異世界侍(A different world samurai )

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エピソード3

3話

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翔太は枯れた森林を抜けると川のほとりに着いた、遠くの方を凝らしてみると大きな城を見つけた、エスタンでもヴァリスタンでもない、まだ名前が分からない王城に翔太はそこに向かった、枯れた森林を抜ける頃には翔太の足がクタクタで歩けなかった、橋の下の川のほとりで腰を下ろし休憩した、服を脱ぎ洗濯して干し、妖刀を磨き、拾った素材で自作クナイやボルトを制作した、夕日になり、夜になる、焚き火で温まりながら焼き魚を貪り食う、翔太は瞑想中に何者かの気配を感じた、素早く刀を抜き臨戦体制に入った
「誰だ?邪魔する愚か者は」
「貴様が阿久津翔太だな?」
「誰だお前」
逆三角形した筋骨隆々の男が青龍刀らしき武器を持っていた、翔太は一瞬で察した
(コイツ、素人だな)
「俺はしがない剣士『コーネリア』だ」
「まあ、本当にしながなそうだもんな」
「なんだと?!テメェー、俺の武勇伝を知らないのか!?」
「はいはい、なんの事だ」
「まあいい、エスタン最強の剣士であるお前に決闘を申し込む」
「そうか、面白い馬鹿だな!」
「なんだぁ!その余裕な態度はムカつくな」
「戦う前から言うけど、お前、弱いだろ?」
「どこが弱い?見ろこの筋肉美を!フンフン」
「いや、そう言うことじゃなくてね...(適当に遊んでやるか)」
コーネリアは青龍刀を構えた
「待った!」
翔太は声をかけた
「恐れを成したか?」
「いや、今は血を見たくないから、そこにある竹の棒で勝負しよう」
翔太が干す時に使った、竹の棒が3本ある
「竹の棒で勝負?!」
「本当の強者なら何を使っても強いはずだ」
「フン いいだろう」
コーネリアは翔太から竹の棒を受け取った
「虎擲竜挐、英雄の如し!」
(英雄がこんな茶番に付き合うものか)
コーネリアが竹の棒を振り回す
(なんなんだ?コイツは、まるで形がなってない...)
「どうした?俺の攻撃が凄すぎて避けるのに必死か!」
「ああ、お前が必死すぎて笑いを堪えるのに必死だよ」
翔太の悪癖でコーネリアを弄ぶ、コーネリアは翔太と力の差があるということが理解出来ていないようだ、翔太はコーネリアの脇腹に竹の棒を叩く、そして足払いして転かす、翔太はコーネリアを上から見下ろす
「やるな~だがまだまだこれからよ」
勢いよく棒を振る、翔太は棒を突き刺しコーネリアの顎に刺突をしる、コーネリアが顎を押さえる
「お前、一度も人を殺した事ないだろ?」
コーネリアが動揺する
「図星だな?、まあ何の人物を真似て憧れたんだが知らないが、強く戦える人はお前が思ってるほどカッコ良くない、一度も人を殺めた事ない人なら戦うことをやめろ、どうしても戦う理由があるなら止めはしないが」
コーネリアはようやく翔太の力量の差を理解した、そして翔太はコーネリアに焼き魚を奢って適当な会話をして夜を明かした

枯れた森林にて、ジェダは大量のゴブリンの亡骸を見かけた、間違いない翔太がこの道を通った後だと感じた
「おい、そこの兄ちゃん!通行量払えや」
ジェダが後ろを振り返る、そこには数十人のチンピラがいた
「おい!にいちゃんここの森林を荒らしたのはお前か?この大量のゴブリンはなんだ、お前が虐殺したのか?」
「お前達は誰だ?死にたいのか?」
「おいおいおい!命知らずだな!泣く子も大人も黙るデモンズだあぁ!」
「フンただの半グレか...」
「にいちゃん、シマ荒らしと通行量で100万払って貰おうか!」
ジェダは鞘から刀を抜き、素早い斬撃で半グレの首を切った
「お前は厚顔無恥に俺に声をかけた、迷惑料で命を払え」
「コイツ!やっちまえ!」
「フンくだらん、コイツら従えて玩具にしてやる」
ジェダは半グレを敢えて殺さず、峰打ちで瀕死に追いやった、コイツらのアジトに乗り込んでリーダーを傀儡にするつもりだ、ジェダは半グレの末端を無理やり歩かせてた、歩けなくなった半グレの末端は斬り殺した、数分するとアジトにつく
2人の門番があくびしながら立っていた、2人の前に瀕死の半グレを歩かせ陽動をとらせた、門番は一瞬にしてジェダに片腕を切り落とされた、コイツは玩具だ、傀儡として動かすつもりだ、門番の悲鳴で半グレ組織デモンズがジェダに集まる
「くそ!カチコミだ!」
「玩具が沢山にいるな、安心しろ全員殺さないでやる、歯向かうなら怪我をするがな」
ジェダが殺さない程度、半グレ組織デモンズを峰打ちで身体を沈める、影からリーダーらしき人物が姿を表す
「カチコミとはいい度胸だな!はっ!」
デモンズリーダーが驚いたような顔を浮かべる、リーダーはこの人を知っていた、噂ではあるが耳に聞いていた
「お前は魔剣士ジェダ!ジェダ・ロイエス!」
末端が斧を振りかざす
「やめろぉぉーーー!!!お前らぁぁ」
末端が注意を聞かず、ジェダに上半身と下半身は真っ二つに切られる、あらゆる臓器が飛び散る
「お前ら!コイツには関わるな!コイツは魔剣士ジェダ!関わっていけない人間の1人だ!」
「ジェダ様!こんな半グレの組織になんのようがあるんですか?」
「お前は玩具だ、俺の手とな足となれ」
ジェダの悪魔のような邪眼がリーダーの精神と記憶に刻み込む、ジェダは半グレデモンズを掌握した
そして、コイツらを諜報員仕立て上げた

~夜が明ける朝
翔太とコーネリアは一夜を共にした、どうやらコーネリアの目的はあの城のようだ、翔太は翔太も同じだ、道中コーネリアと共に歩く
「翔太はなんの目的であの城に向かう?」
「ただの冒険家さ、ある人物を探している」
「どんな奴だ?友人か?」
「まあ、因縁のある人物さ」
「まさかライバル!?」
「いいねぇーこういうお互い相容れない関係って男なら憧れない?」
「うざいだけやぞ、隣の芝は青く見えるあれだな」
「そう言うお前はあの城に何の用だ?」
「俺はあの城でクエストを受けてクリアして伝説の男になるんだ!王に認めらて最強の戦士になるんだ!」
コーネリアが目が輝いてる、翔太はその目を本気だと感じた、正気か?!て思った
(面白い奴だ、しかしどうやってここまで生き延びてきたんだ?)
翔太が思う
前方から変な賊が集団で翔太とコーネリアを囲んだ
「お前が阿久津翔太だな?」
「なんだ?お前ら盗賊か?(なんだコイツ若干怯えてる...」
盗賊達がコソコソ話し合ってる
「おいおい、どうする?ジェダの差金で言われて来たけど...」
「コイツはエスタン最強の剣士だぞ、俺達が敵うわけないやろ...」
「どっちみち逃げても戦っても殺される...」
翔太はその賊達がおかしいと思い声をかける
「お前らどうしてそんなに怯えてる?話してみろ」
「話してどうするんですか?殺すんですか?」
「ああん?だいたい、お前らの動揺と態度を見れば察しがつくんだよ、殺すかどうか返答しだいだ」
コーネリアが翔太の肩を突つく
「翔太、殺すって本当に言ってるんですか?」
「そう言う世界で生きてきたからな」
まだ人を殺めたことがないコーネリアがちょっと引き気味になる
「賊共、どうせいお前らは誰かの差金で俺を殺しにきたんだろ?、お前らは俺を知っている、だから怯える、さあ言えよ!誰の差金だ?」
賊が喋ろうとしたら、いきなり賊達が集団で苦しみ始めた
「なんとなく口封じでそうなると予想してたよ、コーネリア!下がっていろ!」
「うっ!ウギャァァァアッァァァァ!!!」
賊達は変な魔物に変貌した
(やはり、口封じででそうなるか...)
「コーネリア!これが本物の戦い、そして本当の戦いの惨さを見せてやる!」
賊達が鋭利な爪を生やし、翔太を切り裂いてきた、だが、翔太のは当たらない、翔太は瞬間的に賊達の鋭利な爪を切り落とし、脇腹から切り裂き一刀両断をした、臓器と大量の血が飛び散る、コーネリアがその光景をみて嘔吐した、翔太は魔物に変貌した賊達を一瞬にして片付いた、翔太は刀に付いた血を吹き飛ばし鞘に収めた
「コーネリア、これが闘いだ!お前が悪党だったら、こういう顛末を迎えただろう」
「そう、そうだね...」
「1人取り逃したが...まあ別にいいだろう、命が欲しくなければいつでも挑戦しにこい...」
翔太は言う

デモンズのアジトにて
ジェダは賊達の身体で椅子を作ってた、アキレツ腱を切られた賊の末端がジェダの靴を綺麗にする、綺麗になったジェダは末端を蹴り上げる
「ジェダ様!例に剣士を仕向けた末端が切り殺されました!」
「そうか...ご苦労、じゃぁ死ね」
ジェダは伝達係の賊を容赦なく斬り殺した

「阿久津翔太...もっと俺を楽しませてくれ...フッフッフ」
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