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第二章 イシェラ王国
学園に行くのが不安になってきました
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イライザは私たちを見つめながら少し心配そうに頬に手をやった。
「ディル様に関してもう一つ噂がありますのよ。」
その深刻そうな表情に不安になる。
「もう一つの噂って?」
「ディル様がスリジェ家に養子に入ったのは皆が知っている話ですから実子であるマリー様に命令されて特別な方を作らないようにしているのでは…と。」
「えぇ~何それ?!私どんな人だと思われてるの?」
私は思わず立ち上がってしまった。
ディルもこの噂は初耳らしくビックリしている。
「おそらくディル様に振られたご令嬢が流し始めた噂だと思います。
まだ一部で流れているだけなので私も打ち消して回ってはいるのですが…
更にアロイス様とディル様を手玉にとっていると…」
「嫌だ~入学前からそんな噂されてるなんて。
私やっぱり騎士養成所に行こうかな…」
「マリー落ち着いて。まだマリー本人に会ったことがない人ばかりだから噂が先行しているだけで入学して本人に会ったらそんな人間じゃないって皆んな分かってくれるよ。
僕たちも噂の出所を探ってみるし。」
「私の力不足の点もありますし、私も頑張って否定し続けますわ。」
2人に慰められて椅子に座りつつ私はうなずいた。
でもでもやっぱり気が重いな~魔法学園…楽しみにしてたのにな…
しゅんとしてしまった私を気づかってイライザは明るい声で学園生活の楽しい点を説明し始めた。
「魔法学園は全寮制ですから頼んで私とマリーの部屋は隣同士にしていただきましたわ。
階数によって爵位が違いますから同じ階の反対隣はリノアですわよ。嬉しいでしょう?
学食の味もなかなかですし、プールや図書館、馬場、鍛錬室、遊戯室は自由に出入りできますわ。
大きな庭園や湖もありますから皆んなでピクニックをするのもいいですわね。
温室には珍しい花々が咲いているし、ディル様がよくいらしている研究所にも許可証をもらって入ることができますわ。
授業はいくつかある必須科目を受ければあとは好きな授業に出たり自主的に開かれるお茶会やパーティに出席して社交の場を持つこともできます。
魔力を持つ平民の方々も少数ですがいますから交流を持つのもいいですわね。」
「マリーの好きそうな部活もあるよ、淑女暗器戦闘部。」
「あ、ディル様!その話は…」
「え?」
イライザが止めようとしてたけど私は聞いた。しっかり聞きましたとも。
「何それ何それ、絶対入りたい!」
「もう、ディル様ったら。知らせずに他の部活に入れようと思っていましたのに。」
「ひどい、イライザ!なんで?」
「だって、その部活に参加されている方が…少し個性的といいますか…」
「いいじゃない。個性大事だよ。」
私の答えにイライザは呆れたように紅茶を飲み、ディルは私たちを見比べ困ったような笑みを浮かべている。
いったい何がダメなんだろう?私の周りなんて個性的な人しかいないけど…
「ディル様に関してもう一つ噂がありますのよ。」
その深刻そうな表情に不安になる。
「もう一つの噂って?」
「ディル様がスリジェ家に養子に入ったのは皆が知っている話ですから実子であるマリー様に命令されて特別な方を作らないようにしているのでは…と。」
「えぇ~何それ?!私どんな人だと思われてるの?」
私は思わず立ち上がってしまった。
ディルもこの噂は初耳らしくビックリしている。
「おそらくディル様に振られたご令嬢が流し始めた噂だと思います。
まだ一部で流れているだけなので私も打ち消して回ってはいるのですが…
更にアロイス様とディル様を手玉にとっていると…」
「嫌だ~入学前からそんな噂されてるなんて。
私やっぱり騎士養成所に行こうかな…」
「マリー落ち着いて。まだマリー本人に会ったことがない人ばかりだから噂が先行しているだけで入学して本人に会ったらそんな人間じゃないって皆んな分かってくれるよ。
僕たちも噂の出所を探ってみるし。」
「私の力不足の点もありますし、私も頑張って否定し続けますわ。」
2人に慰められて椅子に座りつつ私はうなずいた。
でもでもやっぱり気が重いな~魔法学園…楽しみにしてたのにな…
しゅんとしてしまった私を気づかってイライザは明るい声で学園生活の楽しい点を説明し始めた。
「魔法学園は全寮制ですから頼んで私とマリーの部屋は隣同士にしていただきましたわ。
階数によって爵位が違いますから同じ階の反対隣はリノアですわよ。嬉しいでしょう?
学食の味もなかなかですし、プールや図書館、馬場、鍛錬室、遊戯室は自由に出入りできますわ。
大きな庭園や湖もありますから皆んなでピクニックをするのもいいですわね。
温室には珍しい花々が咲いているし、ディル様がよくいらしている研究所にも許可証をもらって入ることができますわ。
授業はいくつかある必須科目を受ければあとは好きな授業に出たり自主的に開かれるお茶会やパーティに出席して社交の場を持つこともできます。
魔力を持つ平民の方々も少数ですがいますから交流を持つのもいいですわね。」
「マリーの好きそうな部活もあるよ、淑女暗器戦闘部。」
「あ、ディル様!その話は…」
「え?」
イライザが止めようとしてたけど私は聞いた。しっかり聞きましたとも。
「何それ何それ、絶対入りたい!」
「もう、ディル様ったら。知らせずに他の部活に入れようと思っていましたのに。」
「ひどい、イライザ!なんで?」
「だって、その部活に参加されている方が…少し個性的といいますか…」
「いいじゃない。個性大事だよ。」
私の答えにイライザは呆れたように紅茶を飲み、ディルは私たちを見比べ困ったような笑みを浮かべている。
いったい何がダメなんだろう?私の周りなんて個性的な人しかいないけど…
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