異世界侍(A different world samurai )

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エピソード5

4話

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レーナは幸運の水を手に入れた
「へーコレが幸運の水ね、綺麗ね」
ローランが見つめる
「うん、後は世界樹の聖土と祝福の花瓶よね」
「レーナちゃんは次どこに向かうの?」
「魔境ケンブリッドって言う場所に向かうわ」
「えっ!?あの呪われた魔境に行くの?」
「言ってなかったかしら?」
「覚えないわ」
「魔境ケンブリッド...多くの探検家でも避けると言う場所、本当にレーナは向かうのか?」
ゼオが心配する
「あら、ゼオも心配するほどヤバい所なのね」
「あれは一流の暗殺者でも赴かないぞ、なんせ呪われるって聞く」
「呪いね...」
レーナが呆れるように顔をする
「ありきたりな設定ね」
「多くの探検家が危険を感じて引き返して精神崩壊したり、行方不明になるって話だ」
「だからといって引き下がる訳には行かないわ」
「だよな!」
「何よ!いきなり」
「まずは下調べがしなきゃな」
「私はここでお別れだわ」
ローランが告げる
「そうか、残念だわ」
「じゃあな」
「もし、困った事があったらまた協力するわ」
「ありがとう」
ローランは手を振りながら去って行った
「さて、魔境ケンブリッドの情報収集だね」
「呪い...か」
ゼオが考察する
「考え事?」
「まあね」
「貴方が思った事を聞かせて頂戴」
「多くの探検家が避けるって言う噂、またあの魔女のような同じ予感がするな、あの魔女はの住んでた村は金儲けを企てる悪党によって滅ぼされた、なんせ秘境や神域に宝がある噂は当然だしな」
「そういえば、魔境ケンブリッドの近くに村があるらしいわ、そこで作戦を練りましょう」
「そうしよう」
レーナとゼオは魔境ケンブリッドの近くにある村に向かった
「魔境ケンブリッド、どんな出会いがあるか、楽しみだわ」
「一丁前に冒険家らしい事を言うじゃないか」
「まあね」
道中、2人は他愛のない会話をして歩く、空が夕焼けに染まる、そろそろ魔境ケンブリッドの近くにある村に着く、村の名前は『セラ村』というらしい
2人はセラ村の宿泊施設で泊まり、レーナは魔道書を読み、新たな魔法の習得に研究を捗る、ゼオはベッドの上で座禅を組んで瞑想しながら夜を過ごした、そして夜が明けた、朝の太陽の光が窓のカーテンの隙間から差し込み、レーナの顔に当たる、レーナがベッドから下着を着けて、服装を着替える、そして自室からでる、ゼオがトイレから出てきた
「おはよう」
「おはよう、ゼオ」
「いい朝ね」
「そうだな、取り敢えず、この村で魔境ケンブリッドの資料を探すために資料館に行こう」

「旦那ぁ!またやられましたぁ!」
「何ぃ!またか!」
「『精霊村の悪戯妖精』めっ!また農作物を荒らしやがって!」
「これじゃぁ、村人が餓えて住民が争うな」
この村では、とある厄介事で迷惑してる

「なんだが、騒がしいな」
「レーナ、もし、この村が問題を抱えたならば、手を差し伸べた方がいいかもしれない」
「そうね、一応恩も売っておこう、今後の計画も捗りそうだし」
二人は資料館に行く途中になんか騒いでる住民を見かけ、声をかけに近寄った
「どうかしましたか?」
「ん?いや~旅の者、ちょっとね困ってねぇ」
「その騒ぎだと、誰でもわかりますよ」
「あはは」
「悩みがあるなら相談に乗りましょうか?」
「俺達、めちゃくちゃ強いんで」
ゼオがアピールする、村人がお互いに目を合わせる
「ケンブリッドの中にある『精霊村』って言う住民たちが我々の農作物を荒らすんだ」
「だから俺達は『悪戯の妖精』って呼んでいる」
住民が説明してくれた
「まさか君たちは私たちを助けようとして声をかけてくれたのか」
「そうだ」
「嬉しい話だけど、あんた達には何もメリットがない」
「いや、ちょうど俺達は魔境ケンブリッドで探し物をしてるんだ、ちょうど困っているなら、ここで恩を売ろうと思ってね」
「あーね」
「そうだね、長老に相談してみようか」
そして、レーナとゼオは長老の元に案内をして貰った

長老の豪邸

「随分、立派な家ねぇ」
「一体、どんな悪事をしたらこんな家が立つんだ~」
「あら、ゼオこういうの家に住む人を嫌いなの?」
「こういう家に住む奴がたまたま悪党だっただけさ」
「ふーん」
2人は豪華な応接間で待機してる、数分すると、分不相応な豪華な衣装を纏った長老が出てきた
(いかにも、税金で搾取したような面だな、クリードAKなら間違いなく殺害依頼されて殺される奴だろうな)
(いかにも胡散臭いわね~)
レーナとゼオが長老の姿を見て怪しむ
「君達が私達、いや村の悩みを解決を申し出る依頼の受注者かね?」
「う うん」
(なんだろう、この違和感)
(こいつの目を見れば分かる、この村の厄介事はこいつが原因だと、だが根拠がない)
2人は怪しむ、だけどこの村の悩みを引き受けた、豪華な家に住む村長、きっと報酬もいいだろうと思った村長は説明を開始した

「つまり、精霊村の住民達に「農作物を荒らすな」って注意喚起すればいいんだな」
「あいつ等は、『特別な術』を使って俺達の農作物を荒らすんだ」
(特別な術ね)
「で、そいつを待ち伏せして捕まればいいんだな」
「作戦はそうなるわな」
「ちょうど、二日後に別の畑が豊作するから、その時に待ち伏せして捕まえよう」
レーナとゼオ、村長と住民は計画を練った

二日後

真夜中の畑、レーナとゼオが隠れて待ち伏せる、畑には新鮮な野菜が実っている、ゼオが何者かの気配を感じた
「来たぞ...」
ゼオが小さい声で知らせる、変な装束を着ている奴ら数人、現れた、奴らが精霊村の人達なんだろう
「いかにもって感じだな...」
精霊村の人達が円陣を並び、何かの魔術の詠唱を唱える、すると結界が現れた
「あれは、水の魔術ね、あまごいをするつもりだわ」
「あれで洪水を起こして荒らすつもりか、そろそろ、止めに行くぞ」
ゼオが飛び立つ
「そこまでだ!」
「なんだ?!お前等は?!」
「なんだとはなんだ!お前等の悪行を止めにきただけだぜ」
「お前等はこの村の人じゃないな?なら関係ないやろ」
「どうしてこんな嫌がらせするんだい?」
ゼオが一様、聞いてみる、精霊村の村人が少し考える
「フン、どうせ、信じやしないやろ」
精霊村の村人が諦めた表情で言った
「まあ、依頼者としてこの村の畑を守る任務を果たすか」
(まあ、詠唱は済んだ、後は豪雨が降るまで時間稼ぎだ)
「(あの、あまごいの術、時間がかかるか)」
ゼオがレーナに耳打ちする
「レーナ、あの結界を氷の壁で覆る事出来るか?」
「そんな無茶な」
「なら、畑の上に氷の床を貼ってくれ、取り敢えず、あまごいの洪水が畑に当たらなければいいんだ」
「オーケー」
ゼオが構える、精霊村の住人も戦闘態勢に移行した、レーナは作戦通りに詠唱を唱える、1人の精霊村の村人がレーナの魔術に感づいた
「リーダー!あの女、氷の魔術使いやで!」
「なにゃ!洪水を氷で防ぐつもりか!」
ゼオが瞬間的に精霊村の村人のリーダーに発勁を食らわす
「はう?!」
「リーダァァ!?」
リーダーは思い切り木にぶつかり気絶した、ゼオが逃す隙も与えず取り巻きを気絶させた、ただの村人じゃぁ、一流の暗殺者相手に務まらなかった、ゼオは精霊村の村人を捕まえて、両手両足を縛った
「おお?!なんだ?あの巨大な氷は!?」
セラ村の住人が驚きながら上を見上げる、畑にはガラスのコップのような氷が出来上がっていた、そして、あまごいの術が発動して雨が振り始めた、
「あ!雨が降ってきた」
「おい!早く宿に避難しろ!」
溢れ出る水は氷の滑り台で無理矢理、川に流す
「はぁ~はぁ~これで畑を守れるわ」
レーナが座り込む、かなり魔力を消費した
「おつかレーナ」
「なに略してんのよ...はぁ」
大量の水が川に流れていく、レーナとゼオが捕らえた精霊村の村人を村長の前に連れて行く
「村長、こいつ等がこの村の畑を荒そうとした犯人だぜ」
「ほう、そうかそうか、良くやったお主達、では報酬をやろうではないか」
「ああ、受け取ろう」
2人は報酬を受け取った
「だが、捕まえただけでは根本的な解決にならない、もしよければ、精霊村に言ってやめるよう、注意しに行ってくれないか?」
「どうして?」
「我々が作る野菜は豊作でな、そのせいでセラ村の野菜の評判が落ちていい迷惑してるんだ、利益も上がらずこの有り様」
村長が2人に救いを求めるように説明をした、すると捕らえられた精霊村の村人の1人が目を覚まし大きな声で
「ウソだ!お前等セラ村が俺達の恵みを奪ったんだろうが!」
と、言った
「だってよ、村長、正直言って俺はアンタの事を胡散臭い人だと思ってる」
「私もよ」
「・・・」
村長が黙り込む
「だが、どっち悪いなんてこの際どうでもいい、この村の争いを止めれば俺達の株が上がるだけだ」
「もともと、そういう目的で依頼を受けた訳だし」
「ふー、報酬ならいくらでもあげますよ」
「そうか(村人から搾取した税金でか?)
「まあいいわ、旅の軍資金が増える事に越した事はないわ」
「そのお金も資産も俺達の村から奪って恵みで作ったもの、のうのうと被害者面かましやがって」
精霊村の村人の1人が小言を言った
「村長、こいつ等をどうしますか?」
「コイツらは交渉材料として扱う」
「承知いたしました」

2人は村長の豪邸から出て、精霊村に向かう準備を宿泊施設で行う
「セラ村と精霊村の利権争いか...くだらないな」
「そうね、どっちか悪いかなんか肩入れしないわ」
レーナとゼオは明日、魔境ケンブリッドに向かう、2人は個室に入り、レーナはいつも通りに魔道書を読み、ゼオはベッドで瞑想を行う、そして夜が明けた

一方、精霊村では

「村長ぉ!」
精霊村の住民が村長の部屋の扉を乱暴に明けた
「どうした?!急に!」
「はぁ~はぁ~村長ぉ、手紙が届きました」
「なんだ、手紙如きで騒がしいな」
「取り敢えず読んで下さい」
「えーどれどれ、んー」
『精霊村の住民を数人、捕虜にした、命惜しければ、精霊村の全てを上納する事だ、金も女も資源も、そして、君たちが隠した「世界樹の聖土」をね』
「チッ!失敗したのか、アイツら」
「どうやら、凄腕の依頼者に捕まったらしいぜ」
「住民に伝えろ、「世界樹の聖土」に居場所を分からせてはいけない、あと、アイツを呼んで来てくれ、凄腕の猛者がいるなら彼にしか務まらない」
「分かりました」
村長はレーナとゼオの迎撃に向けて住民に色々と指示をしている

セラ村、宿泊施設にして

「おい、レーナ、準備出来たか?」
「うん」
セラ村と精霊村は1つ森林を抜けた場所にある、そう遠くない、道中、森林を歩いていると怪しい人影の気配を感じた
「ゼオ」
「ああ、ゴブリンの集団だな」
「この森林地帯に住む事によって身体が変色した、緑かかったゴブリン、フォレストゴブリンだね」
「ウギ!?」
「ヤッチマエ」
躊躇もなフォレストゴブリンは襲い掛かった、ゼオが発勁と小亭拳で攻撃をいなす、レーナは氷の弾丸を連射する、対した相手ではない、巨大な樹木の上からオーガが棍棒を振り下ろしながら降りて来る
「おおっと!」
「危ないわね~」
「グオォォォォ!!!」
凄い咆哮で周囲が吹き飛ぶ
「へっ!精霊村の奴、味な真似をしてくれるじゃんか」
ゼオが見抜く、レーナが氷の矢を打ち込む、オーガが棍棒で氷を叩き壊し反撃に好転する、レーナが氷の壁を作り棍棒による叩きつけを防ぐ、ゼオが上から手の突きでオーガの肘関節を突く、オーガは棍棒を落とした、レーナが止めの氷の槍で胸を貫いた、オーガが背中を地面にぶつけて倒れた
「見ろ。レーナ、こんな街道に腐肉があるぜ」
「これで私達を邪魔してたのね」
「よっぽど、俺達が来る事に嫌悪してるらしいな」
「チッ!アイツらがセラ村の用心棒か?」
影から精霊村の監視者が2人を観察する、ゼオが気で察知する、もの凄い速さでゼオが監視者を捕らえる
「チッ!はなせやぁ!」
「おい、あのゴブリン集団もオーガも、お前らが仕組んだ罠だな」
「セラ村の往復に備えるためだろうが」
「なあ、一つ聞いていいか?この両者村の争いの原因はなんだ?!ただの利権争いなんだろうが、それだけの原因じゃないだろう」
「余所者に話して何になるってんだ」
「村長にお前らが畑を荒らすから止めるように言われただけ」
「正直言ってあの村長も胡散臭て信用出来ないわ」
「どっちの味方につくんだよ、余所者」
「ただ、争いを止める、ただそれだけさ」
「はん!どうやって余所者が首突っ込んで争いを止めるってんだよ、バカか」
「まっ!軍資金目当てだらね」
「・・・」
「まあいいや、この争いの終止符を打ってくれるなら何でもいい、精霊村に案内する」
「どういう事だ?」
「結局、お前等、報酬目当てでセラ村のバカ村長の依頼でも受けてここまでやってきたんだろう、い、利用されにね」
「どういう事だ?」
「詳しい話なら精霊村の村長にでも聞くがいいさ」
「まあ、無駄に憎み争わずに済むならそれがいい」

精霊村の監視者はレーナとゼオはなんとか争わずに済み、2人は精霊村に案内され
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