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ほだされたワケじゃないけれど
見慣れぬ部屋からの明かりで目を覚ませば、もう既に日は高い。
時刻はおそらく、昼前だろう。
「ここは……」
前日の記憶を探る。
メイドで吸血鬼のルナに監禁されて迫られた。あと女だと思ってたら女装少年で――なんて情報量の多いことか。
それをどうやら助けたのは、あの男。
「っていうか。どこ行きやがった、あのアホゴリラ」
舌打ち混じりに悪態をつく。
アレンと同じ、異世界転生者なのは驚いた。しかし問題はそれではない。
アレックスは、ずっとあの真摯な瞳を向けて彼に『好きだ』『愛してる』『嫁に来ないか』などとド直球で口説いてくるのだ。
「でもアイツ、僕を抱かなかったな……」
股間を始終モッコリさせながらも、頬にキスを落とす以上のことはしなかった。
今までの男たちはスキあらば、組み敷いて、痴態の限りを尽くそうとするのに。
「やっぱりバカだ。でも――」
「おぅ。起きたか」
「!!!」
悪いヤツじゃないな。
なんて独りごと言う前に、部屋の入口から声がして慌てて口をつぐむ。
「よく寝てたな。そして今朝も可愛い」
「……っ、ど、どこ行ってたんだ」
可愛い、なんて。ここのところ散々言われて慣れているハズである。
なのに。
「ん、少し野暮用だ。それより具合はどうだ。朝食は食べられそうか?」
優しい声と穏やかな表情で、ベッドに歩み寄ってくる。
なんて平和な朝だ。
いつもなら目の冷めきらぬうちに、強引に身体を割り開かれているというのに。淫語を言わされ、羞恥を煽れ良いようにされる。
それが今朝はなんだ。
「アレン?」
「あ、ああ。頼む」
「わかった、用意しよう」
「あ、うん」
わざわざ運んでもらうのもどうかと思い、すぐにそっちに行くとベッドから立ち上がる。
相変わらずのブカブカな服と、そこから覗く生足。
不格好だがズボンを寄越せと言うと『それは良いが、ウエストも足の長さも足りねぇぞ。ベルトもないし』と返され断念した。
今もチラチラと視線を感じるが、慌てたように。
「じゃ、じゃあオレは先に用意しているからな!」
と出ていくあたりが、この男の気の使い方というか。
「ああ」
「そうだ。これ、着とけ」
「え?」
顔ごと逸らしたからだろう。投げるように渡されたそれは服だ。
「これ」
「いつまでもこの格好じゃ嫌だろう。サイズは、だいだい合ってると思うが、違ったら言ってくれ」
「あの――」
「じゃあな!」
逃げるように去って行った。
見れば新品のように見える。
アレンは目をぱちくりさせて、閉まったドアを眺めた。
「野暮用って……」
やっぱり悪いヤツじゃない、と思うと同時に妙に落ち着かない気分になる。
男にこれだけ親切にされて対価(身体)を求められない、これが新鮮だったから。
「アレックス、か」
彼の名を口の中で転がしながら、服を着替え始める。
「後で礼を言わないとなァ」
ボソリと独りごちた彼は気がついていない――。
その当人が、壁に開けた穴で必死に着替えを覗いていることに。
大きな身体を縮こまらせながらの変態行為は、なかなか情けないものであった。
さらに数分後。
アレックスが鼻血を出してひっくり返っている所を目撃。イヤと言うほどの罵倒と蹴りをおみまいする事も、今は知る由もない。
※※※
「まだ怒ってんのか」
「……」
「すまん」
「……」
「悪かった」
大男の五体投地の土下座にも、アレンは何も言わない。
思い切りそっぽをむいて、パンを頬張っている。
「な、なにか言ってくれねぇか」
「……最ッ低」
「うむ」
「変態」
「すまねぇ」
「アレックスの、スケベ」
「これはっ……会心の一撃だ」
項垂れているように見えて、実はハァハァと興奮しているらしい。
股間は当然、もっこりだ。
「なんなんだよ。もう」
今度はスープを流し込みながら、ため息をつく。
助けてもらって感謝もしてる。あと少しは見直したし、服を用意してくれたのも嬉しかった。
なのにその着替えシーンを覗くとは。いっぺんに台無しだ。
「お前があまりにも可愛くてつい」
「つい、で壁に穴開けて覗き行為かよ」
「覗きじゃねぇ。見守りだ」
「一度、医者に診てもらえ」
「お医者さんごっこか」
「……ああ。もう手遅れだな」
ジロリ、と睨めつける。
顔もスタイルもいい。金も持っていそうなのに、中身は実に残念な男だ。
「君みたいなのがさ、残念なイケメンって言うんだよな」
「む? もしかして褒めてくれたのか」
「褒めてないし、アホっぽい期待の眼差し向けるな」
朝食――というより時間的には昼食に近いが、用意されたそれはアレンの腹を満足させた。
城の食事と違ってシンプルではあるが、男の料理としては悪くない。むしろ上手い部類に入る。
料理などからきしダメなアレンとしては、悔しいが完璧といったところか。
「……だが飯は悪くない」
卵料理を口にしながら、つぶやいた。
なんだか故郷の味を思い出す。
「そうかそうか」
もう先に済ませたのだろうか。奇妙な色の液体が湯気を立てているマグカップを手にしたアレックスが、笑みをたたえて見ている。
「なぁ、それなんだよ」
一見すると、紫色に発光したスライムのような……いや。見ようによっては緑にも見える。ドロドロとして、おおよそ飲み物とは思えない。毒の沼みたいだ。
「ああ、それか。プロテイン、だな」
「ハァ?」
プロテイン、なんてこの世界にはない。だいたい、娯楽で筋肉増強するなんて文化はそうそうなかったのだ。それを前世から持ち込んできたのは、恐らくこの男。
「正しく言うと、プロテインに近い効果のある液体だな。各種タンパク源であるスライムと薬草や毒草を配合して作ったものだ」
「……」
「筋肉も喜ぶし、他にも美容効果の高い配合も完成させているぜ。どうだ、飲んでみるか」
「……遠慮する」
限りなく毒に近いナニカじゃないか? なんて言うのもアホらしくなった。
「うむ。まぁアレンは今のままで充分、可愛いし綺麗だからな」
「っ、それ僕が喜ぶと思って言ってるんなら逆効果だぞ」
「別にありのままを言ったまでだ。オレはお世辞やおべっかで人を喜ばすほど、器用じゃねぇ」
そんな事をサラリと言ってのける顔は、やはり驚くほどにイケメンである。
「ふーん……」
シセロやニア、他にも顔の良い男は沢山いた。しかし彼はまた違うタイプだ。
「なぁアレックス。何か僕に手伝えることはあるか」
「どうした、突然」
「助けてもらったしな。あと服だって――」
そう。こんなムッツリな変態だが、恩はたくさんある。
それに国外逃亡するのにも準備が必要な事もあり、しばらくはここで厄介になる事になるだろう。
だからこそ、のんびりお客様状態では良くないのだ。
「気にするな。オレがしたくてした事だ」
「僕は気にする。男に貢がせる趣味はない」
「……めんどくせぇヤツだな」
そうは言うがアレックスの表情は、愛しげで優しい。
おおよそ『こんなコイツもカワイイ』てなところだろう。とことん恋をすれば、盲目的になるらしい。
「じゃあ買い物に付き合ってもらおうか」
「買い物?」
「おう。あと数日でこの国を出ようと思う。その準備だ」
「おい、それって――」
城から逃げ出したアレンと連れ出した形になるアレックスの手に手を取った逃亡、ということか。
だとすれば、もう、この国には居られないだろう。
「お前はあの城に戻りたくなくて、国を脱出したいのだろう? だったらオレも手助けするぜ」
「しかしそんな事をしたら、君は……」
彼はフィットネスクラブという新規事業で成功した男である。
それらを人生ごと棒に振ってまで、一緒に逃げようというのだろうか。
「好きな奴の為だぜ」
そう言って目を細めるアレックスが、信じられなかった。
「だけど僕は、誰のものにもならないぞ。いくら助けられたからといってもな」
思わず釘を刺す。
だが柔らかくかぶりを振った彼は言った。
「別に見返りは求めねぇ。オレがしたいだけだ」
「あ、そ」
やっぱり変なやつだ、と居心地悪くうなずく。
ただただ無償の優しさとか。ただのお人好しなのか、と思いながらも。
「……じゃあ、食ったら行こうぜ」
ジッと見つめるどこか無垢な瞳を前に、なんとも言えない気分になった。
変態なのか純粋なのか。本当によく分からない男だ。
「デート、だな」
今度はそう噛み締めるように口にしたので、思わず吹き出してしまった。
「ふふっ。僕と君とデート? じゃあせいぜいエスコートしてやるよ」
「いや、オレがする」
至極真面目に答えるアレックス。
「でも君について行くと、教会にでも連れて行かれそうだなァ」
「……」
「図星かよっ!?」
「先に誓いを立ててしまおうかと」
「油断も隙もないな」
「常にお前のことだけは真剣に考えているんだぜ」
「キメ顔してるとこ悪いけど、全然カッコよくないからな……」
その返しに、脱力してしまうアレンであった。
時刻はおそらく、昼前だろう。
「ここは……」
前日の記憶を探る。
メイドで吸血鬼のルナに監禁されて迫られた。あと女だと思ってたら女装少年で――なんて情報量の多いことか。
それをどうやら助けたのは、あの男。
「っていうか。どこ行きやがった、あのアホゴリラ」
舌打ち混じりに悪態をつく。
アレンと同じ、異世界転生者なのは驚いた。しかし問題はそれではない。
アレックスは、ずっとあの真摯な瞳を向けて彼に『好きだ』『愛してる』『嫁に来ないか』などとド直球で口説いてくるのだ。
「でもアイツ、僕を抱かなかったな……」
股間を始終モッコリさせながらも、頬にキスを落とす以上のことはしなかった。
今までの男たちはスキあらば、組み敷いて、痴態の限りを尽くそうとするのに。
「やっぱりバカだ。でも――」
「おぅ。起きたか」
「!!!」
悪いヤツじゃないな。
なんて独りごと言う前に、部屋の入口から声がして慌てて口をつぐむ。
「よく寝てたな。そして今朝も可愛い」
「……っ、ど、どこ行ってたんだ」
可愛い、なんて。ここのところ散々言われて慣れているハズである。
なのに。
「ん、少し野暮用だ。それより具合はどうだ。朝食は食べられそうか?」
優しい声と穏やかな表情で、ベッドに歩み寄ってくる。
なんて平和な朝だ。
いつもなら目の冷めきらぬうちに、強引に身体を割り開かれているというのに。淫語を言わされ、羞恥を煽れ良いようにされる。
それが今朝はなんだ。
「アレン?」
「あ、ああ。頼む」
「わかった、用意しよう」
「あ、うん」
わざわざ運んでもらうのもどうかと思い、すぐにそっちに行くとベッドから立ち上がる。
相変わらずのブカブカな服と、そこから覗く生足。
不格好だがズボンを寄越せと言うと『それは良いが、ウエストも足の長さも足りねぇぞ。ベルトもないし』と返され断念した。
今もチラチラと視線を感じるが、慌てたように。
「じゃ、じゃあオレは先に用意しているからな!」
と出ていくあたりが、この男の気の使い方というか。
「ああ」
「そうだ。これ、着とけ」
「え?」
顔ごと逸らしたからだろう。投げるように渡されたそれは服だ。
「これ」
「いつまでもこの格好じゃ嫌だろう。サイズは、だいだい合ってると思うが、違ったら言ってくれ」
「あの――」
「じゃあな!」
逃げるように去って行った。
見れば新品のように見える。
アレンは目をぱちくりさせて、閉まったドアを眺めた。
「野暮用って……」
やっぱり悪いヤツじゃない、と思うと同時に妙に落ち着かない気分になる。
男にこれだけ親切にされて対価(身体)を求められない、これが新鮮だったから。
「アレックス、か」
彼の名を口の中で転がしながら、服を着替え始める。
「後で礼を言わないとなァ」
ボソリと独りごちた彼は気がついていない――。
その当人が、壁に開けた穴で必死に着替えを覗いていることに。
大きな身体を縮こまらせながらの変態行為は、なかなか情けないものであった。
さらに数分後。
アレックスが鼻血を出してひっくり返っている所を目撃。イヤと言うほどの罵倒と蹴りをおみまいする事も、今は知る由もない。
※※※
「まだ怒ってんのか」
「……」
「すまん」
「……」
「悪かった」
大男の五体投地の土下座にも、アレンは何も言わない。
思い切りそっぽをむいて、パンを頬張っている。
「な、なにか言ってくれねぇか」
「……最ッ低」
「うむ」
「変態」
「すまねぇ」
「アレックスの、スケベ」
「これはっ……会心の一撃だ」
項垂れているように見えて、実はハァハァと興奮しているらしい。
股間は当然、もっこりだ。
「なんなんだよ。もう」
今度はスープを流し込みながら、ため息をつく。
助けてもらって感謝もしてる。あと少しは見直したし、服を用意してくれたのも嬉しかった。
なのにその着替えシーンを覗くとは。いっぺんに台無しだ。
「お前があまりにも可愛くてつい」
「つい、で壁に穴開けて覗き行為かよ」
「覗きじゃねぇ。見守りだ」
「一度、医者に診てもらえ」
「お医者さんごっこか」
「……ああ。もう手遅れだな」
ジロリ、と睨めつける。
顔もスタイルもいい。金も持っていそうなのに、中身は実に残念な男だ。
「君みたいなのがさ、残念なイケメンって言うんだよな」
「む? もしかして褒めてくれたのか」
「褒めてないし、アホっぽい期待の眼差し向けるな」
朝食――というより時間的には昼食に近いが、用意されたそれはアレンの腹を満足させた。
城の食事と違ってシンプルではあるが、男の料理としては悪くない。むしろ上手い部類に入る。
料理などからきしダメなアレンとしては、悔しいが完璧といったところか。
「……だが飯は悪くない」
卵料理を口にしながら、つぶやいた。
なんだか故郷の味を思い出す。
「そうかそうか」
もう先に済ませたのだろうか。奇妙な色の液体が湯気を立てているマグカップを手にしたアレックスが、笑みをたたえて見ている。
「なぁ、それなんだよ」
一見すると、紫色に発光したスライムのような……いや。見ようによっては緑にも見える。ドロドロとして、おおよそ飲み物とは思えない。毒の沼みたいだ。
「ああ、それか。プロテイン、だな」
「ハァ?」
プロテイン、なんてこの世界にはない。だいたい、娯楽で筋肉増強するなんて文化はそうそうなかったのだ。それを前世から持ち込んできたのは、恐らくこの男。
「正しく言うと、プロテインに近い効果のある液体だな。各種タンパク源であるスライムと薬草や毒草を配合して作ったものだ」
「……」
「筋肉も喜ぶし、他にも美容効果の高い配合も完成させているぜ。どうだ、飲んでみるか」
「……遠慮する」
限りなく毒に近いナニカじゃないか? なんて言うのもアホらしくなった。
「うむ。まぁアレンは今のままで充分、可愛いし綺麗だからな」
「っ、それ僕が喜ぶと思って言ってるんなら逆効果だぞ」
「別にありのままを言ったまでだ。オレはお世辞やおべっかで人を喜ばすほど、器用じゃねぇ」
そんな事をサラリと言ってのける顔は、やはり驚くほどにイケメンである。
「ふーん……」
シセロやニア、他にも顔の良い男は沢山いた。しかし彼はまた違うタイプだ。
「なぁアレックス。何か僕に手伝えることはあるか」
「どうした、突然」
「助けてもらったしな。あと服だって――」
そう。こんなムッツリな変態だが、恩はたくさんある。
それに国外逃亡するのにも準備が必要な事もあり、しばらくはここで厄介になる事になるだろう。
だからこそ、のんびりお客様状態では良くないのだ。
「気にするな。オレがしたくてした事だ」
「僕は気にする。男に貢がせる趣味はない」
「……めんどくせぇヤツだな」
そうは言うがアレックスの表情は、愛しげで優しい。
おおよそ『こんなコイツもカワイイ』てなところだろう。とことん恋をすれば、盲目的になるらしい。
「じゃあ買い物に付き合ってもらおうか」
「買い物?」
「おう。あと数日でこの国を出ようと思う。その準備だ」
「おい、それって――」
城から逃げ出したアレンと連れ出した形になるアレックスの手に手を取った逃亡、ということか。
だとすれば、もう、この国には居られないだろう。
「お前はあの城に戻りたくなくて、国を脱出したいのだろう? だったらオレも手助けするぜ」
「しかしそんな事をしたら、君は……」
彼はフィットネスクラブという新規事業で成功した男である。
それらを人生ごと棒に振ってまで、一緒に逃げようというのだろうか。
「好きな奴の為だぜ」
そう言って目を細めるアレックスが、信じられなかった。
「だけど僕は、誰のものにもならないぞ。いくら助けられたからといってもな」
思わず釘を刺す。
だが柔らかくかぶりを振った彼は言った。
「別に見返りは求めねぇ。オレがしたいだけだ」
「あ、そ」
やっぱり変なやつだ、と居心地悪くうなずく。
ただただ無償の優しさとか。ただのお人好しなのか、と思いながらも。
「……じゃあ、食ったら行こうぜ」
ジッと見つめるどこか無垢な瞳を前に、なんとも言えない気分になった。
変態なのか純粋なのか。本当によく分からない男だ。
「デート、だな」
今度はそう噛み締めるように口にしたので、思わず吹き出してしまった。
「ふふっ。僕と君とデート? じゃあせいぜいエスコートしてやるよ」
「いや、オレがする」
至極真面目に答えるアレックス。
「でも君について行くと、教会にでも連れて行かれそうだなァ」
「……」
「図星かよっ!?」
「先に誓いを立ててしまおうかと」
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