ぶりっ子男好き聖女ヒロインが大嫌いなので悪役令嬢やり遂げます!

リオール

文字の大きさ
39 / 74

38、悪役令嬢の話は完結しない?

しおりを挟む
 
 
「騙したとは人聞きの悪い。私何もしてないわよ。というかどういう事よ」

 まず説明しろ。いきなり責められるのとか気分悪いわ。

「あんた達の姿が見えなくなったから!魔の国に行くまでに変身見せてくれって魔王に頼んだのよ!」
「あ~……さいで」
「そしたら!そしたらよ!」
「そしたらば?」
「更なる化け物になったのよ!」
「おめでとうございます」

 神に祝福されたヒロインに最適と結論づけされたのに化物扱い。魔王憐れ。

「めでたくないわよ!どうゆうことよ!魔王の弟はあんなに美形に変身するのに!な・ん・で!魔王は化物のままなのよ!」
「ケアミスは呪いをかけられてるのですよ。魔王に呪いかけたらいいんでない?」

 もしかしたらイケメンになるかもよ?

 そう言えば、パッとぶりっ子の顔が明るくなった。

「呪い?」
「そう呪い」
「んもう、それを早く言いなさいよ!」

 いつ言う間があった、どこにんな暇があった。そんな私の声は届かない。

「あたしね、魔王の変身後にショックを受けすぎて新しい能力が増えたのよ」
「どんな仕様だそれは」

 そんなショック療法聞いたことないわ。

「こうやって飛んで帰って来れたのも私の能力なのよ!これでゾルゼンス様とラブラブ飛行デートが出来るわ♪」
「それ以前にゾルゼンスに撃ち落とされそうな気がするけど」

 さっきの火の玉とか、なかなか凄かったよ。熱かったよ。是非ぶつけてもらえ。

「あとね、解呪の能力とか」
「ほう、ぜひケアミスにかけてあげれば?」

 そうすれば、きっと元の姿に──

「ふん、もう騙されないわよ!呪い解いたら魔物そのものの姿になるんでしょ!?誰がそんな勿体ないことを!」
「ちっ」

 そこまでぶりっ子も馬鹿では無かったか。

「で?」

 解呪の魔法使わないなら何の意味があるというのか。その能力の使い道あるのか。

「さらに!これから言う能力が超重要!」
「ほうほう」

 もったいぶるなあ。でも何かニヤニヤしてるから、ぶりっ子にとっては美味しい能力に目覚めたのかな?すんごい嫌な予感しかしないけど。

「何と!」
「南東!?」
「……なんか違う響きに感じるけど……なんと!」
「納戸!?」
「いや違うし!何と!」
「納豆!?」
「違うわ、うっさいわ、もうあんた黙りなさい!」
「ちっ」
「ちっじゃないわよ!話進まないじゃない!あたしら二人が絡むと話が進まないって作者が頭抱えてんのよ!?」
「──何言ってんのお前」

 ぶりっ子の言ってる意味が分かりませーん。だってあたし悪役令嬢だから~♪

「あんたそれ言っとけば許されるとか思ってるでしょ」
「よくお分かりで」
「分かりたくないわよ!」

 なんで泣きそうになってんだ。情緒不安定なのか。女の子の日なのか。

「あんた……悪役令嬢とか言う前に、その下品なのどうにかならないの?」
「いやあ前世がいい年で亡くなったもんで。おばちゃんの話なんてこんなもんよ」
「哀れ……」

 哀れまれた!ぶりっ子に!なんかショック!

「まあいいや、で、超重要な能力ってなんなのよ?」

 仕方ないので強引に話戻してあげるわ。確かに話進まないし。なんか頭上ではまだ戦闘続いてるし。火の粉が落ちて来てたまに熱いんですけど。いいのかなあれ、勝手に三人でバトってるけど。国をあげての戦争にならないのが不思議。というか魔王どうした。

「あと魔王、どうしたの?」
「そう、それよ」

 ようやく話が戻った事に安堵したのか、疲れたのか──はあ~と長いため息の後に、ぶりっ子が口を開いた。

「魔王の変身後を見た瞬間、ショックのあまりプツンと頭の中で何かが切れる音がしたのね」

 大丈夫なのそれ?

「そしてあたしは目覚めたのよ!」

 バッと!ここは舞台か、というようなオーバーアクションで両手を広げてぶりっ子は明後日の方を見やる。

「あたしは目覚めたのよ──魅了の力に!」
「未了?」

 そうか、この物語は未了で終わるのか。さよ~なら~






    ~完~






「ちょおおおおおおおおおおっと!ちょっと待ちなさいよ!勝手に終わるんじゃないわよ!」
「え~だって未了って」
「み・りょ・う!チャームよチャーム!」
「チャイムなら学校で鳴ってるけどさあ」
「……現実を受け入れたくないだけでしょ、あんた」

 ばれたか。












=====作者の独り言=====

ちゃんと完結させますよ
しおりを挟む
感想 287

あなたにおすすめの小説

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします

未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢 十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう 好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ 傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する 今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった

婚約破棄された人たらし悪役令嬢ですが、 最強で過保護な兄たちと義姉に溺愛されています

由香
ファンタジー
婚約破棄のその日、 悪役令嬢リリアーナは――弁明すら、しなかった。 王太子と“聖女”に断罪され、すべてを失った彼女。 だがその裏で、王国最強と名高い三人の兄と、 冷静沈着な義姉が、静かに動き始めていた。 再検証によって暴かれる“聖女の嘘”。 広場で語られる真実。 そして、無自覚に人を惹きつけてしまう リリアーナの優しさが、次々と味方を増やしていく――。 これは、 悪役令嬢として断罪された少女が、 「誰かの物語の脇役」ではなく、 自分自身の人生を取り戻す物語。 過保護すぎる兄たちと義姉に溺愛されながら、 彼女は静かに、そして確実に幸せへ向かっていく。

悪役令嬢の身代わりで追放された侍女、北の地で才能を開花させ「氷の公爵」を溶かす

黒崎隼人
ファンタジー
「お前の罪は、万死に値する!」 公爵令嬢アリアンヌの罪をすべて被せられ、侍女リリアは婚約破棄の茶番劇のスケープゴートにされた。 忠誠を尽くした主人に裏切られ、誰にも信じてもらえず王都を追放される彼女に手を差し伸べたのは、彼女を最も蔑んでいたはずの「氷の公爵」クロードだった。 「君が犯人でないことは、最初から分かっていた」 冷徹な仮面の裏に隠された真実と、予想外の庇護。 彼の領地で、リリアは内に秘めた驚くべき才能を開花させていく。 一方、有能な「影」を失った王太子と悪役令嬢は、自滅の道を転がり落ちていく。 これは、地味な侍女が全てを覆し、世界一の愛を手に入れる、痛快な逆転シンデレラストーリー。

悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます

綾月百花   
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。

婚約破棄に、承知いたしました。と返したら爆笑されました。

パリパリかぷちーの
恋愛
公爵令嬢カルルは、ある夜会で王太子ジェラールから婚約破棄を言い渡される。しかし、カルルは泣くどころか、これまで立て替えていた経費や労働対価の「莫大な請求書」をその場で叩きつけた。

悪役令嬢エリザベート物語

kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ 公爵令嬢である。 前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。 ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。 父はアフレイド・ノイズ公爵。 ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。 魔法騎士団の総団長でもある。 母はマーガレット。 隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。 兄の名前はリアム。  前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。 そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。 王太子と婚約なんてするものか。 国外追放になどなるものか。 乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。 私は人生をあきらめない。 エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。 ⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです

王国最強の天才魔導士は、追放された悪役令嬢の息子でした

由香
ファンタジー
追放された悪役令嬢が選んだのは復讐ではなく、母として息子を守ること。 無自覚天才に育った息子は、魔法を遊び感覚で扱い、王国を震撼させてしまう。 再び招かれたのは、かつて母を追放した国。 礼儀正しく圧倒する息子と、静かに完全勝利する母。 これは、親子が選ぶ“最も美しいざまぁ”。

処理中です...