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第15話 勝手に名付け
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「ハアハアハア……いくら何でも……次から次へと……休む暇もない。
食事どころか休憩……トイレすらする暇もない……
いくら何でも無理すぎないかこの迷宮……
いまだ5層だぞ?最高5層?ギルマス3層?嘘だろ~?」
(そ……そう言えば最初スライム倒した時、
〝スキル転移を獲得〟……って聞こえたよな……
あのスライム、転移してたもんな……
一か八か……〝転移!〟どは~~!助かった~!入り口付近だ……
スキルか……今まであまり気にしていなかったけど、
たぶんこの迷宮で色んなスキルを獲得しているはずだよな……
一度全て確認しなきゃいけないな……有用なスキルがあるかもだよな)
「お~い!少年」
「ん?ドラゴンか?どこから声が?いやどこにもいないな……
もしかしてこれ、念話ってやつ?」
「〝ジェットブラックドラゴン〟だ、端折るでない」
「名前長すぎめんどくさい」
「名前ではないぞ?種族名だ」
「名前じゃないの?じゃあ……あんたの名前は?」
「我に名はない」
「無いのか?んじゃ、短く〝ジェブラ〟って呼ぶよ。
俺は颯斗、〝リック〟って呼んでくれ」
「だから端折るなと……なっ……お……お前まさか、
我に名付けを……体の輝きが消えん……
ひ……引っ張られる!ドワァ~~」
「名付け?何それ?ん?ジェブラ?お~い!どうした?
ジェブラさん?どこ行った?」
「…………ここだよ……」
「どこ?」
「だからここ……リック……お前の異空間の中だ」
「俺の異空間?なにそれ?ああ、もしかしてアイテムボックスの事?」
「アイテムボックスには生きている物は入れんだろ?
それとは別のお前の異空間だ……そして名付けとは……
名を持たぬ魔物などに、名付けをする事で、眷属にすると言う事だ。
お前は勝手に我に名を付け眷属にしたという事なんだ……なんて事してくれたんだ?
我は迷宮のラスボスだぞ?お前の眷属になってここからいなくなったら、
明日から迷宮はどうなるのだ……」
「どうなるの?」
「知らん!こんな事、前代未聞だ……」
「……で、それはそれと、なんか用だったんじゃない?呼びかけたでしょ?」
「ああ……それはもう良い……」
「何?もう良いって」
「あ~あれだ、
〝一休みしたいのなら、そんなとこでなく、
我のところに来れば良いであろう?
ここに魔物は出んのだから、ゆっくり休めるぞ〟そう言おうとしたのだ。
だが我はもうそこ……最下層のラスボスの部屋にはおらん……
だからもう良いと言った」
「寂しがりやか?だったら、異空間に1人でいないでここに出てきたらいいじゃないか」
「我の意思では、ここから出られんぞ?お前が我を召喚するのだ」
「召喚?召喚の仕方なんて知らないぞ?どうしたら良い?」
「かっこつけたセリフは不要。〝サモン!ジェブラ〟で良い」
「あっそ……んじゃ、〝サモン!ジェブラ〟」
「なあジェブ。服着ろよ。迷宮の中は俺しかいないけど、
素っ裸じゃあ、外に出られないぞ」
「外に?我は外に出られるのか?」
「そりゃあ、出れるだろ?俺の異空間に入って一緒に出れば良いんじゃないか?」
「……我が外に出られる……なんと……考えたこともなかったぞ。
しかし、我は服など持っておらんぞ。
リックよ、我に服を貸すのだ。アイテムボックスに着替えを持っているんじゃないか?」
「ジェブは俺よりだいぶ大きいから、俺のは着れないぞ?多分……
一旦、俺の異空間に戻れよ。街の店で服を買ってやるよ。
仕方ない……今日のところは、迷宮攻略はここまでにしておくか……」
〝クスクスクス……〟
「なんか俺、笑われてる?あっ、なんか重たいと思ったら、コートが鎧に戻ってる……
いい度胸だ……防具君……焼却処分にして欲しい様だな?」
〝スンッ……〟
フード付きロングコートに戻る防具。
「いいか?2度とやるなよ?俺の許可なく形を変えんな……
おい剣?何笑ってやがる……お前もだぞ?
って、俺、お前達の気持ちがわかってきた?」
「ギルマス!」
「おお、リック。どうした?今日は迷宮に潜るんじゃなかったか?」
「途中ずいぶん端折っちゃったけど、もう行ったよ?
最下層のボスにも勝ったよ?」
「なんだと~!って、勝ったってなんだ?制覇したの間違いじゃ?」
「どうだろ?一応欲しかった武器防具は手に入れたけど、
さっきも言ったけど、途中端折っちゃったし、
勝ったけどボスは死んでない。俺の、眷属になったらしい」
「はあ?何だって?迷宮ボスを眷属にしただと?詳しく話してみろ」
「そうか……それほど魔物は狩ってないのか……
そんじゃあ、あまりレベルは上げられなかったのか?」
「それがさ、変な、聞いたことのないバカ強いスライム倒したら、
一気にレベル8上がったよ。
でも、そのあとは大蛇しか倒してないからな……」
「スライム倒して一気にレベル8?どんだけ凄いスライムなんだよ
……俺も聞いたことないぞ。で、今レベルはいくつになったんだ?」
「あ~、そのあと見てないな……えっと……うわっ!レベル152!?なんで?」
「そんなバカな……俺にも見せてみろ。えっ?本当に152?」
(バカ者……迷宮ボスの我を、単独で倒した上に、
眷属にしたのだぞ?その位上がって当たり前であろう)
「ああ……迷宮ボスのジェットブラックドラゴンを倒して、
眷属にもしたからだって、ジェブが言ってる」
「ジェブ?」
「正確にはジェブラ。俺がジェットブラックドラゴンに付けた名前」
食事どころか休憩……トイレすらする暇もない……
いくら何でも無理すぎないかこの迷宮……
いまだ5層だぞ?最高5層?ギルマス3層?嘘だろ~?」
(そ……そう言えば最初スライム倒した時、
〝スキル転移を獲得〟……って聞こえたよな……
あのスライム、転移してたもんな……
一か八か……〝転移!〟どは~~!助かった~!入り口付近だ……
スキルか……今まであまり気にしていなかったけど、
たぶんこの迷宮で色んなスキルを獲得しているはずだよな……
一度全て確認しなきゃいけないな……有用なスキルがあるかもだよな)
「お~い!少年」
「ん?ドラゴンか?どこから声が?いやどこにもいないな……
もしかしてこれ、念話ってやつ?」
「〝ジェットブラックドラゴン〟だ、端折るでない」
「名前長すぎめんどくさい」
「名前ではないぞ?種族名だ」
「名前じゃないの?じゃあ……あんたの名前は?」
「我に名はない」
「無いのか?んじゃ、短く〝ジェブラ〟って呼ぶよ。
俺は颯斗、〝リック〟って呼んでくれ」
「だから端折るなと……なっ……お……お前まさか、
我に名付けを……体の輝きが消えん……
ひ……引っ張られる!ドワァ~~」
「名付け?何それ?ん?ジェブラ?お~い!どうした?
ジェブラさん?どこ行った?」
「…………ここだよ……」
「どこ?」
「だからここ……リック……お前の異空間の中だ」
「俺の異空間?なにそれ?ああ、もしかしてアイテムボックスの事?」
「アイテムボックスには生きている物は入れんだろ?
それとは別のお前の異空間だ……そして名付けとは……
名を持たぬ魔物などに、名付けをする事で、眷属にすると言う事だ。
お前は勝手に我に名を付け眷属にしたという事なんだ……なんて事してくれたんだ?
我は迷宮のラスボスだぞ?お前の眷属になってここからいなくなったら、
明日から迷宮はどうなるのだ……」
「どうなるの?」
「知らん!こんな事、前代未聞だ……」
「……で、それはそれと、なんか用だったんじゃない?呼びかけたでしょ?」
「ああ……それはもう良い……」
「何?もう良いって」
「あ~あれだ、
〝一休みしたいのなら、そんなとこでなく、
我のところに来れば良いであろう?
ここに魔物は出んのだから、ゆっくり休めるぞ〟そう言おうとしたのだ。
だが我はもうそこ……最下層のラスボスの部屋にはおらん……
だからもう良いと言った」
「寂しがりやか?だったら、異空間に1人でいないでここに出てきたらいいじゃないか」
「我の意思では、ここから出られんぞ?お前が我を召喚するのだ」
「召喚?召喚の仕方なんて知らないぞ?どうしたら良い?」
「かっこつけたセリフは不要。〝サモン!ジェブラ〟で良い」
「あっそ……んじゃ、〝サモン!ジェブラ〟」
「なあジェブ。服着ろよ。迷宮の中は俺しかいないけど、
素っ裸じゃあ、外に出られないぞ」
「外に?我は外に出られるのか?」
「そりゃあ、出れるだろ?俺の異空間に入って一緒に出れば良いんじゃないか?」
「……我が外に出られる……なんと……考えたこともなかったぞ。
しかし、我は服など持っておらんぞ。
リックよ、我に服を貸すのだ。アイテムボックスに着替えを持っているんじゃないか?」
「ジェブは俺よりだいぶ大きいから、俺のは着れないぞ?多分……
一旦、俺の異空間に戻れよ。街の店で服を買ってやるよ。
仕方ない……今日のところは、迷宮攻略はここまでにしておくか……」
〝クスクスクス……〟
「なんか俺、笑われてる?あっ、なんか重たいと思ったら、コートが鎧に戻ってる……
いい度胸だ……防具君……焼却処分にして欲しい様だな?」
〝スンッ……〟
フード付きロングコートに戻る防具。
「いいか?2度とやるなよ?俺の許可なく形を変えんな……
おい剣?何笑ってやがる……お前もだぞ?
って、俺、お前達の気持ちがわかってきた?」
「ギルマス!」
「おお、リック。どうした?今日は迷宮に潜るんじゃなかったか?」
「途中ずいぶん端折っちゃったけど、もう行ったよ?
最下層のボスにも勝ったよ?」
「なんだと~!って、勝ったってなんだ?制覇したの間違いじゃ?」
「どうだろ?一応欲しかった武器防具は手に入れたけど、
さっきも言ったけど、途中端折っちゃったし、
勝ったけどボスは死んでない。俺の、眷属になったらしい」
「はあ?何だって?迷宮ボスを眷属にしただと?詳しく話してみろ」
「そうか……それほど魔物は狩ってないのか……
そんじゃあ、あまりレベルは上げられなかったのか?」
「それがさ、変な、聞いたことのないバカ強いスライム倒したら、
一気にレベル8上がったよ。
でも、そのあとは大蛇しか倒してないからな……」
「スライム倒して一気にレベル8?どんだけ凄いスライムなんだよ
……俺も聞いたことないぞ。で、今レベルはいくつになったんだ?」
「あ~、そのあと見てないな……えっと……うわっ!レベル152!?なんで?」
「そんなバカな……俺にも見せてみろ。えっ?本当に152?」
(バカ者……迷宮ボスの我を、単独で倒した上に、
眷属にしたのだぞ?その位上がって当たり前であろう)
「ああ……迷宮ボスのジェットブラックドラゴンを倒して、
眷属にもしたからだって、ジェブが言ってる」
「ジェブ?」
「正確にはジェブラ。俺がジェットブラックドラゴンに付けた名前」
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