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エバン VS ガイル 勝負の行方 その1
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セバスが二人の間へと立ち、決闘の合図を鳴らす。
「始まった……」
アルスは決闘の合図を見届けると同時に、席に座りながら鑑定眼鏡をかけて、両者の鑑定を行っていた。
「まずはエバンからっと」
アルスはエバンへと振り向き、鑑定をする。
この間鑑定したばっかりだから、あんまりステータスは変わっていないと思うけど……
名前 :エバン
武力 :68/80
統率 :51/73
剣術 :68/80
槍術 :16/62
騎術 :03/71
弓術 :03/71
盾術 :35/79
体術 :42/72
隠術 :22/68
智力 :63/82
政治 :42/83
魅力 :50/86
忠誠 :101
野望 :12
突破 :0/3
成長 :S
うん。まぁ、こんなもんだろう。剣術と智力が1、伸びただけでほかは……、あれ?
アルスは驚いた様子で思考を続ける。
忠誠が100超えてる……。ゲームでも100の大台を超えたことなかったし、てっきり100が上限値だと思ってたんだけどな……
前世の記憶を思い返してみるが、やはり忠誠値が100超えたことはないと再確認する。
他の数値なら100超えることは一握りの強者ならあり得るが……、でも、実際に起こってることだしな……
そんなものかと不思議に思いながらも、次はガイルへと視線を向ける。
次は王国騎士団2番隊、隊長のお父様……。騎士団の中でも5本の指に入るほどらしい。
王国騎士団は王国兵のエリート様たちがなる職業で、一人一人がそれ相応の武力を有していると言われている。その中で5本の指に入るなんて言われてるんだから相当の猛者だろう。
また、騎士団の隊長を務めるのは国内有数の大手貴族というのが一般常識だが、お父様と1番隊、隊長は実力でその座を獲得したと言われている。
どちらにしろ、アルザニクス家当主のお父様なら、実力が無くても騎士団の隊長の座につくことぐらい容易な事だろうけど……
「では、お父様のステータスは……」
名前 :ガイル・ゼン・アルザニクス
武力 :90/91
統率 :79/84
剣術 :90/91
槍術 :80/83
弓術 :40/51
盾術 :75/85
体術 :72/80
隠密 :20/23
智力 :70/76
政治 :40/45
魅力 :80/82
忠誠 :90
野望 :54
突破 :1/2
成長 :A
全てが高水準。
「えっ? お父様強すぎじゃね?」
ガイルを鑑定したアルスは驚きのあまり、本音を声に出してしまう。
「どうしたのアルス?」
そんなアルスの声に気が付いたサラは、アルスへ声をかける
「あっ、いえ」
「まだ二人とも戦っていないじゃない。でもそうね、構えだけでも強さが分かるわよね……。ほんとカッコいい……、また惚れ直しちゃったわ」
そしてサラは顔を少し赤らめ、惚気ながら言う。
いやいやいや。お父様が王国騎士団2番隊、隊長で、騎士団の中でも、とびきり強いという事は知っていた。たが、武力が90を超えているだなんて……、想像のはるか斜め上をついてきたな。高くても80いってるぐらいなものかと思ってたのに。
想定外のガイルの強さに焦りが見え始めるアルス。
武力90なんて言ったら……
武力90……、それは人外へ一歩踏み出し始めたと言われるライン。この数値を超えた者達は一騎当千の力を有し、量を質で凌駕する事が可能になったと十分に言えるだろう。
まず、戦場では個の質よりも、量。つまり人数が物を言うのだが、武力値90を超える化け物がいるとまた話は変わる。この化け物達は一人いるだけで、戦況を十分にひっくり返す力を持っているからだ。
グレシアスをプレイしていた時に、何度この化け物達に戦況をぶっ壊されたことか。
アルスはガイルの強さに恐れを抱きながらも、現在の戦況を予想する。
エバンならどうにか、武力80まで一太刀入れられると考えていたが、お父様は90。
普通に考えて無理だ。
これまでグレシアスでは何度も似たような状況に陥った事はあるが、不利側が勝った試しがない。理論値的には数万分の一で勝てるぐらいの確率はあるとは思うが……
するとアルスは顔を大きく左右に振り。
駄目だ。悲観的になったら勝てるもんも勝てない。
ここまで来たらもう……
するとアルスはもう一度エバンの方へと振り向き。
「エバン! お父様に負けるなよ!」
アルスは精一杯エバンを応援して、無理を覆させようと、喉がはちきれんばかりの声量で叫んだ。
「始まった……」
アルスは決闘の合図を見届けると同時に、席に座りながら鑑定眼鏡をかけて、両者の鑑定を行っていた。
「まずはエバンからっと」
アルスはエバンへと振り向き、鑑定をする。
この間鑑定したばっかりだから、あんまりステータスは変わっていないと思うけど……
名前 :エバン
武力 :68/80
統率 :51/73
剣術 :68/80
槍術 :16/62
騎術 :03/71
弓術 :03/71
盾術 :35/79
体術 :42/72
隠術 :22/68
智力 :63/82
政治 :42/83
魅力 :50/86
忠誠 :101
野望 :12
突破 :0/3
成長 :S
うん。まぁ、こんなもんだろう。剣術と智力が1、伸びただけでほかは……、あれ?
アルスは驚いた様子で思考を続ける。
忠誠が100超えてる……。ゲームでも100の大台を超えたことなかったし、てっきり100が上限値だと思ってたんだけどな……
前世の記憶を思い返してみるが、やはり忠誠値が100超えたことはないと再確認する。
他の数値なら100超えることは一握りの強者ならあり得るが……、でも、実際に起こってることだしな……
そんなものかと不思議に思いながらも、次はガイルへと視線を向ける。
次は王国騎士団2番隊、隊長のお父様……。騎士団の中でも5本の指に入るほどらしい。
王国騎士団は王国兵のエリート様たちがなる職業で、一人一人がそれ相応の武力を有していると言われている。その中で5本の指に入るなんて言われてるんだから相当の猛者だろう。
また、騎士団の隊長を務めるのは国内有数の大手貴族というのが一般常識だが、お父様と1番隊、隊長は実力でその座を獲得したと言われている。
どちらにしろ、アルザニクス家当主のお父様なら、実力が無くても騎士団の隊長の座につくことぐらい容易な事だろうけど……
「では、お父様のステータスは……」
名前 :ガイル・ゼン・アルザニクス
武力 :90/91
統率 :79/84
剣術 :90/91
槍術 :80/83
弓術 :40/51
盾術 :75/85
体術 :72/80
隠密 :20/23
智力 :70/76
政治 :40/45
魅力 :80/82
忠誠 :90
野望 :54
突破 :1/2
成長 :A
全てが高水準。
「えっ? お父様強すぎじゃね?」
ガイルを鑑定したアルスは驚きのあまり、本音を声に出してしまう。
「どうしたのアルス?」
そんなアルスの声に気が付いたサラは、アルスへ声をかける
「あっ、いえ」
「まだ二人とも戦っていないじゃない。でもそうね、構えだけでも強さが分かるわよね……。ほんとカッコいい……、また惚れ直しちゃったわ」
そしてサラは顔を少し赤らめ、惚気ながら言う。
いやいやいや。お父様が王国騎士団2番隊、隊長で、騎士団の中でも、とびきり強いという事は知っていた。たが、武力が90を超えているだなんて……、想像のはるか斜め上をついてきたな。高くても80いってるぐらいなものかと思ってたのに。
想定外のガイルの強さに焦りが見え始めるアルス。
武力90なんて言ったら……
武力90……、それは人外へ一歩踏み出し始めたと言われるライン。この数値を超えた者達は一騎当千の力を有し、量を質で凌駕する事が可能になったと十分に言えるだろう。
まず、戦場では個の質よりも、量。つまり人数が物を言うのだが、武力値90を超える化け物がいるとまた話は変わる。この化け物達は一人いるだけで、戦況を十分にひっくり返す力を持っているからだ。
グレシアスをプレイしていた時に、何度この化け物達に戦況をぶっ壊されたことか。
アルスはガイルの強さに恐れを抱きながらも、現在の戦況を予想する。
エバンならどうにか、武力80まで一太刀入れられると考えていたが、お父様は90。
普通に考えて無理だ。
これまでグレシアスでは何度も似たような状況に陥った事はあるが、不利側が勝った試しがない。理論値的には数万分の一で勝てるぐらいの確率はあるとは思うが……
するとアルスは顔を大きく左右に振り。
駄目だ。悲観的になったら勝てるもんも勝てない。
ここまで来たらもう……
するとアルスはもう一度エバンの方へと振り向き。
「エバン! お父様に負けるなよ!」
アルスは精一杯エバンを応援して、無理を覆させようと、喉がはちきれんばかりの声量で叫んだ。
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