毒薔薇姫は運命を変える?!

刹那

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四章

~四年・脱走!~

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あれから四年。
そして王子と主人公が出会うまで残り2年
私もすっかり落ち着いた乙女になりました。

「お嬢様!どこですかー?」

はい。嘘です。
私、カトレアはただいま、私専属女中サラから逃げ出しております。
ちなみにサラさんはなんとこの四年で女中長へとなられましたぁー。
いえーい!とっ、行けない。
今は、逃げなくてはでした。

カトレアは裏口から出るとそこに置いていた馬に乗る。

この子は、愛馬のベルくん。
真っ黒な毛並みは、サラサラで毎日触りたくなる。
そして、ちょっとだけあいつを思い出したりする。

「ベルくん、またお願いね。」

カトレアがそう言うと馬は一定のリズムで走り出す。
カトレアを気づかってかあまりのスピード出さないように走っているように見える。

数分走ったとこに大きな屋敷が見えてきた。

「あっ!カトレアお姉ちゃん!」

女の子がカトレアの名前を呼んだのを聞いた瞬間、子供たちがいっせいにカトレアの元にかける。

「みんないい子にしてた?」

カトレアはその子供達を抱きとめる。

「うん!」
「いい子にしてたぁー!」
「僕も!」

「そんないい子な皆にお菓子を持ってきたの。あきちゃんが作ってくれたから絶対に美味しいわよ!」

子供たちは目をキラキラさせる。

「皆、食べる前に手を洗おうね!」

「「「「はーい!」」」」

手を洗い子供たちと食堂に向かう。
美味しそうにクッキーを食べる子供たちは本当に可愛い。

ここは天国でしょうか?
こんなに可愛い天使達がいるんですもの天国に決まってる!

「カトレアお姉様!」

「エマ!」

カトレアはエマを抱きしめる。
すっかり大きくなったエマは愛らしい女の子になっていた。
年長の男の子達が頬を赤くして見ているがその事にエマは気づいていない。

「ごめんね。なかなか来れなくて」

「いいえ。カトレアお姉様は私達の為にいろいろしてくださってるんですもの。こうやって会えるだけでエマは嬉しいです。」

大人っぽくなったのは嬉しいが、もう少し我儘を言ってもらえたらと思うのはそれこそ我儘だろうか。

「カトレアさん。忙しいのにようこそお越しくださいました。」

「リアム、すっかり大きくなって!」

カトレアはリアムの頭を撫でる。

背伸びをしないと頭に手が届かない。
男の子の成長は本当に早い。
もうすっかり、かっこよくなってしまった。
お姉ちゃん寂しいわ。

「ちょっ、カトレアさんやめてくだい。俺はもう、子供じゃないんですから。」

子供扱いしたわけじゃないんだけど、嫌だったらしい。

「ごめんね。でも、あなた達が優秀なのは十分知ってるわよ。じゃないとここを任せてないわ。」

一年前、リアムに働かせて欲しいと頼まれ、勉強と両立しながらここで働いてもらっている。
2人は私が思っている以上に優秀だ。
勉学にも励み、仕事も真面目にこなす。
だからこそ、安心してここを任せられるのだ。

「えへへ。カトレアお姉様に褒められるとやる気が出るな。」

あらら、そんな可愛い笑顔を見せるものだから男の子達がうっとりとエマを見てるじゃない。

「妹がこんなに可愛いとお兄ちゃんは大変ね。」

「そうですね。でも、カトレアさんもエマと同類、いえそれ以上ですからね?自重してください。」

それはどう言う意味かしら。
私はエマみたいに可憐で可愛くないわよ?

「気にしないでください。はなから分かってもらおうとは思っていませんから。それより、サラさんが来てましたよ。」

サラと聞き、カトレアはすぐに逃げる体制に入ったか肩を掴まれ動けない。

カトレアはゆっくりと頭を動かし後ろを見る。

「お嬢様、いい加減逃げるのはやめましょうね。」

「さ、サラ。どうしてここが…。」

「貴女が逃げる場所は大抵わかります。何年一緒にいると思ってるんですか?」

ですよねー。

「帰りますよ。」

うん。
さすがに分かる。これは逃げられない。

「はい。みんな、また来るわね!」

皆んなに見送りをしてもらいカトレアは馬車に乗り込む。

「…サラ、あいつは元気かしら?」

「そうですね。あの人はなかなかしぶといですからね。うまくなんじんで元気にしてると思いますよ。」

「そうね。」

ガイ。貴方は今どこにいるの?
辛い思いしてないかしら。
後2年、物語が始まってしまう。
情けない事に、怖いわ。

カトレアは悪い考えを断ち切るように目を閉じる。

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