本当は、愛してる

双子のたまご

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第十章

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…舞台?

『やっぱり~気づかれてなかった~
先週会った時点で分かってたことだけど~』

「は、え?」

『記念すべきたっくんと翠さんの初デートでご観劇いただきました「燃えるマリーゴールド」で魔法使い役を演じました、新人女優の琥珀です!』

「デッ、まっ、え?」

急に慌て出す私に、龍海さんが不審そうな顔をする。
デートじゃないけど、いや、それより…
…言ってた。
魔法使い役知り合いだって、龍海さん、言ってた!

『また、たっくんから取り立てのような圧を受け勝ち取りました「ヨルと森」でベラを演じております!』

獅音さんが言っていた…
知り合いの方に圧をかけていたと…!

「あっ、あぁ…」

「おい、大丈夫か。」

『次に会った時に、魔法使いの杖からなんで火が出たか、教えますね』

龍海さんが、知り合いに聞いておくと、言っていた…

「…ごめんなさい。琥珀さん。」

『…謝ることなんて、なにもないでしょう。
また今度、是非劇場までご来場ください。
よかったらうちのバカ兄二号と一緒に。』

「…はい。」

『まぁ、不甲斐ないたっくんに愛想が尽きても、私とは友達になってください!
私、翠さんのこと大好きになっちゃった!』

「ふふっ、私も大好きです。」

「えっ…」

『わ~い、両思い!あはは!
誤解がとけてよかった!
じゃあたっくんに代わってもらえますか?
喝入れとくんで!』

「ふふっ、分かりました。
…琥珀さん、ありがとうございます。」

『こちらこそ、ありがとうございます。』

「…はい、龍海さん。ありがとうございました。」

「っ、あぁ」

何故か少し耳が赤い龍海さんに携帯を返した。
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