鬼姫トウタウ

広魔叶夢

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 「おっはよー!」
ダンスレッスンの教室に明るい声が響いた。
「遅いぞ小羽。5分前行動!」
派手な赤い髪をしたグループのリーダーが小羽を怒鳴りつけた。
「5分前行動なんて誰も守らないよ、竜くん。」
「もうすぐで俺ら夢色ピューロの大切な大切なライブなんだから、しっかりしろよ!」
小羽は竜をリーダーとするアイドルグループ、夢色ピューロのただ1人の女性メンバーなのだ。これが小羽の、
 「ごっめんおくれたー!」
「悪い!こいつがアホやってた!」
残りの2人のメンバーが遅れてやってきて、ダンスレッスンが始まった。楽しみながらも真剣に4人で団結して取り組んだ。
「1.2.3.4.ここでターン!」
「健、遅れてるよ!」
小羽は女性メンバーだが、4人の中で最も体力がある。ちなみに、健が1番体力がない。
「はひぃ…健、休憩を求めますー!!!!」
「情けないなぁ笑よし、休憩!!」
竜の掛け声で一人一人休憩のために散って行った。
 自販機でジュースを買おうと小羽は立ち上がった。後ろからツンツンとされて立ち止まった。
「羽ちゃん一緒に行こ?」
「まる~!かわいいねぇ…」
まるはあだなで、本名は丸京まけい。性格が丸っこくて、いつも可愛がられているのでまるくんと呼ばれている。
「俺お茶ー」
「俺コーラ」
ついでにと言わんばかりにパシリにしようとしたら健と竜を2人はガン無視して飲み物を買いに行った。
 ガン無視した事で少し喧嘩した後、ダンスレッスンを再開した。そして日が沈む前に解散する。これが日常だ。なぜ日が沈む前に解散するかというと、この街特色にある。
「さっさと帰れよ、お前ら。もう日が沈んで化け物たちが歌い出す。」
百鬼夜行が始まる。日が沈むとこの街は鬼で溢れかえるのだ。日が沈んでいるとき、街に出ると鬼姫に老若男女問わず。鬼姫の素顔は誰も知らない…はず。

『今宵はどんな獲物に出会えるか楽しみだなぁ』
メンバーと別れた小羽はニヤリとし、呟いた。同時に日が沈みきり、大地が唸り始めた。
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