熱い砂の要求

暖鬼暖

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夏の日差しまばゆく、陽太は海辺を歩いていた。そこで彼は、その夏だけ涼みにやってきた一人の男性と出会う。
その男の目は瞳に海を映し、まるで波のように青く澄んでいた。

翌日、またその翌日も二人はそれぞれ別々に海辺にやってきた。
陽太は心の中で、ーーー昨日出会ったあの男性に再び会いたい。
と思っていた。そして、男が現れた瞬間、陽太の心は高鳴った。

ーーー初めはただの偶然の出会いだったはずなのに。
陽太は男に引かれていく自分を感じた。


そして男もまた、陽太の存在に心を揺さぶられているようだった。
言葉では表せない気持ちが、微かに心に触れるように交わる。

男は言った。「私は1か月ほどここに滞在する予定です」
彼らが話し始めると、互いの心に何かを共有するような感覚が生まれた。

彼らの会話と距離は、時間が経つにつれてますます深くなっていく。

男もまた、陽太に会いたいと思っていたのか、彼も出会ってから毎日海辺に姿を現した。

二人の目が合った瞬間、微笑みが彼らの唇に浮かぶ。お互いが心地よい静寂の中で、彼らはどちらともなく再び会話を始める。

毎日、その繰り返しをしていた。
1週間が過ぎようとした。

男は陽太に「どうでしょう。今度はうちへ絵を見に来ませんか?有名な作家の絵を集めている古民家を借りて過ごしているんです。どうでしょう?一緒に楽しめると思うのですが」と伝える。

陽太は興味津々でうなずいた。「それは素晴らしいですね。ぜひ見てみたいですーー絵にはいろんな物語が込められているから、きっと新たな発見ができるはず」そうやって嬉しそうに話す陽太に男は唇の端が緩む。

数日後、彼らは好きな絵画の話をしながら、古民家へ向かった。


「ここです」
ガラガラと扉を開けて古民家へ入ると、壁に飾られた数々の絵画が陽太の目に飛び込んできた。


その中でも、一つの絵が陽太の目を引いた。
「これ…は」

男は絵画に夢中の陽太に語りかける。「この絵は有名な作家の作品で、船がボトルの中に収められているんです。…見たことがありましたか?」

男は微笑みながら続けた。
「この絵は、自分の中に秘めた願望や夢が詰まっているような気がするんです。船は未知の世界への冒険を象徴しているのかもしれませんね。」

絵の中にはボトルが描かれており、ボトルの中には船が浮かんでいる様子が描かれていた。
「立体的でしょう。触れてみてもいいですよ」

陽太は絵の中のボトルに手を伸ばし、指先で表面をなぞるように絵の中のボトルの表面に触れた。すると、偶然か男の手と陽太の手が触れ合った。
触れ合った瞬間、指先から熱した砂のように熱く痺れる感覚を、二人は感じた。
彼らの心には強い電流が走ったかのような感覚が広がり、何か深い瞬間を共有したような感覚に包まれた。
ーーーーやわらかい。

彼らは言葉を交わすことなく、ただ手を握り締めたまま静かに見つめ合った。指先が触れ合うことで、言葉では言い表せない感情が広がっていく。
手は次第に伸び、男の指が陽太の唇をなぞり、互いの視線が交差する。
その触れ合いは、まるで運命の力に導かれた出来事のようであった。

彼らはお互いの存在を確かめ合うため、深い感情を抱き合った。
「恭二…さん」
男の名は恭二といった。陽太は男のなを呼んだ自分の艶っぽい声に震えた。

互いの指先、視線が交差する瞬間、何か特別な絆が生まれたのだ、何か特別な力が彼らを結びつけるーーー。
恭二の指は一つ一つ陽太の存在を確かめるように、やわらかい皮膚の上で跳ねた。

自分の顔をなぞる指に陽太も応えるように、きつく恭二の体を抱きしめた。
胸の鼓動、体温が互いの存在を確かめ合い、深い絆で結ばれていくと、陽太は信じた。

陽太が引かれた絵の中の船は、まるで彼らの心の航海を象徴しているかのようであった。

ーーー暖かい。

それぞれの感覚が交錯する中、彼らは言葉を失い、ただ、互いの手を握り締めることで、心が言葉以上の絆で結ばれたように陽太は感じていた。
胸に触れていく指が心地よい。衣服の下で踊る指に陽太は憂を感じた。

息があがる中、絵画の世界と現実の世界が交錯し、彼らの感情は絵の中の船と共に航海を始めようとしていた。二人の指先が触れ合う瞬間、彼らの心は溶け合い、まるで一つの存在となったかのようであった。

恭二は自身と陽太を重ね合わせ、絶頂へと誘うように上下する。

その触れ合いは、まるで運命によって導かれた出来事のように感じ、彼らの関係は、一枚の絵画の魔法によって深まり、互いに引かれ合う運命を宿しているかのように思えた。

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