72 / 80
Ⅲ 誓約
20. 狂気の再来(4)
しおりを挟む
<主根>の先端が、じわじわとレイの中に埋め込まれてゆく。
潤いの足りない秘部が、いきり勃った剛直を拒絶し、痛みを訴える。レイは苦痛に眉根を寄せ、呻きながら魔王の肩を掴んだ。手に付いた土が、魔王の白いシャツを汚してゆく。
レイが後ろに力を入れ、全身で自分を拒んでいるのを感じ取った魔王は、苛立ちもあらわに牙を剥いた。
――レイの口から、掠れた悲鳴がほとばしる。
魔王の指がレイの尻に深く食い込み、後孔が強い力で無理やり引き裂かれる――男根という、凶器によって。
魔王はそれを一気に最奥まで捩じ込むと、無情にもそのまま、抽送を開始した。
苦痛に泣き叫ぶレイの爪が、魔王の肩の皮膚に布ごと食い込む。僅かな痛みを伴うその不快感も、狂気に燃え盛る今の魔王には、まるで感知されていなかった。
「うっ……ぐぅっ……ふっ……がっ…は…っ!」
下から深く突き上げられ、魔王の抜き身が内蔵を押し上げる。次の瞬間には一気に引き抜かれ、また刀身めがけて打ち落とされる。
上下に激しく揺さぶられ、欲望を吐き出す道具のように扱われながら、レイはただ、悲しくて仕方なかった。
(……なぜ言わなかった。こうなる前に。この男の狂気を煽る前に……。ただひと言……王妃になる、と……)
内側を<主根>で抉られながら、外に張り出た<従根>が、ぞりぞりと双丘の谷間をこすり上げる。深く楔を打ち込まれるたび、絶望的な痛みが、体を襲う。
昨夜の、優しい愛に満ちた営みが、まるで夢のようだった。
――猛り狂う獣のような、男。
言葉もなく、情もなく。
一つに繋がりながら、遥か遠くに隔たっている。
レイの目から、大粒の涙がいくつも溢れ出て、しとどに頬を濡らす。
肉体的な苦痛より、悲しみに悲鳴を上げている心の方が、もっと痛かった。
(――愛して、いるのに。どうして俺は、魔王の望む言葉をやらなかった?……俺が……魔王を……狂気へと追いこんだ……)
涙に霞む視界。
レイは目を見開くと、魔王の双眸を覗き込んだ。
その目に少しでも正気の片鱗が残っていれば、今からでも遅くはないと……今からでも、王妃になると告げれば、魔王を止められるのではないかと、微かな望みをかけて。
しかしその思いも虚しく、魔王はレイの中から凶器のごとき肉棒を完全に引き抜くと、レイをうつ伏せにして土の上に投げ出した。
展開は急だった。
乱暴に地面に放り出されたレイは、手を付き体勢を整えようとしたが、間髪を容れずに後ろから再び貫かれ、くぐもった悲鳴を上げた。
秘肉を押し分けるように捩じ込まれたそれは、魔王の<従根>だった。
「……っ! ぐふっ! うぐぅ…………ぐあああああ!!」
有り得ないほど深く貫かれ、レイは半狂乱で絶叫した。
もはや性行為ではなく、拷問だった。
突起を具えた凶悪な刀身が、無理やり捩じりこまれ最奥を穿つと、次の瞬間には抜け出るぎりぎりまで引き抜かれた。そして再び、勢いをつけて奥まで打ち込まれる。その暴虐が、素早い動きで繰り返される。
「ああっ! あぐっ! うあああっ! あっ! ひっ……いっ……!ぐあああああっ!」
もう何も、考えられなかった。
肉と肉がぶつかり合う音が響き、レイの悲鳴と逼迫した呼吸音が、枯れ木の合間を虚しくこだまする。
魔王が深く腰を打ち据えるたび、四つん這いになったレイの膝と腕が地面にめりこみ、小石の混じった砂粒が、ザリザリと肌に食い込み裂傷を作ってゆく。
結合部からは魔王の先走りと共に鮮血が滴り、レイの太腿を赤く染め上げ、後から後から溢れ出ては、地面に吸いこまれていった。
レイは絶えまなく悲鳴を上げながら、過去に舞い戻ったような錯覚を覚えた。
初めて魔王に犯され、死を予感した――あの夜に。
無理やり体を開かれ、突き上げられる激痛。
狂気を宿し、別人のように荒れ狂う男。
その嵐に翻弄され、なすすべもなく蹂躙される恐怖。
しかし繰り返される悪夢のような状況は、決定的な違いを忍ばせていた。
――それはレイが、魔王への愛を自覚していることだった。
潤いの足りない秘部が、いきり勃った剛直を拒絶し、痛みを訴える。レイは苦痛に眉根を寄せ、呻きながら魔王の肩を掴んだ。手に付いた土が、魔王の白いシャツを汚してゆく。
レイが後ろに力を入れ、全身で自分を拒んでいるのを感じ取った魔王は、苛立ちもあらわに牙を剥いた。
――レイの口から、掠れた悲鳴がほとばしる。
魔王の指がレイの尻に深く食い込み、後孔が強い力で無理やり引き裂かれる――男根という、凶器によって。
魔王はそれを一気に最奥まで捩じ込むと、無情にもそのまま、抽送を開始した。
苦痛に泣き叫ぶレイの爪が、魔王の肩の皮膚に布ごと食い込む。僅かな痛みを伴うその不快感も、狂気に燃え盛る今の魔王には、まるで感知されていなかった。
「うっ……ぐぅっ……ふっ……がっ…は…っ!」
下から深く突き上げられ、魔王の抜き身が内蔵を押し上げる。次の瞬間には一気に引き抜かれ、また刀身めがけて打ち落とされる。
上下に激しく揺さぶられ、欲望を吐き出す道具のように扱われながら、レイはただ、悲しくて仕方なかった。
(……なぜ言わなかった。こうなる前に。この男の狂気を煽る前に……。ただひと言……王妃になる、と……)
内側を<主根>で抉られながら、外に張り出た<従根>が、ぞりぞりと双丘の谷間をこすり上げる。深く楔を打ち込まれるたび、絶望的な痛みが、体を襲う。
昨夜の、優しい愛に満ちた営みが、まるで夢のようだった。
――猛り狂う獣のような、男。
言葉もなく、情もなく。
一つに繋がりながら、遥か遠くに隔たっている。
レイの目から、大粒の涙がいくつも溢れ出て、しとどに頬を濡らす。
肉体的な苦痛より、悲しみに悲鳴を上げている心の方が、もっと痛かった。
(――愛して、いるのに。どうして俺は、魔王の望む言葉をやらなかった?……俺が……魔王を……狂気へと追いこんだ……)
涙に霞む視界。
レイは目を見開くと、魔王の双眸を覗き込んだ。
その目に少しでも正気の片鱗が残っていれば、今からでも遅くはないと……今からでも、王妃になると告げれば、魔王を止められるのではないかと、微かな望みをかけて。
しかしその思いも虚しく、魔王はレイの中から凶器のごとき肉棒を完全に引き抜くと、レイをうつ伏せにして土の上に投げ出した。
展開は急だった。
乱暴に地面に放り出されたレイは、手を付き体勢を整えようとしたが、間髪を容れずに後ろから再び貫かれ、くぐもった悲鳴を上げた。
秘肉を押し分けるように捩じ込まれたそれは、魔王の<従根>だった。
「……っ! ぐふっ! うぐぅ…………ぐあああああ!!」
有り得ないほど深く貫かれ、レイは半狂乱で絶叫した。
もはや性行為ではなく、拷問だった。
突起を具えた凶悪な刀身が、無理やり捩じりこまれ最奥を穿つと、次の瞬間には抜け出るぎりぎりまで引き抜かれた。そして再び、勢いをつけて奥まで打ち込まれる。その暴虐が、素早い動きで繰り返される。
「ああっ! あぐっ! うあああっ! あっ! ひっ……いっ……!ぐあああああっ!」
もう何も、考えられなかった。
肉と肉がぶつかり合う音が響き、レイの悲鳴と逼迫した呼吸音が、枯れ木の合間を虚しくこだまする。
魔王が深く腰を打ち据えるたび、四つん這いになったレイの膝と腕が地面にめりこみ、小石の混じった砂粒が、ザリザリと肌に食い込み裂傷を作ってゆく。
結合部からは魔王の先走りと共に鮮血が滴り、レイの太腿を赤く染め上げ、後から後から溢れ出ては、地面に吸いこまれていった。
レイは絶えまなく悲鳴を上げながら、過去に舞い戻ったような錯覚を覚えた。
初めて魔王に犯され、死を予感した――あの夜に。
無理やり体を開かれ、突き上げられる激痛。
狂気を宿し、別人のように荒れ狂う男。
その嵐に翻弄され、なすすべもなく蹂躙される恐怖。
しかし繰り返される悪夢のような状況は、決定的な違いを忍ばせていた。
――それはレイが、魔王への愛を自覚していることだった。
3
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
君に望むは僕の弔辞
爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。
全9話
匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意
表紙はあいえだ様!!
小説家になろうにも投稿
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
2026/02/14 累計30万P突破御礼バレンタインSS追加しました
2026/02/15 累計いいね♡7777突破御礼SS 19時に公開します。
様々な形での応援ありがとうございます!
すべてはあなたを守るため
高菜あやめ
BL
【天然超絶美形な王太子×妾のフリした護衛】 Y国の次期国王セレスタン王太子殿下の妾になるため、はるばるX国からやってきたロキ。だが妾とは表向きの姿で、その正体はY国政府の依頼で派遣された『雇われ』護衛だ。戴冠式を一か月後に控え、殿下をあらゆる刺客から守りぬかなくてはならない。しかしこの任務、殿下に素性を知られないことが条件で、そのため武器も取り上げられ、丸腰で護衛をするとか無茶な注文をされる。ロキははたして殿下を守りぬけるのか……愛情深い王太子殿下とポンコツ護衛のほのぼの切ないラブコメディです
心からの愛してる
マツユキ
BL
転入生が来た事により一人になってしまった結良。仕事に追われる日々が続く中、ついに体力の限界で倒れてしまう。過労がたたり数日入院している間にリコールされてしまい、あろうことか仕事をしていなかったのは結良だと噂で学園中に広まってしまっていた。
全寮制男子校
嫌われから固定で溺愛目指して頑張ります
※話の内容は全てフィクションになります。現実世界ではありえない設定等ありますのでご了承ください
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる