異世界侍(A different world samurai )

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エピソード5

3話

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突如、3人前に現れたチャクラムを2つ持つ男性、奴の名は

『チャクラム使いのチャールズ・ウィンター』

「え!誰だなの!?殺し屋って...」
「そうだなぁレーナ、目の前にいる男をどうにか退けたら、幾らでも俺の気になる素性を明かしてもいいぜ」
ゼオが言う
「そんな必要はないよ魔法少女くん、私が紹介するんだから」
「まあ、隠し事はあまり精神的に良くないしな」
「殺し屋がそんな事を言いますか、そいつは元殺し屋の武術家だよ、オーラマスターってね呼ばれてたんだ」
「そう言うアンタは、チャクラム使いのチャールズ・ウィンター チャクラム・ウィンターっ呼ばれてたなぁ」
「ねえ、ゼオ?この男とそういう関係?」
「元同僚みたいなもんさ」
「元殺し屋か、だからあの狂気じみた強さ...納得だわ」
「なあ チャールズ、俺はお嬢ちゃんと楽しい秘境巡りを楽しんでるだからさぁ~邪魔しないでくれる」
「ダメだ、組織を離反した者は隙があれば排除しろっと命令が下った」
「レーナ、ローラン少し下がっていろ」
「何?!この殺気?!」
「私の直感が逃げたいと疼くわ」
ゼオとチャールズは少女2人に身の毛をよだつオーラを放つ、静寂の洞窟の中、一滴の滴が落ちた、その合図で2人は同時に先手を打った、ゼオはメリケンサックを装着している、相手は殺し屋のチャールズ、チャクラム使いだ、切り傷は避けられない、ゼオは武道家だ、手はなによりも大事だ、慎重になおかつ大胆に攻める、ゼオはチャールズの変態軌道に少し苦戦している、予想外のチャクラムの攻撃でゼオの頬に切り傷が入った、ゼオは反撃でチャールズに頭突きを食らわせて、肉を切らせて骨を立った、頬から流血してる
「ったく、飯が不味くなったらどうすんねん」
「嗚呼、相変わらず、頭がおかしいぐらい頭が硬いな」
ゼオが頬から流れる血をタオルで拭いた、チャールズがゼオの頭突きで頭を押さえてる、2人の少女は硬直している
「いいか!2人とも絶対に手を出すな!」
「う うん」
「おいチャールズ、次の一撃で決めてやる」
「いいぜ!かかってこい」
更に殺気が増した、同時に2人は突撃した、ゼオの極限に集中した気で拳を振るう、チャールズの予測不能な変態軌道でチャクラムが舞う、一瞬の隙が生死を決める戦い、2人の少女はただ見守るだけであった、ゼオが勝負を決めるべく、わざと隙を作り、その隙をチャールズは見逃すわずもなく、ゼオが思った通りにチャールズはチャクラムをそこ振るった、ゼオの渾身の発勁を腹に与える、チャールズの口から流血が飛び、岩壁にぶっ飛び背中をぶつける
「ぐぉ!はぁぁぁ...」
「チャールズゥ!お前もまだまだだねぇ、あの隙は演技だよ、その一瞬の演技を見抜けないとか殺し屋の風上にも置けないな~」
「ゼオォ どうやら実力の方は落ちてなくて安心したよ」
「なんだ、悔しくないのか?」
チャールズはゆっくり起き上がり、そのまま殺気を解除した
「ゼオ、向こうに洞窟の出口がある、さっさと行きな」
「おい、離反者を殺しに来たんじゃないのか?」
「そもそも、俺は命令されただけでお前を殺す意志はない、任務は失敗したと報告するだけ」
「そうか」
「久しぶりにお前の強さを体感出来て楽しかったぜ」
「フッ!この勝負、俺たちの勝ちでいいんだな?」
「いいぜ、この勝負に何も意味もないないからな、じゃあな」
チャールズは洞窟の中暗闇に紛れて姿を消した

「殺し屋って何?アイツらは何なの?」
「世の中には目を覆いたくなるような、闇の世界ってのは存在するんだ、俺はただその一つってだけさ、だから俺は抜け出した」
「噂で聞くけど、あなた、『クリードAK』って言う殺し屋?」
「詳しいんだな、そうだよ、俺はそこに所属してた、身寄りのない子供を集めて、徹底的に暗殺や戦闘の訓練を施し、有権者の用心棒として育て上げる組織さ、この話は表でやらない方がいいから話を止めよう」
「う うん」
「っ!なんか、ごめんね」
ゼオがこんな争いに巻き込んで申し訳ないように謝る
「気にしないで」

3人はチャールズが言った通りの方向に向かい洞窟を抜けた、レーナがゼオにハンカチを渡す
「悪いな」
ゼオが受け取った
「一つ気になるんだけど、殺しやってどんな相手を殺すために何でも出来るの?」
ローランが聞いてきた
「暗殺者として、まずは基礎体力と技術、知識を学ぶ、そこから個人個人の特性や個性によって好きな武器や能力を極める、レーナ、アンタは魔法使いだよな、うちの知人では大魔道士レベルの殺し屋までいる」
「え!どんな人?!」
「ちょっと癖と性格に難があるが、面白い奴だよ」
「いつか会ってみたいわね」
「レーナ、魔法使いって基本、いつくか属性魔法が使える?」
「私は雪国出身だから、氷の魔法が使えたわ」
「その大魔道士は5属性の魔法が使える、火、氷、風、雷、念動力をね」
「ありえないわ、普通は努力して1つや2つが基本で、才能があって3~4ぐらいでしょ」
「殺し屋なら当然の備えだろ、俺達はその1つの道を極めてる」
「そういうアンタは武術と気を極めたから、オーラマスターになったのね」
「まあ、この程度の会話なら殺される可能性はないから安心しな」
「確かに、素性までも喋るとアンタとはいえタダじゃない済まないわね」

3人は幸運の水が流れている、川沿い進む、夕日になり夜を迎える、レーナ達は川沿いでテントをはる、
「アンタは木の上で瞑想でしょ」
「ライフワークだからな」
ゼオが晩飯を食べると、瞑想をして傷ついた体と心を癒す、テントの中で少女2人の会話がする
「私、思うのよね、『神域のナシの花』って特別な素材と材料で作った錬金術によって作られた花なんだよねぇ」
「その伝承に出る魔術師も各地の神域に赴いたって事?」
「『幸運の水』『世界樹の聖土』『祝福の花瓶』この三つで育てたナシの種を植えて咲いた花が特別な『神域のナシの花』の正体なんだと思う」
「ナシの花で作った紅茶は精神を癒したり、怪我や病気にも聞くって言うし、心を壊されたといくまでだと特別な何かがないとね」
「それにしても、ジェダって奴、ホント許せない!」
「そのジェダって奴について詳しく教えてくれ」
「うわぁ!びっくりした!」
ゼオが木から飛び降りテントの出口で立っていた
「なるほど、詳しく話を聞くと、そういう訳か、レーナが旅をする理由も分かる、そう思うと、ますますレーナの旅に同行したくなったな(ジェダの奴、相変わらずしょうもない事で恨みを買ってるんだな)」
「ついでに翔太って奴について教えてくれ、ジェダと対峙して互角に引き分けたというエスタン兵最強の剣士」
「翔太さんについてなら、達也さんか裕也さんが知ってると思うわ、私はそこまで縁がないから」
「そうか、ジェダって奴は一様、殺し屋でも一目置いてる猛者だ、その猛者と互角に戦える翔太も同じだ」
「まさか殺しに行くつもり?」
「俺は善人は殺さない、俺が殺すのは国家の独裁者や権力で人々を苦しめる悪人だけだよ」
「正義の味方なのね」
「殺人者に正義はありませんよ、そろそろ、夜も遅いな、お休み」
「うん、おやすみなさい」
「おやすみなさい」
ゼオが再び、木の上で座禅を組んで瞑想をする、レーナとローランはランプの火を消して眠りについた



ゼオが瞑想から目を覚ます、レーナとローランは冒険の準備をするために、テントを片付ける、数分、川沿いを歩くと、数人の人影が見えた、数人の冒険家が肩を貸しあって歩いている
「大丈夫か?!絶対に死ぬんじゃない!」
「くぁぁ!くっ!」
レーナ達が声をかける
「どうしたんですか?何?この大怪我!」
「おいおい!大丈夫か?!っう!右肘が90度逆方向に折れてやがる...」
「何があったんですか?
「アンタら冒険家か?あの湖には近づかない方がいい!」
「君たちも幸運の水を追い求めてきたのか?もし、行く理由があるなら、『あの魔女』には気をつけた方がいい」
「『あの魔女?』」
「魔女か...」
「うっ!うぎゃぁぁぁ!頭が割れるぅ!」
満身創痍の冒険家が頭を抱えて阿鼻叫喚の痛みを悲鳴を上げた、数秒すると数人の冒険家の頭が破裂した
脳が露出してる、レーナとローランは目を塞いだ
「何?!」
「なるほど、こうやって強欲な人達から幸運の水を守ってる奴がいる、それがあの『魔女』の正体なのかもしれない」
「本当に!?」
ゼオが推測する
「ただの推測だよ、噂が広がらないようにああやってここに来た者達を口封じで殺してるんだ」
「じゃ、どうすれば」
「レーナは友人を救いたいという想いをあの魔女に愛を示せば上手く行くかもしれない、あくまでも流血を避けるための一つ戦術だが、取り敢えず、この冒険家の墓でも立てよう」
「うん」
「アンタ、強いだけなく思慮も深いのね」
「戦いは何が起こるかわからない、ありとあらゆる可能性に対して対策しないとね」
3人は墓を作り黙祷を捧げた
「冒険家としての宿命だ、悲しむ事はない」
ゼオが冷たい事を言う、そして、川沿いを進むと霧が濃くなってくる
「いよいよ、か」
3人は身構えた、後ろから何かの気配を感じる
「そこだぁ!」
ゼオが背後から忍び寄って来る、何者かに平手打ちをした、周囲には白い魔女らしき大群がレーナ達を囲んでた
「一体、コイツらは何?」
「魔女の正体がこれか...レーナ、ローラン、これは分身魔術、何処か本物がいる筈」
「カエ..レ... カエレ...」
「カエレ...」
「カ...エレ カエレ...」
魔女の分身が呪詛のように3人に訴える
「生憎、私にはやるべき使命があるの、引き下がるわけにはいかないわ」
「カエ..レ... カエレ...」
「カエレ...」
「カ...エレ カエレ...」
「カエレェ!カエレェェ!」
魔女の分身から凄い拒絶反応がする、魔女の分身を幾ら倒しても、湧いて出てくる
「お前らぁ!コイツらは本体を倒すまで、無尽蔵に湧き出るぞぉ!」
「それじゃぁ!本体叩くまで逃げればいいって事ぉ!?」
「そう言う事だぁ!取り敢えず、最奥部まで突っ走るぞ!」
「カエ..レ... カエレ...」
「カエレ...」
「カ...エレ カエレ...」
「カエレェ!カエレェェ!」
「カエレェ!カエレェェ!」
「ひぃ!」
ゼオが先頭に立って走る、レーナとローランは必死にゼオのスピードについて来る
「はぁはぁ~待ちなさいよぉ!」
「早い...」
川沿いを走り続ける、そこには巨大な滝がある、階段を下り、川沿いの横に赤い灯台がある、そろそろ最奥部に辿り着く、道中、廃村を見かけた、そこから更に先に進むと大きな湖がある、綺麗な湖だ
「これが秘境エルドランドの最奥部...そして、幸運の水...」
ゼオが秘境の湖の水を試しに飲む
「上手いぃ!」
チャールズとの戦闘で負った切り傷の後遺症も無くなった
「?!フン!」
ゼオが背後から何者かの攻撃を平手打ちで弾いた
「カエレェェェ!!!」
凄い雄叫びをあげる魔女、コイツが本体だなとゼオが思う
「お前がこの湖を守る魔女か?」
ゼオが一瞬こう思う
(幸運の水...飲めば幸せになれる噂...廃村...そう言うわけか)
「はぁはぁ~ちょっと待ってよ~」
「やっと追いついたぁ、はぁはぁ~」
「やっと来たか、お嬢ちゃん」
「ったく!はぁはぁ~」
「早すぎるよぉ~」
「カエレェェェ!!!」
魔女が短刀を疲れ気味のレーナに斬りかかる、ゼオが魔女の手首を掴み、レーナを守る
「カエレェェェ!!!」
魔女の雄叫びが更に増す
「レーナァ!君が戦えぇ!さっき言った通り、この魔女には悲しい過去がある!」
「悲しい過去!?」
「レーナ!キーワードは、幸運の水、飲めば幸せになれる噂、廃村、この言葉で魔女の過去を察することが出来る!」
ゼオが魔女の短刀を体術でいなす、魔女の分身攻撃が少女2人に襲う
「幸運の水、飲めば幸せになれる噂、廃村 っ!そう言うことね」
レーナが察した、レーナは氷の短刀を作り、魔女の前に立ち塞がった
「私たちはあなたの村を襲いに来た訳じゃないわ、分かっているわ、この村の聖水を汚された、あなたの怒り」
「っ!カエレェェェェェェ!!!!!」
雄叫びで霧を払い除ける
「こっ!鼓膜がっ!」
ローランが耳を押さえる、レーナが必死で魔女を説得を試みる
「私はこの水で、大切な人を救うんだぁぁ!」
魔女の攻撃が止んだ、そして魔女が3人に訴えるように幻影を見せる
「これは?!村?」
「あの魔女の故郷か!」
「見て!あれ」
ローランが指を指す
暴漢らしき人達がこの村を襲ってる、男は殺され、女は輪姦され、子供は拉致され、遠方へ売られた
3人はこの惨劇で硬直している
「うっ!」
「ローラン?!大丈夫?!」
「ちょっと、この惨劇で気分が悪くなっただけ」
???「ほっほっほ、コレが例の幸運の水、コレを売り捌くと儲ける事が出来る」
上品な小太りのおじさんが邪悪な笑みを浮かべる、背後の方から暴漢達の悲鳴が聞こえる
「あんなんだ!?あの女」
「きぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
服がはだけた少女が短刀一本振り回しながら奇声を上げて暴漢達を虐殺している、服がはだけた少女が上品な小太りのおじさんを睨みつける
「ひっ!ひえぇぇぇぇぇ!!!」
上品な小太りのおじさんは逃げようとするが、服のはだけた少女の執念により、捕まり、何度も何度も、胸と腹を刺し殺した

魔女の動きは止まっている、レーナがローランの背中を啜る、そして、レーナは魔女に自分の大切な友人を救うために水を分けて欲しいと懇願した、その想いを魔女に伝えた、魔女はレーナのバッグにあった大きな瓶を念力で取り出し、水を汲んでレーナに渡した、魔女は会話は出来ないけれど、レーナの想いが魔女に伝わった事を感じた、レーナは私利私欲のために幸運の水を使うのじゃないと、魔女は理解した
「そうね、この村の聖水は彼女の許可がないとダメみたいね」
「そうだな」
ローランとゼオが幸運の水を諦める

こうしてレーナは目的の一つである幸運の水を手に入れる事が出ましたとさ
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