引きこもり聖女は執着王太子に囚われる〜妹に聖女の力を移していたのがバレました〜

餅まき

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【エルハルト視点】


「ああ、そうだ。それと、ダドリー伯爵にもこの手紙を。元老会にも連絡をしてくれ。」


我が妃の願いを叶えるべく、頼れる人脈は全て使ってガブリエルの解放に向かうべく動く。


父上といえど、多くの批難と説得にあえば考え直すだろう。それが叶わなければ秘密裏に牢屋から逃がせばいいだけだ。



早く仕事を終わらせてセイラに会いに行こう。



やっと手に入れたんだ。離せるわけがない。



泣いているセイラを思い出して一人でため息をつく。

陶器のような肌に、色素の薄いブルーの瞳とピンクゴールドのふわふわとした髪。彼女自体が宝石のように輝いている。


その上、権力に興味がなく家族思い。


まさに天使だな。

いや、聖女か。




もう一度、あの真っ赤に色付く甘い唇を奪いに行こう。

嫌だ嫌だと言ったとて、離さないからな。




「で、殿下!まだ書類が、」

「寝る前にするから朝には渡せるさ。」

「全て終わられてから行くと言われてたじゃないですかっ」





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