ヴァンパイアと聖女様

刹那

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第13話

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ルシファー様を支えられる存在かぞくになると決めたあの日から…。

「リリアナ…。」

名前を呼んでくれるようになったあの日から…。

ゆっくりと、近づいてくるルシファーに「ルシファー様…」とリリアナが強く目を閉じる。
仕方ないことだとわかっていてもやっぱ身構えてしまう。
しかし、いつまでたってもちくりとした痛みはなくリリアナはゆっくり目をひらけば、こちらを見て固まったままのルシファーがいた。

「ルシファー様?」

名前を呼べばハッとしたようにリリアナの顔に手を押し付け、苛立ったように自分の髪をかく、そして何も言わず部屋を出ていった。

「…ルシファー様。」

そう、最近ルシファー様は私にをしなくなった。

食事として、2週間に一回吸血すれば良いと聞いてリリアナはそれを了承したはずなのにあれからすでに、1ヶ月経っていた。

料理の手を止めボーとしているリリアナに「…リリアナ様?どうなされたのですか?」とシエラが心配そうに顔を覗き込む。
「なんでもありません!」と笑ってみせるが明らかに空元気だ。シエラはますます心配そうにリリアナを見つめる。

「リリアナ様…。」

「シエラさん!これを混ぜていただけますか?」

「……はい。わかりましたわ。」

シエラさん、ごめんなさい。
ルシファー様が何を考えているのか分からないんのです。
側にいると決めたのに、本当にいいのでしょうか。

そんな事を悩んでいればいつの間にか夕方になっていた。
リリアナは食事の席につき、今はルシファーと二人でご飯を食べている。

普通のご飯を食べないこともないが、必要のないルシファーはワインを飲んでいた。

しかし、気になって仕方がありません…いってもいいでしょうか?いいですよね?!

「ルシファー様、そんなにジロジロ見られては食事が喉を通りません!」

やっとの思い出言えば「俺の所有物ものを見て何が悪い。」とさも当然のように返された。

リリアナは一瞬胸がチクリと痛んだが気のせいだと思い、ルシファーに反論する。

「なっ!私はものではありません!」とはしたないと思いながらもスープを一気に飲み込混むと、使用人達が息を呑み空気が凍った。
しかし、その空気の中ルシファーのクスクスと笑い声が聞こえ、違う意味でまた使用人達が息を呑んで驚きを隠せない様子だったが、リリアナはそのことに気づかず、ルシファーからプイッと顔をそらしご飯を食べ終えるとすぐに湯浴みへ向かった。

「…普通に笑うルシファー様は初めて見ましたわ。」とシエラが嬉しそうにボソリと呟く。

確かに、初めて会った日は無表情ばかりで何を考えているかわからなかったが今はなんとなくわかるようになった。

「ルシファー様は、元々、多感な方なのだと思います。」

ただ、それを隠すのが上手なだけなのだと最近リリアナは思うようになった。

「リリアナ様は、ルシファー様を恐れたことがありますか?」と急に問われリリアナは首をかしげる。

「恐れたことは一度もあるません。でも…。」

「でも…?」

「でも、今はルシファー様の気持ちが分からないんです。」

「貴女だからこそ、ルシファー様は穏やかでいられるのですよ?」

その言葉が慰めでも、今はそうだったらいいのになと思ってしまう。
「…ありがとございます。そろそろのぼせてきちゃいましたし、出ましょうか。」とリリアナはお風呂を出て部屋に向かう。そこには椅子に深くかけ目をつむっているルシファーがいた。
「眠っていられるのですか?」と声をかけるが返事がない。
リリアナは眼鏡を外そうとルシファーに触れようとしたその手を急に掴まれ気づけばルシファーの腕に中におさまっていた。
「ル、ルシファー様?!」と腕から逃れようとするが、ビクともしない。

「花の匂いがするな。」

「シエラさんが薔薇のお風呂にしてくださいました!」

「お前からは、いつも花の香りがする…。」

ルシファーはリリアナの肩に頭をおく、その頭をリリアナは恐る恐る撫でる。

「…疲れていらっしゃるならベットで寝てください。私が側にいますから。」

最近はリリアナが眠るのを待ちすぐにどこかに言ってしまう。
睡眠が短いのをリリアナは気づいていた。
そして、最近知ったのだが、ルシファーは吸血鬼ヴァンパイア  の住む、魔界の権力者らしい。詳しい話は聞いていないというよりも聞けていない。
仕事が忙しいのだと理解しているがそれでも心配なのだ。

「そうだな。」とリリアナを抱き上げベットに寝かす。
そして、リリアナを抱きしめ自分もベットに入る。

「ルシファー様…。」

「なんだ。」

「何故血を吸わないのですか?」とは、聞けるはずもなく「なんでもありません。」と返し、ルシファーの胸に顔を埋める。

ルシファー様、もしかして、他の方の地を吸っているのですか?

そう考えた瞬間、今までにないほど胸が痛み、何か黒い靄がかかった気がしたが、すぐに睡魔に襲われ、深い眠りに落ちた。


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