最弱種族の最強戦記

平山

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進む日常、来たる不穏 2

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ハラさんの部屋の空気が凍りついた後、ハラさんの「とりあえず、食べたりしましょう」
の発言のおかげで和やかなムードになり、食事をとり、話の盛り上がりが下がってきたところでそのままプレゼント交換、と言ってもハラさん達がスズム達にプレゼントを渡すだけなので、どちらかと言えばプレゼント渡しだ。

「じゃあ僕から、渡しますね、スズムさん、どうぞ」
箱を二つ渡された。
早速箱を開けてみると……ライフルケースとウエストポーチだった。

「ありがとうございます!丁度欲しかったんです!」

「喜んでいただけて嬉しいです」
ハラさんはニコリと笑った。かっこいい。

「じゃあ、次俺だな、ユウキ、ほい」

シマダさんはユウキに箱を投げた。ユウキが箱を取り落とすとゴトッと重い音がした。

ユウキが箱を開けると、中身は盾だった。

「剣だけで全ての攻撃が防げると思うな。お前の防御は隙だらけだ。剣はまた別日に買いに行くぞ……礼はいらないからな」

シマダさんはそっぽを向いて、照れくさそうにしゃべっている。きっとプレゼントを渡すのは柄じゃないのだろう。

ユウキは心の中でありがとうございますと礼を言った。

「れ、礼はいらねぇって!恥ずかしいだろうが……」

シマダさんはユウキの心の声を聞いたのだろう、かなり恥ずかしそうにしている。

その他はチトセが矢筒をもらいかなり嬉しそうだった。
ミオもブーツをもらって嬉しそうだった。

「後、皆さんに連絡があります、今日の夜8時から、恒例のめんどくさい舞踏会があります、タキシードなどを持っていない方はここで待機しておいてください」

ハラさんは嫌そうに伝えた。
新入りが入ると新入りを連れて幹部一同は舞踏会に行くとゆうしきたりがあるらしく今日がその日らしい。

スズム達はハラさんの部屋で待機することにした。
シマダさんらハラさんの部屋に残ることにしたのかくつろいでいる。

「では、タキシードを持って来るのでここでゆっくりしておいてください女性の3人方も準備を済まして7時にはここに来てくださいね」

ハラさんがそう言うと部屋を出て行った。

「じゃあ、私達3人だけだけど準備しにいこっか、スズムとチトセ、着いて来て」

スズムとチトセは「はい」と返事してハラの部屋を出た。

         *

ハルの部屋であーでもない、こーでもないと考えまくった結果、チトセは白いワンピースのような形のドレスで化粧を軽くした。

スズムは水色のドレスにしたが貧乳なので探すのにかなり苦労した。
おまけに普段女性っぽい服を着ないのでかなり恥ずかしがっている。チトセと同じく軽い化粧をし、少しボサボサの髪の毛をストレートにした。
ハルさんは大人の色気が出まくっている。

7時丁度にハラさんの部屋に行き、チトセとハルさんが部屋に入った瞬間、男子組はおぉ、と声を上げた。

「あれ、スズムさんは……?」とハラさんがハルに聞いた。

「恥ずかしがってるのよ、スズム早くきて!」

「ちゃんずけしないでくださいよ……」
と言いながらスズムは頬を赤くしながら俯いて入ってきた。

男子組は思わず頬を少し赤くした。変わりように驚いているのと同時にスズムの美人さに動揺しているのだ。

そのあと、少し談笑した後、王都軍基地から少し歩いた場所にある。メガルキア都立舞踏館に向かった。


 
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