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4 急募:ガイドブック『異世界の歩き方』
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どうやら、この世界には“魔法”なるものが存在しているらしい。そんな馬鹿な。
頭を抱えたハリスが説明してくれた内容に、今この場には訳がわからんと呻く男が2体出来上がってしまった。
この世界の“魔法”は俺が想像しているものと、どうやらそう大差ないようだ。火を出したり、水を出したり、物を動かしたり。聞けば聞くほど便利だ。よくあるファンタジー小説のように決まった呪文などはなく、フィーリングでもいいらしいという今の所まったく役に立たなさそうな知識も得た。
魔法は人が体内に盛っている“魔力”を消費して行うらしい。魔力の量は人それぞれ、多い人も少ない人もいるんだとか。
そして俺の怪我が治ったのも、その魔法をハリスが使ってくれたおかげらしい。ハリスは治癒魔法といって、人の怪我や病気を治す魔法が得意なため、治癒師という所謂医者みたいなことをしているそうだ。
この世界は魔法を元に動いている。電気なども全て、魔法でランプに灯りを点しているだけらしい。そんな世界の中で、魔法を知らない俺は当然に異質な存在だ。
そんな俺の異常さが露呈して、ハリスは頭を抱えているというわけだ。俺は魔法とかいう超常現象に頭が痛い。寝転がったまま顔を掌で覆う俺に、ハリスが深刻そうな声で問う。
「……君はいったいどこから来たんだ?」
「どこからと言われても……さっきまで死にかけてたはずなんですよね。こことは全く違う場所で。で、意識がトんだと思ったら、ジーンと会った路地裏に転がってたんです」
「うーん、なるほど」
「お兄ちゃん、ここが何て国かも知らなかったよ」
「なんだって!? レン君、今は何年の何月何日だい?」
「20xx年の8月8日ですかね」
「……今は帝国暦582年の黄月16日だよ」
「なんて?」
ジーンによって、更に俺の知識のなさが顕にされていく。ハリスは足を組み、手に顎を乗せて何かを考え込んでいる。視線がうろうろと動いているので、何かを思い出そうとしている様子に見えた。
ジーンが足取り軽くやってきて、未だに寝転がったままの俺の腹をペチペチと叩いた。
「お兄ちゃん、なんでまだ寝てるの? 怪我治ったでしょう? もう起き上がれるはずだよ」
「あぁ、もう痛くはないんだけどな。なんか異常にダルいっていうか、体に力が入んないんだよなぁ。なんかこう、すごく疲れてるみたいな感じ」
「魔法を知らない……この世界のことも知らない……」
ハリスがぶつぶつと俺の現状を繰り返し呟いている。何かわかるのだろうかと期待して見ていると、ジーンが無邪気な声を上げた。
「お兄ちゃん、まるでおとぎ話の男の子みたいだね」
「あ? おとぎ話?」
「そう! お隣の世界からくる男の子の話だよ。その男の子も最初は何にも知らないんだ」
「おとぎ話……っそうか!」
ハリスが突然立ちがって声を上げた。大きい声に俺とジーンの肩はビクッと震えた。ハリスはそんな俺たちに視線すらよこさず、そのまま何かを呟いたと思うと、さっと身を翻して奥の部屋へと消えていった。扉が閉まる直前にちらりと見えたのは、本がぎっしりとつまった棚だった。何かわかったのだろうか。ガタガタと音がしていたかと思えば、ハリスは絵本のような薄い本と、一冊の古びた本を持って戻ってきた。
「わかったよ、君は異世界人なんだ」
「はい? 異世界ィ?」
「ジーン、お手柄だね」
「僕すごい!?」
「ああ。今日はママにジーンの大好物を作ってくれるように頼んでおくよ」
「やったー!」
「いやちょ、待て、異世界って」
また新たに意味のわからない語が増えた。異世界ってなんだよ。混乱する俺に、ハリスは興奮したような様子で俺に向き直った。
「うん、説明するね。と、その前に」
よっ、という掛け声とともに体が突然ふわりと浮いた。驚いて短く叫ぶ俺を意に介さず、ハリスはすいと手を横に動かす。その手と同じように俺の体は浮いたまま移動し、近くにあったソファに着地した。
「寝転がったままだと話がしにくいからね」
どうやらハリスが動かしてくれたらしい。これも魔法と言うやつか。ベッドに自力で起き上がることは出来なくても、ソファなら背もたれがあるのでとても楽だ。有り難いが動かす前にせめて一言欲しかった。情けなく声を上げてしまったのが恥ずかしくてハリスを恨みがましく見上げると、ハリスは意に介さずに2冊のうち絵本の方を手渡してきた。
「その本は子供用のおとぎ話なんだ。ざっくり説明すると、異世界からきた男の子が冒険をして最後には王女様と結婚して幸せになりましたっていう感じかな」
「いかにも童話って感じですね」
「そう。でもね、これはただのおとぎ話じゃなくて実話なんだよ」
「はあ、実話……え、まさか」
「俺はそのまさかだと思うんだ」
「じゃあ俺は死んだんじゃなくて、異世界に来てたってことか……? それとも死後の世界が異世界か? いや、はぁ? わけわかんねぇ」
「うん。それはこっちの本を読めばある程度は解決すると思う」
今度は古びた厚い本を手渡される。タイトルは『異世界からの旅人』。ペラペラと捲れば、中には文字がびっしりと記されていた。
「詳しくは後で読んでもらえばいいと思うんだけど、その本によると異世界からくる人々は皆、向こうで死にかけたという記憶を持っているらしい。つまり死ぬか死なないかの境目を彷徨っている時に、こちら側の世界に迷い込んで来てしまうのではないかっていうのが見立てだね」
「つまり俺はギリギリ死ななかったと」
「まあそういうことなんだろうね」
「異世界……パラレルワールドみたいなことなのか?」
なんてことだ。俺は死んでいなかったらしい。つまりここは死後の世界ではなく、来世でもなく、俺はまだ栗原廉の人生と地続きのところにいるらしい。
俺は呆然と思考を彷徨わせた。こんなことがあるなんて思ってもみないだろ。実感はない。多分まだうまく理解もできていない。死ぬという覚悟は既に決まっていて、死んだと思っていたのになんだか肩透かしを食らった気分だ。それでも、言葉では言い表せないようななんとなくの安心感が心に降りた。死んだら全てなくなると思っていた。よかった、まだ俺は竜仁さんのことも、母のことも、皆のことも覚えていられるらしい。
「元の世界には戻れるんですか?」
「……いや、戻ったというような記述はその本にはなかったはずだ。俺も他に異世界から来た人に会ったことがある訳じゃないしなぁ。戻る方法はあるかもしれないけれど、俺は知らないんだ。……ごめんね」
ハリスが申し訳無さそうな顔で謝ってくるのに俺は黙って首を横に振った。ハリスが謝る必要はどこにもない。むしろこんな異質であろう存在を助けてくれた上に説明までさせているのだから、俺が謝ってしかるべきだ。
戻れないと聞いて、確かに少し落胆を覚えた。母は心配だし、竜仁さんがあの後どうなったかも気になる。それに、未だにまだ人生が続いていくのだという感覚も自分のものにはならない。それでも俺は嬉しかった。
「なんか……俺の存在はもうあの時終わったと思ってたんですよね。だから死後の世界つっても余生を楽しむくらいの気持ちでいたんですけど、そっか……まだちゃんと生きてんのか」
いいんだろうか、俺なんかがまだ生きていても。仕方がないと言えども、俺はアングラな世界で毎日人には言えないようなことをして生きてきた。組の方針上、無駄な喧嘩や殺しはやっていないけれど拳はふるったし、たくさん人を傷つけた。そもそもが胸を張っていい仕事ではない。母は大事で、助けるためにそこに身を落としたことはまったく後悔していない。それでも何も苦しくなかったと言えば嘘になる。賑やかに騒ぎながら友達と歩く同い年くらいの学生の姿を見れば羨ましいと感じたし、貧乏暮らしで腹が空いている時はいつも惨めだった。なんで俺が、なんてのは数え切れないくらいに噛み締めた想いだ。
いいのだろうか、何の柵もない世界で残りの栗原廉を生きてみても。
膝に落ちた手には無意識に力が入っていた。ギュッと握り締めていた指をゆっくりと開く。じっと掌を見つめていると、そこにジーンがそっと手をかざした。
「これあげるね。元気が出るよ」
コロリと転がったそれは、透き通るような水色の飴玉だった。ふっと力が抜ける。顔をあげると、ハリスとジーンが優しく笑っていた。
「俺、とりあえずこの世界で生きていきたいんですけど、どうしたらいいですかね」
「うん、じゃあまずご飯食べない? お腹いっぱいになってからいろいろ教えてあげるよ」
「ママのご飯美味しいんだよ!」
物心ついたころから涙なんて流したことはなかったのに、今、俺は無性に泣きそうだった。
頭を抱えたハリスが説明してくれた内容に、今この場には訳がわからんと呻く男が2体出来上がってしまった。
この世界の“魔法”は俺が想像しているものと、どうやらそう大差ないようだ。火を出したり、水を出したり、物を動かしたり。聞けば聞くほど便利だ。よくあるファンタジー小説のように決まった呪文などはなく、フィーリングでもいいらしいという今の所まったく役に立たなさそうな知識も得た。
魔法は人が体内に盛っている“魔力”を消費して行うらしい。魔力の量は人それぞれ、多い人も少ない人もいるんだとか。
そして俺の怪我が治ったのも、その魔法をハリスが使ってくれたおかげらしい。ハリスは治癒魔法といって、人の怪我や病気を治す魔法が得意なため、治癒師という所謂医者みたいなことをしているそうだ。
この世界は魔法を元に動いている。電気なども全て、魔法でランプに灯りを点しているだけらしい。そんな世界の中で、魔法を知らない俺は当然に異質な存在だ。
そんな俺の異常さが露呈して、ハリスは頭を抱えているというわけだ。俺は魔法とかいう超常現象に頭が痛い。寝転がったまま顔を掌で覆う俺に、ハリスが深刻そうな声で問う。
「……君はいったいどこから来たんだ?」
「どこからと言われても……さっきまで死にかけてたはずなんですよね。こことは全く違う場所で。で、意識がトんだと思ったら、ジーンと会った路地裏に転がってたんです」
「うーん、なるほど」
「お兄ちゃん、ここが何て国かも知らなかったよ」
「なんだって!? レン君、今は何年の何月何日だい?」
「20xx年の8月8日ですかね」
「……今は帝国暦582年の黄月16日だよ」
「なんて?」
ジーンによって、更に俺の知識のなさが顕にされていく。ハリスは足を組み、手に顎を乗せて何かを考え込んでいる。視線がうろうろと動いているので、何かを思い出そうとしている様子に見えた。
ジーンが足取り軽くやってきて、未だに寝転がったままの俺の腹をペチペチと叩いた。
「お兄ちゃん、なんでまだ寝てるの? 怪我治ったでしょう? もう起き上がれるはずだよ」
「あぁ、もう痛くはないんだけどな。なんか異常にダルいっていうか、体に力が入んないんだよなぁ。なんかこう、すごく疲れてるみたいな感じ」
「魔法を知らない……この世界のことも知らない……」
ハリスがぶつぶつと俺の現状を繰り返し呟いている。何かわかるのだろうかと期待して見ていると、ジーンが無邪気な声を上げた。
「お兄ちゃん、まるでおとぎ話の男の子みたいだね」
「あ? おとぎ話?」
「そう! お隣の世界からくる男の子の話だよ。その男の子も最初は何にも知らないんだ」
「おとぎ話……っそうか!」
ハリスが突然立ちがって声を上げた。大きい声に俺とジーンの肩はビクッと震えた。ハリスはそんな俺たちに視線すらよこさず、そのまま何かを呟いたと思うと、さっと身を翻して奥の部屋へと消えていった。扉が閉まる直前にちらりと見えたのは、本がぎっしりとつまった棚だった。何かわかったのだろうか。ガタガタと音がしていたかと思えば、ハリスは絵本のような薄い本と、一冊の古びた本を持って戻ってきた。
「わかったよ、君は異世界人なんだ」
「はい? 異世界ィ?」
「ジーン、お手柄だね」
「僕すごい!?」
「ああ。今日はママにジーンの大好物を作ってくれるように頼んでおくよ」
「やったー!」
「いやちょ、待て、異世界って」
また新たに意味のわからない語が増えた。異世界ってなんだよ。混乱する俺に、ハリスは興奮したような様子で俺に向き直った。
「うん、説明するね。と、その前に」
よっ、という掛け声とともに体が突然ふわりと浮いた。驚いて短く叫ぶ俺を意に介さず、ハリスはすいと手を横に動かす。その手と同じように俺の体は浮いたまま移動し、近くにあったソファに着地した。
「寝転がったままだと話がしにくいからね」
どうやらハリスが動かしてくれたらしい。これも魔法と言うやつか。ベッドに自力で起き上がることは出来なくても、ソファなら背もたれがあるのでとても楽だ。有り難いが動かす前にせめて一言欲しかった。情けなく声を上げてしまったのが恥ずかしくてハリスを恨みがましく見上げると、ハリスは意に介さずに2冊のうち絵本の方を手渡してきた。
「その本は子供用のおとぎ話なんだ。ざっくり説明すると、異世界からきた男の子が冒険をして最後には王女様と結婚して幸せになりましたっていう感じかな」
「いかにも童話って感じですね」
「そう。でもね、これはただのおとぎ話じゃなくて実話なんだよ」
「はあ、実話……え、まさか」
「俺はそのまさかだと思うんだ」
「じゃあ俺は死んだんじゃなくて、異世界に来てたってことか……? それとも死後の世界が異世界か? いや、はぁ? わけわかんねぇ」
「うん。それはこっちの本を読めばある程度は解決すると思う」
今度は古びた厚い本を手渡される。タイトルは『異世界からの旅人』。ペラペラと捲れば、中には文字がびっしりと記されていた。
「詳しくは後で読んでもらえばいいと思うんだけど、その本によると異世界からくる人々は皆、向こうで死にかけたという記憶を持っているらしい。つまり死ぬか死なないかの境目を彷徨っている時に、こちら側の世界に迷い込んで来てしまうのではないかっていうのが見立てだね」
「つまり俺はギリギリ死ななかったと」
「まあそういうことなんだろうね」
「異世界……パラレルワールドみたいなことなのか?」
なんてことだ。俺は死んでいなかったらしい。つまりここは死後の世界ではなく、来世でもなく、俺はまだ栗原廉の人生と地続きのところにいるらしい。
俺は呆然と思考を彷徨わせた。こんなことがあるなんて思ってもみないだろ。実感はない。多分まだうまく理解もできていない。死ぬという覚悟は既に決まっていて、死んだと思っていたのになんだか肩透かしを食らった気分だ。それでも、言葉では言い表せないようななんとなくの安心感が心に降りた。死んだら全てなくなると思っていた。よかった、まだ俺は竜仁さんのことも、母のことも、皆のことも覚えていられるらしい。
「元の世界には戻れるんですか?」
「……いや、戻ったというような記述はその本にはなかったはずだ。俺も他に異世界から来た人に会ったことがある訳じゃないしなぁ。戻る方法はあるかもしれないけれど、俺は知らないんだ。……ごめんね」
ハリスが申し訳無さそうな顔で謝ってくるのに俺は黙って首を横に振った。ハリスが謝る必要はどこにもない。むしろこんな異質であろう存在を助けてくれた上に説明までさせているのだから、俺が謝ってしかるべきだ。
戻れないと聞いて、確かに少し落胆を覚えた。母は心配だし、竜仁さんがあの後どうなったかも気になる。それに、未だにまだ人生が続いていくのだという感覚も自分のものにはならない。それでも俺は嬉しかった。
「なんか……俺の存在はもうあの時終わったと思ってたんですよね。だから死後の世界つっても余生を楽しむくらいの気持ちでいたんですけど、そっか……まだちゃんと生きてんのか」
いいんだろうか、俺なんかがまだ生きていても。仕方がないと言えども、俺はアングラな世界で毎日人には言えないようなことをして生きてきた。組の方針上、無駄な喧嘩や殺しはやっていないけれど拳はふるったし、たくさん人を傷つけた。そもそもが胸を張っていい仕事ではない。母は大事で、助けるためにそこに身を落としたことはまったく後悔していない。それでも何も苦しくなかったと言えば嘘になる。賑やかに騒ぎながら友達と歩く同い年くらいの学生の姿を見れば羨ましいと感じたし、貧乏暮らしで腹が空いている時はいつも惨めだった。なんで俺が、なんてのは数え切れないくらいに噛み締めた想いだ。
いいのだろうか、何の柵もない世界で残りの栗原廉を生きてみても。
膝に落ちた手には無意識に力が入っていた。ギュッと握り締めていた指をゆっくりと開く。じっと掌を見つめていると、そこにジーンがそっと手をかざした。
「これあげるね。元気が出るよ」
コロリと転がったそれは、透き通るような水色の飴玉だった。ふっと力が抜ける。顔をあげると、ハリスとジーンが優しく笑っていた。
「俺、とりあえずこの世界で生きていきたいんですけど、どうしたらいいですかね」
「うん、じゃあまずご飯食べない? お腹いっぱいになってからいろいろ教えてあげるよ」
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