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65 やっと先が見えてきた
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カフドルス侯爵家で歓待されてから、1日だけラヒドの領都を見て回ったが、同伴者が多かった。
ここには「発酵食品」がある。昔からあったチーズからヒントを得た天才が、ヤギや牛の乳以外でも保存食を作れないかと発案して、ラヒドの名物になっている。
その中の大豆ソースがかかった魚をローズと食べて、気に入った。
大豆ソースは「ジャン」という名前。ハドソンさんの発案で、ジャンと蜂蜜とハーブ、塩を混ぜて煮た「タレ」は、開いて焼いたウナギにかけると絶品だった。
今日は「ジャン」をできる限りの買いたいのだ。
洒落た茶店に誘われて、大人数でお茶を飲んでいる。聞かれることはもちろん魔法のことだ。
話してるのは、私と同じ年の魔法使いリン。火の適正者だ。
周りも興味津々だ。
「アヤメ殿は、いつ魔法を取得したのですか?」
「3ヶ月くらい前かな」
「つい最近ではないですか! きっかけは何ですか、ぜひ知りたいです」
「参考になるかな。ゴロツキ5人に崖っぷちで追い詰められて、岩トカゲと30メートル落下。そのときレベル8」
「え?」
「そこで魔法に目覚めて回復スキルゲット。その直後から追手の追撃から逃れながら、ボロボロ半裸でセチバの森で2週間のサバイバル」
「・・・・」
「熊、メガスズメバチと戦って、朝御飯は猪の生肉。1度は高さ10メートルのミドルハニービーの巣に突っ込んだ。そしたら、こうなった」
彼女が紅茶と一緒に頼んでいたパンケーキに、指先から「極上蜂蜜」をかけてあげた。
「ふああ、って、生産スキルではないですか。攻撃、防御、回復もありますよね」
「ははは。ごめん、私もまともな魔法を見たのは昨日が初めて。自分が何を得たのか、全貌がつかめてないの」
「死線をくぐったあとに、また死線ですか。ぱくっ、ぱくっ。うんま~い。こんな蜂蜜も初めてです」
「気に入ったなら、これあげるよ」
容器に入った蜂蜜を出した。
「え?空間収納・・」
今後はローズちゃんと話し合って、アマゾネスの里とラヒド島の二拠点にするつもり。
偶然にもカフドルス侯爵様が、ローズの生物学的な父であった。
アマゾネスの掟でローズの母ガルボさんが認知させてないが、侯爵様はローズちゃんを気にかけている。
ローズちゃんを助けるために、平民の私に膝を付いた。
協力関係を作れそうだし、これだけ縁があるなら、可能な限り能力を開示したい。
だから、ここで異形の話も結びつける。もちろん作り話だ。
火魔法使いリンの友達の水魔法使いハルが、いいところで話を切り出してくれた。
「セチバの森といえば、マイリの街に現れた怪物の話が聞こえてきます。アヤメ殿は出くわさなかったのですか?」
「・・会ったよ」
「え?」
「「彼女」はメガスズメバチのキメラか進化種のようなもの。だけど話はできたわ」
「良く生き残りましたね」
「普段は穏やかなの。害されなければ、人を憎まない。敵も偶然に同じだったし武器をくれたわ」
「武器?」
ポイズンニードルを右手中指に発動させた。
「このままナイフとしても使える。遠距離でも1000発くらい撃てる。盗賊が出ても、余裕だったわ」
「鉄の的を爆散させるやつをあの速さで1000・・」
「「彼女」が現れるときは、彼女の身内を害した馬鹿な子爵家と商会絡みだから、むやみに攻撃せず、話をすることね」
ローズちゃんの一族は、基本自由。アマゾネスの里に男を連れて帰らなければいい。
幸い私は女で、それなりの戦闘力もある。
ローズちゃんと、ラヒドとアマゾネスの里を行ったり来たりして、同じ旦那さんをもらってもいい。
ローズと再会する前に、自分の拠点を作っておきたい。
楽しみは増えていく。
ここには「発酵食品」がある。昔からあったチーズからヒントを得た天才が、ヤギや牛の乳以外でも保存食を作れないかと発案して、ラヒドの名物になっている。
その中の大豆ソースがかかった魚をローズと食べて、気に入った。
大豆ソースは「ジャン」という名前。ハドソンさんの発案で、ジャンと蜂蜜とハーブ、塩を混ぜて煮た「タレ」は、開いて焼いたウナギにかけると絶品だった。
今日は「ジャン」をできる限りの買いたいのだ。
洒落た茶店に誘われて、大人数でお茶を飲んでいる。聞かれることはもちろん魔法のことだ。
話してるのは、私と同じ年の魔法使いリン。火の適正者だ。
周りも興味津々だ。
「アヤメ殿は、いつ魔法を取得したのですか?」
「3ヶ月くらい前かな」
「つい最近ではないですか! きっかけは何ですか、ぜひ知りたいです」
「参考になるかな。ゴロツキ5人に崖っぷちで追い詰められて、岩トカゲと30メートル落下。そのときレベル8」
「え?」
「そこで魔法に目覚めて回復スキルゲット。その直後から追手の追撃から逃れながら、ボロボロ半裸でセチバの森で2週間のサバイバル」
「・・・・」
「熊、メガスズメバチと戦って、朝御飯は猪の生肉。1度は高さ10メートルのミドルハニービーの巣に突っ込んだ。そしたら、こうなった」
彼女が紅茶と一緒に頼んでいたパンケーキに、指先から「極上蜂蜜」をかけてあげた。
「ふああ、って、生産スキルではないですか。攻撃、防御、回復もありますよね」
「ははは。ごめん、私もまともな魔法を見たのは昨日が初めて。自分が何を得たのか、全貌がつかめてないの」
「死線をくぐったあとに、また死線ですか。ぱくっ、ぱくっ。うんま~い。こんな蜂蜜も初めてです」
「気に入ったなら、これあげるよ」
容器に入った蜂蜜を出した。
「え?空間収納・・」
今後はローズちゃんと話し合って、アマゾネスの里とラヒド島の二拠点にするつもり。
偶然にもカフドルス侯爵様が、ローズの生物学的な父であった。
アマゾネスの掟でローズの母ガルボさんが認知させてないが、侯爵様はローズちゃんを気にかけている。
ローズちゃんを助けるために、平民の私に膝を付いた。
協力関係を作れそうだし、これだけ縁があるなら、可能な限り能力を開示したい。
だから、ここで異形の話も結びつける。もちろん作り話だ。
火魔法使いリンの友達の水魔法使いハルが、いいところで話を切り出してくれた。
「セチバの森といえば、マイリの街に現れた怪物の話が聞こえてきます。アヤメ殿は出くわさなかったのですか?」
「・・会ったよ」
「え?」
「「彼女」はメガスズメバチのキメラか進化種のようなもの。だけど話はできたわ」
「良く生き残りましたね」
「普段は穏やかなの。害されなければ、人を憎まない。敵も偶然に同じだったし武器をくれたわ」
「武器?」
ポイズンニードルを右手中指に発動させた。
「このままナイフとしても使える。遠距離でも1000発くらい撃てる。盗賊が出ても、余裕だったわ」
「鉄の的を爆散させるやつをあの速さで1000・・」
「「彼女」が現れるときは、彼女の身内を害した馬鹿な子爵家と商会絡みだから、むやみに攻撃せず、話をすることね」
ローズちゃんの一族は、基本自由。アマゾネスの里に男を連れて帰らなければいい。
幸い私は女で、それなりの戦闘力もある。
ローズちゃんと、ラヒドとアマゾネスの里を行ったり来たりして、同じ旦那さんをもらってもいい。
ローズと再会する前に、自分の拠点を作っておきたい。
楽しみは増えていく。
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ん、止まってるのか。
……インスタント旦那さんを探したり探さなかったりするのか、自分でパパになるんだよ!なのか……。
……それはそうと、蠱毒的にスキル交配し続けて最終的にヒトっぽいカタチになるかもね。
甘いよ主人公ちゃん、狼喰えよ。
はちみつ取り。
ちょっと痛い……とかじゃないなら巣ごと丸々ゲットでいいんやで……。
時間停止じゃないなら中から攻撃されるかもだけど。(ハチ対カエル)
感想ありがとうございます。環境に優しくを考えてしまいました。
てへへ・・