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隠れた名店 その1
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「何でもやります!」
本人はとてもやる気のある様子。金を貸してくれとか言ったら簡単に貸してくれそうな勢いだ。俺はそんなこと言わないけどな。
蓮はそんな冗談を考えつつ、少しの間を置いて話し始める。
「ルミネさんにはとあるダンジョンをクリアしてきてほしいんです」
「とあるダンジョン?」
「はい」
「……どんなダンジョンか分からないけど、絶対クリアしてきます。それで……そのダンジョンの名前は?」
ルミネは首を傾げながらもやる気を見せ、承諾する。
サポーター。ズバリ、荷物持ちに必須なスキルがゲットできるダンジョン。中は暗くてジメジメしており、泥と灰がステージ上で飛び交う、とても不人気なステージで、俺でさえあのダンジョンは潜りたくないと思うほどに不愉快なダンジョン。
そのダンジョンの名は……
俺は一呼吸置き、そのステージの名を伝える。
「汚泥まみれるダンジョン」
「汚泥まみれるダンジョン? 名前からして既に大変そうなステージですね……」
ルミネは顔をしかめながら答える。
「このダンジョンは特に難しいステージではありません。モンスターも出てくるわけではありませんし、特にクリア速度を気にする必要もありませんしね」
蓮は一つ一つ丁寧に説明していく。
「じゃあ、簡単なステージなんですか? それなら任せてください。明日にでもすぐにクリアして……」
「え? めちゃクソ大変ですよ?」
「……ですよね」
ルミネは肩を落とす。
「汚泥まみれるダンジョンはクリア自体、本人のやる気があれば出来ちゃいます。しかし、汚泥とダンジョンの名にある通り、汚い泥に埋め尽くされているステージとなっています。ぶっちゃけ、女性がやるステージではないです」
「そ、そんな……。では、何故そのステージを私に攻略しろと?」
ルミネは嫌そうな顔をしながら攻略させる意図を聞いてくる。
「ルミネさんが必要とするスキルがゲットできるからです」
「え! スキルがですか!」
ルミネは驚いた様子で詰め寄ってくる。
「ちょっ、離れてください」
「す、スキルが。私に必要なスキルがゲットできるって本当なんですか!?」
蓮の肩を掴み、上下に揺らすルミネ。
「詳しく話しますから一回これを止めてください!」
「あっ、すいません!」
ルミネは慌てて俺の肩を掴むのを止める。
蓮はルミネに捕まれた部分を撫でながら話を再開し。
「いいですか。一度しか言わないですから良く聞いてくださいね」
「もちろんです!」
ダンジョンの攻略法や取得できるスキル等の重要となるであろう情報を話したのであった。
後でルミネの話を聞いたところ、彼女自身まだスキルを持っていなくてあんな事をしてしまったという。やはり、この世界ではスキルのゲット方法等があまり知られていないのではないだろうか。まぁ、他人がスキルをゲットしようが、興味ないから別にいいのだが。
そうして蓮は一通り情報を話し終えた後、やけに絶望じみた表情を浮かべるルミネに頑張れと言うエールを送り、二人は分かれたのであった。
ルミネがゲットしようとしているスキルの獲得条件の一部を少しだけ話をすると、汚泥まみれるダンジョンを数回クリアしたぐらいじゃゲット出来ない。という事だけ教えておこう。
汚泥まみれるダンジョンは特殊ステージで、他とは違いそのダンジョンの攻略回数に応じてスキルや特別報酬が貰えるステージとなっている。
それにルミネがその条件を聞いて落胆してしまうほどには大変な取得条件となっているから多分、この世界でもそのスキルを持っている者は少ないと思う。
俺としてはこの程度で悲鳴をあげていたらこの先の攻略についてこられないと思うし、もし辛かったら止めてもいいよとだけ言っておいた。当の本人はこの一言で余計やる気を見せていたけど。
「んじゃまぁ、俺も自分の事に集中するか」
蓮は昨日に引き続き、木漏れ日ダンジョンの周回を再開したのであった。
~~~
「よし……これで17だ」
蓮はステータス画面を開き、やり遂げた表情をしていた。
名 :冥利蓮
性別 :男
LV :13→17
HP :81→102
STR:19→23[+14]
DEF:18→21[+8]
INT:13→15[+4]
MND:18→22[+14]
DEX:12→15[+3]
AGI:23→29[+10]
LUK:18→22[+10]
スキル:疾走、馬鹿力
HPが3桁台に突入し、AGI(素早さ)に至ってはもうすぐ30を超えそうだ。
ここまでHPが上れば相当な事が無い限り危険度2ステージではやられる事はあるまい。
「よし。それじゃあ、あそこに行ってみるか」
こうして蓮は木漏れ日の森ダンジョンの周回を終え、ダンジョン攻略で最も重要なモノを買いにとある場所へと足を運んだのだった。
本人はとてもやる気のある様子。金を貸してくれとか言ったら簡単に貸してくれそうな勢いだ。俺はそんなこと言わないけどな。
蓮はそんな冗談を考えつつ、少しの間を置いて話し始める。
「ルミネさんにはとあるダンジョンをクリアしてきてほしいんです」
「とあるダンジョン?」
「はい」
「……どんなダンジョンか分からないけど、絶対クリアしてきます。それで……そのダンジョンの名前は?」
ルミネは首を傾げながらもやる気を見せ、承諾する。
サポーター。ズバリ、荷物持ちに必須なスキルがゲットできるダンジョン。中は暗くてジメジメしており、泥と灰がステージ上で飛び交う、とても不人気なステージで、俺でさえあのダンジョンは潜りたくないと思うほどに不愉快なダンジョン。
そのダンジョンの名は……
俺は一呼吸置き、そのステージの名を伝える。
「汚泥まみれるダンジョン」
「汚泥まみれるダンジョン? 名前からして既に大変そうなステージですね……」
ルミネは顔をしかめながら答える。
「このダンジョンは特に難しいステージではありません。モンスターも出てくるわけではありませんし、特にクリア速度を気にする必要もありませんしね」
蓮は一つ一つ丁寧に説明していく。
「じゃあ、簡単なステージなんですか? それなら任せてください。明日にでもすぐにクリアして……」
「え? めちゃクソ大変ですよ?」
「……ですよね」
ルミネは肩を落とす。
「汚泥まみれるダンジョンはクリア自体、本人のやる気があれば出来ちゃいます。しかし、汚泥とダンジョンの名にある通り、汚い泥に埋め尽くされているステージとなっています。ぶっちゃけ、女性がやるステージではないです」
「そ、そんな……。では、何故そのステージを私に攻略しろと?」
ルミネは嫌そうな顔をしながら攻略させる意図を聞いてくる。
「ルミネさんが必要とするスキルがゲットできるからです」
「え! スキルがですか!」
ルミネは驚いた様子で詰め寄ってくる。
「ちょっ、離れてください」
「す、スキルが。私に必要なスキルがゲットできるって本当なんですか!?」
蓮の肩を掴み、上下に揺らすルミネ。
「詳しく話しますから一回これを止めてください!」
「あっ、すいません!」
ルミネは慌てて俺の肩を掴むのを止める。
蓮はルミネに捕まれた部分を撫でながら話を再開し。
「いいですか。一度しか言わないですから良く聞いてくださいね」
「もちろんです!」
ダンジョンの攻略法や取得できるスキル等の重要となるであろう情報を話したのであった。
後でルミネの話を聞いたところ、彼女自身まだスキルを持っていなくてあんな事をしてしまったという。やはり、この世界ではスキルのゲット方法等があまり知られていないのではないだろうか。まぁ、他人がスキルをゲットしようが、興味ないから別にいいのだが。
そうして蓮は一通り情報を話し終えた後、やけに絶望じみた表情を浮かべるルミネに頑張れと言うエールを送り、二人は分かれたのであった。
ルミネがゲットしようとしているスキルの獲得条件の一部を少しだけ話をすると、汚泥まみれるダンジョンを数回クリアしたぐらいじゃゲット出来ない。という事だけ教えておこう。
汚泥まみれるダンジョンは特殊ステージで、他とは違いそのダンジョンの攻略回数に応じてスキルや特別報酬が貰えるステージとなっている。
それにルミネがその条件を聞いて落胆してしまうほどには大変な取得条件となっているから多分、この世界でもそのスキルを持っている者は少ないと思う。
俺としてはこの程度で悲鳴をあげていたらこの先の攻略についてこられないと思うし、もし辛かったら止めてもいいよとだけ言っておいた。当の本人はこの一言で余計やる気を見せていたけど。
「んじゃまぁ、俺も自分の事に集中するか」
蓮は昨日に引き続き、木漏れ日ダンジョンの周回を再開したのであった。
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「よし……これで17だ」
蓮はステータス画面を開き、やり遂げた表情をしていた。
名 :冥利蓮
性別 :男
LV :13→17
HP :81→102
STR:19→23[+14]
DEF:18→21[+8]
INT:13→15[+4]
MND:18→22[+14]
DEX:12→15[+3]
AGI:23→29[+10]
LUK:18→22[+10]
スキル:疾走、馬鹿力
HPが3桁台に突入し、AGI(素早さ)に至ってはもうすぐ30を超えそうだ。
ここまでHPが上れば相当な事が無い限り危険度2ステージではやられる事はあるまい。
「よし。それじゃあ、あそこに行ってみるか」
こうして蓮は木漏れ日の森ダンジョンの周回を終え、ダンジョン攻略で最も重要なモノを買いにとある場所へと足を運んだのだった。
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