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第38話 エレーナが心配なの
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「颯斗。もう旅立つのね……これを持って行って」
「綺麗な宝石?だね……」
アンジェから婚約指輪のパライバマリンに良く似た、
1cm位の綺麗な球を渡された。
「宝石じゃないわよ。特殊なマナの塊」
「特殊なマナ?何に使うの?」
「それはとても貴重な物よ。
世界樹の泉の中で、ごく稀に特殊な能力のマナが産まれるの。
その粒はとても小さいのだけど、
長い時間を掛けて少しずつ集まり結晶化するのよ。その粒がそれよ」
「長い時間てどれ位?」
「その大きさで、1万年位かしら?」
「い、1万年!?」
「ごく稀に生まれるって言ったでしょ?
それは、怪我,病気,毒,麻痺……呪いにまで効くわ。
どんな状態異常も治す薬よ」
「確かそんな魔法もあったね……」
「魔法で直せないものもあるのよ?
魔力暴走……それだと魔法で治そうとしても魔法を跳ね返されるか、
反発して身体が壊れるかよ。
エレーナが心配なの。
近い将来、必要になるんじゃないかしら?」
「エレーナに?」
「貴方も薄々、気付いているんじゃないかしら?
彼女のスキル……不自然じゃない?
その為に、本来の能力が押さえ付けられている……
いつかそれが、暴走しかねないわよ?」
「俺も、違和感は感じているけど……
その辺の話はあんまりしたくないみたいで……」
「そうね……誰しも人に話したくないことってあるわね。
〝これは〟って時には迷わず使うのよ」
「ありがとう。こんな貴重な物を……助かるよ。
その時が来たら使わせてもらうよ。来ない事を祈るけどね」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「如月流の本山には寄るの?」
「いや、寄らずにこのままスーリアの港から船に乗ろうと思ってるよ」
「素通りしたのが分かったら、がっかりするんじゃない?」
「この前寄ったばかりだから……
行こうと思ったら魔法陣でいつでも行けるから」
「サウスポートの港町へは戻らないわよね。
次はキャペル王国に向かった方が早いわよ?」
「そだね。でもその前にハイメルを見てきたいんだよね」
「な、なんで?振り出しの国じゃない」
「ああ、でもスキルの最大になった転移魔法を、
繰り返し使うから時間はかからない……すぐだよ。
帰りはここまで一気に戻るから、
エレーナはここで待っててくれないかな。
すぐ戻ってくるからさ」
「今更何を見てきたいの?焼け野原だって言うじゃない」
「アンジェの話を聞いていたらさ……
ちょっとハイメルの滅んだという王都と、
アリオス村が気になって……だから見てきたいんだよ」
「そっか。家族が気になるのね?」
「あと、前に助けた……ソニアとサリナって言う、
身寄りのない姉妹が気になって……」
「神眼じゃ見れないの?」
「この目で、確かめないと何だか不安でさ……」
「だったら私も行く……私もソニアとサリナって言う姉妹が気になる。
貴方と、どう言う関係かしらね?」
「気になるのそっち?数時間一緒に居ただけだぞ?
強いて言うならオッパ……
悪魔を退治した時に……ちょっと助けただけだし……」
「またオッパイか……で?オッパイをどうしたって?」
「えっ?オッパイ……あっ……あの……
大雨に濡れて透けて見えただけ……すぐ目をそらしたし……」
「その子可愛いの?」
「そうじゃなくってさ……両親を賊に殺されて、
食べていくだけでも大変そうだから、
足の不自由な妹を、医者に見せる様にって言ってさ……
お金を送ったんだけど……
それで王都とかに行ってなきゃいいんだけど……」
「貴方の送ったお金で、大惨事に巻き込まれてないか心配なのね」
「家族や村の人達や、その子達の無事を確認するのと、
王都の様子を、はるか上空から確認するだけだから、
エレーナは待っててよ?」
「ううん、行く。私も、見ときたいわ……オッパイの子も……」
「なんだこれ?この世の風景とは思えないな……
焼け野原って言うより火星かなんかに来たみたいだ」
「火星?」
「あ、俺のいた世界の近くの惑星だよ。
草も木もない荒れた星だよ」
「ふ~ん……それにしても何が起きたか想像すると背筋が凍るわね。
あっ、あれは何?幾何学模様の」
「巨大な幾何学図形?道路や王城の跡じゃないよな?
一部の図形はどこかで見覚えが……何だっけな?」
「地中に埋まっていた物だとしても、随分丈夫な建造物?……よね?
爆発の中心部分は王城だった様だけど、
そこは、クレーターが出来ていて王城は跡形も無く吹き飛んでいたのに、
あの巨大な幾何学図形は、無傷に見えるわね」
「石で出来た、大きな建物の土台って感じもするけど、
大爆発で土台だけ無傷ってのは不自然だな……」
「あれが、何かの建物の土台だったら、
王城よりもはるかに大きかったんじゃない?
王都に、そんなのはなかったはずよ?」
「まあ、幸い皆は無事だったからいいけど」
「上から見ただけで、あの子達に会わなくてよかったの?」
「ああ、元気そうだったから、それだけ確認出来たらそれで良い……
父さん達のアリオス村も無事だったしね」
「2度目の船旅ね?」
「ここは、世界樹の山を中心に、険しい山に囲まれているから、
船が1番便利なんだって」
「キャペル王国まで5日か……少し身体を休められるわね?」
「魔物でも出なきゃ良いけど……」
「ジュリアスさんが言ってたわよ。
リックが少し魔力を放出しながら行けば、魔物は寄ってこないって」
「俺は、どこぞの迷宮のラスボスかよ?そんな事したら、悪魔に、
〝ここに居ますよ~〟って言ってる様なもんじゃないか?却下」
「ふわぁ~ねみ~……」
「また寝不足?」
「だって、夜中に目が覚めたら、目の前にエレーナの、生尻があって、
心臓止まるかと思ったんだぞ……
朝まで寝られなかった……なんで裸で寝てんだよ?」
「だって、リックの反応が面白いから……って、裸じゃないし……
ちゃんと下着付けてたでしょ?」
「いや…… 生尻だった」
「……そんな……まさか貴方が脱がせたんじゃないでしょうね?」
「やってね~し!大体なんで頭と足、逆向きで寝てんだ?」
「逆向きだったのは貴方の方じゃない」
「何で俺、逆向きだったんだ?」
「知らないわよ。やっぱり、貴方が脱がせたんじゃない?」
「心から否定は出来ない……
オナラさえしなきゃ、桃のように可愛いお尻だったんだけどな……」
〝パコ~ン!〟
「私……おならなんてしないし……」
顔が真っ赤だ。
「ウソウソ、柔らかくて、可愛いお尻が頭から離れなくて……寝れんかった」
「……柔らかい?……触ってるじゃない……」
「……なぜバレた?」
「アホ……」
「綺麗な宝石?だね……」
アンジェから婚約指輪のパライバマリンに良く似た、
1cm位の綺麗な球を渡された。
「宝石じゃないわよ。特殊なマナの塊」
「特殊なマナ?何に使うの?」
「それはとても貴重な物よ。
世界樹の泉の中で、ごく稀に特殊な能力のマナが産まれるの。
その粒はとても小さいのだけど、
長い時間を掛けて少しずつ集まり結晶化するのよ。その粒がそれよ」
「長い時間てどれ位?」
「その大きさで、1万年位かしら?」
「い、1万年!?」
「ごく稀に生まれるって言ったでしょ?
それは、怪我,病気,毒,麻痺……呪いにまで効くわ。
どんな状態異常も治す薬よ」
「確かそんな魔法もあったね……」
「魔法で直せないものもあるのよ?
魔力暴走……それだと魔法で治そうとしても魔法を跳ね返されるか、
反発して身体が壊れるかよ。
エレーナが心配なの。
近い将来、必要になるんじゃないかしら?」
「エレーナに?」
「貴方も薄々、気付いているんじゃないかしら?
彼女のスキル……不自然じゃない?
その為に、本来の能力が押さえ付けられている……
いつかそれが、暴走しかねないわよ?」
「俺も、違和感は感じているけど……
その辺の話はあんまりしたくないみたいで……」
「そうね……誰しも人に話したくないことってあるわね。
〝これは〟って時には迷わず使うのよ」
「ありがとう。こんな貴重な物を……助かるよ。
その時が来たら使わせてもらうよ。来ない事を祈るけどね」
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「如月流の本山には寄るの?」
「いや、寄らずにこのままスーリアの港から船に乗ろうと思ってるよ」
「素通りしたのが分かったら、がっかりするんじゃない?」
「この前寄ったばかりだから……
行こうと思ったら魔法陣でいつでも行けるから」
「サウスポートの港町へは戻らないわよね。
次はキャペル王国に向かった方が早いわよ?」
「そだね。でもその前にハイメルを見てきたいんだよね」
「な、なんで?振り出しの国じゃない」
「ああ、でもスキルの最大になった転移魔法を、
繰り返し使うから時間はかからない……すぐだよ。
帰りはここまで一気に戻るから、
エレーナはここで待っててくれないかな。
すぐ戻ってくるからさ」
「今更何を見てきたいの?焼け野原だって言うじゃない」
「アンジェの話を聞いていたらさ……
ちょっとハイメルの滅んだという王都と、
アリオス村が気になって……だから見てきたいんだよ」
「そっか。家族が気になるのね?」
「あと、前に助けた……ソニアとサリナって言う、
身寄りのない姉妹が気になって……」
「神眼じゃ見れないの?」
「この目で、確かめないと何だか不安でさ……」
「だったら私も行く……私もソニアとサリナって言う姉妹が気になる。
貴方と、どう言う関係かしらね?」
「気になるのそっち?数時間一緒に居ただけだぞ?
強いて言うならオッパ……
悪魔を退治した時に……ちょっと助けただけだし……」
「またオッパイか……で?オッパイをどうしたって?」
「えっ?オッパイ……あっ……あの……
大雨に濡れて透けて見えただけ……すぐ目をそらしたし……」
「その子可愛いの?」
「そうじゃなくってさ……両親を賊に殺されて、
食べていくだけでも大変そうだから、
足の不自由な妹を、医者に見せる様にって言ってさ……
お金を送ったんだけど……
それで王都とかに行ってなきゃいいんだけど……」
「貴方の送ったお金で、大惨事に巻き込まれてないか心配なのね」
「家族や村の人達や、その子達の無事を確認するのと、
王都の様子を、はるか上空から確認するだけだから、
エレーナは待っててよ?」
「ううん、行く。私も、見ときたいわ……オッパイの子も……」
「なんだこれ?この世の風景とは思えないな……
焼け野原って言うより火星かなんかに来たみたいだ」
「火星?」
「あ、俺のいた世界の近くの惑星だよ。
草も木もない荒れた星だよ」
「ふ~ん……それにしても何が起きたか想像すると背筋が凍るわね。
あっ、あれは何?幾何学模様の」
「巨大な幾何学図形?道路や王城の跡じゃないよな?
一部の図形はどこかで見覚えが……何だっけな?」
「地中に埋まっていた物だとしても、随分丈夫な建造物?……よね?
爆発の中心部分は王城だった様だけど、
そこは、クレーターが出来ていて王城は跡形も無く吹き飛んでいたのに、
あの巨大な幾何学図形は、無傷に見えるわね」
「石で出来た、大きな建物の土台って感じもするけど、
大爆発で土台だけ無傷ってのは不自然だな……」
「あれが、何かの建物の土台だったら、
王城よりもはるかに大きかったんじゃない?
王都に、そんなのはなかったはずよ?」
「まあ、幸い皆は無事だったからいいけど」
「上から見ただけで、あの子達に会わなくてよかったの?」
「ああ、元気そうだったから、それだけ確認出来たらそれで良い……
父さん達のアリオス村も無事だったしね」
「2度目の船旅ね?」
「ここは、世界樹の山を中心に、険しい山に囲まれているから、
船が1番便利なんだって」
「キャペル王国まで5日か……少し身体を休められるわね?」
「魔物でも出なきゃ良いけど……」
「ジュリアスさんが言ってたわよ。
リックが少し魔力を放出しながら行けば、魔物は寄ってこないって」
「俺は、どこぞの迷宮のラスボスかよ?そんな事したら、悪魔に、
〝ここに居ますよ~〟って言ってる様なもんじゃないか?却下」
「ふわぁ~ねみ~……」
「また寝不足?」
「だって、夜中に目が覚めたら、目の前にエレーナの、生尻があって、
心臓止まるかと思ったんだぞ……
朝まで寝られなかった……なんで裸で寝てんだよ?」
「だって、リックの反応が面白いから……って、裸じゃないし……
ちゃんと下着付けてたでしょ?」
「いや…… 生尻だった」
「……そんな……まさか貴方が脱がせたんじゃないでしょうね?」
「やってね~し!大体なんで頭と足、逆向きで寝てんだ?」
「逆向きだったのは貴方の方じゃない」
「何で俺、逆向きだったんだ?」
「知らないわよ。やっぱり、貴方が脱がせたんじゃない?」
「心から否定は出来ない……
オナラさえしなきゃ、桃のように可愛いお尻だったんだけどな……」
〝パコ~ン!〟
「私……おならなんてしないし……」
顔が真っ赤だ。
「ウソウソ、柔らかくて、可愛いお尻が頭から離れなくて……寝れんかった」
「……柔らかい?……触ってるじゃない……」
「……なぜバレた?」
「アホ……」
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