異世界侍(A different world samurai )

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エピソード7

11話

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ヴァリスタン城下町に戻った、達也とレーナは色々と準備する、リエールに関する情報を追い求めた
「やっぱ、組織の末端を見つけて尋問をかけるしかないか」
「あんま好きなやり方じゃないわ」
「友人を助けるためなら手段は選んでいられないだろう」
「なら、聞き込み調査といこうか」
「それがいい」
達也とレーナは新興宗教アルカディアの信徒がどこか勧誘してないか調査した、そして、数日してとある辺境の村で勧誘してる情報を得た、そして2人はその
「いいですか?生きる事は地獄です、だが我々の望む世界は苦痛がない世の中です、人間は本来、悪の生き物、人間という種は弱肉強食の頂点に立ち、ありとあらゆる命を粗末に扱い、自然を汚してきた、厚顔無恥な邪悪な生き物、まとな感性の持ち主ならこの罪悪感は逃れられません、さあ我々と共に綺麗な世界へ」
「ふん、随分聞き飽きたフレーズだな」
「なんですか?あなた達は?まさか入信者ですか?」
「ああそうだ」
「ちょっと尋問するんじゃないの?」
レーナが耳打ちする
「やっぱ入信するフリをしてコイツらの居場所を掴む」
「ふーん、最初からそう言えばいいのに」
(どうやら、コイツは俺たちの事を知らない末端の人だから、大丈夫だろ)
そして、2人は森林付近にある支部へ案内された
「おーい、入信者2名獲得しました」
「よくやった!ってそいつは敵だ!」
幹部は達也とレーナを見て驚く
「え?!じゃぁコイツがローザンを倒した今噂の村上達也と例の魔法少女か」
「そうだよ!大馬鹿!」
「お前がこの支部の幹部か!リエールの場所を履いてもらう」
「いいだろう、だが、この俺に勝てたらな!」
幹部はそういい、達也とレーナは承諾した
「レーナ、お前は見とけ」
「なんで?これは私の問題よ、あなたが戦う理由はないわ」
「言ってなかったか?俺は強くなりたいと」
「そうだね、楽ができるならそうするわ」
達也を主張して自ら戦う動機を示す
「おいおい、別に俺は2体1でも構わないぜ!俺は」
「お前如き俺1人で十分だ」
「舐めてくれるな」
幹部は剣と杖を構える
(剣術と魔術を扱う魔法剣士か)
幹部は杖から繰り出される魔弾を連射する、達也は魔弾を刀で弾き、素早く身体を捻りながら躱す、躱した隙を突いて接近戦を仕掛ける幹部、達也が刀身で受け止める、剣と刀がぶつかり合う、達也の隙を突いて魔法の攻撃を仕掛ける、ヒットアンドアウェイの戦い方に達也は苦戦する、幹部は再び距離をとった、達也は瞬時にクロスボウガンを取り出し連射する、幹部は変態軌道で身体を回転させながら躱す、そして、回転しながら魔弾を飛ばす、達也は刀身に氷の冷たさを宿し、氷の霧で魔弾を凍らす
「お前も変わった魔法剣士のようだな」
「そうらしいな」
剣と魔法がぶつかり合う両者、達也の刀身が放つ凍てつく冷気が周囲を凍らせる、地面に生えた氷柱が生える、そして幹部の魔術がそれを砕く、幹部の巨大な魔弾が達也を襲う、レーナは危険と感じ素早く距離を取る
「そらよ!」
幹部の放った巨大な魔弾はもの凄い爆発をした、凄まじい衝撃波でレーナは腕で顔を隠す、支部は激しく崩壊、部下の信徒は避難した、大きな穴があく
「危ないじゃないか」
「よく躱したな」
幹部の容赦ない魔弾が再び達也を襲いかかる、魔弾の数は増える一方だ、達也は氷の魔力を宿った刀で魔弾を切り裂く、達也は上空に飛び上がり冷気を帯びた刀を地面に突き刺す、すると巨大な氷柱が無数に聳え立つ
「おっと!?味な真似してくれるね」
「あの氷の技、私にも出来るかしら」
レーナが達也の氷の技を見て感心する、幹部は次々と聳え立つ氷柱を変態軌道で身体を回転させながら剣で氷柱を切断する、達也は隙を見て幹部に急接近する、幹部は平然と受け止める
「残念だったな」
幹部は杖で達也の腹部を打撃で攻撃する
「ぐふっ!」
達也は唾を吐きながら吹き飛ばされる、そして足裏を引きずりながら後退する、幹部は魔弾を連射する
「ほらほらほら!」
「ふん!はあ!ほおぉぉ!」
激しい弾幕の嵐を悉く躱し弾く、上空から幹部が魔力を帯びた剣を達也に向けて突き刺す、幹部の剣先が達也の刀身に当たる
「あぶねぇな!このやろう!」
「ふん!やるな」
達也は思い切り弾く、幹部の部下達がその場を去ろうするがレーナは見逃さなかった、それに気付いた部下は逃げるように森林の中に逃げる
「逃がさないわよ」
「おい!確かあの森林の洞窟に人喰いキメラがいたよな?」
「ああ、あれを氷の剣士にぶつけるんだ」
声を上げた瞬間、人喰いキメラに襲われ食われた部下、断末魔をあげる以外何も抵抗できなかった、呻き声をあげながらぐちゃぐちゃと人肉を食いながらレーナを睨みつける
「なるほどね、そういうことね」
レーナは杖を取り戦闘態勢を取る、一方達也の方では防戦一本の戦いがまだ繰り広げられていた、達也のクロスボウガンの矢が幹部向かって撃つ、幹部は身体を回転させながら剣術で矢を捌く、そしてその間に魔弾を撃つ、達也は冷気の帯びた刀身を振り下ろし魔弾を凍らす、霧の中から矢が幹部に向かってくる、だけど幹部の変態軌道で的確に躱す
「くそっ!勝敗を決める決定打が中々決められない!」
クロスボウガンの矢が尽きた、そして幹部の魔弾を撃つ魔力も尽きた、お互い剣をぶつかり合うしか戦いはない
「剣術なら負けねぇ!!!」
達也は両手で刀を握る、幹部も両手で剣を握り締める、激しく重い音が鳴る鍔迫り合いだ、両者の力はほぼ互角
「いいからさっさと倒れろや!」
「俺はまだいけぇぇる!」
そして徐々にお互い体力が消耗し始め傷を刻み合う、幹部が足を滑らせ一瞬の隙を晒す、達也はそれを見過ごさない
「そこだぁ!」
「なんだとぉぉ!!!」
幹部に胸に一閃が走る、そして、トドメの袈裟斬りで勝負が突いた、幹部は背中を地面につけて倒れる
「勝負はついた、さあ、リエールの居場所を教えて貰おうか」
「ははは、バカな奴、幹部だからって居場所が分かると思っていたのか?俺は知らない」
「はあ?なんでだよ!」
「知らない事は知らない、もういいや、碌な人生ではなかった...」
そして、何も言わないまま息絶えた
「くそ!骨折り損かよ!」
達也は刀を鞘に納める、すると森林の方でもの凄い咆哮がした
「なんだ?!それよりレーナがいつの間にか居なくなってる、まさか!?」

レーナと人喰いキメラの戦闘が繰り広げられている
「このキメラ、なかなかやるわねぇ!」
レーナの放つ氷の弾丸は悉く躱すキメラ、キメラの背中に生えている山羊頭が魔法を詠唱する、そして蛇の尻尾が猛毒の息を吐く
「このキメラ、何かを詠唱し始めたわ」
そしてキメラは激しい雄叫び共に呪文を発動させた、禍々しいオーラが広がり、そのオーラはレーナを覆う
「何!?この感覚!?うっ!気分が悪くなる」
キメラの放つ禍々しいオーラは周囲にいる生き物の体調を悪化させる魔術だ、そうやって獲物を喰らうのだ、達也もその異変に気付いた、レーナの事が心配になって走る速度を上げた、レーナは禍々しいオーラによって動きが鈍る、氷の魔術を詠唱する頻度は下がり攻撃をする事が少なくなった、そして無差別にばら撒く毒で息もまともにできない
「うっ...気分が悪くて魔法を詠唱に集中できない...」
レーナに襲いかかるキメラ
「お前如きに食われるレーナじゃないよ!」
毒や魔術に負けるまいとレーナの顔に意思が宿る
(あの魔術、あの山羊頭、毒を吐く蛇の尻尾、どうにかしないと...)
レーナはどうにか攻略の糸口を見つけようと思考を巡らす、どうにか山羊頭が詠唱する魔術を停止させるために氷の弾丸を撃つが、蛇の尻尾から吐き出される毒の弾丸が邪魔をする
「これほどにない難敵...だけど負けない!」
レーナは氷の弾丸をキメラの死角から撃つ、だが蛇の尻尾にも目があり死角からの不意打ちはあまり意味はなかった、キメラ平然と不意打ちを避ける
「あの蛇の尻尾、目があるのかよ!どうやって攻撃を仕掛ければいい...」
少し驚き動きが動揺する、そして、キメラの猛毒攻撃を躱し続けてると、ある方法を思い浮いた
(地面を凍らせて足を滑らせれば隙がうまれる!さて、どうやってやろうか...)
数分、キメラの攻撃を躱し続けると、ある川沿いに着いた、それは浅い川だった、レーナはピンと思い付く、キメラの足が川に入る、その瞬間、レーナは見逃さない、瞬時に氷の矢を飛ばし川の水を凍らせる、見事にキメラの足は凍り動きが止める、レーナは上空に舞い上がり氷の刃を腕の身につけて、蛇の尻尾は迎撃で毒のブレスを撃つ、レーナは瞬時に氷の刃から盾に切り替える、毒のブレスは氷の壁によって弾く、そして再び氷の刃に切り替えて蛇の尻尾を切り落とす、動けないキメラの頭の上にレーナの足が乗る、そして、山羊頭の首を氷の刃で切り裂き、魔法の詠唱を止めた、そして身体をバック転させてキメラの頭部を氷の刃でトドメを刺す
「ふう、なんとか倒したわ...」
レーナは安堵の息をした
「レーナァ!」
後ろから声がした
「どうやら、事を片付けたようだな」
「うん、手強かったわ、どお、何か情報は得たかしら」
「いや、なかった、幹部クラスといってもそこまで重鎮程度でもなかった」
「くたびれ儲けの骨折り損だね、困ったわ」
(なら情報屋に頼むしかないか...)

達也はそう思うと情報屋にコンタクトをとりに行くためにヴァリスタンに戻るのであった
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