異世界でホワイトライオンもどきに転生しました。

陣ノ内猫子

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ロゴスとの授業・その2

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『すまん。少々暗い話になってしまったな。こほん。では次だ』
『はい、次は何でしょう』
『アイテムボックスの話は、さすがにブラフマ様から聞いているな?』

 先ほどの聖獣の話をブラフマから聞いていたと思っていたらしいロゴスは、他に聞いていないことがないか念を押すように話を進めた。

『はい。伺っています。右手で物の出し入れをできると』
『そうか。ひとまず生活に困らない程度の資金と、人型になった時の為の衣料品、武器と防具が入っていると聞いている』

 武器と防具という単語に、ぴくりとルーチェの眉(の辺り)が反応する。

『……武器と防具が必要なほど、この世界は危険なのですか?』
『……そうだな。この世界には魔物と呼ばれる生き物がいる。動物よりも戦闘能力に優れ、我ら神獣や聖獣よりも知能の劣った生き物だ。人や動物を襲う厄介な、な。人型のものもいれば、動物に近いものもいるし、化け物に近いものもいる』
『それは……厄介ですね』
『ああ。そういう輩に対処する為に、ブラフマ様はお前に武器と防具を持たせたんだ』

 ロゴスの説明に、なるほどとルーチェは頷く。地球では人間を相手に戦闘能力を磨いていたが、こちらでは未知なる魔物とやら相手に磨く必要がありそうだ。

『人間は街を囲むことで、魔物をやり過ごして暮らしている。ついでに冒険者という職業について説明しておく。冒険者は主に依頼のあった魔物の討伐や、薬の材料となる薬草の採取。あとは依頼主によって内容が変わってくるが……ほとんどは魔物の討伐だな』
『魔物の討伐、ですか……』

 それは腕が鈍らずにすみそうだなと、ルーチェの目がきらりと光る。

『フッ、興味がありそうだな。詳しい説明は冒険者が皆登録するという冒険者ギルドで聞くといい』
『分かりました。そう言えば、お金の通貨はどうなっているのでしょうか?』

 冒険者になるということは人間の街で暮らしていくということ。ならばお金の価値は知っておくべきだと思った。まさか、物々交換ということはあるまい。

『ああ、知っておいた方がいいだろうな。この世界では通貨は全国共通だ。大体――』

白金貨・100.000.000円(1億)
大金貨・1.000.000円(100万)
 金貨・100.000円(10万)
大銀貨・10.000円(万)
 銀貨・1.000円(千)
大銅貨・100円(百)
 銅貨・10円(十)

『――こんな感じだ』
『日本円に換算して頂くと分かりやすいですね』
『あとは……そうだな、アイテムボックスを使ってみるか』
『はい、何でも入る収納……のようなものでしたね。右手で出し入れできるとか……』

 ルーチェは右の前足を持ち上げ、グーパーしてみるが、特別変わったところはなさそうだった。
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