5 / 115
町で最初にやることは その1
しおりを挟む
俺の屋敷は町の外れに佇んでいるのだが、そこから町の中心街まで移動するのには中々時間がかかる。
歩いていくと大体1時間ぐらいだろうか。
そのためか、護衛の二人に何度も馬車を使いましょうと提案されたが、一度は町まで自身の足で歩いていきたいと考えていたため、断って歩くことにした。
そんな考えがあだとなった。
歩いていくと時間がかかる事は前々から知っていたのだが、屋敷から町まで続く道がここまででこぼこで緩やかな斜面が続いているとは思っていなかったのだ。前世では整備された道が普通だったので、勝手にそんな道を想像していた自分にとっては、想定していたものと比較にならない程、歩きにくい道だった。
そんな事だとは露知らず、整備されていない道を10歳の体で歩いた。
これまで体を動かす事と言えば、剣術指導の時ぐらい。
それ以外ではこの世界の知識や貴族としての作法、歴史の勉強しかしてこなかった。
少しは子供らしく外に出て遊んでおけば良かったと後悔している。
ここまで来るのに大分疲れたな。
足もパンパンで、いつの間にか肩で息をするまでに体が疲労してるし……
そんな後悔をしながらも目的地へと到着。
今俺がいる場所は町の中心近くにあるカフェ。中々に洒落た店だったので、興味本位の休憩ついでにあることをしようと考え、護衛合わせての人数分の飲み物を注文していた。
「アルス様。お茶を飲みたかったのでしたら、屋敷の者がここよりも高級な茶葉でお入れしたものをご用意致しましたのに、何故わざわざこのような場所へ?」
このように俺に質問するのは護衛のエルドである。
「私は町の雰囲気を味わいながらお茶を飲みたかったのだ。別に美味しさを求めてなどいない」
本当はある目的のためにここに来たのだが……、エルドに真実は言えないので、それっぽい事を言って誤魔化す。
「はっ! 護衛でありながら押しつけがましい事を……、申し訳ありませんでした」
エルドは素早く頭を下げ、謝罪する。
「別に気にしてないさ。ただ……」
「ただ……?」
俺はちらりと護衛二人を見る。
「二人とも席に座って一緒にお茶を飲んでくれないかい? 君たちのお茶も用意してもらったのに、飲まないなんて失礼だろ? ここにはお忍びで来ているんだ。これでは目立って仕方がないよ」
二人が席に座らず、俺の後ろで立っているので、お客さんや町行く人々が俺たちに疑惑の視線を向けてくるのだ。しかも、その二人は警戒しての事か、市民の皆さんを睨みつける始末。
これじゃあ悪目立ちして、したい事も出来ない。
そんな俺の考えを知らないエルドは「護衛がありますので……」と言って立ち続けようとしていたが、どうにか説得(命令)を試み、座らせる事に成功。
やっとか……。まぁいい。これで目立つことなく目的へと行動を移すことが出来る。
今日の俺の目的。それは……
「アルス様? 眼鏡を取り出して何をするんですか?」
「いやなに、遠くが気になってな」
「はぁ……」
エルドは何するんだこいつ。と言った声を漏らしながら注意深くアルスを監視し続ける。
俺が今日したかったこと。それは……、鑑定眼鏡で町行く人たちを鑑定しようと思っていたのだ。
これぞズバリ、物量作戦。町行く人たちを片っ端から鑑定していき、俺のお眼鏡に合う、良さげな人物に声を掛けていくのだ。
グレシアス時代にもよくやってたな。
俺は元々、人の仕草や行動を観察するのが好きだった事もあり、この方法を愛用していた。
たまに大物が引っかかったりして面白いんだよな。
根気よく釣竿に獲物がかかるのを待つ、釣りが好きな人の気持ちが良く分かる。
こうして俺は鑑定眼鏡をかけ、町行く人たちの鑑定を始めたのだった。
~2時間後~
1時間が経過しても、2時間が経過しても、中々良い人材が見つからない。
「アルス様。もうそろそろ屋敷へ帰りませんか? ここへ着いてから2時間程経ちましたし……。アルス様が口を付けたそのお茶でもう3杯目ですよ? 流石に飲みすぎでは?」
そう言われ、ハッとするアルス。
俺そんなに飲んでたっけ? 集中しすぎて時間がこれほど過ぎていた事に気づかなかった。
俺が鑑定した人数、およそ60人。
久しぶりの鑑定厳選を行い、始めは人、一人のステータスを確認するのに手間取っていたが、段々と数をこなす事にスピードが上がり、一人当たりにかかる時間が減少していった。
やっぱりいい奴はいないな。良くて70(ステータスの数値)が限界。突破に至っては2回の奴すらいなかった。
時間も忘れ、厳選に没頭していた俺だったが、キリもいい時間なので、今日の所は諦めてそろそろ帰るかと思っていた時、名案が浮かぶ。
「そうだよ! 奴隷を見に行こう! ゲームでは定番じゃないか!」
俺がそう言うと、またもやハッとした。
「奴隷を見に行かれるのですか? あまり貴族の方がいかれる場所ではないのですが……、それにげーむ? とは何のことですか?」
エルドがゲームという単語に反応を示す。
また口を滑らせた……。
「一度奴隷館を視察してみたかったんだ。それと、ゲームと言うやつは、遠い昔にいた学者の名前で、ゲエムさんという人物が存在したんだ。その方が奴隷館と深い関わりがあってだな……」
またしてもひどい言い訳をする俺。
今度こそは疑われるか?
「そうなんですね。一度も聞いたことが無い名前でしたので……、自分の勉強不足です」
セーフ……。あぶねぇー。
エルドはすっかりその話を信じ込んでくれていた。
エルド、ごめんよ。転生した事はまだ知られたくないんだ。本当に悪いことをしたと思ってる。
俺は心の中で、エルドに謝る。
それからすぐにカフェを出た俺たちは、モーリーの案内のもと、この町一番の規模を持つ奴隷館足を進めた。
歩いていくと大体1時間ぐらいだろうか。
そのためか、護衛の二人に何度も馬車を使いましょうと提案されたが、一度は町まで自身の足で歩いていきたいと考えていたため、断って歩くことにした。
そんな考えがあだとなった。
歩いていくと時間がかかる事は前々から知っていたのだが、屋敷から町まで続く道がここまででこぼこで緩やかな斜面が続いているとは思っていなかったのだ。前世では整備された道が普通だったので、勝手にそんな道を想像していた自分にとっては、想定していたものと比較にならない程、歩きにくい道だった。
そんな事だとは露知らず、整備されていない道を10歳の体で歩いた。
これまで体を動かす事と言えば、剣術指導の時ぐらい。
それ以外ではこの世界の知識や貴族としての作法、歴史の勉強しかしてこなかった。
少しは子供らしく外に出て遊んでおけば良かったと後悔している。
ここまで来るのに大分疲れたな。
足もパンパンで、いつの間にか肩で息をするまでに体が疲労してるし……
そんな後悔をしながらも目的地へと到着。
今俺がいる場所は町の中心近くにあるカフェ。中々に洒落た店だったので、興味本位の休憩ついでにあることをしようと考え、護衛合わせての人数分の飲み物を注文していた。
「アルス様。お茶を飲みたかったのでしたら、屋敷の者がここよりも高級な茶葉でお入れしたものをご用意致しましたのに、何故わざわざこのような場所へ?」
このように俺に質問するのは護衛のエルドである。
「私は町の雰囲気を味わいながらお茶を飲みたかったのだ。別に美味しさを求めてなどいない」
本当はある目的のためにここに来たのだが……、エルドに真実は言えないので、それっぽい事を言って誤魔化す。
「はっ! 護衛でありながら押しつけがましい事を……、申し訳ありませんでした」
エルドは素早く頭を下げ、謝罪する。
「別に気にしてないさ。ただ……」
「ただ……?」
俺はちらりと護衛二人を見る。
「二人とも席に座って一緒にお茶を飲んでくれないかい? 君たちのお茶も用意してもらったのに、飲まないなんて失礼だろ? ここにはお忍びで来ているんだ。これでは目立って仕方がないよ」
二人が席に座らず、俺の後ろで立っているので、お客さんや町行く人々が俺たちに疑惑の視線を向けてくるのだ。しかも、その二人は警戒しての事か、市民の皆さんを睨みつける始末。
これじゃあ悪目立ちして、したい事も出来ない。
そんな俺の考えを知らないエルドは「護衛がありますので……」と言って立ち続けようとしていたが、どうにか説得(命令)を試み、座らせる事に成功。
やっとか……。まぁいい。これで目立つことなく目的へと行動を移すことが出来る。
今日の俺の目的。それは……
「アルス様? 眼鏡を取り出して何をするんですか?」
「いやなに、遠くが気になってな」
「はぁ……」
エルドは何するんだこいつ。と言った声を漏らしながら注意深くアルスを監視し続ける。
俺が今日したかったこと。それは……、鑑定眼鏡で町行く人たちを鑑定しようと思っていたのだ。
これぞズバリ、物量作戦。町行く人たちを片っ端から鑑定していき、俺のお眼鏡に合う、良さげな人物に声を掛けていくのだ。
グレシアス時代にもよくやってたな。
俺は元々、人の仕草や行動を観察するのが好きだった事もあり、この方法を愛用していた。
たまに大物が引っかかったりして面白いんだよな。
根気よく釣竿に獲物がかかるのを待つ、釣りが好きな人の気持ちが良く分かる。
こうして俺は鑑定眼鏡をかけ、町行く人たちの鑑定を始めたのだった。
~2時間後~
1時間が経過しても、2時間が経過しても、中々良い人材が見つからない。
「アルス様。もうそろそろ屋敷へ帰りませんか? ここへ着いてから2時間程経ちましたし……。アルス様が口を付けたそのお茶でもう3杯目ですよ? 流石に飲みすぎでは?」
そう言われ、ハッとするアルス。
俺そんなに飲んでたっけ? 集中しすぎて時間がこれほど過ぎていた事に気づかなかった。
俺が鑑定した人数、およそ60人。
久しぶりの鑑定厳選を行い、始めは人、一人のステータスを確認するのに手間取っていたが、段々と数をこなす事にスピードが上がり、一人当たりにかかる時間が減少していった。
やっぱりいい奴はいないな。良くて70(ステータスの数値)が限界。突破に至っては2回の奴すらいなかった。
時間も忘れ、厳選に没頭していた俺だったが、キリもいい時間なので、今日の所は諦めてそろそろ帰るかと思っていた時、名案が浮かぶ。
「そうだよ! 奴隷を見に行こう! ゲームでは定番じゃないか!」
俺がそう言うと、またもやハッとした。
「奴隷を見に行かれるのですか? あまり貴族の方がいかれる場所ではないのですが……、それにげーむ? とは何のことですか?」
エルドがゲームという単語に反応を示す。
また口を滑らせた……。
「一度奴隷館を視察してみたかったんだ。それと、ゲームと言うやつは、遠い昔にいた学者の名前で、ゲエムさんという人物が存在したんだ。その方が奴隷館と深い関わりがあってだな……」
またしてもひどい言い訳をする俺。
今度こそは疑われるか?
「そうなんですね。一度も聞いたことが無い名前でしたので……、自分の勉強不足です」
セーフ……。あぶねぇー。
エルドはすっかりその話を信じ込んでくれていた。
エルド、ごめんよ。転生した事はまだ知られたくないんだ。本当に悪いことをしたと思ってる。
俺は心の中で、エルドに謝る。
それからすぐにカフェを出た俺たちは、モーリーの案内のもと、この町一番の規模を持つ奴隷館足を進めた。
10
あなたにおすすめの小説
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
チートスキルより女神様に告白したら、僕のステータスは最弱Fランクだけど、女神様の無限の祝福で最強になりました
Gaku
ファンタジー
平凡なフリーター、佐藤悠樹。その人生は、ソシャゲのガチャに夢中になった末の、あまりにも情けない感電死で幕を閉じた。……はずだった! 死後の世界で彼を待っていたのは、絶世の美女、女神ソフィア。「どんなチート能力でも与えましょう」という甘い誘惑に、彼が願ったのは、たった一つ。「貴方と一緒に、旅がしたい!」。これは、最強の能力の代わりに、女神様本人をパートナーに選んだ男の、前代未聞の異世界冒険譚である!
主人公ユウキに、剣や魔法の才能はない。ステータスは、どこをどう見ても一般人以下。だが、彼には、誰にも負けない最強の力があった。それは、女神ソフィアが側にいるだけで、あらゆる奇跡が彼の味方をする『女神の祝福』という名の究極チート! 彼の原動力はただ一つ、ソフィアへの一途すぎる愛。そんな彼の真っ直ぐな想いに、最初は呆れ、戸惑っていたソフィアも、次第に心を動かされていく。完璧で、常に品行方正だった女神が、初めて見せるヤキモチ、戸惑い、そして恋する乙女の顔。二人の甘く、もどかしい関係性の変化から、目が離せない!
旅の仲間になるのは、いずれも大陸屈指の実力者、そして、揃いも揃って絶世の美女たち。しかし、彼女たちは全員、致命的な欠点を抱えていた! 方向音痴すぎて地図が読めない女剣士、肝心なところで必ず魔法が暴発する天才魔導士、女神への信仰が熱心すぎて根本的にズレているクルセイダー、優しすぎてアンデッドをパワーアップさせてしまう神官僧侶……。凄腕なのに、全員がどこかポンコツ! 彼女たちが集まれば、簡単なスライム退治も、国を揺るがす大騒動へと発展する。息つく暇もないドタバタ劇が、あなたを爆笑の渦に巻き込む!
基本は腹を抱えて笑えるコメディだが、物語は時に、世界の運命を賭けた、手に汗握るシリアスな戦いへと突入する。絶体絶命の状況の中、試されるのは仲間たちとの絆。そして、主人公が示すのは、愛する人を、仲間を守りたいという想いこそが、どんなチート能力にも勝る「最強の力」であるという、熱い魂の輝きだ。笑いと涙、その緩急が、物語をさらに深く、感動的に彩っていく。
王道の異世界転生、ハーレム、そして最高のドタバタコメディが、ここにある。最強の力は、一途な愛! 個性豊かすぎる仲間たちと共に、あなたも、最高に賑やかで、心温まる異世界を旅してみませんか? 笑って、泣けて、最後には必ず幸せな気持ちになれることを、お約束します。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~
エース皇命
ファンタジー
学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。
そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。
「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」
なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。
これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。
※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
魔法使いが無双する異世界に転移した魔法の使えない俺ですが、陰陽術とか武術とか魔法以外のことは大抵できるのでなんとか死なずにやっていけそうです
忠行
ファンタジー
魔法使いが無双するファンタジー世界に転移した魔法の使えない俺ですが、陰陽術とか武術とか忍術とか魔法以外のことは大抵できるのでなんとか死なずにやっていけそうです。むしろ前の世界よりもイケてる感じ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる