異世界侍(A different world samurai )

TN star

文字の大きさ
上 下
48 / 101
エピソード5

6話

しおりを挟む
レーナ、ゼオ、そして新たに加わった仲間、ライサーと共に世界樹の神殿に向かう
「レーナさんはどうして世界樹の聖土を追い求めるの?」
「ん?大事な友人が不治の病で苦しんでるから、助けるために必要なの...」
レーナが辛そうに言った
「なんかゴメン」
「詳しい詳細は言わない、凄い悲惨な事って事で察してね」
「なあ、兄ちゃんどうしてそんなに強いんだ?」
「昔から武道が好きでね、幼い頃からがむしゃらに訓練したんだ」
(ふふ、言い訳が上手いこと)
レーナが微笑む
「俺は世界樹の聖土を守るために必死に格闘技身につけたんだ、セラ村の強欲な連中にこれ以上荒らされないためにね」
「レーナ、感じるか?敵の気配」
「ええ、何者かが私達を拒んでいるわ」
「これはエラルド様のぶ化身だよ」
一瞬にしてエラルドの化身に囲まれた
「やっぱ拳で分からせるしかないみたいだ」
「無理だ、エラルド様を落ち着かせないと無限に出て来るよ」
「ああ、この展開、エルドランドと同じだわ」
「よし、やる事は分かるよな!」
「当然!」
「全力でエラルドの元に全力で走れ」
「それしかないやろ!」
「おいライサー!お前が先導して走れ!」
「お願い!」
「(あ!レーナちゃんかわいい)よぉしぃ、俺に任せろぉぉぉ!!!」
「え!何!いきなり」
(分かりやすい男だ)
「こっちだこっち!」
「おい!もう少し早く走れないのか!」
「これが全力なんです!」
横からエラルドに化身がライサーに飛び掛かる、ゼオは神速の回し蹴りでエラルドの化身を蹴りはらった
「ちょりゃぁぁぁ!!!」
「すっげぇぇぇ!!!」
「関心してる場合か!」
上からエラルドの化身が数体、襲い掛かる、レーナの氷の壁で退けた
「こっちだこっち!」
ライサーが先導し、レーナとゼオが魔術と武術でエラルドの化身の大群を退ける
数分、走り抜けると、とある神殿に着いた
「あの神殿だ!あの神殿の最奥部に『世界樹の木』があるんだ、んで、その根本の土がアンタたらが求めている『世界樹の聖土』だ、好きなだけ持っていくといい」
「感謝する」
「レーナ!俺らが入ったら出口を氷で凍らせ!」
「え!」
「神殿を凍らすだけならバチは当たらん!」
「分かったわ」
滑り込むように神殿に入り込む、レーナが素早く出口の方に向けて、素早く両手を伸ばし氷の壁を再生する呪文を詠唱する、それを神殿の出口に向けて放った、神殿の出口は氷漬けになった
「これで誰も入る事は出来ないわ」
「どのぐらいで溶けるんだ?」
「数時間ぐらい?」
3人は慎重に神殿の最奥部に向か
「随分、ホコリが積もってるね~」
「エラルド様を幽閉するしかなかったんだ、セラ村の強欲な奴らに神殿をこれ以上穢されたくないしね」
「ふーん」

セラ村にて

「村長!」
「なんだ?急に」
「あの魔法使いと武術家は神殿に無事に入れた模様」
「そうか、そいつは良かった」
「しかし、上手くいくかねぇ?」
「アイツら俺達が怪しんでたし」
「あの魔法使いの目的はおそらくワシらと同じ、世界樹の聖土、願わくばあの村を占領したい、そして、もう一度この村を豊かさを取り戻したい」
(贅沢がしたいだけじゃぁ...)
「準備をしておけ、奴らが精霊の女王を倒した時に一斉に精霊村を制圧する」
「はい」

世界樹の神殿にて
「2人共、足が疲れたよ~」
「アンタ、それでも武術家かよ」
「いやーずっとキックとパンチの練習ばっかで基礎体力を上げてなかったからね」
そういうとライサーは瓦礫の上に座り込む
「確かに彼の言う通り、私も体力に自信がある訳じゃないし」
「まあ、数分休憩するっといっても、こんなホコリと瓦礫まみれの通路で休むってったて、休まる気がしないな」
「ハックション!!」
レーナが大きなくしゃみをする、そのくしゃみは神殿をこだました、レーナの顔が赤面とかした、ホコリが凄い勢いで舞う
「凄いくしゃみだ!」
(凄く可愛い!)
(う...恥ずかしすぎる...)
「レーナ、恥ずかしがってる場合じゃない、そのくしゃみでエラルドの化身にバレたかも知れない」
「うっ...」
「噂をすればなんとやら」
前から、エラルドの化身が数体、立ち塞がる
「しゃぁねぇぇ!一気に駆け抜けるしかない!」
「まだ、疲れが取れてないんだけど」
ゼオが闘気を上げる、ゼオの肘突き、膝蹴り回し蹴り、超身体能力で繰り広げられる格闘技はライサーの心を魅了した
「何を見惚れてる!お前先導して俺達を案内しろ!」
「あ!はい!」
戦闘によって舞い上がるホコリでレーナは雑念で詠唱が出来なった
(うーん、ホコリが鼻につくわ...)
「ゲホッゲホッ!」
「レーナァ!大丈夫?!」
「う うん」
(コイツ、絶対私のこと好きだわ)
ゼオは無数に迫り来るエラルドの化身を退ける、進むと床に穴が空いて崩れていた
「進めない!クソッ!」
「私に任せて!」
レーナは氷の床を再生する魔法の詠唱を開始した
(ホコリが鼻につく...ダメよ!集中しなきゃ!)
ゼオとライサーが格闘術で迫り来るエラルドの化身を退ける、レーナは氷の床を作り上げた
「よし、これで渡れるわ」
「急げ!」
3人は渡り終えるととレーナは再び振り返り、氷の壁を作り道を塞ぐ
「もう休憩は無しだ、一気に最奥部に行くぞ、レーナがまたホコリでくしゃみするかもしれんからな」
「レーナちゃん可愛かったから気にすんな」
「うるさい」
数分走ると大きな広場に辿り着いた

「これだ!この大きな樹が世界樹の木だ、その根元にある土がアンタらが求めている」
「それよりエラルドの奴が見えないわ」
「2人とも!上を見ろ!」
ゼオが上を見ると、樹の上から美しい精霊が舞い降りてきた
「あれが精霊の女王、エラルドか」
ゼオが感づく
「おい!エラルドの奴、なんか怪しくないか?」
「ウギャァァァァァァ」
女王エラルドの咆哮が辺り一体を吹き飛ばす
「うっ!」
「ちっ!」
「うわぁ!」
(この女王の目、何者かに操られている)
3人は戦闘形態になる、エラルドの魔法光線が飛んでくる
「おおっと!」
ゼオが変態軌道で避ける、レーナは氷の壁でガードする、ライサーが逃げる、ゼオの跳躍で空中に舞う、滑空する様にライダーキックをかます
「どりゃぁぁ!!!」
エラルドの顔面に直撃した
「ウギャァァァァァァ!!!」
「やったか!」
「な訳ないでしょっ!油断しないで」
エラルドは怒った、もの凄い速さで空中を飛び回る、レーナは氷の弾丸を連射する、だが全く当たらない
「早すぎて全く当たらないわ」
「あわわ!どうしよ!?(レーナちゃんに良い所見せてなんとか惚れさせたい)
「ちっ!」
緩急ある動きに翻弄される、3人、止まると魔法の光線を撃ってくる、レーナが氷の壁でガードをする、エラルドが止まった隙にゼオが攻撃を仕掛ける、だが、するりとゼオの攻撃を避ける
「こりゃぁ、相性悪いな」
ゼオがそう思う、ゼオは武術の達人で対人相手なら比類なき猛者だ、いくら歴戦の戦士とはいえ、こういうタイプの敵と戦うのはあまりない経験がなかった
「これじゃぁ、殺し屋の面目がたたねぇ!」
「ゼオ!あなたは何か飛び道具的か何か遠距離を撃てる技とかないの!」
「ライサー!お前は何かって!そうかパンチとキックしかないか(どうにかレーナの氷の魔術をぶち当てるしかない)」
ゼオが走りながら様子を伺う
「ああんもう、ぜんぜん当たらない!」
「レーナ!あまり魔力を使うな!」
「どうして?!」
「俺とライサーでチャンスを作る!その時全力の氷の魔術をぶち込んでやれ!よぉし!行くぞ!ライサァ!」
ゼオの闘気が凄まじく跳ね上がる、レーナがそのまま棒立ちをする
「ゼオさん、どうやって隙を作るんですか?」
「それはまだ分からない、お前は自分が思った通りにやれ!」
「えぇ!?そんな投げやり!(避けるのに精一杯なのに)」
緩急ある素早い動きに惑わされ、魔法の光線を撃つ、円形型、扇型の魔法の光線、ありとあらゆる形の光線が3人に襲い掛かる、ゼオが壁走りで一気に駆け上がる、壁を蹴り上げ渾身の右ストレート発勁を繰り出す、エラルドは身体をうねりながら素早い動きで避けた
「ちっ!当たらねぇ!」
ライサーは逃げ惑いながら考えてる、するとある事を思い付いた、紐だ、ライサーは内ポケットに冒険用に持ってきた紐を持ってる事を思い出した、ライサーはゼオにもリーナにも、そして、エラルドにもバレないように紐で罠を作る
「クソがぁ!避けるんじゃねぇ!」
(ゼオが苛立ってる...)
ゼオが珍しく隙を作り、エラルドの魔法光線がゼオに直撃する
「うりゃぁぁぁぁぁぁ!!!」
ゼオが瞬時に腕に気を纏い、エラルドの魔法光線を防いだ
「結構響くじゃねぇか!このやろう!」
ゼオの暗殺者として顔が蘇る、綻んでしまう、レーナが虎視眈々とゼオとエラルドの戦闘見てる
(ところでライサーが見当たらない、逃げたの?告白されたらフラなきゃいけないね)
レーナが呆れる、ゼオが空中に舞い上がり、滑空しながらライダーキックをする、当然、エラルドの動きを捉える事は難しい、だが、エラルドが急に動きを止めた、まるで何かに引っかかったように動きがおかしくなった
「なんだ!?急に動きが止まった!?ん!?チャンス!」
ゼオがエラルドの顔面の強烈な蹴りの一撃を与える、エラルドは怯んだ
「レーナ!今だ!強力な魔術をぶち込んでやれ!」
レーナは全魔力を解き放つ
「はぁぁぁぁぁ!!!!!」
巨大な氷の槍が出現させて、エラルドの胸に当たった、大きく怯むとゼオが上空に舞い、全力の踵落としをエラルドの脳天に叩き落とす
「おっしゃぁぁぁぁぁ!!!」
エラルドはそのまま地面の叩き落とされた、そして、そのまま気絶した
「ああん?よく見たら羽に命綱の鉤爪が引っかかってるじゃないか!」
「まさかライサーが仕組んだの?」
「そやで、俺が持ってた紐と鉤爪を組み合わせて命綱を作ったんだ、それで動き回る所に罠を貼って引っかかるのを待ってたんだ、それしか俺の役割はなさそうだったし」
「いや、お前がクラフトした命綱のおかげでなんとか勝つ事が出来た、礼を言う」
「ありがとうね」
「おう(これでレーナちゃんから株は当たった かも)
(なにニヤついてんだコイツ)

「うー...妾は一体...」
「おい!気を取り戻したみたいだな」
といい、ゼオ、レーナは警戒を緩めなかった
しおりを挟む

処理中です...