異世界侍(A different world samurai )

エピソード8

3話

レーゼンが憎悪の顔でジェダを睨む

回想

数年前、ここはエクラス王国
「ジェダ...貴様」
若い頃のゼオが倒れる、王国は燃える、多くの兵隊がジェダによって斬り殺されて死屍累々の山が出来ている
「や！止めろ！俺達には家族が生活があるんだ！」
「貴様の流すスズメの涙より、多くの国民が流した涙の方が多い、お前は尊厳を踏み躙られて殺されるべきだ」
ジェダがゆっくり近づく
「来るな！この汚らしい最下層生まれがぁぁぁぁ！！！」
「死ね...」
まずは、左腕を切る、次に右腕を切り落とす、徐々に苦痛と絶望を与える
「レー...ゼン...逃げ...ろ」
崩れた瓦礫の中で隠れてるでレーゼンが、自分の父親がジェダに殺される光景を黙って見ている、レーゼンは怒りと恐怖でじっとしている、ジェダは最後の一振りでレーゼンの父親の首を切り落とす、切り落とした首は隠れてるレーゼンの瓦礫付近に吹き飛んだ、レーゼンは吐きそうになった

「ジェダ！この首を見覚えているか？」
レーゼンが自分の父親の生首を取り出す
「おいおい、正気か？仇討ちのために、思い出させるために父親の首を所持するもんかね」
ジェダがレーゼンの狂気を面白がる
「父は優しかった...いろいろ教えてくれた、多くの人に支持される国の中推だった、なのに何故、このような下賎な者に殺されてなければいならなかったのだ」
「お前ら血筋に相応しい顛末だな、ははっ！」
レーゼンが怒り狂うように真正面からジェダに斬りにかかる
「ふん！」
ジェダが力強く納刀状態で左手の逆手持ちで切り払う
「復讐と憎悪で突っ込むだけか？」
「死ねぇ！下賎者！」
レーゼンが怯む事なく憎悪任せにロングソードを袈裟斬りをするがジェダが紙一重で避ける、ジェダが魔術で魔剣を展開する
「貴様如きに鞘から剣を抜く必要はない」
魔剣の嵐がレーゼンに襲いかかる
「(何故...コイツに魔術や剣術の才能があるんだ、認めない...認めない！)認めるものかぁぁぁぁぁ！」
レーゼンの体が邪悪なオーラを身に纏う
「ほう、憎しみで身につけた力、見せてみろ」
「父と母の仇、友達を殺した事、俺達の国を滅ぼした事を後悔するがいい！」
(自分の事しか見えてない)

ジェダの回想

かつて、エクラス王国はオーラルド王国を滅ぼし不平等条約によってオーラルドの住民を苦しめてた、ジェダもゼオもこの国出身である、幼い頃のジェダは飢えに苦しんでいた、空腹の中、朦朧しながら街歩いていると、エクラスの貴族と幼い頃のレーゼンと肩をぶつかった
「おい！下賎で下等な敗北国家出身の貧乏育ちの下劣で下品な汚物の肉塊が選ばれしエクラス王国の僕の肩にぶつかったぞ」
「ご！ごめんなさい！お腹が減って見えなかったんだ」
「うわぁ！下劣で下品で愚劣な貧乏人の言い訳、汚らしい！その言い訳にムカついた、コイツ牢屋にぶち込んで」
「了解しました」
「はぁ～汚らしい、オーラルドの下劣な住民から税金で搾取して買い替えないとね」
「さぁ！来るんだ」
「ちょ！離して！！やめて！」
エクラス貴族は手袋を装着して幼いジェダを無理矢理掴み牢屋に投獄する
「ここで肩をぶつけた事をしろ」
幼いレーゼンがニヤニヤと笑う
「ねねねねね！！！今、どんな気持ち？！どんな気持ちぃぃぃぃぃ？？？」
幼いジェダは黙ったまま下を見て無視している、幼いレーゼンがその態度にムカつき、兵士を呼び
「おい！下賎な住民、腹減っただろ？高貴で選ばれし聖人君子で性格の良い僕が高級食品の餌を与えてやろう」
呼びつけた兵士に食糧を持って来させる、そして幼いレーゼンは金持ち貴族の友達も呼び、一緒になって食べ物を幼いジェダに投げつける
「オラァ！下賎な貧乏ぉ！」
ジェダが睨む
「うわぁ！不純物が睨んだ、育ちが悪すぎだろ！」
「俺達が教育してやろう」
「食えよ！貧乏人」
エクラス貴族の子供達は牢屋越しの柵から食べ物ぶん投げる
「俺は煽るの好きだけど煽られるの嫌いなのは育ちのいい証拠だろ？」
ニチャニチャと笑うレーゼン
「おい！レーゼン！人の家に火を着けて遊ぼうぜ」
「ああ、勿論、オーラルド王国の下賎な民で試そうぜ」

「そうか、思い出した...あの時、肩にぶつかっただけで俺そ理不尽に牢屋に入れて飢えに苦しむ人を笑っていた奴、お前かぁ～」
ジェダが理不尽な過去を思い出す、途端、顔が邪悪な笑みを浮かべる
「鞘から刀を抜かないって言った事、前言撤回するわ」
「うん？！」
ジェダが素早い斬撃繰り出す、レーゼンのこめかみに切り傷を刻む、なんとか紙一重で避けたがジェダの魔剣がレーゼンの隙を突いて襲いかかる、レーゼンは全力で防ぎ通すが容赦ないジェダの真空斬りが襲う
「くそがぁぁぁ！下民生まれの分際でぇぇぇぇ！！！」
奇声を上げながら、ジェダの攻撃を食らう、だが憎悪の目がジェダを捉える
「よくも俺達の故郷を滅ぼやがって！何の罪がってこんな理不尽を受けなければならなかったのだ！！！返せぇぇ！！俺達の両親と友達をぉぉぉぉ！！！下賎な者がぁぁぁ！！！死ねよ！！」
レーゼンの無茶苦茶な斬撃がジェダを襲う、レーゼンの黒魔術を造形した魔弾が飛ぶ、ジェダの神速の居合が魔弾を切り裂く
「下賎な者が高貴な魔術切るんじゃない！！！」
(魔術か、コイツも学んでいたのか)
憎悪と怒りの攻撃を意図も簡単に躱すジェダ、レーゼンの渾身の頭突き、ジェダも応えるように頭突きを繰り出す
「ふん！」
「ぬう！」
思い衝撃波が周りに広がる
「汚らしい下賎な頭を高貴な俺の頭にぶつけんじゃねぇ！！！」
「.....」
ジェダの素早い居合がレーゼンの服を切り裂く、奴はそのままジェダの間合いを取ろうと距離を取るが、ジェダの放つ真空斬りで安定した距離が取れず離れられない
「雑魚が...俺に勝てる訳ないだろ...(お前は吐き気を催すクズだ、オーラルド国民を搾取する事を悪いと思わなかったクズ、死ね...)」
徐々にレーゼンの身体に切り傷が刻まれていく
「俺の高貴な血がぁぁぁ！！」
剣術も魔術も立ち回りも全てがジェダが上、レーゼンはそんな下賎のようなに出し抜かれる事に苛立ちを隠せない
「もう飽きた、さっさと死ね...」
ジェダが居合の構えですぐさま決着を付ける、神速の居合がレーゼンの命を切り取ろうとする
「レーゼン様ぁぁぁ」
いきなりレーゼンを慕う部下が現れて斬撃を庇い
「うぎゃぁぁぁぁ！！！」
真っ二つに切られた
「レーゼン様、ここは引きましょう」
部下は満身創痍なレーゼンを連れ出し、戦線離脱した、大きな飛行船にレーゼンは連れて行かれる
「絶対に！絶対に！！下賎で下劣なジェダをぶっ殺してやる！！！！」

「くだらない....」

ジェダは刀に付いたレーゼンの血を振り払い鞘に納めて組織内部に潜入する