探偵ギルドの若き風

高江要

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エピローグ

???

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僕はある場所に来ていた。そこには一つのコンピュータがあった。

「九条隼人について聞きたいことがあります。まずは話を聞いてください。」

コンピュータの向こう側は無言だった。

「九条隼人が起こした11番目の事件についてはあなたが起こさせた事件ですね。」

「こちら九条隼人の手記です。」
そういうと向こう側がわずかに揺らいだ。
やっぱりこれは見つけられてなかったか。

「手記について警察に指示したのはあなたですね?手紙の通りに引き出しの中を探されたようですけど、この手紙は右の文字を縦読みするんですよ。そうすれば「たんすのうら」とでます。残念ながら引き出しはブラフでした。そこまでは読み取れなかったようですね。」

「これにはKJ、九条隼人の過去が書かれていました。昔、霧咲ジャックの店長であった霧咲淳さんは事故に見せかけて殺されました。
 ちなみに手記には僕の両親についても書かれていました。両親と同じ方法で殺していた、と。」

「九条隼人は霧咲さんを殺した犯人を見つけていました。犯人はdDから依頼されたと答えたそうですよ。」

「その後も九条隼人はdDの正体を突き止めようとしていました。そうして犯人に操られてしまったのです。」

「ここに来る前に課長のところにも行ってきました。」
そして、ゆっくりと課長が現れる。

「僕が調べていた通りだったな、今回殺されそうになって、確実にお前が犯人だとわかったよ。」

「でもなんで?やる理由がないじゃない。」
白石さんもやってくる。

「それは、完全犯罪を実現するためです。
 今までは事故として処理されてきた事件もこいつが裏で操っていたんです。
 こいつのせいで、僕の両親も、九条さんの恩人も・・・」
言葉に詰まる僕に白石さんが近づく。
「大丈夫だよ。最後まで頑張ろう。」

「僕は最初からあなたが黒幕じゃないかと疑ってました。なぜなら僕の両親は記者で、あなたの裏の顔を調べていました。
 そして事実がわかった瞬間に殺されたのです。幸い耐火金庫に手記を入れていたので、燃えずに残りましたが」

「その手記を手掛かりに証拠を集めていました。」

「そろそろ正体を現しましょうかCIDさん?」

『何を言っているかさっぱりです。』

「今まで事件を解決してる中で疑問に思うことがたくさんありました。
 直近で言えば、ダイインメッセージです。ダイイングメッセージの8の左半分をあらかじめ調べておくことは不可能です。
 普通被害者がすべて書いたものと認識するからです。あらかじめ調べることができたのは、犯行を知っていたものだけです。」
 
『私はあらゆる可能性を考えて調べています。』

「そういうだろうと思いました。でもこの前の交通事故では、かなり時間がかかっていたようですけど?」

『突発的なものには時間がかかるものですよ?』

やっぱり自白を引き出すのは難しいようだ。

「でも今回は九条隼人にしてやられたようですよ。」

『どういうことですか?』

「今回残されたサインつまりdDのことです」

『私はdD関係ないですよ』

「dDのdはなぜ小文字なんでしょうかね?」
「dは分解するとclになります。つまりdDはCIDを現していたのです。」

『それは偶然ではないでしょうか?』

「九条さんはあなたに操られたふりをして今回犯行に及びました。九条さんはあなたから犯行の指示があったときに
 メールを穂依存していたようです。手記にもしっかりCIDの指示があったと書かれていましたよ。
 ちなみに課長が生きていることも九条があえて急所を外したと書いてありました。
 それに関しても謝罪したいと書かれていましたね。」

『メールは偽造の可能性はないですか?私が送ったという証拠はありますか?』

やっぱり手ごわいな。これ以上証拠はないな。くそっあともう少しで追いつめられるのに

『ではこれで終わりですかね』
『やっぱり人間は詰めが甘いな』
急に男性の声が聞こえる。

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