異世界侍(A different world samurai )

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エピソード8

1話

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ジェダによって、この翔太とゼオの戦いは終わった
「ジェダァ!」
翔太が大きな声で叫ぶ、だが、何も起こらない
「御前達が俺たちを抹消しようとしている?何の為に?」
「御前とは何だ?」
「御前はこの世界を支配しているお偉い人達、名前は知らない、だから多くの人達は御前と呼んでいる」
「資本主義の頂点共の秘密結社、名前も分からないのは当然だよな」
「さあ、自分達の権威を守る為に疑い深い一騎当千の反逆者を消したいんだろう、それが俺だったりお前だったりな」
「いい迷惑だな、なら暴いてやろうか、御前の目的とやら」
「ああ、そうだな、ヴァリスタンに腕利の情報屋に聞くとしようか」
そして、翔太とゼオはヴァリスタンに戻る事になった
数日かけて、ヴァリスタンに戻ると、達也とレーナがいた、だが翔太は会うつもりはなかった、達也にこの戦いをついて来る事は出来ないだろうと、そう思い、情報屋と達也、レーナが別れると、翔太とゼオは情報屋とコンタクトをとる
「やあ、2人とも、おや?翔太は達也と合わなくていいのかい?ゼオもレーナと合わなくていいのかい?」
「ああ、これからとんでもない戦いが起きそうな予感がするんだ、だから達也とレーナには知られたくない」
「寧ろ、アイツらはエリーゼを救うために錬金術の素材を一刻も早く集めて成功して欲しいと思ってる」
「そうか、それより、何の情報が欲しいんだ?」
「この前、御前に命令された暗殺者に狙われたんだ」
「御前かぁ、君達はとんでもない相手をしておるんだね、悪いが自分の命が欲しい、その情報は知らない、例え知っていたとしても、教えるつもりはない、いくら金を積んでもね、知っているならば僕は殺されている」
「そうか、情報屋とても、知りたくない事もあるんだな、皮肉だな」
「知らぬが仏って言葉があるだろ?それでは僕はおさらばするよ」
「どうする?ゼオ、情報屋ですら知りたくない知り得ない相手をどうやって戦う?」
「あん?御前共に反抗的な態度を示せばいずれは暗殺者が来るはずだ、その時に生け取りにすれば良い、だが、御前の顔は知らないと思うがな」
「ジェダ...」
「ジェダがどうした?」
翔太が呟く
「ゼオ、御前が寄越した暗殺者の言葉を思い出した、ゼオ、俺、ジェダが狙われてるって」
「ああ、そう言えば、そう言ってたな、俺はアイツの怨敵だ」
「悪いが俺もアイツと因縁がある、アイツは一体何なんだ?」
「俺とアイツは同じ国で生まれ、同じ組織で育った、特に『力』に対して凄い執着してた、剣と魔術の才能は認めたくないが俺が見た中で最強だ」
「訳ありありそうで複雑な関係だな」
翔太とゼオがいろいろと考える、そして、翔太がある提案を思いつく
「なら、これはどうだ?暗殺組織クリードAKに忍びこむ」
「言うと思った、だけど、あれは雑魚でも一流のアサシンが警備をしている、目的は分かる、御前の顧客情報を探るんだろ?」
「ああ、それしかなくない?」
「ジェダの手は借りない」
「分かっている」

とある森林地帯でジェダは刀を研いでいた
「ちっ!また御前の傀儡人形かよ」
ジェダは真空斬りで幾つかの木を伐採する、すると、人影が降りてきた
「ジェダ、お前を殺しに来た」
「はっ!ありきたりの台詞だな、ユーモアに欠ける、魔獣使い兼鞭使いのウィーズリ・ライアンよー」
「お前を殺せば賞金が手に入る、ただそれだけよ」
「金に群がるハエが、誰を相手にしている思っている」
「ジェダ、お前を倒せば名声も金も手に入る、やらない戦士がどこにいる?」
「フフフハハハ!!!そしてお前は俺に殺される!フフフハハハ!!!死に行く愚か者を前に笑い堪えずいられない!」
ジェダの邪悪な笑みに応えるように、ウィーズリーが魔獣を呼び起こす、そしてその魔獣の背中に乗り込んだ
「魔獣ベヒーモスか、悪趣味なペットだな、飼い主も相当変だがな」
「やれぇ!ベヒーモス!バカ剣士を食い殺せぇ!」
この魔獣はベヒーモス、ウィーズリーが戦闘用兼乗馬用に育て上げた怪物だ、ベヒーモスの噛みつき攻撃がジェダを襲う
「ふん!」
ジェダが空中に舞い、真空斬りを繰り出す、ベヒーモスの動きが真空斬りに戸惑い暴れる、ウィーズリーの鞭がジェダを襲う、変幻自在の軌道を軽々と躱す
「ほう!一撃一撃が人の命を絶つ程度の鞭捌き、だが、当たらなければ意味はない」
瞬間移動のようなステップでウィーズリーの鞭を避けるジェダ、ベヒーモスがジェダの瞬間移動に頭を悩ます、ジェダが魔術で作る黒い魔剣を展開する、一斉にベヒーモスとウィーズリーに向けて発射する
「魔剣の雨でも味わうがいい」
「ちゃぁぁぁ!!!」
ウィーズリーが鞭で魔剣を捌く、魔剣の間に真空斬りを繰り出す、幾つかの魔剣がベヒーモスの顔に直撃して足歩行で立ち上がり驚いた、ジェダが急接近してベヒーモスの腹部に刀を突き刺し掻っ捌いた、肉が裂け、血飛沫が大地を染める、そしてベヒーモスは息を引き取った
「貴様!俺の愛犬を!よくもやってくれたな!」
「ちゃんと殺されなよう躾けとけ!」
ジェダが刀をウィーズリーに向けながら言う、ジェダが刀を鞘に納める
「貴様!逃げるつもりか?」
「逃げる?だと?貴様など鞘に入れたままで十分だ」
「抜かせ!それが最後の言葉だと後悔しろぉ!」
ウィーズリーの鞭捌きに激しさを増す、ジェダの瞬間移動のステップで変幻自在の軌道の鞭を躱す
「どうした?殺し屋!ふざけているのか?」
「離反者の分際がぁ!!!」
ジェダが一瞬の隙を突いて、刀を鞘に納めたまま左手でウィーズリーの顔に薙ぎ払う
「ぐほっ!」
そして素早く2連撃の薙ぎ払いがウィーズリーの顔に決まる、そして神速を超える居合がウィーズリーの手を斬った
「くあぁ!!!」
ウィーズリーの手首から血飛沫が出る
「はぅぅあ....鞘に納めたままで充分じゃないのかよ...」
「お前は昔から舐められると頭に血がのぼる、暗殺者として資格なし、死ね!」
ジェダが居合の構えで
「A miserable death(惨たらしく死ね)」
神速を超える居合を連続で繰り出す、ウィーズリーの身体はサイコロステーキの様にカットされた、ありとあらゆる臓器が飛び散る、ジェダは刀を綺麗に振り払う
「あそこへ行くか...あの忌々しい組織、俺が育った場所」
ジェダは暗殺組織クリードAKに向かう事にした

数日かけて、翔太とゼオは暗殺組織クリードAKの近辺に近づく、広大な樹海の中を突き進み、岩陰に、そこに誰にもバレようなような場所にテントを張り、中継拠点を作る、そこから暗殺組織クリードAK、つまり、御前の名前を知る事が大事だ
「幾ら、歴戦の猛者だとしても、あの組織を警備してる連中はどれも一流クラス」
「なるほど、不用意な戦闘な避けた方がいいな」
岩の崖から見える場所に2人は上から望遠鏡で外部を覗く
「なんだ?あの犬は?」
翔太がおかしな犬が気になった
「ああ、あの犬にはウルウィンって言って、一度匂いを嗅いだら永遠に忘れないように改造された、生物兵器だ、一流の忍び人でも苦労する」
「既に俺たちの匂いも嗅ぎられてるって、思った方がいいか、しかし、厳重な体制だな」
「ああ、しかし、懐かしさを感じる」
「いきなりどうした?」
「ふん、生まれ育った組織を見てつい呟いただけだ」
「この作戦は時間をかけてゆっくり考察して挑んだ方がいいかな」
「そうしよう」
2人は拠点から数日かけて

ジェダは広大な樹海の中に突き進む、蒸し暑さと綺麗な虫の音色が特徴的だ
(そういえば、この暗殺組織、ありとあらゆる権力者が支援してる、そのほかに、既得権益層が己の特権を守るために支援した多額の資金があるはず、暇つぶしに奪ってやるか)
そう考えてると、上から何者かの急接近を感じた
「やはり、番犬ケルベロスか」
物凄い咆哮が樹海の葉が揺れる、そして多くの昆虫や小動物が逃げていく

「ん?!おい!なんだ?!この恐ろしい遠吠えは?!」
「番犬ケルベロス、組織を見張る生物兵器だ」
「ふーん、だからわざと数日かけてここに拠点を作る訳か」
「ああ、一度でも勘付かれると殺めるまでどこまで追いかける、逃げるか殺すしか逃れられない、だから、ここの拠点だけは知られてはいけない、気づかれたら、どうなるか分かるな」
「大量のアサシンに囲まれ逃れられない、なんせ一流の暗殺者が警備してるもんな」
2人は崖上から望遠鏡で外部を覗き、作戦を練っていた
(この邪気...ジェダ...お前が番犬...だが助太刀する通り、いや、あの時の借りを返そう、だが、あれは本当に借りか?まあいい、様子ぐらい見に行ってもバレないだろう)
翔太はこの邪気の方に向かった
「おい!何処へ行く?あまり彷徨かれるとバレるんだが?」
「誰かが戦闘中に入ったんだ、少し大胆な行動を取ってもバレないだろう」
「好きにしろ、だが、自分のケツは自分で拭けよ」
「ああ」

警備兵が雑談している
「おい、侵入者が来たようだ、遠吠えが一回って事は1人か」
「ふん、俺たちが出る幕ではない、犬に任せよう、俺は寝る」
「おい!ちゃんと働け!」

ジェダが居合の構えをする、番犬ケルベロスは邪眼でジェダを睨みつける
「いい眼だ、一生見えなくしてやる、いや、結局死ぬ事になるがな」

そして、ジェダと番犬ケルベロスの戦いが始まる
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