【旧作改訂】イレギュラー召喚で神器をもらえませんでした。だけど、勝手に付いてきたスキルがまずまず強力です

とみっしぇる

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32 再びソロへ

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私が死にかけてから半年がたった。


「サーシャ、私とメロンも恐らくレベル100になったと思います」
「「沼」由来のレベルアップシステムを使わせてもらったお陰よ」

「うん、これでメロンとカリナともお別れだね」


今、総階数80階のランバー特級ダンジョン79階にいる。ここにはアダマンタイトゴーレム、オリハルコンゴーレムが出る。

素材はアダマンタイトゴーレムからアダマンタイトが少し採れるだけ。間違ってもオリハルコンなんて残らない。難度が高い割には稼ぎにはならないが、経験値が大きい。

レベル50の冒険者が、ここに3年通えばレベルが100を越えると言われている。

3人でここまで潜って、約半年間をレベリングに徹した。そして目標を達成した。



「お別れといっても一旦ですよ。「殺戮天使」の解散をサーシャが言い出ても絶対に応じませんから」
「そうだよ。目的を果たして、必ず戻って来てよ」

「ありがと」


特級ダンジョンでメロンとカリナを守るためとはいえ、「沼」に沈めた。私が神の力の一端を使えることを知られた。

それも人間からしたら悪神。

無理な戦いの傷が癒えて目覚めたあと、メロンとカリナの目を見るのが怖かったが、2人は微笑んでくれた。

そして2人とも左手の甲に刻まれた刻印から、新しい武器を出した。

メロンは虎の刻印から「神器 黒虎」。
カリナは獅子の刻印から「神器 黒獅子」。

どちらも沼様が食べた召喚者の武器を作り替えた、言うなれば強化神器だ。

「カリナと私も、人に言えない秘密ができた。サーシャと運命共同体よ」
「そうです。沼の意思が召喚者しか使えない武器を2人が使えるように作り替え、その鞘も私達自身になりました」

「それに沼の淀みの中に入ってみて、サーシャが本当のことを言えなかった訳が分かりました」
「命懸けで守ってくれてありがとう」



私は泣きながら、真実を話した。イレギュラー召喚の話から、神器持ちの山田竜都を倒したことも全部だ。

メロンとカリナは受け入れてくれた。



だが、半年がたった今からしばらくはソロだ。

半年前に3人で決めた。

私は最初の予定通りにハルピインから南下して魔国を目指すが、その前に東のブライト王国に行く。

そして、余計な奴らが来る原因になったブライト裏ギルドに対して、私の死を「偽装」しに行く。
本当は裏ギルドを潰したいが、私は力を得ても情報がなさすぎる。

次に魔国に行く。会えるなら、魔王様に会ってみたい。

だけど、メロンとカリナはハルピインの西にある故郷のペルミ村から大きく離れられない。

実は西の方にあるネパルント帝国がニュデリイ帝国との戦争に負け、今いる国の西側から逃げた兵士が流れてきている。
マリン達の故郷ペルミ村を襲った盗賊団も、その手の奴らだ。

軍隊並の力を得た2人の希望で、「殺戮天使」は拠点もペルミ村から20キロ程度のところにあるダンガーラに移す。そして故郷と周りの村を守りながら、冒険者を続けていく。

だから3人で話し合った。

メロンとカリナをレベル100にして、私は旅に出る。その目安は半年。普通はレベル51から100は無理だが、ゴーレムが多いランバー特級ダンジョンなら可能だった。



ダンション4階の人がいないとこで、シルバーゴーレム4体を見つけた。

「サーシャ、今までは「沼」で足を止めて、ゴーレムを20分くらい殴りまくったよね」

「それは沈む「沼」を2人の前で使うのを控えていたから。武器を構えて見てて。80センチ沼、4個発動」

ぽちょん、ぽちょん、ぽちょん、ぽちょん。

沼を操作してゴーレム4体の片足をとらえた。

とぷっ、とぷっ、とぷっ、とぷっ。

「あっ、片足が沈んだ。でもゴーレムは3メートルありますし、胴回りより穴の方が小さいですよ」
「ここから「沼」の本領発揮だよ」

バキッ、バキッ、バキバキバキバキ。

「え、ゴーレムの方が穴に潰されながら、飲み込まれていく」

「神のスキルだよ。穴の大きさの方が絶対優先。80センチの沼に捕まえてしまえば、どんな大きな獲物も80センチで通される。だから落ちちゃダメよ」

「こ、これなら物理耐性も魔法耐性も関係ないですね」
「物理攻撃しかないならゴーレムもゴブリンも、サーシャから見たら同じなのかも」

「そんで沼の作用で、沼の中で相手を死なせると経験値が10倍になる。そのときにメロンやカリナもダメージを入れてたら、私と均等割りで通常の3・3倍の経験値が得られるの」

「下層のアダマンタイトゴーレムなんて、足止めしたあとにSランク数人で1時間くらいかけて倒すって聞いたけど、これなら全工程が5分で終わります」

「すごい。それを私達がやらせてもらえたら、とんでもない早さでレベルが上がるわ」

「理解してもらえた?私がゴーレムを捕らえて、沈む前に2人も攻撃する。そうすれば、普通にゴーレムを倒したときの3倍以上の経験値が得られる」
「なるほど倒す時間もかからないから、次々にゴーレムに当たれば、時間短縮もできます。普通は3年かかるところが半年で終わるかもしれません」

「むしろ、ゴーレムはリポップ時間が6時間くらいあるから、暇をもて余すかもね」


こうして、特級ダンジョンの下層まで行ってレベル上げを始めた。



    
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