チートな能力は世界を変える？

闘いの始まり

選抜試験

　俺は、昨日言われた通りにPO剣術学校の受付にきていた。
　「あっ、こんにちは。ミナト様。今日は昨日の手続きの続きでございますね？」
　「はい、よろしくお願いします。」

　様々な面倒な手続きが必要であったが、量が多いだけで、答えにくいことは、ふくまれていなかった。

　「では、明日から授業を受けることが出来ます。明日、受ける教室などお教えいたしますので、受付にいらしてください。」

　俺はもう受けられるのか、と内心早過ぎないかと思いながらも、明日からの授業に期待をしていた。


　翌日、学校に行く時間になったので、遅れないように少し早めに行くことにした。受付にはいつものあの女性がいる。
　「ミナト様は16歳でいらっしゃるので、一年生からのスタートでございます。では、私の後をついてきてください。」
　彼女の後をついていくと、一つの教室の前に着いた。
　「ここがミナト様が授業を受ける教室となります。これからの授業、がんばってくださいね。」

　教室には、すでに20人ほどいた。教卓に座席表が貼ってあり、それにしたがって自分の席に座った。授業は、おそらく10分後に始まるらしい。
　さて、その間どうしたものか。まあ、ここは無難に寝たふりでもしようかな、と俺が思った次の瞬間、一人の女の子に話しかけられた。
　「ねえねえ、君名前何ていうの？私はねぇーミナミっていうの。」
　元気で活発な女の子、といった印象を受ける。髪はきれいな長い茶髪で、目はクリッとしていて、顔も整っていた。パッと見で分かるが、この子はとても美人だ。多分俺の彼女、柊愛衣よりかわいいかもしれない。
　「俺の名前は、ミナト。だからミナトって呼んでくれ。」
　「わかった。ミナト君、この学校の選抜試験お互いがんばって、一番上のクラスを目指そうね！」
　いきなり、話しかけられて仲良くしよう的なことを言われた。やっぱり女の子に話しかけられるっていうのは、いいもんだなあ。
　
　「よーし、授業始めるぞー。」
と、俺たちの担任であろう教師が教室に入ってきた。
　「といっても、ここは剣術専門の学校だからな。座学を教えるような授業は年に余裕で数えられるくらいしかないぞ。ということで、今から選抜試験を行う。ちょうど生徒数も揃ったところだし、タイミングはバッチリだろう。さて、選抜試験のやり方だが、まず俺が、全員と模擬戦を行い、テストする。こんな感じだ。」

　どうやらこの学校の仕組みは、こんな感じらしい。
1.三年生までおり、無事卒業できれば、国のお偉方のボディガードとして雇われることができるらしい。
2.一年生の時は一クラス30名で4クラスあり、学年が上がることに生徒は半分に選抜されるらしい。
　つまり、三年生の時には一学年30名といった感じだ。
3.一年生の時の初めての試験で、
　一クラス3名、学年で12名のエリートクラスが選抜される。
　そして、一クラス10名、学年で40名のミドルクラスが選抜される。
　最後に、一クラス17名、学年で68名のロウクラスが選抜される。

　「あと、そうだな。一クラスで3名、学年で12名のエリートクラスに選抜された生徒は、それぞれに学校から剣のプレゼントだ。すべて『宝剣』クラスの業物だ。もらった者は誇りに思え。ただし、他の者は自分で用意するように。」
と、教師は言った。

　エリートクラスと他のクラスの待遇の差が大きいな。でも、クラスで3名かー。ちょっときびしいかな。まあ、でも全力でやってみる価値はあるな。

　「よし、では今から選抜試験を開始する！各々心の準備あるいは準備体操をしておくこと！」