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闇の希望
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「おいで、ここなら誰もあなたを傷つけないよ」
美しい黒髪をなびかせ、王女様は僕の前へと歩み寄る。差しだされたその手。
穢れた醜い僕が触れてもよいのだろうか?
「あなたは醜くなどないわ。本当に大切なのは、どんな色の瞳をしているかとか、どんな肌の色をしているかなんていう、表層的なことじゃない。月並みかもしれないけど、大切なのはあなたの心、生き方そのものよ」
許してくれたその肌に触れ、契りを交わす。
誰からも認められず、国を離れてしまった僕でも、この場所でならきっと――
これは、甘やかな香りをまとった王女様と、孤独だった青年の出会いに芽吹く、救いと終焉の物語
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