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■本編

LEVEL.15 “連続殺人鬼”邂逅

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“収穫祭”開催の前日。


会議室にてレヴァンは椅子に座っては、目の前で立っているモスグリーンの髪色で少しハネっ毛のあるウルフカットで、少し切れ長なジト目で少し眠そうな感じをした青緑色の瞳をしている。
軽装な剣士のような服を改造した服を着ていて、右二の腕には茨が巻き付いているのが片マントの隙間から見えている少し背の低めな青年を見つめていた。


「よく無事に帰ってきてくれたね、ラヴィ」

「いえ、あれぐらいの竜討伐は日常茶飯事でしょ?だから、怪我なんてしませんって」

「……何気に、煽ってきたな……」

「それより、レヴァンさん」

「あぁ、この報告書の事だね?“連続殺人鬼”が、どうやら此処の街に入り込んだって」

「それについて、なんですけど」


ラヴィは1つの血濡れた手紙をレヴァンに手渡すと、レヴァンは少し怒ったかのような表情をしては目を閉じては軽く深呼吸をしていた。


「どうやら、“風”が一人殺されたようで……その側にソレが」

「……あとで、彼の家族に謝罪と礼を伝えないとな……彼は、“見つけた”事を遺してくれた」


レヴァンは血濡れた手紙の封を開けては中身を見ては、少しだけ悲しそうにしながらも中身を確認すると手紙を大切そうにテーブルに置く。


「“パーシヴァル”、男で20歳……謎の固有ギフトを使っては、ターゲットの命を明確に奪う……これについて、ラヴィなら……いや、言わなくてもラヴィなら“楽勝”か?」

「……どんな相手だろうとも、レヴァンさん達が護っている“モノ”に手出しなんてさせない」

「ははっ、無茶な事しないでくれよ?じゃないと、周りの皆は自分を責めるだろうからね」

「お人好し、ですからね」

「それは、ラヴィもだよ」

「……そう、ですかね?」

「あぁ、そうだよ……“1番のお人好し”で頑張り屋なのは、ラヴィだ」

「……………なんか、恥ずかしいんですけど」

「はははっ!」


レヴァンとラヴィが会議室にて話をしている頃、カルマとロゼッタが街の見回りをしながらも“収穫祭”の街並みを眺めていた。


「明日は、“収穫祭”だね」

「おう!あー、でも3日目しか空いてへんわ」

「じゃあ、その3日目で“デート”する?」

「お、おう!するするっ!」

(犬の尻尾、いや、狼の尻尾が見えそう)


ロゼッタの言葉にカルマは凄く嬉しそうにしていて、ロゼッタの眼には“狼の尻尾”が見えていて元気よく尻尾を振っているのが幻として見えていた。

ロゼッタが和んでいるとカルマは動きを止めては自身の鼻を微かに動かしていては、近くの路地裏を目を細めてはロゼッタを護るようにロゼッタを自身の後ろへと居させる。


「カルマさん?」

「……………濃い、血の匂いや」

「え?」


ロゼッタはカルマが見ている路地裏を見れば、其処には此方へと流れるかのように血の一筋が流れてきていたのと、その先には“浮遊“霊”の男性”が浮いては嘆いていた。


【アイツは、アイツは、俺をっ】

【俺は、何もしてないっ】

【妻が、……誰か、妻を助けて、くれっ】

【この奥に、逃げ込んだっ……アイツも、追いかけてっ】


“浮遊“霊”の男性”はロゼッタの視線に気付いては、ロゼッタに近寄りロゼッタのスカートを掴んでは悲願を伝えていた。


「っ……」

【どうかっ、どうか“視えて”いるなら妻を……助けてくれっ!“連続殺人鬼”に、殺されてしまう!!お腹の中には、赤ん坊が居るんだっ!!頼むっ!!】

「カルマ、さん……」

「どうしたん?」

「まだ、奥に“女の人”が……誰かに追われてます!!」

「何やってっ!?」

「早く助けないとっ、“女の人”のお腹には“赤ん坊”が居ます!!」

「っ~、“なんで分かった”のか、後で教えてもらうで!?」

「はいっ」


ロゼッタに言われてカルマは奥へと走り出して、ロゼッタも追いかけながらも先程の“浮遊“霊”の男性”を見れば、凄く不安そうな表情と共に何かを“後悔”しているような表情を浮かべては其処から光の粒子となり消えていく。


(不安そうな表情していたのに、何処か“後悔”を示すような表情をしてた……あの人)

(これが、罠なのか……それとも、本当に)


ロゼッタとカルマが奥へと辿り着くと同時に、其処にはパーシヴァルが妊婦の女性の首を掴んでは持ち上げて青く輝く宝石のようなモノが付いた剣で貫いていた。


「ぁ……」

「ロゼッタっ」


ロゼッタが見てしまった事に気づいたカルマは、ロゼッタを自分の胸板へと押し付けて見させないようにしていた。


「……お前、最近“巷”を騒がせている“連続殺人鬼”か?」

「ふふっ、知っていたのねぇ?だからって、何なのかしら?これは、“自業自得”ってモノでしょ?皮肉な事をアタシが、粛清したってだけじゃないの~」

「てめぇ……」

「逆に感謝して欲しいわよ?だって、この人の旦那は“盗賊”だったわけだし?そんな犯罪者の子供なんて、子供も可哀想だし奥さんも可哀想でしょ?」


パーシヴァルは妊婦の女性を地面に落として深い笑みを浮かべていたが、カルマの後ろに居るロゼッタを見ては驚愕の表情をしては少しだけ悲しそうな表情をしていた。


「……………………ロゼ」

「へ?」







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