4 / 13
4
しおりを挟む
翌日。
グーミリアはいつも通り学園へと向かった。
いつもなら、ディウスと共に登校していたが、もうその必要もなくなった。
「おはようございます、グーミリア。って! その髪型どうしたんですかっ!?」
「おはよう、ルミ」
「えっと……グーミリア、なんですよね?」
「そうだけど」
ディウスとの婚約解消により、いろいろな事からグーミリアは解放された。
その結果だろうか。友人であるルミは、唖然としている。学園に入学してから仲良くなった彼女とは今ではもう五年程の付き合いとなる。
しかし、今考えてみるとディウスとグーミリアの間にあった歪な関係性についてを詳しく話したことは無かった。
ルミは青色の瞳を瞬かせた後、長い淡い金色の髪を翻しながら手招きをする。
その後について行けば、そこはよく二人が利用する空き教室だった。
ぽんぽんと隣に座るよう催促され、グーミリアは腰を下ろした。
「えっと……まずいろいろ聞きたいことがあるんですけど。グーミリア、で合ってますよね?」
「もちろん」
「確かに婚約者の理想の女性を演じてるとは聞いていましたが……もしかして噂って本当なんですか?」
「噂がどんなものか知らないけど、婚約解消された話だったら本当だよ」
他人事のように話すグーミリアに、ルミは瞳を丸くする。そして、これまでの彼女とはまるで別人の様なグーミリアに驚きを隠せなかった。
初めて出会った時から、グーミリアは笑顔の絶えない可愛らしい女の子だった。常に笑みを浮かべ、その声色は優しく柔らかで誰も包み込んでくれる様な包容力を感じさせられた。
田舎町から出てきた地位の低い貴族であるルミにも、分け隔てなく接してくれた。
そんな心優しいグーミリアだからこそ、ルミは心を開き、今では親友だと胸を張って言える関係性になったと言える。
グーミリアが、婚約者のために自分を演じている……そう話してくれたことは確かにあった。
しかし、あまりにも別人のような変貌っぷりに戸惑いと不安が過ぎる。
「ルミ」
「は、はい!!」
「リボン、ゆるんでる。直すから、後ろ向いて」
「あ、ありがとう…ございます」
グーミリアに促され、ルミは後ろをむく。
美しい長い金色の髪。特に髪型にこだわった事はなかったが、グーミリアの可愛らしい髪型に憧れて共にお揃いのリボンを買って容姿に気を遣い始めた。
器用な手つきで髪を整え、リボンが結ばれていく。
その様子は、以前のグーミリアと全く同じで更にルミの鼓動を速くする。
「……いろいろあって髪の毛切ったんだけど、もうお揃いのリボンを付けれないのは残念」
グーミリアはいつも通り学園へと向かった。
いつもなら、ディウスと共に登校していたが、もうその必要もなくなった。
「おはようございます、グーミリア。って! その髪型どうしたんですかっ!?」
「おはよう、ルミ」
「えっと……グーミリア、なんですよね?」
「そうだけど」
ディウスとの婚約解消により、いろいろな事からグーミリアは解放された。
その結果だろうか。友人であるルミは、唖然としている。学園に入学してから仲良くなった彼女とは今ではもう五年程の付き合いとなる。
しかし、今考えてみるとディウスとグーミリアの間にあった歪な関係性についてを詳しく話したことは無かった。
ルミは青色の瞳を瞬かせた後、長い淡い金色の髪を翻しながら手招きをする。
その後について行けば、そこはよく二人が利用する空き教室だった。
ぽんぽんと隣に座るよう催促され、グーミリアは腰を下ろした。
「えっと……まずいろいろ聞きたいことがあるんですけど。グーミリア、で合ってますよね?」
「もちろん」
「確かに婚約者の理想の女性を演じてるとは聞いていましたが……もしかして噂って本当なんですか?」
「噂がどんなものか知らないけど、婚約解消された話だったら本当だよ」
他人事のように話すグーミリアに、ルミは瞳を丸くする。そして、これまでの彼女とはまるで別人の様なグーミリアに驚きを隠せなかった。
初めて出会った時から、グーミリアは笑顔の絶えない可愛らしい女の子だった。常に笑みを浮かべ、その声色は優しく柔らかで誰も包み込んでくれる様な包容力を感じさせられた。
田舎町から出てきた地位の低い貴族であるルミにも、分け隔てなく接してくれた。
そんな心優しいグーミリアだからこそ、ルミは心を開き、今では親友だと胸を張って言える関係性になったと言える。
グーミリアが、婚約者のために自分を演じている……そう話してくれたことは確かにあった。
しかし、あまりにも別人のような変貌っぷりに戸惑いと不安が過ぎる。
「ルミ」
「は、はい!!」
「リボン、ゆるんでる。直すから、後ろ向いて」
「あ、ありがとう…ございます」
グーミリアに促され、ルミは後ろをむく。
美しい長い金色の髪。特に髪型にこだわった事はなかったが、グーミリアの可愛らしい髪型に憧れて共にお揃いのリボンを買って容姿に気を遣い始めた。
器用な手つきで髪を整え、リボンが結ばれていく。
その様子は、以前のグーミリアと全く同じで更にルミの鼓動を速くする。
「……いろいろあって髪の毛切ったんだけど、もうお揃いのリボンを付けれないのは残念」
182
あなたにおすすめの小説
【完結】16わたしも愛人を作ります。
華蓮
恋愛
公爵令嬢のマリカは、皇太子であるアイランに冷たくされていた。側妃を持ち、子供も側妃と持つと、、
惨めで生きているのが疲れたマリカ。
第二王子のカイランがお見舞いに来てくれた、、、、
婚約破棄ですか? 無理ですよ?3
星宮歌
恋愛
「頼む、婚約破棄、させてくれぇっ!」
そんな情けない声が響いたのは、トトッコ王国の夜会の場。マーシャル公爵家においてのことだった。
「婚約破棄? 無理ですよ?」
シリーズ第3弾。
ひとまず、これで少し一段落?
色々種明かし編となるので、『婚約破棄ですか? 無理ですよ?』と続編の『婚約破棄ですか? 無理ですよ?2』を読んでからでも良いですし、先にこの作品を読んでから、過去の作品を見てみるのも面白いかと思います。
短編にするには文量が多くなりそうなので、長編ということで。
そして、タイミングが良いので、恋愛小説大賞に応募してみます!
本日、私の妹のことが好きな婚約者と結婚いたしました
音芽 心
恋愛
私は今日、幼い頃から大好きだった人と結婚式を挙げる。
____私の妹のことが昔から好きな婚約者と、だ。
だから私は決めている。
この白い結婚を一年で終わらせて、彼を解放してあげることを。
彼の気持ちを直接聞いたことはないけれど……きっとその方が、彼も喜ぶだろうから。
……これは、恋を諦めていた令嬢が、本当の幸せを掴むまでの物語。
思いを込めてあなたに贈る
あんど もあ
ファンタジー
ファナの母が亡くなった二ヶ月後に、父は新しい妻とその妻との間に生まれた赤ん坊を家に連れて来た。義母は、お前はもうこの家の後継者では無いと母から受け継いだ家宝のネックレスを奪うが、そのネックレスは……。
【完結】悪役令嬢の反撃の日々
ほーみ
恋愛
「ロゼリア、お茶会の準備はできていますか?」侍女のクラリスが部屋に入ってくる。
「ええ、ありがとう。今日も大勢の方々がいらっしゃるわね。」ロゼリアは微笑みながら答える。その微笑みは氷のように冷たく見えたが、心の中では別の計画を巡らせていた。
お茶会の席で、ロゼリアはいつものように優雅に振る舞い、貴族たちの陰口に耳を傾けた。その時、一人の男性が現れた。彼は王国の第一王子であり、ロゼリアの婚約者でもあるレオンハルトだった。
「ロゼリア、君の美しさは今日も輝いているね。」レオンハルトは優雅に頭を下げる。
壊れた心はそのままで ~騙したのは貴方?それとも私?~
志波 連
恋愛
バージル王国の公爵令嬢として、優しい両親と兄に慈しまれ美しい淑女に育ったリリア・サザーランドは、貴族女子学園を卒業してすぐに、ジェラルド・パーシモン侯爵令息と結婚した。
政略結婚ではあったものの、二人はお互いを信頼し愛を深めていった。
社交界でも仲睦まじい夫婦として有名だった二人は、マーガレットという娘も授かり、順風満帆な生活を送っていた。
ある日、学生時代の友人と旅行に行った先でリリアは夫が自分でない女性と、夫にそっくりな男の子、そして娘のマーガレットと仲よく食事をしている場面に遭遇する。
ショックを受けて立ち去るリリアと、追いすがるジェラルド。
一緒にいた子供は確かにジェラルドの子供だったが、これには深い事情があるようで……。
リリアの心をなんとか取り戻そうと友人に相談していた時、リリアがバルコニーから転落したという知らせが飛び込んだ。
ジェラルドとマーガレットは、リリアの心を取り戻す決心をする。
そして関係者が頭を寄せ合って、ある破天荒な計画を遂行するのだった。
王家までも巻き込んだその作戦とは……。
他サイトでも掲載中です。
コメントありがとうございます。
タグのコメディに反対意見が多かったので修正しました。
必ず完結させますので、よろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる