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1.モテる人生を横目で眺め
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「田中、これ頼む」
……はいはい、今日も頼まれますよ。
手渡される手紙。ラブレターってやつ。
手を伸ばして軽いんだか重いんだか、分からないようなその紙切れを手に乗せる。
全て僕の姉貴、田中 華子(たなか はなこ)に宛てたものだ。
―――僕の名前は田中 一郎平凡な名前だと笑わないで。
中身もごくごく地味で平凡な、高校生一年生なのだから。
それに対して僕の姉貴、華子はその名前こそ平凡だが、頭脳明晰で絶世の美女。
3つ年上の20歳、大学生。
……あ、別に僻んでなんかないよ。
幸いにも両親は僕も姉貴も分け隔てなく可愛がってくれているし、当然姉貴も唯一の弟である僕を大切にしてくれる。
でも、そんな僕でもうんざりしている事はある。
姉貴に恋焦がれた同級生や下級生、上級生達がこぞって姉貴にラブレターを渡そうとしてくることだ。
彼女にとってはもう愛の手紙なんてものは日常茶飯事の、トイレットペーパー以下の認識でしかないものだから、ついに直接受け取ることはしなくなった。
なんと弟である僕経由で渡してくれ、と触れ込んだのだ。
「おい、田中。これも頼むよォ」
「あー。はいはい」
それでいてほぼ毎日こんな感じ。
1日に最低30通。多いときで70通。僕は姉貴の代わりにラブレターを受け取る。
……どうせ一目も見ずに、ゴミ箱行きだろうに。
そう思うと彼らが気の毒に思えてくる。
しかし姉貴だって別に高飛車な性格とかでは無いのだ。
彼女にも彼女なりの気持ちも持論もある。
『顔も知らない人達からの好意が文字という媒体で運ばれてくるのって、もはや呪いよね』
なんて大真面目に言うものだから、恐らく姉貴は現在厨二病闘病者だ。
「ねぇ。田中君……あたしもいいかな?」
「え。あー、はいはい。こちらに」
今度は上級生の女子。
姉貴の魅力は男女問わず、その琴線にビシビシ引っかかるらしい。
むしろ最近は女の子からの手紙も増えている。
あ、ちなみに食べ物やプレゼントはお断り。リスク管理大変だから。
ここまで来ると、なんだかアイドルのマネージャーの気分だ。
「……おい」
「え、あ。はい」
放課後の教室、手紙を差し出してきた男子が一人。
簡素な便箋。
封筒は無し。
ちらりと視線を落とせば分かる、シンプルな字数と内容。
しかも毛筆で書かれていて、妙に達筆。これじゃあ果たし状みたいだな。
「ここ、に入れて下さい」
姉貴宛の手紙専用の箱。
めんどくさいから作った。まるで郵便屋さんみたいだろ。
「ダメだ」
「は?」
僕はいきなり箱に入れることを拒否しだした男をマジマジと見つめた。
……胸焼けするほど彫りが深い濃い顔面、それでいてとても整った顔立ち。長い睫毛に分厚めな唇が性的だと女子に大人気の我が高校の3年生。
それがこの男、露核 太郎だ。
「今すぐ開けて見ろ」
「え?」
露核先輩はその濃い顔で、恐ろしい程の眼力で見つめてくる。
「えーっと。ここで中身を改めろ、と?」
「そうだ。今すぐだ」
なんかこのイケメン、すごく高圧的だ。
それなのに普段から、女子にキャーキャー言われてモテるなんて、イケメンだからか。
所詮顔か……デスヨネー。
……とは言っても僕の良いところは、頭が柔らかく臨機応変で穏便な性格って所だ。
「い、いいですけど」
簡単に折られた、その果たし状みたいなソレを開ける。
するとやはり字面も果たし状だ。
最後に血判らしいモノも押してある。
……本気なのか、これ。
イケメンの考えていることって分かんない。
相変わらず瞬きもせずにこちらを凝視してくる、学校のアイドル的存在の男を目の前に、僕はその手紙の字を目で追った。
……えっとなになに。
『あなたが、好きです、大切にします、結婚前提で付き合ってください』
中身が濃い!! クセがすごい。
最後が特に。
高校生でもう人生決める気なのかな。イケメンって分かんない。
別次元の生き物なのだろうか。
「どうだ」
「ど、どうだって……」
濃い顔が一気に距離を詰めてきた。
肩を掴み、鼻先がくっつく位に近い。近すぎる。なんせ互いの瞳の色がよく見える距離だもの。
「返事はッ!」
クワッと擬音が出そうな剣幕で怒られた。
いや怒ってるつもりはないかもだけど、迫力が凄い。
鬼に怒鳴りつけられた幼児みたいな、泣きそうな気分になる。
「へ、返事、なんて」
……なんで僕に聞くんだよ! 本人に聞けよぉ!
涙目になった僕を見て慌てたらしい、狼狽えた様子で今度は慰めようとたどたどしく『ごめん』だと『すまん』だの繰り返している。
「本当に悪かった。焦ってしまったようだ」
今度は一転してションボリとしてしまったこの男を見て、拍子抜け……というか可愛いなんて思っちゃった。
ギャップ萌えってやつかな。
あー、女子達がこの前言ってた意味が少し理解できたかも?
勿論、口には出さないけどね。
だって激昂されて、殴り付けられたら嫌だし。
「い、いえ。でもその返事は……」
「今すぐは、駄目か」
「ええ。さすがに」
姉貴の代わりに僕が返事する訳にはいかないだろう。
すると少し沈黙していた露核先輩が、顔を上げた。
「もう少し互いを知ってから、ということか」
「ま、まぁそう、ですね」
見ず知らずの人からいきなり好きだと伝えられても、大抵の人は驚くし警戒すると思うんだよね。
ラブレターってそういう所まずすっ飛ばして、結論を相手に委ねるっていうなかなか卑怯な方法だと思ったりする。
ま。僕は書いたことも、書かれたこともないけどさ。
「……そうか」
露核先輩は手紙を僕の手から取って、少し俯き気味で教室を出て行ってしまう。
―――その背中の哀愁たるや、廊下で黄色い悲鳴と女子達が倒れる音が聞こえてきた。
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□
「田中、頼んだぞ」
「あー。はい」
なんてこったい。先生も!
―――時刻は放課後。
僕は手渡された手紙を箱に入れ、小さく息をつく。
ついに教師も姉貴の魅力に……ってどこで見掛けたんだ。
まぁいい。僕には関係の無い話だもの。
箱の中身を厚手の布袋に移して、それをポケットに。
気をつけなければいけないのは紛失と盗難だ。
ここには個人情報がわんさか入っている。
「帰ろっと」
さて、帰り支度を終えて帰ろうとする僕の耳に複数の女子による黄色い声が入ってきた。
廊下が騒がしくなっているようだ。とはいえ僕にはやはり関係の無い話。このままいつものように穏やかに下校だ。
……今日は65通、なかなかの数だったなぁ。
そんな事を考えながら、立ち上がろうとした時だ。
ガタン、という教室のドアが開く音。
壁越しの廊下の喧騒が少し近く聞こえる。
やたら大きな足音が迷いなくこちらに向いて来るのが分かって、ようやく顔を上げた。
「あ、露核先輩」
2度目なのに見慣れない、濃い顔。そしてイケメン。
ざわめきが、妙に遠くに感じる。
それくらい先輩の存在感が強いという事だ。
……またあの果たし状もどき持ってきたのかな。
モテるのに無口でむしろ女子が苦手って風の先輩らしい手紙だけどさ。
さすがにラブレターはもうちょっとロマンチックにいってもいいと思うな、うん。
ま、僕には関係の無いけどね。
「おい」
机に大きな手をついて、僕の顔を上から覗き込んでくる。
……うぁ、また近い近い
思わず仰け反った。
それくらい近い。案外、ド近眼なのかな?
机を挟んで僕と先輩。
先輩の方がすごく背は高いから、通常ほとんど見上げる状態のはずなのに。
っていうか、何食ったらこんなに2メートル級になれるんだろ。
教えて欲しい。
「ろ、露核先輩。お手紙ですか?」
と箱、の代わりに中身を移した布袋を広げる。
しかし先輩はそこに手紙をいれなかった。出そうともしなかった。
「おい、一郎。お前、今日これから時間あるか」
「え?」
ジッと濃い顔がこちらを見つめてくる。恐ろしい位整っていて、それでいて胸焼けしそう。
「あ、ありますけど……」
部活もしてないから暇だとも言える。
……だけどなんで僕?
まさか僕を人質に姉貴を……いやいや、なら予定を聞くことはないだろう。
姉貴の好感度上げるために僕と仲良くなろうってことか。
まぁそういう努力嫌いじゃあない。
むしろこんなモテまくりのイケメンでもそんな事を考えるんだ、と好感もてた。
そう思って、瞬きしてないんじゃあないかなっていう迫力満点の真顔の彼に微笑みかける。
「僕でよければ、喜んで」
途端。パァァっと音がしそうな程破顔し、先輩は『そうか』と呟いた。
「じゃあ、行こう」
「え、ああ、はい」
足早に教室を出ていく彼に、僕は大人しくついて行くことにした。
……はいはい、今日も頼まれますよ。
手渡される手紙。ラブレターってやつ。
手を伸ばして軽いんだか重いんだか、分からないようなその紙切れを手に乗せる。
全て僕の姉貴、田中 華子(たなか はなこ)に宛てたものだ。
―――僕の名前は田中 一郎平凡な名前だと笑わないで。
中身もごくごく地味で平凡な、高校生一年生なのだから。
それに対して僕の姉貴、華子はその名前こそ平凡だが、頭脳明晰で絶世の美女。
3つ年上の20歳、大学生。
……あ、別に僻んでなんかないよ。
幸いにも両親は僕も姉貴も分け隔てなく可愛がってくれているし、当然姉貴も唯一の弟である僕を大切にしてくれる。
でも、そんな僕でもうんざりしている事はある。
姉貴に恋焦がれた同級生や下級生、上級生達がこぞって姉貴にラブレターを渡そうとしてくることだ。
彼女にとってはもう愛の手紙なんてものは日常茶飯事の、トイレットペーパー以下の認識でしかないものだから、ついに直接受け取ることはしなくなった。
なんと弟である僕経由で渡してくれ、と触れ込んだのだ。
「おい、田中。これも頼むよォ」
「あー。はいはい」
それでいてほぼ毎日こんな感じ。
1日に最低30通。多いときで70通。僕は姉貴の代わりにラブレターを受け取る。
……どうせ一目も見ずに、ゴミ箱行きだろうに。
そう思うと彼らが気の毒に思えてくる。
しかし姉貴だって別に高飛車な性格とかでは無いのだ。
彼女にも彼女なりの気持ちも持論もある。
『顔も知らない人達からの好意が文字という媒体で運ばれてくるのって、もはや呪いよね』
なんて大真面目に言うものだから、恐らく姉貴は現在厨二病闘病者だ。
「ねぇ。田中君……あたしもいいかな?」
「え。あー、はいはい。こちらに」
今度は上級生の女子。
姉貴の魅力は男女問わず、その琴線にビシビシ引っかかるらしい。
むしろ最近は女の子からの手紙も増えている。
あ、ちなみに食べ物やプレゼントはお断り。リスク管理大変だから。
ここまで来ると、なんだかアイドルのマネージャーの気分だ。
「……おい」
「え、あ。はい」
放課後の教室、手紙を差し出してきた男子が一人。
簡素な便箋。
封筒は無し。
ちらりと視線を落とせば分かる、シンプルな字数と内容。
しかも毛筆で書かれていて、妙に達筆。これじゃあ果たし状みたいだな。
「ここ、に入れて下さい」
姉貴宛の手紙専用の箱。
めんどくさいから作った。まるで郵便屋さんみたいだろ。
「ダメだ」
「は?」
僕はいきなり箱に入れることを拒否しだした男をマジマジと見つめた。
……胸焼けするほど彫りが深い濃い顔面、それでいてとても整った顔立ち。長い睫毛に分厚めな唇が性的だと女子に大人気の我が高校の3年生。
それがこの男、露核 太郎だ。
「今すぐ開けて見ろ」
「え?」
露核先輩はその濃い顔で、恐ろしい程の眼力で見つめてくる。
「えーっと。ここで中身を改めろ、と?」
「そうだ。今すぐだ」
なんかこのイケメン、すごく高圧的だ。
それなのに普段から、女子にキャーキャー言われてモテるなんて、イケメンだからか。
所詮顔か……デスヨネー。
……とは言っても僕の良いところは、頭が柔らかく臨機応変で穏便な性格って所だ。
「い、いいですけど」
簡単に折られた、その果たし状みたいなソレを開ける。
するとやはり字面も果たし状だ。
最後に血判らしいモノも押してある。
……本気なのか、これ。
イケメンの考えていることって分かんない。
相変わらず瞬きもせずにこちらを凝視してくる、学校のアイドル的存在の男を目の前に、僕はその手紙の字を目で追った。
……えっとなになに。
『あなたが、好きです、大切にします、結婚前提で付き合ってください』
中身が濃い!! クセがすごい。
最後が特に。
高校生でもう人生決める気なのかな。イケメンって分かんない。
別次元の生き物なのだろうか。
「どうだ」
「ど、どうだって……」
濃い顔が一気に距離を詰めてきた。
肩を掴み、鼻先がくっつく位に近い。近すぎる。なんせ互いの瞳の色がよく見える距離だもの。
「返事はッ!」
クワッと擬音が出そうな剣幕で怒られた。
いや怒ってるつもりはないかもだけど、迫力が凄い。
鬼に怒鳴りつけられた幼児みたいな、泣きそうな気分になる。
「へ、返事、なんて」
……なんで僕に聞くんだよ! 本人に聞けよぉ!
涙目になった僕を見て慌てたらしい、狼狽えた様子で今度は慰めようとたどたどしく『ごめん』だと『すまん』だの繰り返している。
「本当に悪かった。焦ってしまったようだ」
今度は一転してションボリとしてしまったこの男を見て、拍子抜け……というか可愛いなんて思っちゃった。
ギャップ萌えってやつかな。
あー、女子達がこの前言ってた意味が少し理解できたかも?
勿論、口には出さないけどね。
だって激昂されて、殴り付けられたら嫌だし。
「い、いえ。でもその返事は……」
「今すぐは、駄目か」
「ええ。さすがに」
姉貴の代わりに僕が返事する訳にはいかないだろう。
すると少し沈黙していた露核先輩が、顔を上げた。
「もう少し互いを知ってから、ということか」
「ま、まぁそう、ですね」
見ず知らずの人からいきなり好きだと伝えられても、大抵の人は驚くし警戒すると思うんだよね。
ラブレターってそういう所まずすっ飛ばして、結論を相手に委ねるっていうなかなか卑怯な方法だと思ったりする。
ま。僕は書いたことも、書かれたこともないけどさ。
「……そうか」
露核先輩は手紙を僕の手から取って、少し俯き気味で教室を出て行ってしまう。
―――その背中の哀愁たるや、廊下で黄色い悲鳴と女子達が倒れる音が聞こえてきた。
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□
「田中、頼んだぞ」
「あー。はい」
なんてこったい。先生も!
―――時刻は放課後。
僕は手渡された手紙を箱に入れ、小さく息をつく。
ついに教師も姉貴の魅力に……ってどこで見掛けたんだ。
まぁいい。僕には関係の無い話だもの。
箱の中身を厚手の布袋に移して、それをポケットに。
気をつけなければいけないのは紛失と盗難だ。
ここには個人情報がわんさか入っている。
「帰ろっと」
さて、帰り支度を終えて帰ろうとする僕の耳に複数の女子による黄色い声が入ってきた。
廊下が騒がしくなっているようだ。とはいえ僕にはやはり関係の無い話。このままいつものように穏やかに下校だ。
……今日は65通、なかなかの数だったなぁ。
そんな事を考えながら、立ち上がろうとした時だ。
ガタン、という教室のドアが開く音。
壁越しの廊下の喧騒が少し近く聞こえる。
やたら大きな足音が迷いなくこちらに向いて来るのが分かって、ようやく顔を上げた。
「あ、露核先輩」
2度目なのに見慣れない、濃い顔。そしてイケメン。
ざわめきが、妙に遠くに感じる。
それくらい先輩の存在感が強いという事だ。
……またあの果たし状もどき持ってきたのかな。
モテるのに無口でむしろ女子が苦手って風の先輩らしい手紙だけどさ。
さすがにラブレターはもうちょっとロマンチックにいってもいいと思うな、うん。
ま、僕には関係の無いけどね。
「おい」
机に大きな手をついて、僕の顔を上から覗き込んでくる。
……うぁ、また近い近い
思わず仰け反った。
それくらい近い。案外、ド近眼なのかな?
机を挟んで僕と先輩。
先輩の方がすごく背は高いから、通常ほとんど見上げる状態のはずなのに。
っていうか、何食ったらこんなに2メートル級になれるんだろ。
教えて欲しい。
「ろ、露核先輩。お手紙ですか?」
と箱、の代わりに中身を移した布袋を広げる。
しかし先輩はそこに手紙をいれなかった。出そうともしなかった。
「おい、一郎。お前、今日これから時間あるか」
「え?」
ジッと濃い顔がこちらを見つめてくる。恐ろしい位整っていて、それでいて胸焼けしそう。
「あ、ありますけど……」
部活もしてないから暇だとも言える。
……だけどなんで僕?
まさか僕を人質に姉貴を……いやいや、なら予定を聞くことはないだろう。
姉貴の好感度上げるために僕と仲良くなろうってことか。
まぁそういう努力嫌いじゃあない。
むしろこんなモテまくりのイケメンでもそんな事を考えるんだ、と好感もてた。
そう思って、瞬きしてないんじゃあないかなっていう迫力満点の真顔の彼に微笑みかける。
「僕でよければ、喜んで」
途端。パァァっと音がしそうな程破顔し、先輩は『そうか』と呟いた。
「じゃあ、行こう」
「え、ああ、はい」
足早に教室を出ていく彼に、僕は大人しくついて行くことにした。
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