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その後

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 自衛軍の第一陣185名が全滅した。

 生存者ゼロ。
 最後までモンスターと立ち向かい、誰一人逃げる兵はいなかった。

 その日のうちにキキンの街じゅうに話しが広まり、愛する息子を恋人を父を亡くした人々が涙した。
 キキンの民は、洞窟の拠点づくりに命をかけた自衛軍を誇りに思った。
 
 これで良いんだよ。
 自衛軍185名全員がすでに殺され、サキュバットがなりすましていたなんて真実、知る必要はないんだから。

 
 残された問題は洞窟の結界の弱体化。
 高レベルモンスターが、地上に出てくるようになってしまった。
 
 以前はレベル2までのモンスターだったから自衛軍でも倒せたけど、これからはレベル9以下のモンスターが相手になるよ。

 ロアンくんが、自衛軍20名と名衛軍1名のパトロール隊で倒せるような事を王様に説明していたけど、実際その程度で殺せるかどうか微妙だね。
 
 まあ、兵士でもない俺が、気を揉む必要はないんだけど、もしモンスターがパトロール隊を突破して、キキンの民を襲ったら。

 魚屋店舗に帰り、仕事をしながらそんな事を考えていたら、包丁さばきも接客も手に付かなくて――。
 
 だから、俺とポラリスくんとSS3匹で洞窟の中に入って、モンスターが外に出ないよう、討伐することにしたよ。
 参加するSSは強い男の子タイプの子3匹ね。
 ポラリスくんは『喜んで、おともしますっ!』と言ってくれたね。

 ちなみに、参加しない女の子タイプのSS3匹は、魚屋の奥さんに家事手伝いを習っているよ。
 とは言っても、俺の知らないうちに女の子タイプたちも勝手に洞窟へ行きモンスターを狩っているみたい。
 
 同じSSで戦闘力に差がつくのが気に入らないらしいね。
 気持ちは分かるから、今のところ見て見ぬ振りしてるけど、倒したモンスターを食べて肥大するようならお仕置きだね。

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