たとえ運命の番じゃなくても

暁 紅蓮

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冬が近づく

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「そう言えば悠」
「ん?何?」
「俺達が番ったのは高一の3月だろ?ギリギリクラス一緒になれたはずなのにどうしてなれなかったのか不思議なんだよな」
「……その時にはもう決まってたからだよ」

悠はニコリと笑った。

「でもさ、番ったなら無理にでも同じクラスにするはずだろう?」

俺がそう言うと、悠は溜息をついた。

「……言わなかったの」
「…は?」
「言えなかった。あの時言おうとしたよ?でも、和哉に半ば無理言って番ったから言い出せなくて…」

あの時の事を思い出したのか悠が恥ずかしそうに言った。

「…え、じゃあ今でも学校認識してない……?」
「ん、多分……ごめんね?言い出せなくて……」

悠が申し訳なさそうに言った。
でもこの事に関しては悠のせいではない。
‪α‬である俺から言うべきだった。

「いや、悠のせいじゃない…俺が言うべきだった」
「違うよっ!俺がっ!」
「ま~ま~落ち着いて~」

俺と悠の間に梨衣が入ってきた。

「2人が悪いわけじゃないよ~?しかも私が先生に言ったしぃ~?先生が忘れてただけだよ~」
「……え?」
「私言ったの~担任に~」

曰く、俺達が番った次の日には担任に言っていたらしい。
しかし、3月ということもあり先生達は忙しくクラス替えもある。
適当にあしらわれ、疑ったが大丈夫と思った梨衣はそのままにしてしまった。
4月になって2人が離れ、自分にも先生にも憤りを感じた梨衣は絶対悠を守りきるー

「という感じか…?」
「そ~なの~!だから結局の所私が上手く伝えきれてなかったせいなの~ごめんね~」

梨衣の眉毛が下がり、顔の前で手を合わせた。

「いやいや!梨衣、ちゃんと言ってくれてありがとう…俺と和哉の為にありがとね……」

悠が梨衣を抱きしめた。
…俺からしたら微妙だが、言ってくれたことには感謝しなきゃだな。
梨衣には感謝を伝えた。
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