アイドルになった僕は五感を失った彼女の光になる

序章 光と闇

   私もあなたも誰かにとっての希望であり憧れ。
自分にとっての希望の光を失った時、初めて自分の輝きに気づく。気づいた時にはもうない光を私はこの手で掴んでいたい。

   あなたはひまわりがどうして太陽の方をずっと見つめていると思いますか？
   それは太陽の光がひまわりにとっての希望の光だから。生きる希望を与えてくれるから。
   ひまわりも私もその光を求めながらただずっと太陽を見つめ続ける。

   そしてすべてを感じなくなった私は何を光に歩き続ければいいのだろう。
今の私には未来の光さえ感じない。
   光り輝く世界の中にいるのに私の世界は闇のまま、大切な人はそばにいるのに私はひとりぼっちで何も感じない。だったらあの時、見つめているだけじゃなくて伝えていれば良かったと思う。
   だけど私の暗闇の世界に彼が光をくれたからこれからの私は希望を持てたんだ。