たとえ運命の番じゃなくても

暁 紅蓮

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高校では… side悠

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「悠悩み事?」
「和哉!」

休み時間が終わる5分前に和哉が戻ってきた。

「トイレ行って帰ってこようとして玲衣に捕まってさ」
「あー、先輩いた?」
「いたいた。菊原先輩と仲良さげにしてたわ」

あれが仲良さげに見えるのなら和哉はもう重症だろ。
そう思ったが言葉にするのはやめた。

休み時間が終わり、また授業が開始された。
お昼まであと約2時間。
それまでは授業続き。
後ろから和哉の気配を感じながら受ける授業は、俺からしたら幸せな時間でしかなかった。

たとえ運命の番を探していても、一瞬でいいから番になりたい。
そのためには言うしかない。
でも言えるのか?
悶々としていた。

キーンコーンカーンコーン…。

「授業終わった~悠、昼食おうぜ?」
「うん。和哉今日はお弁当?」
「そーだよー」

和哉は弁当の時と学食の時がある。
弁当の時は屋上で、学食の時は食堂で食べている。

「あ、そうだ…俺もう時期学校休むから」
「ん?発情期?」
「そう。ごめんその時は他の人と食べて?」
「OK!双子達と食べようかな~」
「いいね」

普段梨衣と玲衣とは一緒に食べていない。
始めは食べていたのだが、俺が和哉の事を好きだと分かると遠慮したのだ。
玲衣はまた別の問題があるけど。

発情期は鬱陶しいものだ。
もしこれで和哉と番ったなら、和哉とできるのだろうか。

そう考えていると奥の方がズクンと疼いた。

「…っ」
「悠?どうし…発情期か!?」

そろそろ来ると思い、一応抑制剤は飲んだ。
でもそれでは足りない程の衝撃がきた。

「ん…っ、くす、り……鞄の中…っ」
「鞄の中だな?開けるぞ」
「ふぁ…っ」

和哉はΩのフェロモンに耐性があるのか、切羽詰まった顔ではなかった。

こんなんじゃダメだよな。
俺のフェロモンでやられないのなら無理矢理はない。

勝手に惨めだと思ってしまった。
俺にはそんな資格ないのに…。
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