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決意の結果
突撃
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俺は作戦に抜かりがないか何度も何度も確認し、そして、作戦に穴はないという結論に至った。
このままいけば、必ずコウを助け出すことができるはずだ。死刑になんてさせない!俺は一度仲間と認めたやつには、とことんまで付き合ってやると決めている。絶対助け出して、新しい思い出を作るんだ。
国には、コウを戦場に連れて行けば、格段に勝率が上がるだろうということに加え、俺たち(俺とミナミ)も戦場派遣しても構わないという国にとってメリットの方が大きいような条件をつきつけ、コウも、そして俺たちも殺してしまうのは勿体無いと思わせるのが、俺の思惑だ。もちろん、ケアンズにも口添えをしてもらう。
ついに、作戦を決行する日がやってきた。作戦は今日の深夜から明日の未明にか けて、行われる予定だ。ケアンズは今頃刑務所の警備システムをハックしようと頑張ってくれていることだろう。
俺たちは今、俺自身の宿にいる。ミナミとエミリアとの作戦の最終確認のためだ。
「ミナミ、俺たちは刑務所内に直接踏み込み、エミリアは入り口の監視だ。敵がきたら、このブザーを鳴らしてほしい。」
そういって、俺はエミリアにブザーを渡す。
「本当に大丈夫なの?なんかすごい部隊が派遣される、なんてのはいやよ。」
「大丈夫だ。戦闘はできるだけ行わない。せいぜい中で鉢合わせした看守を気絶させるくらいだろう。」
「まあ、それなら大丈夫、かな?」
「大丈夫だよ、エミリアちゃん!エミリアちゃんは敵が来たときの合図だけしてくれればいいから。」
「はいはい、どうせここまできたら引き返せないことくらいわかるわよ。じゃあ、最終確認は終わりでいい?」
「ああ、終わりだ。今日の作戦絶対に成功させるぞ。」
「うん!」
「了解。」
そして、三人は準備に入った。
その頃ケアンズはハッキングの準備に追われていた。さすが、刑務所の警備システムだ。コンピュータの扱いをかなり熟知しているケアンズにとっても難しいものだった。監視カメラの位置を割り出し、ミナトたちに送り、看守たちの巡回ルートもこの短期間でデータ化し、それも送る。もちろん、コウのいる部屋のデータは忘れない。
「ミナトめ、なかなか手のかかる仕事を押しつけてきたな。」
大変だが、やってやるという気持ちにはなった。なぜなら、この警備システムは非常にケアンズにとってやりがいがあり、楽しく感じられたからだ。
「終わったぞ、ミナト。刑務所の警備システムはのっとった。」
そして、夕方になり、夜の帳が下りた。刑務所の周囲は真っ暗で、人一人いない。
そんな暗闇の中、動く影が3つあった。
「よし、エミリア。後は頼んだ。」
「うん、任せて。」
俺たちは塀を飛び越えて中へ入る。ケアンズのおかげで警報も鳴らない。もうそろそろ『エリート武芸者』を解放しておこうかな。何かあったら大変だしな。
「『エリート武芸者』解放!」
体中に力が漲る。そして、『宝剣』【膝丸】を鞘から抜いた。これで俺は準備万端だ。
ところでミナミの方も準備万端らしい。
「行くぞ!ミナミ!」
「了解!」
刑務所の中は暗く、じめっとした感じがした。きちんと換気がされていないのだろう。たまに呻き声も聞こえてくる。ここの看守やたら肝が据わってるんだな。正直驚きだ。こんなところにいるのだから、ザ・看守みたいな犯罪は犯さないけど、頭はおかしいやつしかいないのだろう。看守が襲ってくる前に確実に無力化する必要があるな。
コウの部屋は次の角を左に曲がって二番目だ。走ればすぐに着くが、余計な音を立てて見つかるのは避けたい。
が、角を曲がろうとしたその瞬間、何者かと目が合った。
このままいけば、必ずコウを助け出すことができるはずだ。死刑になんてさせない!俺は一度仲間と認めたやつには、とことんまで付き合ってやると決めている。絶対助け出して、新しい思い出を作るんだ。
国には、コウを戦場に連れて行けば、格段に勝率が上がるだろうということに加え、俺たち(俺とミナミ)も戦場派遣しても構わないという国にとってメリットの方が大きいような条件をつきつけ、コウも、そして俺たちも殺してしまうのは勿体無いと思わせるのが、俺の思惑だ。もちろん、ケアンズにも口添えをしてもらう。
ついに、作戦を決行する日がやってきた。作戦は今日の深夜から明日の未明にか けて、行われる予定だ。ケアンズは今頃刑務所の警備システムをハックしようと頑張ってくれていることだろう。
俺たちは今、俺自身の宿にいる。ミナミとエミリアとの作戦の最終確認のためだ。
「ミナミ、俺たちは刑務所内に直接踏み込み、エミリアは入り口の監視だ。敵がきたら、このブザーを鳴らしてほしい。」
そういって、俺はエミリアにブザーを渡す。
「本当に大丈夫なの?なんかすごい部隊が派遣される、なんてのはいやよ。」
「大丈夫だ。戦闘はできるだけ行わない。せいぜい中で鉢合わせした看守を気絶させるくらいだろう。」
「まあ、それなら大丈夫、かな?」
「大丈夫だよ、エミリアちゃん!エミリアちゃんは敵が来たときの合図だけしてくれればいいから。」
「はいはい、どうせここまできたら引き返せないことくらいわかるわよ。じゃあ、最終確認は終わりでいい?」
「ああ、終わりだ。今日の作戦絶対に成功させるぞ。」
「うん!」
「了解。」
そして、三人は準備に入った。
その頃ケアンズはハッキングの準備に追われていた。さすが、刑務所の警備システムだ。コンピュータの扱いをかなり熟知しているケアンズにとっても難しいものだった。監視カメラの位置を割り出し、ミナトたちに送り、看守たちの巡回ルートもこの短期間でデータ化し、それも送る。もちろん、コウのいる部屋のデータは忘れない。
「ミナトめ、なかなか手のかかる仕事を押しつけてきたな。」
大変だが、やってやるという気持ちにはなった。なぜなら、この警備システムは非常にケアンズにとってやりがいがあり、楽しく感じられたからだ。
「終わったぞ、ミナト。刑務所の警備システムはのっとった。」
そして、夕方になり、夜の帳が下りた。刑務所の周囲は真っ暗で、人一人いない。
そんな暗闇の中、動く影が3つあった。
「よし、エミリア。後は頼んだ。」
「うん、任せて。」
俺たちは塀を飛び越えて中へ入る。ケアンズのおかげで警報も鳴らない。もうそろそろ『エリート武芸者』を解放しておこうかな。何かあったら大変だしな。
「『エリート武芸者』解放!」
体中に力が漲る。そして、『宝剣』【膝丸】を鞘から抜いた。これで俺は準備万端だ。
ところでミナミの方も準備万端らしい。
「行くぞ!ミナミ!」
「了解!」
刑務所の中は暗く、じめっとした感じがした。きちんと換気がされていないのだろう。たまに呻き声も聞こえてくる。ここの看守やたら肝が据わってるんだな。正直驚きだ。こんなところにいるのだから、ザ・看守みたいな犯罪は犯さないけど、頭はおかしいやつしかいないのだろう。看守が襲ってくる前に確実に無力化する必要があるな。
コウの部屋は次の角を左に曲がって二番目だ。走ればすぐに着くが、余計な音を立てて見つかるのは避けたい。
が、角を曲がろうとしたその瞬間、何者かと目が合った。
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