異世界に転生してはや十余年気がついたら魔王軍幹部になってた俺は魔王城の再建に尽力します。

セツナセイ

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魔王軍はBARにいる

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「おい、トウマ飲み過ぎだって。いくら魔王軍幹部になるくらいに強いっていっても、お前はあくまで魔族より、人間の割合のが圧倒的に多いんだからそんな飲み方したら二日酔いになるぞ」


 俺は魔界のテキーラと焼酎もどきを交互にちゃんぽんしながら次々にグラスを開けている。


 そんな俺を俺と同じ魔王軍幹部の宿儺すくなが窘める。


「おい、宿儺。腕六本に別々の酒持って飲み比べしてるやつに言われても説得力ねーよ」


 そうこの宿儺は2mは有に超える身長に六本の腕、その身には鎧甲冑を身に着け、背には数多の武器を背負い込むまさにTHE魔族!といった風貌をしている強面だ。


 この男に初めて会ったものは皆、恐怖のあまりその身を縮こませてしまう。


 で、そんな恐怖の象徴ともいえる宿儺だが


「トウマ、俺と酒の強さを比べることに意味はないって。そもそも種族が違うんだから元々のアルコールに対する容量キャパがまるで違うだろ。ああ、たくもう魔王様の無茶ぶりのことは可哀そうだとは思うけど、そんなんじゃ先に身体壊すぞ。ほら水飲め、水」


 俺にとっては貴重な飲み友達で良き同僚だ。


 六本の腕の一つで水を持ち、俺の口に無理やり押し込んでくる大男を見て、こんないい奴と昔殺し合いをしていたなんて、今思うとあの時の俺はどうかしていたんだと心底思う。


 俺は無理矢理口に突っ込まれた水をガブガブと飲み干した。


「でも、実際飲みたくもなるだろ。今までだって散々俺らはあのチビロリ魔王にそろそろ対策を打たないとまずいですって言ってきたし、なんなら具体案も出したし、行動だって起こしたのに、その全部をあの魔王の怠惰とか天然とか勘違いでことごとく潰されてきたんだぞ。それなのに今更になって何とかしろだぞ」


 俺はそう言ってちびりと焼酎に口をつける。


「まあな。今の魔王様は理性よりも本能で生きてるからな。まあ、でもそういったことを任せられるってことはなんだかんだ言ってお前のことを信頼してる証だと思うぞ。で、どうするんだ? なんか策はあるのか?」


「策というか。とりあえず一度、魔王軍幹部会議を開こうと思う。遠征に行ってるやつらとか、諸事情があるやつには後で俺が意見を聞くとして、その他の奴らに集まってもらって意見交換をして今後の方針を決めるさ」


「なるほどなぁ。ま、確かにそれが一番正しい選択だろうな。俺も幹部として何か良い案だせるように考えておくよ」


「おう、悪いけどよろしく頼むよ」


「ま、お前と俺の仲だろ。気にするな」


 そう言って宿儺とカンッとお互いのグラスを合わせた後、酒を口に含んだ。
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