くもないフェリスが申し訳なさそうに謝るので、振り上げた拳の落とし所が見つからず、しばらく考えた末に、とうとう頭から煙を上げ始め、壊れた。
「むむむむきゃーっ!!」
「うるさい。」
ヴェルは、しっぽをびったんびったんと地面に打ち付けていたが、ユーカに怒られて変身を解く。
3人はとぼとぼと歩きながら城へと戻っていたが、ユーカは右手で顎をしゃくりながら、終始難しそうな顔をしていた。
城に戻った3人は早速、城の状況を確かめようとフェリスの執務室に行く。
しばらくするとフェリスの元に、彼女の部下なのかは判らないが、おそらくこの城の警備に当たっていたであろう人たちがぞろぞろと執務室にやって来た。
彼らはフェリスに状況と被害を報告しては、優雅に一礼して部屋を去っていく。
30分ほど要したので、その間ユーカとヴェルは、手持ち無沙汰だったので、報告にやって来る人たちの中に怪しい人物が隠れていないか、睨みを利かせたり、砂時計を弄ったりして時間を潰していた。
「お待たせ…。本当にありがとう!」
ユーカとヴェルが張った結界が功を奏し、すべての攻撃を防いでくれていた事について、フェリスは、改めてふたりに感謝を述べていた。
「ぅうむ…べ別にお主のためじゃぁ…。」
「どういたしまして。」
ヴェルは少し照れたように、ぷいっとフェリスから顔を背けるのと裏腹に、ユーカは全く表情を変えずに、フェリスの好意を受け取る。
「それで?これだけ私たちを待たせたのだもの、他に何かないの?」
「え?あ…あぁ、そうだな…。」
フェリスはしばらく考え込んだ後、ユーカはフェリスが今まで受けていた報告について聞いている事に気がついた。
フェリスにはどうにも腑に落ちないナニカを感じていたので、ユーカへの返答に詰まり、しばらく黙っている。
しかし、黙り込んでいたところで問題が解決する訳ではないので、フェリスは意を決してユーカとヴェルに、自分が感じたナニカを伝えようとした。
「その…何というか。」
既にヴェルも復活しており、ふたりの視線はフェリスの方を向いている。
そんな中で、フェリスは歯切れの悪い言葉をはじめに置いた後、自分が思っていた事をふたりに言おうと口を開き、そしてその言葉を放つ。
『敵の正体がわからない。』
「ふえ?」
フェリスが言った言葉を、同時にユーカとヴェルも被せてきたので、フェリスは素っ頓狂な声をあげて、眼を見開いた。
「まぁ、違和感はあなただけが感じた訳じゃないわ。」
「うむ。それに、ひとつ言っておくが…アレはドラゴンではないぞ。」
「そうなのかい?」
「あぁ、やっぱりそうなのね。」
ヴェルの突然の発言にも、ユーカは動じることはなかったが、フェリスは少し驚いている様だった。
「やっぱり、って…ユーカは知っていたの?」
「いいえ、でも…何だかそんな気がしたのよ。」
「さすが我が相棒じゃな!」
ヴェルは胸を張って、誇らしそうな表情をする。
先ほどから多彩な表情で喜怒哀楽を表現しているが、その悉くを無視されている事に本人は気づいていなかった。
そんなヴェルを横目に捉えつつ、ユーカは自分の考察をフェリスに告げる。
「おそらくホンモノのドラゴンだったら、2回目の攻撃の時点で結界は破られていたと思うわ。」
「ユーカは、その…ホンモノのドラゴンと闘った事があるのかい?」
「えぇ、帝都で少しね。」
そこにすかさずツッコミを入れるヴェル。
「我は!?」
しかしそれを無視するユーカ。
ヴェルは両手を地面について、ふかふかの絨毯を見つめながら、さめざめと泣く。
フェリスはその様子を眺めていると、気分が落ち着いてきて、心にゆとりができる様な感じがした。
「ありがとう。」
フェリスは表情を崩しながら、柔らかい笑みで呟いた。
「それじゃ、ちゃっちゃと考えをまとめましょ。」
フェリスの緊張がようやく解けたと感じたユーカは、フェリスに優しく微笑みかけた。
フェリスはふたりに気を使わせていた事を申し訳なく思っていたが、それと同時に、ありがたく嬉しくも思っていた。
ベルを鳴らした後、奥にあるデスクから、ユーカとフェリスの座っているソファの方に移動する。
フェリスがソファに腰を下ろすと程なくして執務室の扉が開き、執事の男性が入室してくる。
「御呼びでしょうか?」
「あぁ、すまないが覚めても美味しいお茶を持ってきてくれると助かる。」
「かしこまりました。」
執事の男性は、フェリスと短いやりとりをするとすぐに部屋を退出し、数分もすると再び部屋に入ってきた。
そして、お茶の準備をすると、ヴェルの前に多めのお茶請けを置いて去っていった。
「気がきくのね。」
「長くなりそうだからね。」
「美味そうじゃ!」
フェリスはローテーブルの上に、先程の報告を要点だけまとめて書いたものを置き、ユーカとヴェルの方へ向ける。
「まぁ、ある程度は聞こえていたけど、コレは凄いわね!」
ユーカはフェリスのまとめた書類を見ながら、その眼を輝かせていた。
そこには、相手の目線の動きや心拍数、声の震えなどを分析した結果が併記されていた。
「ははは、そうかな?」
ユーカのあまりの変化に、フェリスは苦笑いしながら、少しだけ誇らしそうにする。
「うむ!うまいのじゃ!」
ヴェルは、フェリスの書類のまとめ方が上手だと褒めたのだと思ったが、口元にクリームをつけていたので、お茶請けが美味しかったのだろうと判断した。
「ははは。そう言ってもらえると料理人冥利に尽きるだろうね。」
「それにしてもまぁ…。」
「媚びにへつらい、侮蔑まで…何でもござれじゃな。」
ひょっこりとユーカの眺めている書類を覗き見ながら、ヴェルは苦い顔をして言う。
「まぁヴェルが怒るのも分かるけど、実力至上主義の王国だもの、仕方ないわよ…ねぇ?」
「フェリスの実力がないじゃと?ユーカは何を見ておったのじゃ!?」
「そうは言ってないでしょ。フェリスが実力を見せないからいけないって言ってるのよ。」
「む?そうであったか。」
「はは…。まぁ、武力でって云うのは何となく抵抗が、ね。」
申し訳なさそうに乾いた笑い声をあげた後、複雑そうな表情で顔を下に落とす。
「力で支配する時代なんて化石も良いところだわ。」
「うむ、それには我も同意じゃな。」
ユーカとヴェルの気遣いに、フェリスも顔を上げて応える。
「あ、ありがとう。」
そして、その話は終わりだと言わんばかりに、ユーカが話題を変える。
「それで…城を襲っていたドラゴンもどきはいったいナニモノなの?」
「む?」
お菓子を口いっぱいに頬張っていたヴェルは、ユーカに突然話を振られ、急いで咀嚼して飲み込んだ。
「むぅ…。そうじゃなぁ、我が感じたのは、不快感と云ったところじゃな。」
「不快感、ねぇ…。」
「うむ。まぁ、ユーカがさっき言ったように、もしホンモノのドラゴンだったなら、今頃この城は廃墟じゃろうからの。」
「ホンモノのドラゴンと云うのは凄いんだね。」
「そうそう!我ってば凄いのじゃぞ!」
「実際に帝都は瓦礫の山になっちゃったものね。」
「それは…大変だ。」
ユーカとヴェルが見た帝都の惨状を、事細かにフェリスに伝えると、フェリスは顔を青くしてその身を震わせた。
「私が怪しいと思ったのはこのふたりかしらね。」
ユーカはそんなフェリスを無視して、眺めていた書類から特に気になる人物をピックアップした。
「此奴等はこの城の防衛隊なのかや?」
ヴェルは、無視される気持ちを誰よりも理解しているので、青くなったフェリスに優しく声をかけた。
「え?あ、あぁ。それじゃあ、我が軍の編成をふたりに教えるよ。」
そう言って、フェリスはユーカとヴェルに魔王軍の編成を解説した。
それによると、フェリスを筆頭とした魔王軍には5つの軍団があるそうだ。
そのうちのひとつが、継承戦争の相手、言うなれば反政府勢力について行ってしまったそうだ。
城の防衛は残った4つのうちの3つの軍団がローテーションで当たっているようで、今日は第5軍団が担当していたとの事であった。
敵勢力について行ってしまったのは第3軍団で、第1軍団はフェリス直属の近衛だそうだ。
「むむむぅ…。」
これまでの説明で、ヴェルは既に頭から煙をもくもくと上げていたが、ユーカは完璧に理解した様で、フェリスに疑問をぶつけた。
「それじゃあ、さっき報告に来ていたのは、第5軍団の幹部って事?」
「そうだね。彼らは第5軍団の部隊長たちだよ。」
「なるほどね…。」
すると、ユーカは黙り込んで、思考し始めてしまった。
「どうしたんだ?」
フェリスが話しかけても反応はなく、ヴェルはやれやれといった感じにおどけて首を左右に振った。
「こうなったらテコでも動かぬ。しばらく放っておくのが吉じゃな。」
ヴェルの意見に従って、フェリスもしばらくユーカの事を放っておく事にした。
ヴェルとフェリスは、ユーカが再起動するまでの時間、暇になってしまったので、ふたりで話をする事にした。
「ヴェル、私はどうしたら良いと思う?」
「む?どう云う意味じゃ?」
「私が不甲斐ない所為で、継承戦争なんてものが起こってしまった。」
「むぅ…。我に難しい話題を振らないでくりゃれ。」
「そ、そうだね。ごめん。」
「納得されるとそれはそれで悲しいのじゃ…。」
「ご、ごめん。」
「それじゃ!それがいかぬ!」
「え?」
「すぐ謝るところじゃ!一見すると良い様に思うかもしれぬが、我はそれがいかぬと思う。」
「そう…なの?」
「うむ!自分の主張と云うのも大事なのじゃ!」
「そ、そっか!」
「そうじゃ!我はどれだけ傷つこうと、思ったとおりの事を言うのじゃ。」
「私も…頑張ってみるよ。」
「うむ、フェリスもユーカがちんちくりんじゃと思うのなら、そう言ってやれば良いのじゃ。」
「はっ、はははは…。」
フェリスは頬にひと筋の汗を流しつつ、これから起こる惨事に恐怖を覚えつつ、心の中でヴェルに手を合わせた。
そして、その恐怖はヴェルの背後から揺れる様に近づき、ヴェルの頭をがっしりと掴み、そのまま回す。
回ってはいけない様な角度まで回ったヴェルの顔は、既に真っ青になっていた。
「ヴェルぅ、言い残す事はないかしら?」
「フェリス!見ておれ!」
「ヴェル…流石に止した方が。」
「ほら、早く辞世の句を詠みなさい。」
「ささやかな、ユーカの胸部、いとをかし…。」
「ふんっ!」
「ぐぼぅ…。」
「ひぃっ…。」
フェリスは目の前の痛ましい出来事から思わず目を背ける。
おぞましい音が響く執務室。
目を背けるだけでは足りないと、耳をも塞ぐフェリス。
フェリスは、ユーカにその手の話をしないと心に誓った。
しかし、ヴェルが悲惨な状態になっているのは自分が振った話題の所為だと感じたフェリスは、ユーカに話しかけて、ヴェルを助ける事にした。
「そ、それで…何か分かったの、かな?」
「えぇ、何も解らないって事がわかったわ。」
それまで続いていた悲劇をピタリと止めて、フェリスの問いに応える。
そこでようやく解放されたヴェルは、親指をぐっと上げて、フェリスの方に力なく笑って見せた。
「まぁ、情報不足もいいところだわ。明日からよろしく頼むわね。」
「はへ?」
「資料室。一緒に来てくれるんでしょ?」
「あ、あぁ。そうだったね。」
フェリスは先程まで続いていた惨劇が目に焼き付いて離れず、少しだけ尻込みをしていたが、自分自身を奮いたたせ、ユーカの手伝いを頑張る事にした。
その後、お茶が冷めた後も3人のミーティングは続き、大量のお茶菓子を食べていたヴェルも、とうとう限界に達し、お腹が悲鳴をあげた。
「おろ…。す、すまぬ。」
「仕方ないわよ。私もそろそろお腹がすいてきたわ。」
「もうこんな時間なのか。それじゃあ夕飯を食べに行こう。」
「む?良いのかや?」
「そうね、行き詰まってもいるからちょうど良いわ。」
そうして、3人は執務室を後にし、食堂へと向かった。
執務室のお茶請けと同じ様に、そこでもヴェル専用の特大のお皿で料理が出てきた。
しかし、ヴェルにはそれでも足りず、結局おかわりを頼んでいた。
次回:第36話『作戦案』
お楽しみにお待ちください。
3月26日 21時を更新予定にしております。
感想や誤字脱字の指摘などなど
よろしければお願いし申し上げます。
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