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第二章 リーリスト王国編

21.盗賊

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 暫く森の中を歩いていると整備されている道にでた。

「えーと確か右に行けばリーリスト王国の王都に着くんだよな?」

「うん。そのはず」

 2人は道に出て右の方へ歩いていった。暫く歩いていると遠くの方で10人以上の武器を持った男達に囲まれて襲われている馬車を見つけた。

「うわっ。でたよ、テンプレ」

「ん?なにが?」

「いやな、ユーナも見えてると思うが前の方にある馬車が襲われてるだろ?ああいうのを,,,,,,」

「それよりも助けなくていいの?」

「,,,,,,,,,,,,,,,あ、うん。そうだな。一応ここで助けて貸しでも作っておこうか」

「私はどっちでもいいけど。ユウが助けるなら手伝うよ」

「それじゃ助けましょうか。早くしないと不味そうだし」

「わかった」

???side

本当に今日はツイてない。ティディール王国からリーリスト王国に行くために冒険者ギルドにお願いしたが誰も来てくれないし、商売しに行ったのに商売することが出来ないなんて。はぁ。それに、何やらティディール王国は戦争する為に勇者召喚をしたみたいだし。これはイスカルド王国に戻ったら国王に話さなければ行けないな。

 すると、急に馬車の目の前に武器を持った男が5人飛び出してきたので商人は馬車を引いている馬を止めた。さらに、左右と後ろからも武器を持った男達が茂みの中から出て来た。

「よぉ、商人さんよぉ」

「へへへ、その荷物を俺達に寄越せよ」

「護衛はしっかり付けた方がいいぞ」

「お前達は盗賊か?」

「そうだぜ!でもな、そんなこと知ったところでお前は死ぬから意味が無いがな!」

「野郎どもやっちまえ」

私の人生はここで終わるのか。はぁ、本当にツイてない。

「おらぁぐはっ!」

「え?」

 盗賊が商人に斬りかかった瞬間斬りかかった男が颯爽と現れた謎の男に腹を殴られ盗賊は後方へ凄い勢いで飛んでいき木を何本も折って行きでかい岩にぶつかりやっと止まった。

「間に合った。大丈夫かあんた」

優side

おー、危なかった。あと少しでオッサン死んでたな。

「あ、貴方は?」

「んー、まぁ今は旅人かな?とりあえずこいつら盗賊か?」

「あ、はい」

「それじゃ殺してもいいのか?」

「そうですね。本当は捕まえて突き出す方がいいのですが今回の場合は連れていくのが大変になるので殺しても大丈夫だと思います」

「わかった。ユーナ殺しても大丈夫だって」

「わかった」

「お前らは誰だ!俺たちの邪魔しやがって」

「ちょっとまてあの男と一緒に来た女よく見たら中々いい女じゃないか」

「へへへ、そこのお前その女を置いて行け、そうすればお前の命だけ,,,,,,,,,,,,っ」

 男の言葉は最後まで言うことが出来なかった。何故なら優がその男に一瞬で近づき首を斬り落としたからだ。

「あぁ゛ん?殺すぞっ?」

ドスの効いたされど静かに優は言った。

((((((いやもう既に殺してますし))))))

 商人と盗賊達はこの瞬間だけ息が合っていた。ただそう思っていただけで決して声を出さない。何故なら優さんかなりの激おこです。威圧バンバンです。その威圧に当てられて盗賊達は顔色が悪くなり手足をガクガクと震えさせて中には腰を抜かし失禁している奴までいた。

 ユーナスは何も出来ずに優と盗賊達の戦闘になっていたが戦闘にすらなっていなかった。優が一方的に盗賊達の首を斬り落として行っただけだった。

 その後は優の蹂躙で盗賊達は1人また1人と死んで行った。盗賊達は逃げようとしたが逃げた瞬間には既に首と胴体はお別れしていた。そして、最後の1人になった時ユーナスが優に声を掛けた。

「ユウ!」

「ん?」

「あぁよかった。理性が飛んだ訳じゃないのね」

「まぁな。怒っていただけで至って冷静だけど?」

「そう、ならいいけど。それよりもそいつは殺さないで」

「ん?なぜ?」

「そいつら盗賊のアジトを聞き出した方がいいと思うの」

「なるほど」

 優は歩いて最後の男の元まで行くと男は腰を抜かして尻もちをついており漏らしていた。

「おい」

「ひぃっ」

「お前達のアジトは何処にある?」

「お、お、教えたら、こ、殺さないでくれるの,,,,,,,,,か?」

 優は何も言わずに微笑むだけだった。男は優にアジトの場所を教えた。その後盗賊は頑張って立ち上がりその場から去ろうと優に背中を向けて走り去ろうとしたが優は後ろを向いた瞬間男の首を斬り落とした。

「あれ?殺さないんじゃなかったの?」

「え?だって俺殺さないとは一言も言ってないぞ?ただ微笑んだだけで」

「うわぁ、性格悪いなぁ」

「逃がしたところでどうせ違う場所で同じことをするだろ。それに、あいつらは今まで数多くの人を殺してきたはずだ、辞めてくれと叫んでも辞めなかったはずだ。そんな奴を生かしておいても意味がない」

「そう、ね。それよりもユウ大丈夫?」

「何がだ?」

「顔色悪いわよ」

「あぁ、多分初めて人を殺したからな」

「無理したらダメ」

 ユーナスはそう言って優の頭を自分の胸に抱え優もユーナスの腰に手を回して抱き返した。優が落ち着くまでしばらくの間そのままでいた。2人が助けた男はその場に少し居づらくなっていた。

 暫く経って優が落ち着いたので2人は離れた。

「ありがとな」

「うん。我慢しなくていいから」

「あぁ」

 2人は助けた男に近づき話をした。

「あんた大丈夫だったか?」

「えぇ、大丈夫でした。助けていただきありがとうございます。あなた達がいなければ私は死んでいました。本当にありがとうございました。あぁ、私は商人をしておりますマーセルと申します」

「いや、気にするな。たまたま通りかかっただけ出しな。それにしても商人だったんだな。おっと自己紹介がまだだったな俺は今は旅人のユウだ。そんでこっちが」

「妻のユーナスです」

「夫婦でしたか。ユウさん達は何処に行っているのですか?」

「俺達はリーリスト王国の王都に向かっているんだ」

「私も王都まで行くので良かったらに着くまで護衛をして貰えませんか?勿論代金は支払います」

「それはいいんだが、その前に盗賊達の
アジトを潰してこようと思うんだが、それでもいいか?」

「はい。私は構いませんよ」

「それなら少し待っててくれ直ぐに終わらせてくるから」

「わかりました」

 優とユーナスは盗賊のアジトに向かっていった。

 暫く歩いていると洞窟の出入口らしき物がありそこの前には見張りが3人いた。だが優は堂々と洞窟に向かっていき、ユーナスは優のその行動に少々呆れていた。勿論見張りの3人は優とユーナスに気づきユーナスを見た途端下卑た笑いをし始め3人は武器を構えたが優は即座に3人の首を斬り落とした。

 優は3人の死体を見向きもせずに洞窟の中に入って行った。
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