エレファントの瞳

暖鬼暖

文字の大きさ
12 / 14
エレファントの瞳

しおりを挟む
「ふっ…ぁ、ッ…んっぁ…は」

生きるために半開きの唇で息を整え、どこでもない遠くを見つめながら生理的な涙を流す姿に、僕は震えた。

「っ…あ、レ」



彼の中を確かめたくなる。どう言った形をして、保っているのか。



彼をひっくり返して青白い双臀に手をかけ、顔を埋めた。蜜壺へすっかり温まった舌を這わせる。

「ぅッ、あ」

小さい感嘆の声。

粘る舌にさらに唾液を絡めて口吻を続ける。

「レオ!まって、今…ッ」

中指で入口をトントンと叩きゆっくりと中へと侵入していく。



エマニュエルは「ふぅーっふぅーっ」と息を整え、枕にふるふると顔を埋めている。



熱くうねる彼の中に中指の先端はすっかりと飲み込まれた。

しかし、中々その先へは進めなさそうだから、まとわりつく周りをぐるりと優しく撫でてやる。

「ぅぐっ」と声を上げる部分を見つけて、その“弱い部分”を擦って攻め立てた。



エマニュエルの表情は確認できないが、細く長い指は枕を先ほどよりも固く掴んでいた。



閉鎖された中の入口は拡がり優しく擦りながら先へ先へと進んでいく。

エマニュエルの中は熱く、ヒダがみっしりと並んでいた。



「あっ」

指を引き抜いたり入れたりを繰り返す。耳に心地良い声が響く。

本数を増やしても自由に入るようになった。

僕の下で何度も見た彼が震えている。



すっかり昂まった僕自身と頭で引き返そうとする理性の僕が駆け引きしていた。



ーーでも、きっともうこの世界で彼を描くことはできなくなるよ



理性のない僕がそう言った。



「レオ、いれてよぉ…っ」



エマニュエルが涙で濡れた僕を横目で見る。

彼の下半身も期待に再び膨らんでいる。

いきり勃った肉棒をあてがうと、ぴくんと彼の身体が跳ねた。



彼の身体にすんなりと入っては、獣のように彼に打ち付けていく。

喘ぎと共に、彼が言葉を発している。僕は聞こえないふりをして彼の腰を掴んだ。



「っあ、おれ、おれっ…っあ、欲し」



絡みつく熱に腰が止まらず、恥骨を突く音と粘膜が絡み合う音が部屋に鳴り響く。

エマニュエルは僕とは違うどこかへ行ってしまったのか、別人のように乱れた。



しなやかな身体が美しく弧を描き、リズムに合わせて上下する。

切なげなうねりを上げる肢体はもっとも恥ずかしい部分を擦り合わせれば合わせるほど蛇のようにしなった。



僕は彼の昂まりきった男根に手をかける。

「あぁぁっ…!」

きつく上下して腰を突けば、喜悦を上げる彼の声が耳元に聞こえる。ドロっと指に彼の出した熱。

僕の名前を呼ぶ熱い吐息を感じて僕は彼の中で頂上を極めた。





僕らは両手を広げて白いシーツの上に落ちた。

息を整え終えた僕は『汗が冷えるなぁとか』『風邪ひくかも』と、現実に戻りはじめていた。



「レオ、不思議だ。君の瞳の中に、炎が見える」

興奮したエマニュエルが僕の目の中の奥を凝らしてみている。

僕の上に乗って僕の目をまじまじと見つめるエマニュエルのふわふわの髪を撫でた熱を帯びたエマニュエルの瞳と柔らかい唇にキスしたくなった。

「君の目って不思議だ。真っ黒な瞳の奥はよく見ると炎が見える」



「エマニュエル君の瞳も不思議だ。美しい木々のように緑色に澄んでいる」

エマニュエルが照れくさそうにまつ毛に影を落とす。



僕はエマニュエルの細い手を握った。



「君は、汚れてなんかいない。

その美しい心を大切にして。僕がいつも君の心に寄り添うよ。大丈夫」



白くて細い指。

この手に騙されているかもしれない。

でも、肌が触れ合ったときに感じたんだよ、君の優しいぬくもりを。





ーーーエレファントの目玉が欲しい

彼が僕に抱かれて泣きながら、うわごとのように言った言葉が忘れられない。


 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)

優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。 本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

壁乳

リリーブルー
BL
ご来店ありがとうございます。ここは、壁越しに、触れ合える店。 最初は乳首から。指名を繰り返すと、徐々に、エリアが拡大していきます。 俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 じれじれラブコメディー。 4年ぶりに続きを書きました!更新していくのでよろしくお願いします。 (挿絵byリリーブルー)

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

処理中です...